2025年10月期 決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社側の当期(2025年10月期)期中予想は提示されておらず、市場予想との比較情報もないため「実績の良否」は外部予想との比較では判断不可。ただし特別損失の計上等により純損失が大幅に拡大(下振れ相当の結果)。
  • 業績の方向性:減収・減益(売上高8,478百万円、前期比△1.4%、営業損失△623百万円→前期営業損失△213百万円から悪化)。
  • 注目すべき変化:のれん発生(株式会社ウエーブの子会社化、取得対価500百万円、のれん205百万円)と減損損失の大幅計上(減損463百万円)、工場再編関連費用146百万円等の特別損失計上により親会社株主帰属当期純損失が△948百万円(前期△436百万円)へ悪化。さらに自己資本比率が38.4%→17.9%に低下(大幅悪化)。
  • 今後の見通し:2026年10月期予想は売上9,500百万円、営業利益150百万円、当期純利益98百万円を計画。現状の進捗(売上進捗率約89%)と大幅赤字を踏まえると、短期で黒字転換・自己資本比率回復にはコスト削減・ウエーブ社の早期シナジー顕在化が必要。会社はコスト削減と顧客開拓、ウエーブ社とのシナジー創出を重点に据えている。
  • 投資家への示唆(読み取り事項、助言ではない):大幅な特別損失と自己株式取得・消却、資本組成の変更により財務体質が一時的に弱化。来期計画は反発を想定するが、達成はウエーブ子会社化効果とコスト削減の実効性次第。配当は資本剰余金を原資とした1株当たり2円(期末)を予定。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:株式会社ウイルコホールディングス
    • 主要事業分野:情報・印刷事業、知育事業、通信販売事業(印刷・加工、出版・幼保向け商品、通信販売等)
    • 代表者名:代表取締役社長 松浦昌宏
    • 上場取引所・コード:東証(コード 7831)
    • URL:https://www.wellco-corp.com/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年12月12日
    • 対象会計期間:2024年11月1日~2025年10月31日(通期、連結)
    • 決算説明会資料:無、決算説明会:無
  • セグメント(報告セグメント):
    • 情報・印刷事業:印刷・加工、ネット印刷等、ウエーブ社の取得により事業規模拡大
    • 知育事業:出版・幼保向け商品、教材等
    • 通信販売事業:通信販売チャネルでの商品販売
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株式含む):15,522,250株(2025年10月期)
    • 期中の主要変更:自己株式公開買付(応募9,075,860株、決済完了)→自己株式9,128,550株消却により発行済株式総数が24,650,800株→15,522,250株へ減少
    • 時価総額:–(記載なし)
  • 今後の予定:
    • 定時株主総会(予定):2026年1月28日
    • 配当支払開始予定日:2026年1月29日
    • 有価証券報告書提出予定日:2026年1月29日
    • 決算説明会:無し

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績:
    • 会社予想との比較(当期実績に対する会社側期中の予想は開示されていないため比較不可)→(会社予想:–、達成率:–)
    • 市場予想との比較:–(資料内に市場コンセンサス記載なし)
  • サプライズの要因(実績悪化の主因):
    • 特別損失の計上(減損損失463百万円、工場再編関連費用146百万円、工場再編損失引当金44百万円 等)
    • 原材料費・電力・物流費の上昇および事務所移転に伴う一時費用
    • 情報・印刷事業での受注構成変化に伴う収益性悪化
    • ただし投資有価証券売却益360百万円などの特別利益も計上(純損失圧迫の一因は特別損失の大きさ)
  • 通期(次期)への影響:
    • 2026年10月期計画:売上9,500百万円、営業利益150百万円、経常利益140百万円、親会社株主帰属当期純利益98百万円
    • 進捗状況:現状の売上は計画比約89%(8,478/9,500)、だが営業は赤字であるため黒字転換には構造改善・シナジーの早期実現が必須
    • 予想修正の有無:現状は未修正(会社は上記予想を提示)

財務指標

  • 連結主要数値(百万円)
    • 売上高:8,478(前年8,600、△1.4%)
    • 営業利益:△623(前年△213、悪化)
    • 経常利益:△651(前年△170、悪化)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:△948(前年△436、悪化)
    • 包括利益:△1,172(前年△679)
    • 1株当たり当期純利益(EPS):△39.75円(前年△17.76円)
  • 財政状態(期末)
    • 総資産:7,924百万円(前年9,293百万円、△1,369百万円)
    • 純資産:1,417百万円(前年3,570百万円、△2,152百万円)
    • 自己資本比率:17.9%(前年38.4%)(低水準、安定目安40%以上に対して不十分)
    • 1株当たり純資産(BPS):91.31円(前年145.14円)
  • キャッシュ・フロー(百万円)
    • 営業CF:△669(前年△481、使用増加)
    • 投資CF:△86(前年△563、投資支出減)
    • 財務CF:△652(前年△583)
    • 現金及び現金同等物期末残高:604(前年1,999、△1,395)
  • 収益性指標(営業利益率等)
    • 売上高営業利益率:△7.4%(前年△2.5%→悪化)
    • 経常利益率:△7.6%(前年△1.7%→悪化)
  • 進捗率分析(対2026年計画、参考)
    • 通期売上高進捗率(2026予想に対する当期実績):約89.2%(8,478/9,500)
    • 通期営業利益進捗率:実績がマイナスのため参考値で非線形(-623/150 = -415%:比較不能。黒字化必要)
    • 通期純利益進捗率:同上(-948/98 = -967%)
    • 過去同期間との比較:売上ほぼ横ばいだが利益面で悪化(営業利益・当期利益ともに大幅悪化)
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:17.9%(低い、目安40%以上に対し懸念)
    • 負債の状況:負債合計6,506百万円(前年5,723百万円、増加)。短期借入金が新たに1,000百万円計上(短期での資金調達)
    • 流動比率(簡易計算):流動資産3,294 / 流動負債4,434 ≒ 74%(目安100%以上でないため流動性リスクあり)
  • 効率性
    • 総資産回転率:売上8,478 / 総資産7,924 ≒ 1.07回(前期8,600/9,293 ≒0.93回 → 回転は改善)
    • 売上高営業利益率はマイナスに転じており収益性低下
  • セグメント別
    • 情報・印刷事業:売上 7,753百万円、セグメント損失△158百万円(前年はセグメント利益あり)→減収・赤字化。ウエーブ取得により売上寄与も収益性圧迫。減損463百万円は主にこのセグメント。
    • 知育事業:売上 684百万円、セグメント損失△118百万円(前年も損失)→販売数量減等で低迷。
    • 通信販売事業:売上 41百万円、セグメント損失△19百万円(前期より改善余地あり)
  • 財務の解説(背景)
    • のれん(205百万円)発生は子会社取得(ウエーブ)によるもの。取得関連投資500百万円。
    • 特別損失(主に減損・工場再編費用)が利益を圧迫し純損失拡大。
    • 自己株式取得(980百万円)及び消却(987千株消却)等で資本構成が変更され、資本金の減資(1,567百万円)等が行われた。

配当

  • 当期(2025年10月期)の配当:
    • 中間配当:0.00円
    • 期末配当:2.00円(原資は資本剰余金を取り崩して配当。資本剰余金を配当原資とする旨を明記)
    • 年間配当:2.00円(配当金総額31百万円)
    • 配当性向(連結):―(当期は純損失のため通常の配当性向は算定不可)
    • 純資産配当率:1.7%(連結)
  • 次期(2026年10月期)予想:
    • 年間配当予想:2.00円(予定)
  • 特別配当:無し
  • 株主還元方針:安定配当継続を基本方針としつつ、当期は資本剰余金を原資に配当実施。自社株買いは当期に公開買付→消却を実施済(資本政策の一環)。

セグメント別情報

  • 情報・印刷事業(主要セグメント)
    • 売上高:7,753百万円(連結計8,478内)
    • セグメント損失:△158百万円(前年は利益)、減損(463百万円)計上が主因
    • 戦略:デジタル印刷設備の活用、ウエーブ社のネット印刷ノウハウとの統合、代理店網拡大、受注フロー再構築、設備・資材調達の最適化
  • 知育事業
    • 売上高:684百万円(前年比△5.0%:資料本文)
    • セグメント損失:△118百万円(前年も損失)
    • 戦略:学校図書館向けや100円ショップ向け商品の拡大、絵本サブスク等新規販路開拓、外注費・調達見直しで採算改善
  • 通信販売事業
    • 売上高:41百万円(前年比△24.8%)
    • セグメント損失:△19百万円(前期△37)
    • 戦略:受注効率の高い商品に注力、成功報酬型インバウンドの活用、広告費抑制で効率化

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:明示的な中期数値目標は決算短信に記載なし。成長施策としてウエーブの取り込み(ネット印刷・FA事業)によりシナジー創出を挙げる。
  • KPI達成状況:特段の公開KPIはなし。来期目標(営業利益150百万円等)は財務改善の目安となるが、現段階では一時的な資本・費用変動が大きく、達成には構造改革が前提。

競合状況や市場動向

  • 競合比較:決算短信に他社比較データなし → (省略:–)
  • 市場動向(会社説明より要旨):
    • デジタル印刷市場は拡大傾向で、同社はデジタル設備を活かして対応を図る。
    • 出版市場・書店数の減少、少子化の影響で知育・幼保向け市場は厳しい。
    • ウエーブ社のFA事業は製造業の自動化ニーズに対応可能と期待。

今後の見通し

  • 業績予想(2026年10月期:2025/11/1~2026/10/31)
    • 売上高:9,500百万円(前期比+12.0%)
    • 営業利益:150百万円(黒字化見込み)
    • 経常利益:140百万円
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:98百万円
    • 会社の前提条件:ウエーブ社とのシナジー(受注増・コスト削減)、国内市場の需給等(為替・原油等の明示的前提は記載なし)
  • 予想の信頼性:過去の実績(当期の大幅赤字、特別損失の存在)を踏まえると、来期見通しの達成は構造改善とM&A統合効果の早期実現に依存。会社はコスト削減と営業拡大に注力すると明言。
  • リスク要因:
    • 国内印刷市況の回復遅延、出版市場の構造的縮小
    • 原材料・電力・物流コストの高止まり
    • M&A(ウエーブ)統合リスク(のれん償却・期待通りのシナジーが出ないリスク)
    • 財務面:流動性低下と自己資本比率の低下(資金繰り・借入依存の高まり)

重要な注記

  • 会計方針の変更:法人税等に関する会計基準改正の適用を期首より実施。連結財務諸表への影響は無し。
  • 連結範囲の変更:有(新規子会社 株式会社ウエーブを取得、連結子会社化)
  • のれん:ウエーブ取得によりのれん205百万円発生(償却は10年均等)
  • 継続企業の前提に関する注記:該当事項なし
  • その他重要イベント:自己株式の公開買付・取得・消却(発行済株式数大幅減少)および資本減少(資本金を1,667→100百万円に減資等)

(注)本資料は提供いただいた決算短信の内容を整理したものであり、個別銘柄の売買推奨や投資助言ではありません。数値は決算短信記載の連結数値を基に記載。記載がない項目は「–」としています。


上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 7831
企業名 ウイルコホールディングス
URL http://www.wellco-corp.com/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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