2026年3月期 第2四半期決算説明資料

エグゼクティブサマリー

  • 経営陣のメッセージ: 生成AI需要の急拡大に対応し、GPU中心の高付加価値サービス(ベアメタル型PHY B200、クラウド型スパコン「さくらONE」、生成AIプラットフォーム「さくらのAI Engine」等)を早期に投入。期末に向け案件増加を見込み、通期予想は据え置き。
  • 業績ハイライト: 売上高15,631百万円(前年同期比+17.8%、上期として過去最高)/営業損失△920百万円(前年同期営業利益1,295百万円→大幅減益)。ARRは14,680百万円(前年同期比+10.5%)。売上は拡大、利益は人材・機材投資および減価償却等の先行で悪化(短期的に「売上:良い / 利益:悪い」)。
  • 戦略の方向性: GPU資源の高付加価値化(スパコン化、用途別サービス)、国内完結型の生成AIプラットフォーム展開、パートナー再販制度や国内GPUアライアンス等による販売力強化と大口案件獲得。
  • 注目材料:
    • GPUインフラ(提供2年目)の売上2,820百万円(前年同期比+25.9%)
    • Preferred Networks/NICT等との国産生成AIエコシステム基本合意(9月)
    • ガバメントクラウドの条件付き認定(技術要件の達成が条件)
    • 石狩でのコンテナ型データセンター拡張(NVIDIA B200約400基配置)/再エネ100%運用のコンテナDC稼働
  • 一言評価: 売上・ARRは堅調だが、生成AI向け先行投資で利益性が一時悪化。中長期成長へ向けた基盤整備期と位置付けられる。

基本情報

  • 企業概要: さくらインターネット株式会社(SAKURA internet Inc.)/主要事業:クラウド・ホスティング・データセンター運用(クラウドサービス、GPUインフラ、物理基盤、その他サービス)/代表者名:田中 邦裕(創業者、会社沿革に記載)
  • 説明者: 発表者(役職) –(資料中に特定の決算説明担当者の氏名・役職明記なし。各スライドで執行役員等の活動が言及されている)
  • セグメント: (資料の区分)
    • クラウドサービス(クラウドインフラストラクチャー、クラウドアプリケーション)
    • GPUインフラストラクチャーサービス(ベアメタル型高火力 PHY、さくらの専用サーバ高火力シリーズ、さくらONE 等)
    • 物理基盤サービス(専用サーバ等)
    • その他サービス(さくらのAI など)

業績サマリー

  • 主要指標(Q2累計、単位:百万円)
    • 売上高:15,631(前年同期比+17.8%) — 良い(増収)
    • 営業利益:△920(前年同期 1,295 → 増減率 約△171.1%) — 悪い(大幅減益)
    • 営業利益率:△5.9%(前年同期 9.8%)
    • 経常利益:△811(前年同期 1,102 → 増減率 約△173.6%)
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:△626(前年同期 710 → 増減率 約△188.2%)
    • 1株当たり利益(EPS):–(資料に非掲載)
  • 予想との比較
    • 会社予想に対する達成率(Q2累計ベースで会社の修正予想と比較)
    • 売上高:実績15,631 / Q2累計修正想定16,000 = 約97.7%(想定範囲内)
    • 営業利益:実績△920 に対し修正想定△1,150 → 想定を上回る(改善、差229百万円、約19.9%相当)
    • 中間純利益:実績△626 に対し修正想定△800 → 想定を上回る(改善)
    • サプライズ:売上はほぼ予想内、利益項目は想定より良化(つまり利益は修正想定より善化)が資料上のポイント
  • 進捗状況
    • 通期予想に対する進捗率(売上):15,631 / 36,500 = 42.8%(進捗:良い目安は50%前後の期中進捗だが、上期で約43%は想定内。注:季節性あり)
    • 営業利益・純利益については通期予想が黒字(営業350百万円、最終200百万円)に対し上期は赤字であり、期後半の利益回復が前提(進捗は現状で未達成のため、不確実性あり)
    • 過去同時期比較:売上・ARRは前年同期比増加(売上+17.8%、ARR+10.5%)、利益は前年から大幅悪化
  • セグメント別状況(Q2累計で資料に明記の主な数値)
    • GPUインフラストラクチャーサービス:売上 2,820百万円(前年同期比+25.9%) — 成長ドライバー(良い)
    • クラウドサービス:前年同期比+10.2%(売上増加、好調) — 売上寄与大
    • その他サービス:前年同期比+44.8%(官公庁大口案件の影響で伸長)
    • 物理基盤サービス:売上は横ばい〜減少(資料では売上減と記載)
    • 構成比(概算):GPU・クラウド・その他で売上拡大を牽引(詳細な内訳は資料の表参照)

業績の背景分析

  • 業績概要: 生成AI需要の早期拡大を受け、GPU関連(ベアメタル・クラウド型スパコン・生成AIプラットフォーム)でサービス拡充し売上拡大。だが、機材投資・減価償却・人材採用・販促などの先行投資で上期は一時的にコスト先行、赤字転落。
  • 増減要因:
    • 増収の主要因:GPUインフラ(新サービス拡充)、官公庁向け大口案件、クラウドサービスの拡充(高火力シリーズ等)。
    • 減益の主要因:生成AI向け機材投資による減価償却費・リース料増加、販売用サービス原価の増加、人件費(採用増)、データセンター賃料・電力費の増加、サーバ保守・構築費用増、広告宣伝費増。これらは戦略投資として一時的に利益を圧迫。
  • 競争環境: 国内外でGPUサービス提供者が増加、価格競争やスペック差別化の難化。推論(利用)ニーズの急拡大により、国産・機密性重視の需要(自治体・金融・医療等)に対する差別化機会あり。
  • リスク要因: GPU調達・供給の不確実性、電力コスト・データセンター運営コスト上昇、競争激化による価格圧力、大口案件の具現化タイミング、投資回収の遅れ、ガバメントクラウドの条件(技術要件)未達成リスク。

戦略と施策

  • 現在の戦略: 「高付加価値型生成AIインフラ」で収益性と成長の両立を目指す。GPU資源の再設計(使いやすいサービス化)、国産生成AIプラットフォーム展開、顧客起点の全社横断体制、Resellerパートナー制度や日本GPUアライアンス等による販路拡大。
  • 進行中の施策:
    • 新サービス投入:高火力 PHY B200プラン(8月)、さくらのAI Engine(9月)、さくらONE(9月)などを市場投入。
    • 人材獲得:137名採用予定(Q2時点で119名増)。営業・開発・サポート体制の強化。
    • データセンター拡張:コンテナ型DCにNVIDIA B200約400基設置、再エネ100%運用のコンテナDC稼働。
    • パートナー戦略:Reseller制度開始、KDDI・ハイレゾと「日本GPUアライアンス」設立(GPU相互再販)、Preferred Networks・NICTと国産生成AIエコシステムの基本合意。
  • セグメント別施策:
    • 学習(開発)向け:自社スパコン「さくらONE」やNVIDIA B200早期提供で大口・エンタープライズ需要へ対応。
    • 推論(利用)向け:クラウド型LLM実行基盤「さくらの生成AIプラットフォーム」を提供(従量課金モデルでLTV向上目指す)。
    • クラウドサービス:ガバメントクラウド認定取得に向け機能開発、石狩第3ゾーン稼働で大規模案件対応強化。
  • 新たな取り組み: プレミアムサポートの有償提供(11月開始予定)、取次店制度の拡充(登録1,500社超)、複数の展示会出展・認知拡大キャンペーン。

将来予測と見通し

  • 業績予想(通期:2026年3月期 修正予想)
    • 売上高:36,500百万円(据え置き)
    • 営業利益:350百万円(据え置き)
    • 経常利益:400百万円(据え置き)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:200百万円(据え置き)
    • 予想の前提条件:為替等の記載は資料に明示なし(資料では需給・サービス拡充・案件獲得を前提)
    • 経営陣の自信度:通期予想は据え置き。上期で投資が先行したが下期で案件増加・収益性改善を見込む姿勢。
  • 予想修正: Q2時点で通期予想は据え置き。Q2累計修正(会社がQ2累計の修正想定を示しているが通期は維持)。
  • 中長期計画:
    • 生成AI向けの販売計画:当期は大型案件終了の影響で見直し(当期想定売上 90〜110億円レンジに修正)、来期(2027)以降は200〜300億円規模を目指す想定を掲示(中期で大幅成長期待)。
    • 第1・第2次投資計画(経済産業省の計画認定):石狩DCの順次拡張、H100/H200/B200等GPUの増設計画あり。
  • 予想の信頼性: 今回の資料では上期の先行投資による利益悪化を開示しており、通期見直しの判断は下期の案件実績によるとしている。過去の予想達成傾向に関する詳細は資料に記載なし → 信頼性評価は「下期実績次第」で変動。
  • マクロ経済の影響: GPU調達・価格、電力コスト、国内IT投資動向、公共分野の政策(ガバメントクラウド認定)、為替などが影響要因。

配当と株主還元

  • 配当方針: 中長期の成長投資を優先しつつ、業績に応じた株主還元を両立する方針。必要投資原資は内部留保で確保しつつ安定配当を目指す。
  • 配当実績・予想:
    • 2026年3月期(予想):年間1株あたり5.0円(前期2025年は4.0円 → +1円の増配)
    • 過去推移:2021〜2024年は3.0〜3.5円、2025年4.0円。
    • 配当方針の解説では市場拡大へ先行投資を進める旨を明記。
  • 特別配当:なし(資料に記載なし)
  • その他株主還元: 当期における自社株買い等の記載なし。

製品やサービス

  • 製品・主要サービス:
    • 高火力シリーズ(PHY/VRT/DOK)、さくらONE(クラウド型スパコン)、さくらのAI Engine(生成AIプラットフォーム)、さくらのクラウド(既存クラウドサービス)、専用サーバ(高火力シリーズ)
  • 販売状況: 生成AI向けの多様なサービスを順次提供開始し、大規模クラスター・推論用途などで需要を取り込む。VM型GPUサービスの正式版(高火力 VRT)を7月に正式リリース予定で認知拡大施策を実施。
  • 協業・提携:
    • Preferred Networks、NICTとの国産生成AIエコシステム基本合意(9月)
    • KDDI、当社、㈱ハイレゾで「日本GPUアライアンス」設立(10月)— GPU相互再販による大規模GPU需要対応
    • セールスパートナー制度(63社)/取次店登録1,500社超
  • 成長ドライバー: GPUインフラの高付加価値化、クラウド型生成AIプラットフォーム、国内完結型・機密性の高い提供、パートナー経由での販路拡大。

Q&Aハイライト

  • 説明会資料にはQ&Aの詳細は掲載されていないため、重要なやり取りは記載なし(→ 未回答事項:投資回収スケジュールの詳細、ガバメントクラウドの条件達成状況の具体的スケジュール等は資料上不明)
    • 注:個別Q&Aがあれば追記可(資料にQ&A記載なしのため「–」)。
  • ポジティブ要因:
    • 売上とARRは増加(売上+17.8%、ARR+10.5%)。
    • GPUインフラや生成AI向けサービスが成長ドライバー(GPU売上+25.9%)。
    • パートナー戦略・ガバメントクラウド認定・国産エコシステム構築など競争優位化の施策。
  • ネガティブ要因:
    • 上期は大規模投資と人員増で利益が一時悪化(営業赤字)。
    • 投資額が大きく、下期の案件具現化が必須(収益性回復の前提)。
    • GPU供給競争・価格競争や電力コスト等の外部リスク。
  • 不確実性:
    • ガバメントクラウドの技術要件達成・正式認定の確実性
    • 大口案件の下期計上や継続性
    • GPU調達環境と電力・運用コスト動向
  • 注目すべきカタリスト:
    • ガバメントクラウド正式認定(2026年3月末目標、条件達成が前提)
    • さくらONE / 高火力PHY B200等の大型販売案件獲得状況
    • 日本GPUアライアンスによる大口案件の実績化
    • 下期の売上計上動向と通期利益回復の可否

重要な注記

  • 会計方針: 2026年3月期より「GPUクラウドサービス」の内訳を再整理し、ベアメタル提供を「GPUインフラストラクチャーサービス」として新定義(詳細はP.40参照)。区分変更により前年数値も組替後の数値を使用。
  • リスク要因: 資料末尾に開示のとおり、業績予想は作成時の判断に基づき変更され得る旨の注記あり。投資・借入等による負債増加やキャッシュフローの大幅な投資CF(Q2で△22,485百万円)には注意。
  • その他: 流動資産の減少(現金減少)と固定資産の増加(生成AI向け機材投資)により貸借対照表の構成が変化。営業CFは増価償却増で小幅ながらプラス(Q2で営業CF 53百万円)、投資CFは大型の支出。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 3778
企業名 さくらインターネット
URL http://www.sakura.ad.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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