2025年12月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期会社予想に対する進捗で、営業利益は約90.6%の進捗と高進捗、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は既に会社通期予想を上回る(経常利益105.2%、当期純利益109.7%)ため、利益面での上振れ感が強い。会社は通期予想を修正せず(上振れでも未修正)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高 +0.6%、営業利益 +22.8%、経常利益 +29.1%、当期純利益 +63.6%:前年同期比)。
- 注目すべき変化:売上高はほぼ横ばい(+0.6%)にとどまる一方で、売価・プロダクトミックス改善や為替差損益改善等で採算が大幅改善し、利益率が大きく改善した点が最大の変化点。
- 今後の見通し:会社は通期業績予想・配当予想を据え置き。Q3時点で利益は通期予想を上回っており、通期達成可能性は高いが、会社は為替・地政学・自動車市況の不確実性を理由に修正を見送っている。
- 投資家への示唆:利益率改善が主因であり、売上高成長は限定的。M&A(複数子会社化予定)や自己株式取得・消却、株式分割など資本政策が積極化している点が株主還元・資本効率に与える影響を注視すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: マブチモーター株式会社
- 主要事業分野: 小型モーターの開発・製造・販売(自動車電装機器向け、家電・工具・理美容・健康・医療向け等)
- 代表者名: 代表取締役社長 高橋 徹
- 報告概要:
- 提出日: 2025年10月31日
- 対象会計期間: 2025年12月期 第3四半期累計(2025年1月1日~2025年9月30日)
- セグメント:
- 自動車電装機器市場: ミラー、ドアロック、パワーウインドウ、パーキングブレーキ等向けモーター
- ライフ・インダストリー機器市場: 家電・工具・住設、理美容、健康・医療機器等向けモーター
- 地域別報告: 日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパ
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む): 130,324,924株
- 期末自己株式数: 7,244,379株
- 期中平均株式数(四半期累計): 124,420,600株
- 時価総額: –(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 株式分割(1→2株)基準日: 2025年12月31日、効力発生日: 2026年1月1日
- 自己株式取得枠設定(上限12,000,000株・取得価額上限190億円、取得期間 2025/10/1~2026/9/30)
- 日本パルスモーター株式取得(子会社化)決議: 2025/10/23(取得実行は2026年1月上旬予定)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(累計:2025/1/1〜9/30 vs 通期会社予想)
- 売上高: 第3Q累計 147,025 百万円。通期予想 193,000 百万円に対する進捗率 76.1%(通期達成ペースとしては順当〜好調)。
- 営業利益: 第3Q累計 19,556 百万円。通期予想 21,600 百万円に対する進捗率 90.6%(高い進捗)。
- 経常利益: 第3Q累計 23,441 百万円。通期予想 22,300 百万円に対する進捗率 105.2%(既に通期予想超過)。
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 第3Q累計 18,097 百万円。通期予想 16,500 百万円に対する進捗率 109.7%(既に通期予想超過)。
- サプライズの要因:
- 売価・プロダクトミックス改善により売上総利益率が改善(売上原価の低下と組み合わせ)。
- 為替差損益の改善(前年同期の為替差損が軽減)や特別利益(負ののれん等:一部は特別利益)も寄与。
- 販管費は増加しているが、それを上回る売上総利益の改善で営業利益が増加。
- 通期への影響:
- Q3時点では利益面で通期予想を上回っているが、会社は為替・地政学リスク等の不確実性を理由に通期予想を据え置き。現状では通期達成は十分可能と判断されるが、下期の自動車需要や原材料価格、為替動向による変動リスクあり。
財務指標
- 損益の要点(第3四半期累計 2025/1/1–9/30)
- 売上高: 147,025 百万円(前年同期比 +0.6% / +927 百万円)
- 売上総利益: 44,796 百万円(前年同期比 +14.6% / +5,706 百万円)
- 販売費及び一般管理費: 25,239 百万円(前年同期比 +8.9% / +2,074 百万円)
- 営業利益: 19,556 百万円(前年同期比 +22.8%)
- 営業利益率: 13.3%(19,556 / 147,025)(目安:率上昇は良好)
- 経常利益: 23,441 百万円(前年同期比 +29.1%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 18,097 百万円(前年同期比 +63.6%)
- 1株当たり四半期純利益(希薄化後): 145.45 円(前年同期 86.87 円、+67.4%)
- 財政状態(2025/9/30)
- 総資産: 346,445 百万円(前期末 354,989 百万円、△8,544 百万円)
- 純資産: 313,698 百万円(前期末 319,622 百万円、△5,924 百万円)
- 自己資本比率: 90.5%(非常に高く安定水準)
- 流動資産: 231,118 百万円、流動負債: 25,928 百万円、流動比率: 約 891%(流動性良好、短期的支払余裕あり)
- 有利子負債: 短期借入金 614 百万円、長期借入金 1,163 百万円(有利子負債は限定的)
- 効率性:
- 減価償却費: 9,913 百万円(前年同期 10,516 百万円、減少)
- 総資産回転率の詳細値は資料に簡潔値なし(売上高 / 総資産 = 147,025 / 346,445 ≒ 0.42 回転)
- セグメント(第3Q累計:2025/1–9)
- 自動車電装機器市場: 売上 113,040 百万円(前年同期比 △0.1%:ほぼ横ばい)、地域別では日本/アジア/米欧で分散
- ライフ・インダストリー機器市場: 売上 33,939 百万円(前年同期比 +3.0%)
- セグメント利益(報告ベース): 日本 7,792、アジア 11,354、アメリカ 726、ヨーロッパ △285(合計 19,587、調整後 19,556 百万円)
- 財務の解説:
- 売上は横ばいであるが、価格・ミックス改善と為替の改善で粗利が拡大し、販管費増を吸収して営業利益が大幅増。負債は小幅減、自己株式取得で自己株式が増加(自己資本のマイナス項目増)。自己資本比率は高水準を維持(90%台)。
配当
- 配当実績と予想:
- 中間配当(2025年12月期 中間): 39.00 円(実施)
- 期末配当(会社予想): 39.00 円
- 年間配当予想: 78.00 円(据え置き)
- 配当利回り: –(株価情報なし)
- 配当性向: 通期会社予想ベースの配当性向は資料に明記なし。2025年通期予想当期純利益16,500 百万円に対し年間配当総額(39円×発行済株式数-自己株式調整)で算出可能だが、資料での数値化は省略(–)。
- 特別配当の有無: なし
- 株主還元方針: 積極的な株主還元(自己株式取得・消却の実施、追加取得枠設定、株式分割実施予定)を実施。
セグメント別情報
- セグメント別売上・変化(第3Q累計)
- 自動車電装機器市場: 113,040 百万円(前年同期比 約△0.1%)— 小型電装は堅調だが、パワーウインドウや一部顧客シェア低下で横ばい~減少
- ライフ・インダストリー機器市場: 33,939 百万円(前年同期比 +3.0%)— 健康・医療用が堅調、家電・工具等は受注絞り込みで減少
- 利益貢献度:
- 地域別・セグメント別で、アジアの利益貢献が大きく、日本・アジアでの利益増が全体の営業利益増に寄与
- セグメント戦略:
- e-MOTO(モーションソリューション)コンセプトに基づく製品ライン拡充(M&A含む)、医療・産業分野での高付加価値製品展開を強化
中長期計画との整合性
- 中期経営計画: 「経営計画2030(e-MOTO)」を掲げ、モーション(動き)ソリューションの拡充を推進
- 進捗状況:
- M&A(オービー工業の連結化、OKIエム・イー(マブチモーターマイクロテック)取得、今後の日本パルスモーター買収予定)を通じ製品ライン・技術(ステッピング、ブラシレス、制御系)を拡充しており、計画の方向性に沿った展開
- KPI: 資料に具体KPIは限定的(売上、利益、主要M&Aの実行などが進捗指標)
競合状況や市場動向
- 市場動向:
- 世界経済の低成長懸念、米国の関税政策・雇用動向、中国の内需の弱さ等により自動車生産や産業需要に不確実性あり
- ライフ・インダストリー(医療・健康)分野は安定的な需要が見込まれる
- 競合比較:
- 同業他社との詳細比較データは資料に記載なし(–)。ただし、マブチは小型モーター分野で広い顧客基盤とグローバル生産拠点を有し、製品ライン拡充により競争力強化を図っている。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(2025年1月1日~12月31日)会社予想は据え置き:
- 売上高 193,000 百万円(前期比 +1.6%)
- 営業利益 21,600 百万円(前期比 +0.2%)
- 経常利益 22,300 百万円(前期比 +31.3%)
- 当期純利益 16,500 百万円(前期比 +28.6%)
- 会社は前提の不確実性(為替、原材料価格、自動車生産等)を理由に修正を見送る方針
- 予想の信頼性: Q3時点で利益は通期予想を上回るため保守的な見通しとも取れるが、下期の市況次第で変動リスクあり
- リスク要因:
- 為替変動、銅・鋼材・レアアース等原材料価格、米国等の関税政策、自動車市場の需要低迷、M&Aの統合リスク
重要な注記
- 会計方針:
- 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)を期首より適用。四半期財務諸表への影響はないと開示。
- グローバル・ミニマム課税制度に関する取扱いを適用しているが、当四半期累計期間では該当額を計上していない。
- 重要な子会社の異動・企業結合:
- 第2四半期にオービー工業(現:マブチオービーギアシステム)を取得し連結化。
- 第3四半期にOKIエム・イー(現:マブチモーターマイクロテック)を取得(負ののれん発生益 32 百万円、暫定算定)。
- 重要な後発事象として日本パルスモーター株式会社の株式取得(子会社化、取得価額 合計予定 6,600 百万円)を決議(取得実行は2026年1月上旬予定)。
- 株主還元・資本政策:
- 自己株式取得・消却(既取得分2,839,400株、取得価額6,218 百万円)に加え、追加取得枠(上限 12,000,000株・上限190億円)を設定し取得後消却を予定。
- 株式分割(1株→2株)を実施予定(基準日 2025/12/31、効力発生日 2026/1/1)。
- その他特記事項:
- 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は添付していない(資料に注記)。
- 税金費用は通期見積実効税率を用いて四半期に按分して計上。
(注)本まとめは開示資料に基づく情報整理であり、投資助言を行うものではありません。不明な項目は「–」としています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6592 |
| 企業名 | マブチモーター |
| URL | http://www.mabuchi-motor.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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