2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期業績予想を修正(2025/5/9公表分から)。売上高を下方修正した一方、営業利益・経常利益・当期純利益は上方修正(売上は下振れだが利益は上振れの対照的な修正)。
- 業績の方向性:中間期は増収ではなく減収減益(売上高303億円で前年同期比△7.0%、営業利益16.4億円で△14.4%)。ただし親会社株主に帰属する中間純利益は固定資産売却益等により前年同期比+22.8%。
- 注目すべき変化:塗料関連事業で大型物件の反動減により売上・利益が大幅悪化(塗料売上100.5億円で△17.5%、セグメント利益3.44億円で△35.1%)。一方、持分法適用会社の利益が増加(持分法による投資利益:1,026百万円)。
- 今後の見通し:通期は売上を2,500百万円下方修正(63,000→60,500百万円、△4.0%)する一方で営業利益は350百万円上方修正(2,700→3,050百万円、+13.0%)と利益重視の修正。中間進捗は売上で約50%、営業利益で約54%とおおむね通期達成可能な水準。
- 投資家への示唆:短期的には塗料事業の大型案件依存と自動車向け需要動向に注意。財務基盤は強く(自己資本比率69.2%)、配当方針は増配基調(中間配当50円、年間110円予想)。利益率改善や一時項目(固定資産売却益、持分法益)が今期利益を押し上げている点を注視。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:日本特殊塗料株式会社
- 主要事業分野:塗料関連事業(建築・構築物用塗料等)、自動車製品関連事業(吸・遮音材等)、その他(保険代理業等)
- 代表者名:遠田 比呂志(代表取締役 社長執行役員)
- URL:https://www.nttoryo.co.jp
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月12日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期:2025年4月1日~2025年9月30日)
- 決算説明会:有(証券アナリスト・機関投資家向け)
- セグメント:
- 塗料関連事業:建築・構築物用塗料等の製造販売
- 自動車製品関連事業:自動車向け吸・遮音材等の製造販売
- その他:保険代理業等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式):23,611,200株
- 期末自己株式数:1,855,342株
- 期中平均株式数(中間期):21,752,590株
- 時価総額:–(資料に明記なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月14日
- 配当支払開始予定日:2025年11月28日
- 決算説明会実施(日時は別途案内)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(中間累計:百万円)
- 売上高:実績30,300(対通期修正後予想60,500に対する進捗率50.1%)、前年中間期32,567(△7.0%)
- 営業利益:実績1,640(対通期修正後予想3,050に対する進捗率53.8%)、前年中間期1,916(△14.4%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:実績2,595(対通期修正後予想4,800に対する進捗率54.1%)、前年中間期2,114(+22.8%)
- サプライズの要因:
- 売上減は塗料関連の大型案件反動減および自動車関連での販売減(特にアジア市場の自動車販売低迷)。
- 純利益が増加した主因は固定資産売却益や持分法による投資利益の増加(持分法益1,026百万円)などの特別利益寄与。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想を売上で下方修正したが、コスト改善や一時収益の見込みで営業利益・当期利益は上方修正。中間の進捗率は概ね50%超であり、通期予想達成の可能性は現状では合理的。ただし塗料大型案件の戻りや自動車需要の行方が達成可否に影響。
財務指標
- 要点(百万円)
- 売上高(中間):30,300(前年同期32,567、△7.0%)
- 営業利益(中間):1,640(前年同期1,916、△14.4%)→ 営業利益率 5.41%(前年中間 5.88%)
- 経常利益(中間):2,825(前年同期2,980、△5.2%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:2,595(前年同期2,114、+22.8%)
- 1株当たり中間純利益(EPS):119.32円(前年中間97.21円、+22.8%)
- 進捗率分析(通期予想に対する中間進捗)
- 売上高進捗率:30,300 / 60,500 = 50.1%(前年同期の進捗 32,567/66,060=49.3% とほぼ同水準)
- 営業利益進捗率:1,640 / 3,050 = 53.8%(やや良好)
- 純利益進捗率:2,595 / 4,800 = 54.1%(やや良好)
- 財政状態(中間期:2025/9/30、百万円)
- 総資産:83,284(前期末85,243、△1,959)
- 純資産:63,579(前期末64,114、△535)
- 自己資本比率:69.2%(前期末67.4%)→ 69.2%(安定水準)
- 負債合計:19,704(前期末21,129、△1,425)
- 流動比率:流動資産37,177 / 流動負債14,643 = 約2.54(良好)
- 負債/自己資本(負債比率):19,704 / 63,579 ≒ 31.0%(低い=保守的)
- キャッシュ・フロー(中間累計、百万円)
- 営業CF:+2,052(前年同期は△1,311)→ 営業CFが黒字化(好転)
- 投資CF:△2,016(定期預金預入等で大幅支出)
- 財務CF:△2,420(配当支払等)
- 現金残高:13,348(前期末16,024、△2,676)
- 効率性
- 総資産回転率(中間):売上30,300 / 総資産83,284 = 約0.36回
- 売上高営業利益率の低下はややマイナス要因(前年中間比低下)
- セグメント別(中間)
- 塗料関連:売上 10,050(△17.5%)、セグメント利益 344(△35.1%)
- 自動車製品関連:売上 20,243(△0.6%)、セグメント利益 1,291(△6.5%)
- その他:売上 7百万円(小幅減)
- 財務の解説:
- 財務基盤は強く、現預金が借入金を大きく上回るネットキャッシュ体質。自己資本比率69.2%は安定。営業CFのプラス化は好材料だが、投資での定期預金預入(短期性の運用?)や設備投資動向は注視が必要。
配当
- 実績・予想
- 2025年3月期:中間22円、期末68円、年間90円
- 2026年3月期:中間50円(実施済)、期末予想60円、年間110円(予想、修正なし)
- 配当利回り:–(株価情報がないため算出不可)
- 配当性向(会社予想ベース):配当110円 / 通期EPS予想220.62円 ≒ 49.9%(約50.0%、比較的高水準)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:自社株買いの開示は無し。配当は増配基調(前期90→今期110予想)。
セグメント別情報
- 塗料関連事業
- 中間売上:10,050百万円(前年同期 12,188、△17.5%)
- 中間セグメント利益:344百万円(△35.1%)
- 主因:大型物件反動減、工事関連の大型案件一巡
- 今後の見通し:大型案件の回復タイミングが鍵。製品ポートフォリオ最適化を進行中。
- 自動車製品関連事業
- 中間売上:20,243百万円(前年同期 20,370、△0.6%)
- 中間セグメント利益:1,291百万円(△6.5%)
- 主因:中国等アジアでの国内自動車メーカー販売不振による主力製品売上減
- 今後の見通し:地域別需要の回復・受注動向に依存
- その他
- 保険代理業などで売上は小幅(7百万円)
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:2030年3月期を最終年度とする中期経営計画を今年度から開始。主施策は製品ポートフォリオ最適化、生産性改善、経営基盤強化。
- 進捗状況:中間期は利益面で持分法益や一時益が寄与したが、塗料の売上減が課題。営業利益率改善や生産性向上の成果が通期で出るかがKPI達成のポイント。
- KPI達成の示唆:現時点では財務余力は十分だが、事業別の安定的収益化が必要。
競合状況や市場動向
- 競合比較:資料に同業比較は無し(–)。自動車向けと建築向け塗料という市場で需要変動の影響を受けやすい。
- 市場動向:為替、米国関税政策、ウクライナ・中東情勢による原材料・エネルギー価格の不確実性、アジア地域の自動車販売動向が業績に直結。
今後の見通し
- 業績予想(通期・修正後、2025/4/1~2026/3/31、百万円)
- 売上高:60,500(前回63,000→修正△2,500)
- 営業利益:3,050(前回2,700→修正+350)
- 経常利益:5,650(前回5,100→修正+550)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:4,800(前回4,000→修正+800)
- 1株当たり当期純利益:220.62円
- 予想の信頼性:過去の達成傾向は中立~保守的の可能性あり。今回は売上下方・利益上方という矛盾を含む修正で、利益の中身(構成:本業利益か一時益か)を確認する必要あり。
- 主な前提条件・リスク:為替・原材料価格、主要顧客(自動車メーカー等)の生産・販売動向、大型案件の受注タイミング、関税・貿易政策、地政学リスク。
重要な注記
- 会計方針:重要な変更無し。中間連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用あり(税金費用の見積り等)。
- その他重要点:
- 中間決算短信は監査(レビュー)対象外。
- 第1四半期よりAutoneum Nittoku Sound Proof Products India Pvt. Ltd.を持分法適用会社に含めている(持分法利益増加に寄与)。
- 固定資産売却益等の特別利益が中間純利益を押し上げている点に留意。
(注)資料に基づき作成。数値は百万円未満切捨ての原資料に準拠。評価・投資助言は行っていません。 不明項目は「–」で表記しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4619 |
| 企業名 | 日本特殊塗料 |
| URL | http://www.nttoryo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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