1. 企業情報
- 企業名: 太平洋セメント株式会社
- 設立年月日: 1881年5月3日
- 所在地: 東京都文京区小石川1-1-1 文京ガーデン ゲートタワー
- 事業内容:
- セメント製造・販売（普通ポルトランドセメント、特殊セメント、コンクリートなど）
- 資源事業（骨材、石灰石、セピオライトなど）
- 環境事業（廃棄物リサイクル、環境技術の開発）
- 建材・建築土木事業（プレキャストコンクリート製品など）
- その他（不動産、データ処理、化学製品など）
2. 業界のポジションと市場シェア
- 競争優位性: 国内セメント市場での最大手としての地位を持ち、海外展開も行っている。多角化した事業モデルにより、収益源を多様化している。
- 課題: 国内セメント需要の減少や人手不足、コスト上昇が影響。競争が激化している中での価格競争も課題。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン: 環境への配慮を重視し、持続可能な社会の実現を目指す。
- 中期経営計画: 環境事業の拡大、海外市場の開拓、製品の付加価値向上に注力。特に、廃棄物のリサイクルや再資源化技術の開発を進めている。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: セメント、資源、環境事業など多角的な収益源を持つため、特定の市場変動に対する耐性がある。
- 市場ニーズへの適応: 環境意識の高まりに応じた事業展開や新技術の導入を進めている。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: 環境リサイクル技術や新しいセメント製品の開発に力を入れている。
- 主力製品: 普通ポルトランドセメント、特殊セメント、再生可能資源を活用した建材。
6. 株価の評価
- 現在の株価: 3,587.0円
- EPS: 484.50円（会社予想）
- PER: 7.40倍（会社予想）
- PBR: 0.66倍（実績）
- 評価: 現在のPERは業界平均（18.3倍）を大きく下回っており、割安感がある。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 最近の株価は高値圏（年初来高値4,267円、安値2,914円）にあり、短期的には調整局面に入っている可能性がある。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 886,275百万円（過去12か月）
- 営業利益: 56,470百万円
- 純利益: 43,272百万円
- ROE: 8.18%
- 自己資本比率: 42.1%
- キャッシュフロー: 安定したキャッシュフローを確保しており、財務の健全性が見られる。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り: 2.23%
- 1株配当: 80.00円（会社予想）
- 配当性向: 14.53%（安定した配当政策を維持）
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 株価は短期的に上昇傾向にあり、投資家の関心が高まっている。
- 影響要因: 国内外の経済状況、建設需要の変動、原材料価格の影響。
11. 総評
太平洋セメントは、国内最大手のセメントメーカーとして強固な地位を築いている。多角化した事業モデルと環境への配慮を重視した戦略により、持続可能な成長が期待される。ただし、国内需要の減少や競争の激化が課題であり、今後の業績には注意が必要。現在の株価は割安感があり、配当利回りも魅力的であるため、投資対象としての魅力があると考えられる。
企業情報
| 銘柄コード | 5233 |
| 企業名 | 太平洋セメント |
| URL | http://www.taiheiyo-cement.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – ガラス・土石製品 |
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