1. 企業情報
企業名: 大平洋金属株式会社 (Pacific Metals Co., Ltd.)
概要:
大平洋金属はニッケル事業、ガス事業、その他事業(不動産事業など)を主要事業としており、フェロニッケル製品の生産・販売を手掛けています。その他、リサイクル事業、輸送請負、不動産事業、酸素・窒素ガスの製造・販売も行っています。1949年に設立され、2020年に社名を変更しました。本社は日本、八戸市にあります。
事業内容:
– ニッケル事業: フェロニッケル製品の生産・販売
– ガス事業: 酸素・窒素ガスの製造・販売
– その他事業: 不動産事業など
業界ポジション:
ニッケル事業で世界トップクラスに位置し、ステンレス鋼業界の主要な原料供給者です。
2. 業界のポジションと市場シェア
業界内での競争優位性:
ニッケルの生産で世界トップクラスであり、ステンレス鋼業界からの需要が高いことが競争優位性です。
課題:
ニッケル価格の変動に大きく影響され、価格低迷時には大きな影響を受けます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣のビジョンと戦略:
ニッケル事業の採算性重視とコスト削減を掲げ、新規事業の立ち上げにも取り組んでいます。
中期経営計画:
業績悪化への対応策として、採算性重視の受注、生産販売体制の臨機応変化、コスト削減などを実施しています。
4. 事業モデルの持続可能性
収益モデル:
主にニッケル製品の生産・販売による収益モデルです。
市場ニーズへの適応力:
ニッケルの需要変動に強く影響されるため、市場ニーズの変化への適応力は限られています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向:
技術革新の詳細は不明ですが、新規事業の立ち上げにより技術革新に取り組んでいる可能性が高い。
収益を牽引する製品:
フェロニッケル製品が主力です。
6. 株価の評価
EPS、BPS:
EPSは-174.04、BPSは3,452.37。
株価との比較:
現在の株価1,454円は、BPS3,452.37を考慮すると割安な水準にあります。
7. テクニカル分析
株価推移:
直近10日間の株価は1,411円から1,486円の間で変動しており、50日移動平均1,408.16円、200日移動平均1,343.16円を下回っています。
高値圏か安値圏か:
安値圏にあり、下降トレンドが続いています。
8. 財務諸表分析
過去数年分の傾向:
売上高、利益は減少傾向にあり、ROE、ROAも低下しています。
主要指標:
– 売上高: 15.27B円
– 利益率: -2.23%
– ROE: -0.54%
– ROA: -6.21%
9. 株主還元と配当方針
配当利回り:
0.00%
株主還元策:
配当は行われていない。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価の変動傾向:
直近10日間で下降トレンドが続いています。
影響要因:
ニッケル価格の変動、中国経済の減速、高金利、地政学的リスクなどが影響を与えています。
11. 総評
大平洋金属はニッケル事業で世界トップクラスの企業ですが、ニッケル価格の変動に大きく影響されるため、市場ニーズの変化への適応力は限られています。現在の株価はBPSを考慮すると割安ですが、株価は下降トレンドにあり、投資家関心も低調です。財務面でも売上高、利益の減少傾向が続いており、業績回復への見通しは不確実です。
全体的な見解:
短期的には株価の下降が続く可能性が高く、投資判断には慎重を期すべきです。長期的にはニッケル価格の安定化と事業モデルの持続可能性が鍵となります。
企業情報
| 銘柄コード | 5541 |
| 企業名 | 大平洋金属 |
| URL | http://www.pacific-metals.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 鉄鋼 |
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