1. 企業情報
クロスプラス株式会社は、アパレルおよび一般衣料品のデザイン、製造、卸売を行う企業です。主に日本国内で、男女および子供向けの衣料品を専門店、量販店、百貨店、ECサイトを通じて販売しています。また、発達障害を持つ幼児への支援サービスを提供し、帽子や関連アクセサリーの製造・販売も行っています。1951年に設立され、名古屋に本社を置いています。
2. 業界のポジションと市場シェア
クロスプラスは婦人服製造卸業界で業界5位に位置しており、特に量販店向けの販売に強みを持っています。ガールズ服においても競争優位性があり、専門店やEC市場への展開も進めています。ただし、競争が激しい市場環境において、価格競争や消費者ニーズの変化が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣はアパレル事業の深化と非アパレル事業の創出を掲げています。中期経営計画では、製品ラインの拡充や新市場の開拓に注力し、特にECチャネルの強化を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
クロスプラスの収益モデルは、主に卸売および小売からの収入に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、トレンドを迅速に反映した商品開発や販売チャネルの多様化を進めていますが、原材料価格の高騰や為替変動の影響を受けやすい側面があります。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、デジタル化やECサイトの強化が進められています。主力製品は婦人服であり、特にガールズ服においては競争力があります。また、帽子や関連商品も収益を牽引しています。
6. 株価の評価
現在の株価は1,026.0円で、PERは6.89倍、PBRは0.46倍となっています。EPSは148.95円で、業界平均PER（10.1倍）と比較すると割安感があります。
7. テクニカル分析
直近の株価は上昇傾向にあり、現在の株価は年初来高値（1,419円）からは低い水準ですが、最近の値動きは安定しています。過去10日間の株価は、1,011円から1,026円の範囲で推移しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 62,259百万円（前年同期比4.4%増）
- 営業利益: 1,649百万円（前年同期比増加）
- 純利益: 1,564百万円（前年同期比増加）
- ROE: 14.79%
- 自己資本比率: 54.6%
過去数年の傾向として、売上高は安定して増加していますが、営業利益は変動が見られます。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは2.92%で、年間配当は30.00円を予想しています。配当性向は14.27%と健全な水準であり、株主還元策として自社株買いも行っています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で上昇傾向にあり、信用買残が増加しています。特に、業績の回復期待から投資家の関心が高まっています。
11. 総評
クロスプラスは、アパレル業界において競争力を持ちながらも、原材料価格の高騰や市場の変化に対するリスクを抱えています。経営戦略としては、ECチャネルの強化や新市場の開拓が進められており、今後の成長が期待されます。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的ですが、競争環境や外部要因には注意が必要です。
企業情報
| 銘柄コード | 3320 |
| 企業名 | クロスプラス |
| URL | http://www.crossplus.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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