2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:四半期(中間)決算としては、営業利益は会社本業で大きく減益(営業利益 1,641 百万円、前年同期比 △42.9%)だった一方で、投資事業組合運用益および投資有価証券売却益の計上により経常利益・中間純利益が大幅に上振れ(経常利益 5,042 百万円、+38.6%;親会社株主に帰属する中間純利益 4,968 百万円、+105.2%)。会社予想・市場予想との比較:中間期単体の会社想定数値は開示されておらず直接比較不可(–)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高は微増:300,234 百万円、+1.1%)だが、本業の営業利益は減益(△42.9%)。非営業収益が業績を押し上げたため、最終的な当期純利益は大幅増。
- 注目すべき変化:新規指標「コア営業利益(研究開発費控除前の営業収益力)」を導入(中間で 2,233 百万円)。また「製薬事業(未承認薬導入支援)」を新規セグメント化し、当中間期に研究開発費 592 百万円を計上(セグメント損失)。
- 今後の見通し:通期業績予想は本日(2025/11/14)修正あり(詳細は別リリース)。中間実績の進捗は売上で約49.7%、営業利益は約42.1%(いずれも通期予想値比)。経常/当期純利益は非経常益の影響で進捗が高い(経常利益進捗 ≒65.5%、純利益進捗 ≒67.1%)。
- 投資家への示唆:本業の収益力(営業利益)はやや弱含みだが、保有の投資有価証券や投資事業の売却・運用益で当期利益を押し上げている点が最大の特徴。中期計画に沿った成長投資(製薬事業等)に伴う費用計上が今後の利益ベースに影響する可能性あり。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社バイタルケーエスケー・ホールディングス
- 主要事業分野:医薬品卸売(病院・開業医・薬局向け)、薬局運営、動物用医薬品卸売、製薬事業(未承認薬導入支援)、介護レンタル等
- 代表者名:代表取締役社長 村井 泰介
- URL:https://www.vitalksk.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月14日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期)連結(2025年4月1日~2025年9月30日)
- 決算説明会:有(機関投資家・アナリスト向け、2025/11/18 開催予定)
- セグメント(主要5区分):
- 医薬品卸売事業:病院・薬局等向け医薬品・医療材料等の卸売
- 薬局事業:一般消費者向け調剤・薬学管理等
- 動物用医薬品卸売事業:畜産・動物病院向けの卸売
- 製薬事業:欧米承認薬の国内導入支援等(新規セグメント)
- 介護レンタルその他事業:介護レンタル、運送、農薬卸等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):51,902,976 株
- 期中平均株式数(中間):48,312,867 株
- 時価総額:–(決算短信に記載なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月14日(同日)
- 決算説明会:2025年11月18日(機関投資家・アナリスト向け)
- 配当支払開始予定日(中間配当):2025年12月3日
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績:
- サプライズの要因:
- 上振れ要因:投資事業組合運用益(営業外収益)2,841 百万円、および投資有価証券売却益(特別利益)2,518 百万円を計上。これら非経常要因が当期純利益を押し上げ。
- 下振れ要因(本業):医薬品卸売を中心に販売管理費増、競争入札や薬価改定の影響で営業利益が減少。製薬事業立ち上げに伴う研究開発費(592 百万円)も営業利益を圧迫。
- 通期への影響:
- 通期業績予想は本日修正あり(同日公表資料参照)。中間の非経常益を除く本業ベースの回復が鍵。現時点で「通期予想の達成可能性」は、売上は半期で約50%と一般的進捗だが、営業利益は半期で約42%とやや遅れが見られる。一方で経常・純利益は非経常益で進捗が高く、通期ベースでは非経常項目の着地次第で変動。
財務指標
- 財務諸表(要点)
- 総資産:313,615 百万円(前期末 299,426 百万円)
- 純資産:109,750 百万円(前期末 107,306 百万円)
- 自己資本比率:34.5%(前期末 35.4%)→ やや低め(目安:40%で安定)
- 収益性(中間:2025/4/1–2025/9/30)
- 売上高:300,234 百万円(前年同期比 +1.1%、+3,155 百万円)
- コア営業利益(注:研究開発費控除前):2,233 百万円(前年同期比 –※前期は非開示のため比較不可/ただし営業利益比で77.7%との表記あり)
- 営業利益:1,641 百万円(前年同期比 △42.9%)
- 経常利益:5,042 百万円(前年同期比 +38.6%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:4,968 百万円(前年同期比 +105.2%)
- 1株当たり中間純利益(EPS):102.84 円(前年同期 48.75 円、+111%)
- 進捗率分析(通期予想比、会社の通期予想は2026/3/31)
- 通期売上高予想:604,000 百万円 → 中間進捗率 300,234 / 604,000 = 49.7%(標準的な半期進捗)
- 通期コア営業利益予想:5,100 百万円 → 中間進捗率 2,233 / 5,100 = 43.8%
- 通期営業利益予想:3,900 百万円 → 中間進捗率 1,641 / 3,900 = 42.1%(やや遅れ)
- 通期経常利益予想:7,700 百万円 → 中間進捗率 5,042 / 7,700 = 65.5%(非経常益寄与で進捗高)
- 通期当期純利益予想:7,400 百万円 → 中間進捗率 4,968 / 7,400 = 67.1%(同上)
- 過去同期間との比較:売上の進捗は概ね標準、営業利益は本業費用増で遅れ、最終利益は非経常要因で進捗が高い。
- 財務安全性
- 自己資本比率:34.5%(安定目安40%未満 → やや低め)
- 流動資産 201,558 百万円 / 流動負債 188,316 百万円 → 流動比率 ≒ 107%(安全性としては最低限だが余裕は限定的)
- 負債合計:203,864 百万円(負債比率の詳細は開示項目から算出可だが表示なし)
- キャッシュフロー(中間)
- 営業CF:+4,319 百万円(前年同期 △9,673 百万円)→ 大幅改善(主因:仕入債務の増加と売上債権の動き)
- 投資CF:△2,205 百万円(設備投資・無形資産取得等)
- 財務CF:△2,127 百万円(配当支払等)
- 現金及び現金同等物期末:20,200 百万円(前中間 16,084 百万円)
- 効率性
- 売上高営業利益率(中間):1,641 / 300,234 = 0.55%(本業収益性は低い水準)
- 総資産回転率:売上高(中間年換算扱いのため単純比較は困難)→ 詳細は通期で評価推奨
- セグメント別(主な値)
- 医薬品卸売:売上高 281,967 百万円(+0.9%)、セグメント利益 2,080 百万円(前年同期比 76.4%=減益)
- 薬局:売上高 9,870 百万円(+1.5%)、利益 135 百万円(+41.3%)
- 動物用医薬品:売上高 6,178 百万円(+9.4%)、利益 108 百万円(75.1%=減益)
- 製薬事業(新規):売上 0、研究開発費 592 百万円計上(セグメント損失 △592 百万円)
- 介護レンタルその他:売上 2,217 百万円(+2.4%)、損失 △122 百万円(前中間 △88 百万円)
- 財務の解説:
- 本業(卸売・薬局等)は概ね堅調な売上を維持したが、競争入札や薬価改定、販売管理費増で営業利益が低下。
- 投資有価証券・投資事業の運用・売却が当期の純利益を大きく押し上げているため、利益の質に注意が必要。
配当
- 中間配当(実績):34.00 円(2026年3月期中間)
- 期末配当(予想):34.00 円(修正なし)
- 年間配当予想:68.00 円(直近公表予想から変更なし)
- 配当利回り:–(株価未記載のため算出不可)
- 配当性向(会社予想ベース):通期予想当期純利益 7,400 百万円、EPS 153.07 円、年間配当 68 円 → 配当性向(概算)=68 / 153.07 ≒ 44.4%(中程度の還元水準)
- 特別配当の有無:無
- 株主還元方針:自社株買いの開示なし(直近の自己株式は若干減少)。配当維持方針を示している(予想の修正なし)。
セグメント別情報(詳細)
- 医薬品卸売事業:
- 売上高 281,967 百万円(+0.9%)、セグメント利益 2,080 百万円(前年同期比 76.4%)
- コメント:薬価改定や競争入札の影響はあるが、新薬創出加算品(抗がん剤等)の販売強化で増収は維持。ただし販売管理費増で減益。
- 薬局事業:
- 売上高 9,870 百万円(+1.5%)、利益 135 百万円(+41.3%)
- コメント:処方箋枚数は減少したが技術料・薬学管理料の増加、コスト管理により増益。
- 動物用医薬品卸売:
- 売上高 6,178 百万円(+9.4%)、利益 108 百万円(75.1%)
- コメント:一部製品のメーカー直販移行などマイナスもあるが、連結子会社化効果で増収。子会社化費用で減益。
- 製薬事業(未承認薬導入支援):
- 売上高 0、研究開発費 592 百万円計上(セグメント損失 △592 百万円)
- コメント:新規事業。子会社(メドリープファーマ)設立(2025/9/16)し事業開始。将来収益化まで投資段階。
- 介護レンタルその他:
- 売上高 2,217 百万円(+2.4%)、セグメント損失 △122 百万円(前期 △88 百万円)
- コメント:共和運送の子会社化などで増収も、人件費・燃料費等のコスト増で損失拡大。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:『中期経営計画2027 -Move on to the Next Stage-』(FY2025~FY2027)を開始。資本コストを意識したグループ経営、既存事業の収益力強化、成長投資を掲げる。
- 進捗状況:製薬事業の子会社設立や成長投資開始は計画に沿った動き。ただし製薬事業は現在投資段階のため短期的には収益を圧迫。
- KPI達成状況:明示的KPIの開示なし(–)。
競合状況や市場動向
- 市場動向:
- 2025年4月の薬価改定で薬価引下げが実施。今後も薬剤費抑制策や制度改革の議論が続き、医薬品卸には価格・マージン面での圧力が継続する可能性。
- 新薬の中心がスペシャリティ領域へ移る中で、情報提供力・物流対応力の高度化が卸の競争要因。
- 競合との比較:同業他社との定量比較データは本短信に記載なし(–)。ただし主要卸の動向や薬局チェーンの拡大等は競争環境として注意。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(会社予想・修正後、2025/4/1–2026/3/31)
- 売上高:604,000 百万円(前期比 +0.6%)
- コア営業利益:5,100 百万円
- 営業利益:3,900 百万円(前期比 △31.7%)
- 経常利益:7,700 百万円(前期比 +10.5%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:7,400 百万円(前期比 +1.2%)
- 1株当たり当期純利益:153.07 円
- 通期予想の修正:有(2025/11/14 公表。詳細は別途リリース参照)
- 予想の信頼性:直近中間で非経常益が大きく影響しているため、通期の純利益は非経常項目の着地状況に左右されやすい。営業利益の回復が確認できるかが通期達成の鍵。
- リスク要因:
- 薬価改定や薬剤費抑制政策の継続
- 大型薬剤の特許切れやジェネリック推進によるマージン圧力
- 競争入札による特定エリアの売上減少
- 製薬事業の研究開発費増加と収益化遅延
- 投資有価証券の評価変動や売却タイミングによる業績変動
重要な注記
- 会計方針:会計方針の変更なし。中間連結財務諸表の作成に特有の税金費用計算手法を採用(実効税率見積りに基づく按分)。
- 指標導入:今期より「コア営業利益」を開示(研究開発費控除前の恒常的事業収益力を示す指標)。
- その他:第2四半期決算短信は監査レビュー対象外。通期業績予想の修正は同日公表の別資料参照。
(注)本資料は提供された決算短信に基づき要点を整理したものであり、個別株の売買等の投資助言は行いません。不明項目は“–”で表示しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3151 |
| 企業名 | バイタルケーエスケー・ホールディングス |
| URL | http://www.vitalksk.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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