株式会社MS-Japan(6539)の企業分析レポートです。

1. 企業情報

  • 事業内容などのわかりやすい説明
    MS-Japanは、公認会計士、弁護士などの「士業」や、一般企業の経理・財務、人事、法務など「管理部門」に特化した人材紹介事業を中核とする企業です。専門性の高い人材と企業をマッチングさせるサービスを展開しています。また、ビジネス・管理部門向け情報を提供するWebメディア「Manegy(マネジー)」の運営、ダイレクトリクルーティング支援、豪州における海外人材派遣サービスも手掛けています。
  • 主力製品・サービスの特徴
  • 人材紹介サービス「MS Agent」: 公認会計士、税理士、弁護士といった専門職や、企業の管理部門(経理、財務、人事、法務、総務など)に特化した質の高いマッチングが強みです。専門知識を持つコンサルタントによる手厚いサポートが特徴で、高い成約率と収益性を誇ります。
  • メディア事業「Manegy」: 士業や管理部門従事者向けの専門情報サイトで、情報提供を通じて潜在的な転職希望者や企業のリードを獲得し、人材紹介事業への送客を図っています。
  • 海外人材派遣: 豪州においてIT・金融関連を主とした派遣・紹介サービスを展開し、事業の多角化を進めています。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内での競争優位性や課題について
    MS-Japanは、士業や管理部門といった専門性の高いニッチな分野に特化することで、他社との差別化を図り、高い競争優位性を確立しています。専門職に特化したノウハウやネットワークが強みです。一方、国内人材市場における少子高齢化や人手不足は中長期的な課題となり得ます。また、景気変動による企業の採用意欲の変化も影響を受けやすい要因です。
  • 市場動向と企業の対応状況
    国内の人材市場は底堅く推移しているものの、全体的な新規登録者数は減少傾向にあります。これに対し同社は、人材紹介事業では高単価案件や決定率の高い職種・セグメントへの注力を進めています。メディア事業では、リード獲得効率の低下に対応するため、新たな広告モデルへの転換を計画しています。DRM事業ではAIマッチングモジュールの開発・導入を進め、効率化と成約率向上を目指しています。海外事業は豪州での就業者数が増加していますが、為替変動が円換算収益に影響を与えています。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営陣が掲げるビジョンや戦略
    公開情報からは具体的なビジョン名は確認できませんが、専門特化型人材ビジネスを基盤としつつ、AIなどの技術導入によるサービス強化、メディア事業の収益モデル転換、海外事業の拡大を通じた成長戦略を推進していると見られます。
  • 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
    直近の決算短信からは、以下の点が重点分野として挙げられます。
  • 人材紹介事業: 安定的な収益基盤として、高単価・高決定率の重点職種・セグメントへの集中と採用数増加。
  • メディア事業: 既存のリード提供型広告から、ユーザーとの継続的なコミュニケーションを重視した新たな広告モデルへの転換。
  • DRM事業: AIマッチングモジュールの開発・導入による成約率向上と効率化。
  • 海外事業: 豪州での派遣・紹介サービス強化と連携強化。
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
  • DRM事業においてAIマッチングモジュールが開発完了し、現在試験運用中です。UI(ユーザーインターフェース)の開発やAIコンサルタントの活用により、成約率の向上を図る方針です。
  • メディア事業では、収益改善のため下半期に新広告モデルをローンチする予定です。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
    MS-Japanの収益モデルは、専門性の高い人材紹介手数料が中心であり、高い利益率が特徴です。市場ニーズの変化に対しては、AI技術の導入によるマッチング精度の向上や効率化、メディア事業の広告モデル転換、海外展開による事業ポートフォリオの多様化で適応を図っています。専門特化型であるため、専門職・管理部門の人材需要が続く限り安定的な収益が見込まれますが、経済状況の変化による企業の採用意欲の変動には影響を受けやすい側面もあります。
  • 売上計上時期の偏りとその影響
    人材紹介業の特性上、企業の採用活動の活発化する時期(期初や賞与時期後など)に売上や契約が集中する可能性があります。ただし、決算短信からは特定の時期に著しい偏りがあるとの記載は確認できません。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向や独自性
    DRM(ダイレクトリクルーティング)事業においてAIマッチングモジュールの開発を進めており、これを通じて人材紹介の効率化とサービス品質の向上を図る方針です。これは、同社が培ってきた専門領域のデータを活用した独自のAI技術として期待されます。
  • 収益を牽引している製品やサービス
    現在の収益の大部分を牽引しているのは、専門職と管理部門に特化した「人材紹介サービス」です。直近の中間期決算では、この人材紹介事業が単体で過去最高の売上高を記録しました。

6. 株価の評価

  • EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
  • 現在株価: 1,042.0円
  • 会社予想EPS: 42.70円
  • 実績BPS: 354.87円
  • 会社予想PER: 24.40倍
  • 実績PBR: 2.94倍
  • 現在株価は、会社予想PER(24.40倍)とEPS(42.70円)から算出される株価(42.70円 × 24.40 = 1,041.88円)とほぼ一致しています。
  • 同様に、実績PBR(2.94倍)とBPS(354.87円)から算出される株価(354.87円 × 2.94 = 1,043.32円)ともほぼ一致しています。
  • 業界平均PER/PBRとの比較
  • 業界平均PER: 17.0倍
  • 業界平均PBR: 1.8倍
  • 同社のPER 24.40倍は業界平均17.0倍と比較して高水準です。
  • 同社のPBR 2.94倍は業界平均1.8倍と比較して高水準です。

7. テクニカル分析

  • 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
    直近10日間の株価は、1,003円から1,050円の範囲で推移し、上昇傾向にあります。年初来高値1,120円、年初来安値845円に対して、現在の株価1,042.0円は52週レンジの71.6%(0%=安値、100%=高値)の位置にあり、高値圏に近い水準です。
  • 年初来高値・安値との位置関係
  • 年初来高値: 1,120円
  • 年初来安値: 845円
  • 現在株価は年初来高値に100円弱、年初来安値からは200円弱上回っており、年初来のレンジの中では比較的高値寄りの水準です。
  • 出来高・売買代金から見る市場関心度
    出来高は63,500株、売買代金は66,290千円です。3ヶ月平均出来高52,390株、10日平均出来高80,310株と比較すると、直近の出来高は10日平均よりは少ないですが、3ヶ月平均よりは多い水準です。市場の強い関心があるというよりは、一定の取引が続いている状態と言えます。
  • 長期トレンド分析
  • 1ヶ月リターン: +3.99%
  • 3ヶ月リターン: +2.66%
  • 6ヶ月リターン: +12.28%
  • 1年リターン: -3.96%
    短期・中期(1ヶ月~6ヶ月)では株価は上昇していますが、長期(1年)ではマイナスリターンとなっています。
  • 日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス(上回る/下回る)
  • 1ヶ月: 当社株価リターン +3.99% vs 日経平均 +2.10% (1.89%ポイント上回る)
  • 3ヶ月: 当社株価リターン +2.66% vs 日経平均 +11.76% (9.10%ポイント下回る)
  • 6ヶ月: 当社株価リターン +12.28% vs 日経平均 +27.17% (14.88%ポイント下回る)
  • 1年: 当社株価リターン -3.96% vs 日経平均 +27.88% (31.84%ポイント下回る)
  • 1ヶ月: 当社株価リターン +3.99% vs TOPIX +2.12% (1.88%ポイント上回る)
    短期的には市場指数を上回っていますが、中長期的には日経平均を大きく下回るパフォーマンスとなっています。
  • 移動平均線(5日、25日、75日、200日)との位置関係(上回り/下回り)
  • 現在株価1,042.00円は、
  • 5日移動平均線1,040.20円を上回っています (+0.17%)。
  • 25日移動平均線1,010.48円を上回っています (+3.12%)。
  • 75日移動平均線1,004.83円を上回っています (+3.70%)。
  • 200日移動平均線969.58円を上回っています (+7.47%)。
    全ての主要な移動平均線を上回っており、良好な短期・中期・長期の株価トレンドを示唆しています。
  • サポート・レジスタンスレベルと現在株価の位置
  • 1ヶ月レンジ: 990.00円 (サポート下限) – 1,056.00円 (レジスタンス上限)
  • 3ヶ月レンジ: 985.00円 (サポート下限) – 1,056.00円 (レジスタンス上限)
    現在の株価1,042.0円は、直近1ヶ月・3ヶ月のレジスタンス上限である1,056.00円に近い位置にあります。
  • ゴールデンクロス/デッドクロスのシグナル確認
    提供されたデータからは、具体的なゴールデンクロス/デッドクロスの発生は確認できません。しかし、全ての移動平均線を株価が上回っていることから、上昇トレンドが継続している可能性が示唆されます。

8. 財務諸表分析

  • 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
  • 売上高(過去12か月): 7,523,521千円(75.2億円)
  • 営業利益(過去12か月): 1,613,975千円(16.1億円)
  • ROE(過去12か月): 11.50%
  • ROA(過去12か月): 9.72%
    売上高は順調に成長しており、ROE、ROAも高い水準を維持しています。特に営業利益率(過去12ヶ月)は23.67%と非常に高い収益性を示しています。
  • 過去数年分の傾向を比較
決算期 売上高(百万円) 営業利益(百万円) 当期純利益(百万円) ROE ROA 営業利益率
2021/3連 3,369 1,239 1,082 36.78%
2022/3連 3,758 1,576 1,032 10.90% 41.94%
2023/3連 4,293 1,789 1,223 12.19% 41.67%
2024/3連 4,574 1,623 1,134 10.94% 35.48%
2025/3連 7,474 1,604 1,032 10.37% 21.46%

売上高は着実に増加傾向にありますが、営業利益と当期純利益は2023年3月期をピークに一旦減少しており、2025年3月期は売上高が大きく伸びているものの利益は横ばい~微減となっています。2025年3月期に売上原価が急増している点が特徴的です(923千円から1,551,496千円へ)。これは会計基準や事業内容の変化によるものと推測されますが、詳細な説明は提供データからは不明です。過去12ヶ月の営業利益率は23.67%となっており、2025/3連の21.46%と比較してやや改善しているようです。ROEは10%台を維持しています。

  • 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
    2026年3月期 第2四半期(中間期)実績は、通期予想(2026年3月期)に対して、
  • 売上高: 3,918百万円 (通期予想8,227百万円の約47.6%進捗)
  • 営業利益: 912百万円 (通期予想1,790百万円の約51.0%進捗)
  • 親会社株主に帰属する中間純利益: 589百万円 (通期予想1,061百万円の約55.5%進捗)
    売上高の進捗率は50%を下回りますが、営業利益および純利益の進捗率は50%を上回っており、会社としては利益進捗が比較的良好であると評価しており、通期予想達成の可能性は高いと判断しています。

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
  • 自己資本比率(中間末): 87.9% (前期末89.2%)
  • 流動比率(中間末): 523%
  • 負債合計: 1,108,509千円(総資産に対する比率約11.1%)
    自己資本比率は87.9%と非常に高く、流動比率も523%と極めて高水準であり、財務の安全性は非常に優れています。負債が少なく、非常に健全な財務体質を保っています。
  • 財務安全性と資金繰りの状況
    高い自己資本比率と流動比率から、財務安全性は極めて高いと評価できます。現金及び現金同等物も3,428,178千円保有しており、資金繰りに問題はないと考えられます。ただし、中間期において現金同等物が主に配当支払いにより約8億円減少しました。
  • 借入金の動向と金利負担
    負債合計は低いですが、借入金の具体的な動向や金利負担に関するデータは提供情報からは確認できません。

10. 収益性分析

  • ROE、ROA、各種利益率の評価
  • ROE(過去12か月): 11.50%
  • ROA(過去12か月): 9.72%
  • 営業利益率(過去12か月): 23.67%
  • 親会社純利益率(中間): 15.04%
    ROE、ROAともに高い水準にあり、特に営業利益率は20%を超えており、本業で高い収益力を上げています。これらの指標は、投資された資本や資産を効率的に活用して利益を生み出していることを示しています。
  • 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
    ROE11.50%は一般的なベンチマークである10%を上回っており、ROA9.72%も5%を大きく上回っています。同社の収益性は一般的な優良企業水準と比較しても良好です。
  • 収益性の推移と改善余地
    上記「8. 財務諸表分析」に示した通り、過去数年の売上高は増加傾向にあるものの、営業利益は一時的に停滞が見られました。ただし、過去12カ月の営業利益率は良好であり、中間決算においても高い営業利益率を維持しています。メディア事業の収益性改善やAI導入によるDRM事業の成長が、今後の収益性改善の余地を秘めています。
  • 利益の質分析
  • 営業キャッシュフローと純利益の比較(OCF/純利益比率)
  • 営業キャッシュフロー(過去12か月): 1,440,000千円
  • 純利益(過去12か月): 1,032,436千円
  • OCF/純利益比率: 1.40
  • アクルーアルズ比率による利益の質評価
    OCF/純利益比率が1.0を大きく上回る1.40であり、営業活動によって得られるキャッシュフローが純利益を大幅に上回っています。これは利益の質が極めて高く、安定したキャッシュ創出能力があることを示しており、非常に健全な状況です。
  • キャッシュフローが利益を上回るか(1.0以上が健全)
  • 40と1.0を大きく上回っているため、キャッシュフローは利益を十分に上回っています。

11. 市場リスク評価

  • ベータ値による市場感応度の評価
    ベータ値(5Y Monthly): 0.49
    ベータ値が1を下回っており、市場全体の動きに対する株価の感応度が低いことを示しています。市場の変動から比較的影響を受けにくい特性を持つ可能性があります。
  • 52週高値・安値のレンジと現在位置
  • 52週高値: 1,120.00円
  • 52週安値: 845.00円
  • 現在株価: 1,042.0円
    現在株価は52週レンジの71.6%の位置にあり、高値圏に近い水準です。
  • 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
    決算短信に記載されている主なリスク要因は以下の通りです。
  • 広告モデルの競争・効率低下: メディア事業の収益回復が遅れる可能性。
  • AIモジュールの本格導入効果: DRM事業においてAIの効果が期待通りでない場合の成約率への影響。
  • 為替変動リスク: 豪ドルに対する円高が、海外事業(豪州)の円換算売上を圧迫する可能性。
  • 世界景気の減速: 全体的な景気動向の悪化が、企業の求人需要を低下させる可能性。

12. バリュエーション分析

  • 業種平均PER/PBRとの比較
  • 当社PER(会社予想): 24.40倍
  • 当社PBR(実績): 2.94倍
  • 業種平均PER: 17.0倍
  • 業種平均PBR: 1.8倍
    同社のPER、PBRともに業種平均と比較してかなり高い水準にあり、割高感があります。
  • 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
  • 会社予想EPS 42.70円に業種平均PER 17.0倍を適用した場合: 42.70円 × 17.0 = 725.9円。
  • 実績BPS 354.87円に業種平均PBR 1.8倍を適用した場合: 354.87円 × 1.8 = 638.766円。
    (提供データからの目標株価: 業種平均PER基準で707円、業種平均PBR基準で639円)
    これらの算出値は、現在の株価1,042.0円よりも大幅に低い水準を示しています。
  • 割安・割高の総合判断
    現在の株価は、PER、PBRともに業種平均を大きく上回っており、バリュエーション指標からは割高であると判断されます。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
  • 信用買残: 387,300株
  • 信用売残: 9,600株
  • 信用倍率: 40.34倍
    信用買残が信用売残を大幅に上回り、信用倍率も40倍を超える非常に高い水準です。これは、将来の値上がりに期待する買いが多く、需給バランスが買い方に偏っており、株価上昇の重石となる可能性があります。
  • 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
    筆頭株主はT&Aホールディングス(34.69%)、次いで代表者の有本隆浩氏(21.89%)であり、両者合わせて56.58%を保有しています。経営陣および関連会社による持株比率が高く、安定的な経営基盤があると言えるでしょう。日本マスタートラスト信託銀行などの金融機関も大株主として名を連ねています。
  • 大株主の動向
    提供された情報からは具体的な大株主の売買動向については確認できません。

14. 株主還元と配当方針

  • 配当利回りや配当性向の分析
  • 配当利回り(会社予想): 5.37%
  • 1株配当(会社予想): 56.00円
  • 配当性向: 134.78% (Yahoo Japanでは134.9%)
    配当利回りは5.37%と非常に高い水準であり、魅力的です。一方で、配当性向が134%を超えており、会社予想のEPS(42.70円)を上回る配当を実施する計画となっています。これは、当期純利益を超える配当を意味し、中長期的な持続可能性については注意が必要です。過去の履歴を見ると、配当性向は近年上昇傾向にあります。
  • 自社株買いなどの株主還元策
    当中間期において、自己株式取得の実績は確認できませんが、前期には実施があったようです。
  • 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
    提供された情報からは、株式報酬型ストックオプションに関する具体的な記載は確認できません。

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
    2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信によると、主なトピックスと材料は以下の通りです。
  • 人材紹介事業の好調: 中間累計で売上高が過去最高を記録し、主力事業が堅調に推移しています。これは特に高単価・高決定率のセグメントへのリソース集中が奏功した結果です。
  • メディア事業の変革: リード効率の低下を受け、下半期に新広告モデルへの転換を予定しています。これが成功すれば、新たな収益源となる可能性があります。
  • DRM事業のAI導入: AIマッチングモジュールの開発が完了し、試験運用中です。将来的には事業効率化と成約率向上が期待されます。
  • 海外事業の堅調: 豪州における派遣就業者数が増加していますが、為替が円高に振れた場合の収益影響には留意が必要です。
  • これらが業績に与える影響の評価
    主力の人材紹介事業が堅調であることは、通期業績予想達成に向けた大きな支えとなります。メディア事業の広告モデル転換やDRM事業へのAIモジュール導入は、中長期的な成長ドライバーとして期待されますが、その効果が業績に本格的に反映されるまでには時間を要する可能性があります。中間決算段階での利益進捗は良好であり、会社側は通期予想達成の可能性が高いとしています。

16. 総評

MS-Japanは、士業・管理部門に特化した人材紹介事業を中核とし、高い専門性と収益性を誇る企業です。非常に強固な財務体質を持ち、高い自己資本比率と潤沢なキャッシュフローが特徴です。配当利回りも高い水準にあり、株主還元への意識が見られます。
一方、成長戦略としては、AIの導入による事業効率化や、メディア事業の収益モデル転換など、今後の取り組みに期待が集まります。しかし、メディア事業は現状減収傾向にあり、AI導入の効果もまだ不透明な段階です。また、現在の株価はPER、PBRともに業界平均と比較して割高感があり、市場からの成長期待を織り込んでいると見られます。高い配当性向は、持続可能性の観点から注視が必要です。中長期的には、人材市場の動向や海外事業の為替変動リスクも考慮する必要があります。

  • 投資判断の参考となるポイントの整理
  • 強み: 士業・管理部門特化型による高い専門性とブランド力、営業利益率の高さ、極めて健全な財務体質、高水準な株主還元(高配当利回り)。
  • 弱み: メディア事業の収益性低下と構造転換の必要性、利益を超える高配当性向の持続可能性への懸念、市場平均と比較した株価の割高感。
  • 機会: 人材流動化の進展による国内人材紹介市場の拡大、AI導入による事業効率化とサービス高度化、海外(豪州)事業のさらなる成長。
  • 脅威: 景気変動による企業の採用活動停滞、競合他社の台頭、為替レートの変動(特に豪ドル安)、メディア事業の転換の遅延。

17. 企業スコア

  • 成長性: B
    売上高は成長傾向にあるものの、足元の新規登録者総数は減少、メディア・DRM事業は減収傾向が見られます。通期売上予想に対する進捗も中間で約47.6%とやや先行投資を伴い下期に伸びる想定と思われますが、事業のモメンタムには改善余地があります。
  • 収益性: S
    粗利率、営業利益率(過去12か月23.67%)、ROE(過去12か月11.50%)、ROA(過去12か月9.72%)など、主要な収益性指標は一般的なベンチマークを大きく上回り、非常に高い水準を維持しています。営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回る点も評価できます。
  • 財務健全性: S
    自己資本比率87.9%、流動比率523%と極めて高く、負債も非常に少ないことから、財務状況は非常に安全で盤石です。
  • 株価バリュエーション: D
    PER24.40倍、PBR2.94倍はともに業界平均(PER17.0倍、PBR1.8倍)を大きく上回っており、現在の株価はバリュエーション指標からは割高と判断されます。算出される目標株価も現在の株価を下回っています。

企業情報

銘柄コード 6539
企業名 MS-Japan
URL http://company.jmsc.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,042円
EPS(1株利益) 42.70円
年間配当 5.37円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 1.0% 26.8倍 1,200円 3.3%
標準 0.7% 23.3倍 1,032円 0.3%
悲観 1.0% 19.8倍 888円 -2.5%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,042円

目標年率 理論株価 判定
15% 527円 △ 98%割高
10% 658円 △ 58%割高
5% 830円 △ 26%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.6)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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