2025年12月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)(監査法人による期中レビューの完了)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社が10月に行った通期予想の修正(営業利益・経常利益・当期純利益を上方修正)以降、今回の第3四半期開示での変更はなし。第3四半期累計実績は会社通期予想に対して概ね想定内(上振れ/下振れの明確なサプライズはなし)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高 +3.9%、営業利益 +5.3%、経常利益 +6.1%、親会社株主に帰属する四半期純利益 +1.1%)。
- 注目すべき変化:ITプロダクトやエリアのITソリューション需要増でエンタープライズ/エリアの売上・利益が大きく拡大。一方、コンシューマ(カメラ/プリンタ等)は売上・セグメント利益が減少。プロフェッショナルは売上微増だが利益は減少。
- 今後の見通し:通期予想は10月に一度修正済み(営業利益 +1,000百万円、経常利益 +1,000百万円、当期純利益 +1,000百万円)。第3四半期時点の進捗率は売上約72%、営業利益約66%、経常利益約67%、当期純利益約67%で、現時点で通期達成の可能性は高いと想定(ただし季節変動や特別損益の有無に依存)。
- 投資家への示唆:コアのITソリューション(保守・運用、PCリプレース案件等)が収益を支えており、プリント分野の構造的縮小をIT関連で補完している点が最重要。自己株式取得(上限2,000,000株、取得総額上限100億円)を実施予定で株主還元の姿勢は継続。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: キヤノンマーケティングジャパン株式会社(コード 8060 東証プライム)
- 主要事業分野: コンシューマ(カメラ・プリンタ等)、エンタープライズ(複合機・ITソリューション)、エリア(地域向けITソリューション)、プロフェッショナル(プロダクションプリンティング、産業機器、ヘルスケア)等の販売・保守・ソリューション提供
- 代表者名: 代表取締役社長 足立 正親
- 報告概要:
- 提出日: 2025年10月29日(期中レビュー完了の報告)
- 対象会計期間: 2025年1月1日~2025年9月30日(2025年12月期 第3四半期累計、連結、日本基準)
- 決算説明資料: 作成有、決算説明会: 有(アナリスト向け)
- セグメント:
- コンシューマ: レンズ交換式カメラ、インクジェットプリンター、インク等
- エンタープライズ: オフィス向けレーザープリンター/OA機器、ITソリューション、事業買収(例: プリマジェストの組み入れ)
- エリア: 地域別法人向けITソリューション(PC、セキュリティ、まかせてIT等)
- プロフェッショナル: プロダクションプリンティング、産業機器(半導体関連装置等)、ヘルスケア(医療情報システム)
- 発行済株式:
- 発行済株式数(期末、自己株含む): 111,079,972株
- 期末自己株式数: 2,373,477株
- 期中平均株式数(四半期累計): 108,841,320株
- 時価総額: –(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 決算発表: 四半期開示済(10/24、期中レビュー完了報告10/29)
- 株主総会: –(本資料に記載なし)
- IRイベント: 決算説明会開催(アナリスト向け)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(通期予想に対する第3四半期累計の達成率)
- 売上高: 実績 491,822 百万円 / 通期予想 680,000 百万円 → 進捗率 72.3%
- 営業利益: 実績 38,201 百万円 / 通期予想 58,000 百万円 → 進捗率 65.9%
- 経常利益: 実績 39,527 百万円 / 通期予想 59,000 百万円 → 進捗率 67.0%
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 実績 27,275 百万円 / 通期予想 40,500 百万円 → 進捗率 67.4%
- サプライズの要因:
- ポジティブ要因: ITプロダクト(PC入替)やITソリューション、政策保有株式売却による投資有価証券売却益(1,555百万円)が寄与。拠点統廃合費用等の抑制も寄与して通期見通しを上方修正(10/24実施)。
- ネガティブ要因(相対的に純利益伸び悩み): 前年同期に計上した関係会社株式売却益(エーアンドエー株式譲渡等)の特別利益が剥落した影響で、当期純利益の伸びは限定的(+1.1%)。
- 通期への影響: 既に通期見通しは10月に小幅上方修正済み(営業利益 +1,000百万円等)。第3四半期の進捗率からは現時点で通期予想達成は十分に可能だが、特別損益や下期の季節性に依存。
財務指標
- 財務諸表(要点)
- 総資産: 527,768 百万円(前期末 524,591 百万円、+31,776 百万円)
- 純資産: 392,667 百万円(前期末 383,701 百万円、+89,665 百万円)
- 自己資本比率: 74.2%(安定水準。前期末 73.0%)
- 現金及び預金(貸借対照表): 169,370 百万円(前期末 109,226 百万円)
- 現金及び現金同等物(CF表): 169,870 百万円(前期第3四半期 110,726 百万円)
- 収益性(第3四半期累計: 2025/1/1–9/30)
- 売上高: 491,822 百万円(前年同期比 +3.9% / +18,641 百万円)
- 営業利益: 38,201 百万円(前年同期比 +5.3% / +1,911 百万円)
- 営業利益率: 38,201 / 491,822 = 7.8%(前期は 36,290/473,181 = 7.7%)
- 経常利益: 39,527 百万円(前年同期比 +6.1%)
- 四半期純利益(親会社株主): 27,275 百万円(前年同期比 +1.1%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS): 250.59 円(前年同期 211.68 円、+18.4%)
- 進捗率分析(通期見通しに対する第3四半期累計)
- 売上高進捗率: 72.3%(通年の約3/4手前。季節性を踏まえれば順調)
- 営業利益進捗率: 65.9%(利益は下期に依存する部分あり)
- 純利益進捗率: 67.4%
- 過去同期間との比較: 直接の過去進捗データは開示されていないが、当期の進捗は通年見通しに対して現時点で大きな遅れはない。
- 財務の安全性
- 自己資本比率 74.2%(安定水準)
- 有利子負債(短期+長期): 1,100 + 1,531 = 2,631 百万円(現金等に対して非常に小さい→ネットキャッシュの大きい体質)
- 流動比率(概算): 流動資産 330,891 / 流動負債 118,263 ≒ 280%(良好)
- 効率性: 売上高営業利益率は約7.8%(前年同期比横ばい〜微増)。総資産回転率は資料での直接計算対象外だが、資産合計約5280億に対し売上約4920億で資産回転は概ね良好。
- セグメント別(外部売上・セグメント利益:百万円)
- コンシューマ: 売上 97,375(△0.9%)、セグメント利益 7,286(△11.0%)
- エンタープライズ: 売上 187,267(+8.5%)、利益 14,091(+7.2%)
- エリア: 売上 170,085(+3.4%)、利益 16,128(+21.3%)
- プロフェッショナル: 売上 33,923(+3.2%)、利益 3,607(△9.5%)
- 財務の解説: 営業増益は主にITソリューション・PC販売等の需要増と、拠点統廃合等本社関連費用抑制の結果。特別利益の年度差(前年の関係会社売却益減少)により純利益の伸びは限定的。
配当
- 配当実績・予想:
- 中間配当(第2四半期末): 70.00 円(2025年)
- 期末配当(予想): 90.00 円(計 160.00 円/年)
- 前期は中間60円・期末80円(合計140円)→ 今期は+20円の増配予定(中間増)
- 直近の配当予想変更: 10月24日の修正以降今回開示で変更なし
- 配当性向(予想ベース): 配当 160 円 / 予想EPS 372.22 円 = 約43.0%(やや高めの配当性向)
- 配当利回り: –(株価情報が資料にないため算出不可)
- 株主還元方針: 自己株式取得実施(上限 2,000,000 株、取得総額上限 100 億円、取得期間 2025/10/27–2026/1/30)
セグメント別情報
- コンシューマ: カメラ(円安反動・エントリー機種販売終了で減収)、プリンター市場縮小で減収、インクカートリッジも印刷ボリューム減で減少。セグメント利益は減少(販売構成・原価悪化が要因)。
- エンタープライズ: 大型オフィスMFP案件や文教・金融向けPC大型案件、プリマジェストの連結効果で売上・利益拡大。ITソリューションが牽引。
- エリア: PC入替需要(Windows 10延長サポート終了)とセキュリティ、まかせてITの契約増で売上・利益大幅増。
- プロフェッショナル: プロダクションプリンティングは案件の変動ありで概ね横ばい。産業機器は半導体向けの弱さで減収。ヘルスケアは大型案件により大幅増。全体として販管費増や売上総利益率悪化でセグメント利益は減少。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画: 添付の中計該当記載は限定的だが、報告からは「ITソリューションへのシフトと付加価値提供の強化」が中長期戦略の中心であり、第3四半期のトレンドは整合的。
- KPI達成状況: セグメント別でエリア・エンタープライズの利益拡大がKPI達成(推定)。詳細KPIは資料に未掲載。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較: 同業のオフィス機器市場は構造縮小傾向(ペーパーレス等)。同社はITソリューションやPC販売で補完し、相対的に収益源の多様化を図っている。具体的な他社比較データは資料に記載なし(–)。
- 市場動向: プリンター市場の縮小が継続する一方、企業のIT投資・PC更新需要やサイバーセキュリティ投資は堅調で追い風。半導体向け需要の変動は産業機器セグメントのリスク。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(2025年12月期): 売上高 680,000 百万円(+4.0%)、営業利益 58,000 百万円(+9.2%)、経常利益 59,000 百万円(+8.5%)、当期純利益 40,500 百万円(+3.0%)、1株当たり当期純利益 372.22 円
- 直近の修正: 10月24日に営業利益等を上方修正(今回開示で変更なし)
- 会社予想の前提: 為替・原材料等の明示的前提は資料概要参照(詳細は添付資料P.4参照)。米国等の政策動向は注視するが国内事業比重が高く直接影響は限定的と記載
- 予想の信頼性: 第3四半期時点の進捗は通期見通しと整合。一方、特別損益の有無や下期の案件集中に左右されるため、変更が生じた場合は速やかに開示予定。
- リスク要因:
- プリンター市場の構造的縮小継続
- 半導体向け設備需要の変動(産業機器セグメントへの影響)
- 為替・資本市場環境の急変(政策保有株式売却益等の非経常項目に影響)
- 大型案件の採算・回収タイミング
重要な注記
- 会計方針: 法人税等に関する会計基準改正(2022年改正会計基準)を第1四半期から適用(四半期財務諸表への影響はなしと説明)。グローバル・ミニマム課税制度関連の会計処理は第1四半期より適用。
- 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理を適用(注記参照)。
- 連結範囲・セグメント変更: 第1四半期より一部組織移管(エンタープライズの一部をその他へ、プリマジェスト等をエンタープライズへ移管)→ 前期比較は変更後の区分で作成。
- 重要な後発事象: 取締役会決議により自己株式取得枠設定(上限 2,000,000 株、取得総額上限 100 億円、取得期間 2025/10/27–2026/1/30、市場買付)。
(注記)
- 不明な項目は「–」で示しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 8060 |
| 企業名 | キヤノンマーケティングジャパン |
| URL | http://cweb.canon.jp/corporate/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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