以下は株式会社北日本銀行(証券コード: 8551)に関する企業分析レポートです。

1. 企業情報

  • 事業内容などのわかりやすい説明
    北日本銀行は、東北地方太平洋側、特に岩手県を中心として、八戸から仙台までの地域に展開する地方銀行です。地域の中堅銀行として、預金業務、貸出業務、為替業務を主軸に、信用保証、リース、クレジットカード、情報システム関連サービスなども手掛けています。特にサービス業との取引に強みを持ち、近年は個人顧客向けサービスに注力しています。
  • 主力製品・サービスの特徴
    • 預金: 定期預金が37%、普通預金が58%と、幅広い顧客層からの預金を受け入れています。
    • 貸出金: 中小企業等向け融資が82%、住宅・消費者向け融資が47%(2025年3月期計画値)と、地域経済の活性化と個人生活を支える両面で貢献しています。
    • 有価証券運用: 安定的な収益源として有価証券の運用も事業の柱の一つです。
    • その他: クレジットカード、信用保証、リース、コンピュータ・ソフトウェア開発・販売など、多岐にわたる金融関連サービスを提供しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内での競争優位性や課題について
    北日本銀行は、東北太平洋側を地盤とする地方銀行であり、特に岩手県における地域密着型のサービスが強みです。サービス業との取引に実績があり、個人顧客へのシフトも進めています。
    課題としては、地域経済の縮小や人口減少による貸出機会の減少、低金利環境下での利ざやの確保、足元では預金金利上昇による資金調達コスト増加などが挙げられます。
  • 市場動向と企業の対応状況
    地域金融機関は、金利情勢の変化に大きく影響を受けます。足元の金利上昇局面では、貸出金利や有価証券利息の増加によって運用収益が改善する一方で、預金利息等の資金調達費用が増加し、収益を圧迫する状況にあります。同行は、有価証券運用の評価益拡大によって包括利益を大幅に増加させており、市場環境の変化に合わせた運用戦略がうかがえます。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営陣が掲げるビジョンや戦略
    中期経営計画に関する詳細なKPIは示されていませんが、決算短信からは「ROE改善・自己資本比率維持・収益性向上を狙う方針は継続」していることが示唆されています。コア業務純益が前年同期比で改善していることから、本業での収益力向上に注力していると推測されます。
  • 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
    データなし
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
    2026年3月期第2四半期において、新規子会社「きたぎんキャピタルパートナーズ株式会社」を連結範囲に含めており、地域企業の成長支援や投資育成といった分野での新たなサービス展開を模索している可能性があります。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
    北日本銀行の収益モデルは、伝統的な預貸業務と有価証券運用が中心です。足元では、国内金利の上昇により資金調達費用(特に預金利息)が大幅に増加する一方で、貸出金利息や有価証券利息・配当も増加しており、金利環境の変化に適応しながら収益構造を維持しようとしています。また、有価証券評価益が業績に大きく貢献しており、市場ニーズの変化に対応した資産運用も行っています。
  • 売上計上時期の偏りとその影響
    2026年3月期第2四半期(中間期)の連結業績は、経常収益、経常利益、純利益ともに通期予想の約50%台の進捗率であり、半期で概ね均等に収益が計上される通常のペースと言えます。地域銀行としての事業特性上、突発的な売上計上時期の偏りは少ないと考えられます。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向や独自性
    決算短信や提供資料に、具体的な技術開発の動向や独自性に関する詳細な記載はありません。
  • 収益を牽引している製品やサービス
    現在の収益を牽引しているのは、貸出金利息と有価証券利息・配当金です。特に貸出金利息は前年中間期比で増加し、運用利回りの改善がみられます。有価証券の運用も当期純利益、特に包括利益に大きく寄与しています。

6. 株価の評価

  • EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
    • 現在株価: 4,330.0円
    • 会社予想EPS: 481.38円
    • 実績BPS: 10,975.04円
    • 現在株価は、EPSの約8.99倍、BPSの約0.39倍で取引されています。
  • 業界平均PER/PBRとの比較
    • 業界平均PER: 10.7倍
    • 業界平均PBR: 0.4倍
    • 北日本銀行のPER(8.99倍)は業界平均(10.7倍)と比較して割安水準にあります。
    • 北日本銀行のPBR(0.39倍)は業界平均(0.4倍)と比較してほぼ同水準、あるいは若干割安水準にあります。

7. テクニカル分析

  • 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
    現在の株価4,330円は、直近10日間の株価推移を見ると、概ね4,200円台から4,300円台で推移しており、本日は高値圏で引けています。
  • 年初来高値・安値との位置関係
    • 年初来高値: 4,545円
    • 年初来安値: 2,434円
      現在の株価4,330円は、年初来高値(4,545円)に近く、年初来安値から大きく上昇した高値圏に位置しています。52週高値4,545円からも近い水準です。
  • 出来高・売買代金から見る市場関心度
    本日出来高は39,300株、売買代金は169,800千円です。平均出来高(3ヶ月: 24.66k株、10日: 27.07k株)と比較すると、本日の出来高はやや増加しており、市場の関心は平均よりも高まっていると言えます。

8. 財務諸表分析

  • 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
    • 売上(経常収益): 過去5年間で変動があるものの、2025年3月期は22,837百万円、2024年3月期は26,768百万円、2026年3月期中間期は14,668百万円(前年中間期比+13.0%)と堅調に推移しています。
    • 利益: 純利益は過去数年で順調に増加傾向にあります(2022年3月期2,111百万円 → 2025年3月期4,011百万円予想)。ただし、2026年3月期中間純利益は2,097百万円(前年中間期比△7.5%)と減益となっていますが、これは法人税等の増加が主な要因です。
    • ROE(実績): 4.65%(過去12か月: 4.32%)
    • ROA(実績): 0.25%(過去12か月: 0.25%)
  • 過去数年分の傾向を比較
    過去数年の純利益は増加傾向にあり、収益力は向上していると言えます。一方、ROEやROAは依然として低い水準にあり、資産効率、自己資本効率には改善余地があります。
  • 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
    2026年3月期第2四半期(中間期)の連結実績は、経常収益、経常利益、純利益ともに通期予想(上方修正後)に対して約50%台の進捗であり、概ね順調に推移していると判断できます。

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
    • 自己資本比率(実績): 5.7%。ただし、決算短信の注記によると、連結「国内基準の自己資本比率」は約10.20%であり、金融規制上の安定水準を維持しています。この10.20%がより実態に近いと判断されます。
    • Total Cash (直近四半期): 119.29B円と潤沢な現金を保有しています。
    • Total Debt (直近四半期): 1.32B円。現預金と比較しても負債は非常に少なく、財務安全性は高い水準にあります。
    • 流動比率・負債比率の直接的な記載はありませんが、預金主体の資金調達構造と潤沢な現金から、高い流動性と健全な財務状態にあると判断できます。
  • 財務安全性と資金繰りの状況
    国内基準の自己資本比率が10.20%と適切な水準を維持し、現預金を豊富に保有していることから、財務安全性は高く、資金繰りの状況も安定していると考えられます。
  • 借入金の動向と金利負担
    Total Debtは1.32B円と少額であり、金利負担も限定的と考えられます。

10. 収益性分析

  • ROE、ROA、各種利益率の評価
    • ROE(実績): 4.65%(過去12か月: 4.32%)
    • ROA(実績): 0.25%(過去12か月: 0.25%)
    • Profit Margin: 14.67%
    • Operating Margin(過去12か月): 20.89%
    • OHR(単体・経費/業務粗利益): 約72.7%(中間期)
  • 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
    ROE(4.32%)は一般的なベンチマークである10%を大きく下回っており、ROA(0.25%)も5%を大きく下回っています。これは、銀行業の特性として多額の資産(預貸金)を保有するためROAが低くなる傾向はあるものの、資産効率の改善が引き続き課題であると言えます。
  • 収益性の推移と改善余地
    経常利益・純利益は過去数年で伸長傾向にありますが、ROE、ROAの水準は依然として低く、収益性の改善余地は大きいと評価できます。OHRも約72.7%と高く、経費削減や業務効率化による収益力向上も継続的な課題です。

11. 市場リスク評価

  • ベータ値による市場感応度の評価
    ベータ値(5Y Monthly)は0.02と非常に低く、市場全体の変動に対する株価の感応度が極めて低いことを示しています。これは市場リスクへの耐性が高いと解釈できる一方で、市場全体の好況時の恩恵を受けにくい可能性も示唆します。
  • 52週高値・安値のレンジと現在位置
    • 52週高値: 4,545.00円
    • 52週安値: 2,438.00円
      現在の株価4,330円は、52週高値に非常に近い水準にあり、大幅な上昇を見せている高値圏に位置しています。
  • 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
    決算短信に記載された主なリスク要因は以下の通りです。
    • 為替・国債金利・株式等市場変動(有価証券評価の増減が業績に大きく影響)
    • 預金利息等資金コストのさらなる上昇
    • 地域景気・貸出先の信用リスク(不良債権動向)
    • 規制面(自己資本規制等)の変化

12. バリュエーション分析

  • 業種平均PER/PBRとの比較
    • PER(会社予想): 8.99倍 (業界平均: 10.7倍)→ 業界平均より割安
    • PBR(実績): 0.39倍 (業界平均: 0.4倍)→ 業界平均とほぼ同水準、若干割安
  • 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
    • 目標株価(業種平均PER基準): 4,911円
    • 目標株価(業種平均PBR基準): 4,392円
      現在の株価4,330円と比較すると、PER基準では上値余地があり、PBR基準ではほぼ適正水準です。
  • 割安・割高の総合判断
    PERは業界平均より割安、PBRは同水準であり、バリュエーション観点からは割安感がある状態と総合的に判断できます。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
    • 信用買残: 67,300株(前週比 +12,000株)
    • 信用売残: 9,700株(前週比 -300株)
    • 信用倍率: 6.94倍
      信用買残が信用売残よりも大幅に多く、信用倍率も高めであり、需給は買い方に偏っている状態です。前週比で信用買残が増加し、売残が減少しているため、短期的には買い圧力が強まっている可能性があります。
  • 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
    上位株主には日本マスタートラスト信託銀行(信託口)、日本カストディ銀行(信託口)といった信託銀行の他、明治安田生命保険、住友生命保険、損害保険ジャパンなどの生命保険・損害保険会社が名を連ねており、安定株主の比率が高いと言えます。自社(自己株口)が3.24%、自社従業員持株会が2.33%保有しています。
  • 大株主の動向
    データなし

14. 株主還元と配当方針

  • 配当利回りや配当性向の分析
    • 配当利回り(会社予想): 3.88%
    • 1株配当(会社予想): 168.00円
    • Payout Ratio: 31.38%
      配当利回りは3.88%と魅力的な水準にあり、配当性向も約31.38%と健全で、今後の増配余地があると考えられます。
  • 自社株買いなどの株主還元策
    2026年3月期中間決算短信には、自社株買いに関する記載はありません。
  • 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
    データなし
  • 配当実績と予想
    2026年3月期の中間配当は84.00円と、前回(2025年3月期中間40円)から大幅に増額されており、通期予想も年間168.00円と積極的に株主還元を進める姿勢が見られます。

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
    • 通期業績予想の上方修正: 2025年10月30日に2026年3月期通期業績予想を上方修正しました。主因は有価証券利息・配当の上振れ等です。
    • 中間配当の大幅増額: 中間配当を従来の40円から84円に大幅に増額しました。
    • 新規子会社設立: 「きたぎんキャピタルパートナーズ株式会社」を連結子会社として設立しています。
  • これらが業績に与える影響の評価
    業績予想の上方修正は、有価証券運用収入等の改善を背景としたものであり、今後の業績にプラスに作用する見込みです。中間配当の大幅増額は、株主への還元意欲の高さを示し、投資家からの評価に繋がり得ます。新規子会社の設立は、新たな収益源の確保や地域経済への貢献を通じて、中長期的な企業価値向上に寄与する可能性があります。

16. 総評

北日本銀行は、岩手県を中心とした地域密着型の経営を展開する地方銀行です。金利上昇局面においては、預金利息という資金調達コストが増加する一方で、貸出金利息や有価証券利息・配当の増加により運用収益も伸びています。2026年3月期中間期では、通期業績予想を上方修正し、中間配当を大幅に増額するなど、株主還元にも積極的な姿勢を示しています。

強み

  • 地域密着型で安定した顧客基盤(岩手県中心、サービス業取引に強み)。
  • 比較的高い配当利回りと積極的な株主還元姿勢。
  • 健全な財務基盤(国内基準自己資本比率10.20%、豊富な現預金)。
  • ベータ値が低く、市場全体の変動に対して株価が安定しやすい傾向。

弱み

  • ROE、ROAともに業界平均や一般的なベンチマークと比較して低い水準であり、資本効率・資産効率に改善余地。
  • OHRが高く、経費率の改善が課題。
  • 収益構造が金利・市場動向(特に有価証券の運用成績)に依存する部分が大きい。

機会

  • 物価高・金利上昇局面での利ざや改善期待。
  • 新規子会社設立による新たな事業展開(地域企業の成長支援など)。
  • 個人顧客へのシフト戦略による顧客層の拡大。

脅威

  • 金利変動リスク(預金金利のさらなる上昇による資金調達コスト増)。
  • 地域経済の構造的な課題(人口減少、地域産業の縮小)。
  • 競争激化による利ざや競争。
  • 有価証券市場の変動による評価損発生リスク。
  • 上方修正された通期予想に対する進捗状況と、今後の金利動向が業績に与える影響。
  • バリュエーションは業界平均PERと比較して割安感があること。
  • 積極的な株主還元策と安定的な配当利回り。
  • 地域密着型経営の強みと、人口減少などの地域課題への対応。
  • 低いベータ値が示す市場環境変化への耐性(ただし上昇局面でのリターン鈍化も考慮)。

17. 企業スコア

  • 成長性: B (Quarterly Revenue Growth 11.20%と良好な売上成長、貸出金利息も増加。新製品情報は限定的。)
  • 収益性: C (ROE 4.32%、ROA 0.25%とベンチマークを大きく下回る。Operating Marginは高いものの、資本効率に課題。)
  • 財務健全性: B (国内基準の自己資本比率10.20%と金融規制上は安定。Total Cashも潤沢。)
  • 株価バリュエーション: A (PER 8.99倍は業界平均10.7倍と比較して割安。PBR 0.39倍は業界平均0.4倍とほぼ同水準。)

企業情報

銘柄コード 8551
企業名 北日本銀行
URL http://www.kitagin.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 4,330円
EPS(1株利益) 481.38円
年間配当 3.88円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 8.8% 10.3倍 7,580円 11.9%
標準 6.8% 9.0倍 6,000円 6.8%
悲観 4.1% 7.6倍 4,487円 0.8%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 4,330円

目標年率 理論株価 現在株価との乖離 判定
15% 2,995円 +1,335円 (+45%) △ 割高
10% 3,740円 +590円 (+16%) △ 割高
5% 4,720円 -390円 (-8%) ○ 割安

【判定基準】○割安:現在株価≦理論株価 / △割高:現在株価>理論株価

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.5)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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