2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:第1四半期の売上高・営業利益は前年同期比で上振れ(売上高3,051億円:+2.1%、営業利益212億円:+5.1%)。ただし経常利益と当期純利益は為替差損や投資有価証券売却益の減少で大幅減(経常利益201億円:△23.9%、親会社株主に帰属する四半期純利益131億円:△44.5%)。会社の通期予想は据え置き、第2四半期(累計)予想のみ売上を下方修正(△2.9%、▲188億円)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高・営業利益は増加)だが、経常・純利益は減少(為替・特殊要因の影響)。
- 注目すべき変化:住宅カンパニーが牽引し、住宅の売上・営業利益が大幅増(売上1,283億円:+10.4%、営業利益88億円:+81.5%)。一方で高機能プラスチックスは欧州の一時費用計上と円高で営業利益が減少。
- 今後の見通し:通期業績予想は据え置き。第2四半期累計のみ売上を下方修正したが、会社は上期(半期)で過去最高の売上・営業利益更新を目指すと表明。為替や市況の変動が達成可能性の主要リスク。
- 投資家への示唆:住宅事業の構成改善とリフォーム強化が収益基盤の安定化に寄与している一方、為替感応度と有価証券売却益のブレにより純利益・キャッシュフローは変動しやすい。上期の進捗(売上・営業利益)は良好だが、経常・純利益は外部要因で下振れしやすい点に注意。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:積水化学工業株式会社
- 主要事業分野:住宅事業、環境・ライフライン(パイプ・システム等)、高機能プラスチックス、メディカル(検査・医療)
- 代表者名:代表取締役社長 加藤 敬太
- URL:https://www.sekisui.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年7月31日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結(2025年4月1日~2025年6月30日)
- 決算説明会資料の作成・開催:有
- セグメント:
- 住宅カンパニー:戸建・集合住宅、リフォーム、不動産事業など
- 環境・ライフラインカンパニー:パイプ・システム、住・インフラ複合材、インフラ・リニューアル等
- 高機能プラスチックスカンパニー:モビリティ、エレクトロニクス、インダストリアル等の高機能材料
- メディカル事業:検査事業、医薬事業等
- その他:フィルム型リチウムイオン電池等(報告セグメント外)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):440,507,285株(2026年3月期1Q)
- 期末自己株式数:26,882,157株
- 期中平均株式数(四半期累計):416,050,286株
- 時価総額:–(本資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 通期業績予想の公表:通期は据え置き(ただし第2四半期累計のみ修正)
- 株主還元(配当)関連:中間配当予定 40円(通期80円)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社発表の数値と実績の関係)
- 売上高(第1Q実績):305,147百万円(対前年同期+2.1%)
- 会社の通期予想との比較(達成率):通期予想1,364,500百万円に対する進捗率は約22.4%(進捗良好の目安:四半期で25%に近いと順調。22%は概ね想定内だがやや季節要因で下回る可能性あり)
- 営業利益(第1Q実績):21,219百万円(対前年同期+5.1%)
- 通期115,000百万円に対する進捗率:約18.5%(通期計画達成の観点では若干の余地)
- 純利益(親会社株主に帰属:第1Q実績):13,149百万円(対前年同期△44.5%)
- 通期予想82,000百万円に対する進捗率:約16.0%
- サプライズの要因:
- 上振れ要因:住宅事業の売上棟数増・棟単価向上、リフォームの受注拡大が営業益を押し上げ、売上・営業利益は増加し過去最高を更新。
- 下振れ要因:為替差損の計上(円高進行による影響)で経常利益が大幅減。投資有価証券売却益が減少し、親会社株主に帰属する純利益も減少。高機能プラスチックスの欧州での樹脂販売取引に関わる一時費用も営業利益を圧迫。
- 通期への影響:
- 会社は通期見通しを変更していないが、第2四半期(累計)売上を639,200百万円に下方修正(従来658,000百万円から△18,800百万円、△2.9%)。通期見通し据え置きのため、残り期間での巻き返し(特に住宅・高機能の寄与)を想定。為替や市況次第で通期目標の達成可否が左右される。
財務指標
- 要点(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー)
- 売上高(第1Q):305,147百万円(+2.1%、前年同期298,828百万円)
- 営業利益(第1Q):21,219百万円(+5.1%、前年同期20,198百万円)
- 経常利益(第1Q):20,195百万円(△23.9%、前年同期26,545百万円)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:13,149百万円(△44.5%、前年同期23,712百万円)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):31.61円(前年同期56.47円)
- 財政状態(第1Q末)
- 総資産:1,290,432百万円(前期末1,330,786百万円 → △40,353百万円)
- 純資産:824,641百万円(前期末835,366百万円 → △10,725百万円)
- 自己資本比率:61.7%(安定水準。目安40%以上で安定)
- キャッシュ・フロー(第1Q累計)
- 営業CF:+8,269百万円(前年同期+4,860百万円)→ 営業CF改善(良い)
- 投資CF:△14,365百万円(前年同期△6,017百万円)→ 設備投資・無形資産取得等で支出増
- 財務CF:△29,098百万円(前年同期△34,661百万円)→ 配当支払(17,584百万円)や自己株式取得(9,989百万円)が主因
- 現金及び現金同等物残高:86,845百万円(期首120,895百万円 → 減少)
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 通期売上高進捗率:約22.4%(305,147 / 1,364,500)
- 通期営業利益進捗率:約18.5%(21,219 / 115,000)
- 通期純利益進捗率:約16.0%(13,149 / 82,000)
- コメント:売上は上期に向け順調、営業利益はやや慎重な進捗。純利益は為替等の影響で下振れ。
- 財務安全性
- 自己資本比率:61.7%(安定水準)
- 負債合計:465,791百万円(前期比減少)
- 流動比率:流動資産651,338 / 流動負債320,266 ≒ 203%(流動性は良好)
- 効率性
- 売上高営業利益率(第1Q):営業利益率 = 21,219 / 305,147 ≒ 6.95%(前年同期は約6.76%)→ わずかに改善
- セグメント別(第1Q、金額は億円表記が資料の表現)
- 住宅:売上高1,283億円(+10.4%)、営業利益88億円(+81.5%)
- 環境・ライフライン:売上高519億円(△1.1%)、営業利益34億円(△1.7%)
- 高機能プラスチックス:売上高1,082億円(△2.2%)、営業利益137億円(△6.3%)
- メディカル:売上高205億円(△8.0%)、営業利益15億円(△35.0%)
- コメント:住宅が収益拡大を牽引。高機能は数量は堅調でも為替・一時費用で利益圧迫。メディカルは検査分野の需要低迷が響く。
配当
- 配当実績と予想:
- 2025年3月期:中間 37円、期末 42円、合計 79円
- 2026年3月期(予想):中間 40円、期末 40円、合計 80円(直近公表から修正なし)
- 配当性向(目安):
- 通期EPS予想:198.25円 → 配当/EPS = 80 / 198.25 ≒ 40.4%(概算)
- 特別配当の有無:なし
- 株主還元方針:自己株式取得の実行が見られる(第1Q自己株式取得支出約9,989百万円)と配当継続。株主還元は積極的。
セグメント別情報
- セグメント別状況(要点)
- 住宅:受注棟数はやや計画未達(受注棟数95%)だが棟単価向上とリフォーム受注拡大で売上・利益が大幅増。集合住宅・高価格帯商品の比率上昇が鍵。
- 環境・ライフライン:新値の定着や重点製品拡販でスプレッド確保。販売量は低迷し減収だが、インフラ向け案件は堅調。
- 高機能プラスチックス:エレクトロニクスは堅調、モビリティは一部製品で弱含み。欧州での樹脂販売取引に関わる一時費用が営業利益を押下げ。
- メディカル:検査事業の国内外需要低迷で減収・減益。医薬事業は堅調。
- セグメント戦略:各セグメントで重点拡大製品の拡販、地域・商品ミックスの最適化、リフォームと不動産事業での収益強化を推進。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料中に示された中期計画進捗の具体KPIは限定的(詳細は別資料参照)。だが住宅・高機能で上期最高売上・最高益更新を目指す方針は中期目標と整合。
- KPI達成状況:受注金額やリフォーム受注・棟単価など主要KPIは改善傾向(住宅)。メディカルの需要低迷はKPI不達のリスクとなる。
競合状況や市場動向
- 競合比較:本資料で他社比較は記載なし(–)。ただし高機能材料やパイプ等の分野は国内外で競争が激しく、為替や市況の影響を受けやすい。
- 市場動向:国内住宅・非住宅やグローバル自動車生産は一部低調。スマホ・大型パネルなどエレクトロニクス需要は堅調。一方、感染症検査キットなど一部メディカル需要は低迷。
今後の見通し
- 業績予想:
- 第2四半期(累計)予想(修正後):売上639,200百万円(△2.9% 修正)、営業利益48,900百万円(据え置き)、経常利益49,700百万円(据え置き)、親会社株主に帰属する四半期純利益35,100百万円(据え置き、1株当たり四半期純利益84.86円)
- 通期予想:売上1,364,500百万円(+5.1%)、営業利益115,000百万円(+6.5%)、経常利益116,600百万円(+5.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益82,000百万円(+0.1%)、EPS予想198.25円
- 予想の信頼性:会社は通期予想を維持しているが、為替・市況・有価証券売却益など外部変動要因の影響が大きく、達成には残り期間の製品ミックス改善・市況の持ち直しが必要。
- 主なリスク要因:為替(円高)、原材料価格の変動、国内住宅・非住宅市況、グローバル自動車・エレクトロニクス需要、投資有価証券の評価・売却益の変動、欧州での一時費用・訴訟・規制リスク等。
重要な注記
- 会計方針の変更:なし
- 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用:あり(注記参照)
- 連結範囲の変更:なし
- 添付の四半期連結財務諸表は公認会計士によるレビューは受けていない
- その他重要事項:第2四半期累計の業績予想は2025年4月28日公表値から修正あり。通期は修正なし。
(備考)
- 本まとめは提供資料に基づく事実整理であり、投資助言や推奨を行うものではありません。
- 不明な項目は「–」で記載しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4204 |
| 企業名 | 積水化学工業 |
| URL | http://www.sekisui.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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