1. 企業情報
企業名: 大平洋金属株式会社
設立年月日: 1949年12月1日
所在地: 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル
代表者名: 青山 正幸
従業員数: 430人
事業内容:
大平洋金属は、フェロニッケルおよびフェロニッケルスラグ製品を日本国内外で生産・販売しています。主にニッケル事業、ガス事業、その他事業（不動産など）を展開し、フェロニッケルはステンレス鋼の原材料として使用されます。また、廃棄物リサイクル事業にも関与しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
大平洋金属は、国内でフェロニッケルの生産において首位を占めており、世界的にも上位の地位を持っています。ニッケル価格の変動が業績に大きな影響を与えるため、価格動向が重要な課題です。また、競合他社との競争も激化しています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、ニッケル事業の採算性重視の受注や生産販売体制の柔軟化、コスト削減を進めています。中期経営計画では、新規事業の立ち上げや既存事業の強化を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
大平洋金属の収益モデルはニッケル事業に依存しており、市場ニーズの変化に対してはリサイクル事業やガス事業を通じて一定の適応力を持っています。しかし、ニッケル価格の変動による影響が大きい点はリスク要因となります。
5. 技術革新と主力製品
主力製品であるフェロニッケルは、ステンレス鋼業界における需要が高いですが、最近の市場動向では価格低迷が見られます。技術革新に関しては、リサイクル技術の向上や新しい生産プロセスの導入が進められています。
6. 株価の評価
現在の株価は1,454円で、PBRは0.42倍と業界平均（0.6倍）を下回っています。EPSは-174.04で、PERは計算不可ですが、業界平均PER（8.0）と比較すると、割安感があるとも言えます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見てみると、1,442円から1,486円の間での変動があり、現在の株価は高値圏ではなく安値圏に位置しています。短期的には上昇トレンドにあるものの、依然として不安定な状況です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 15,521百万円（過去12か月）
- 営業利益: -9,112百万円（過去12か月）
- 純利益: -1,074百万円（過去12か月）
- ROE: -1.53%
- 自己資本比率: 93.2%
過去数年の業績は、ニッケル価格の影響を受けて大きく変動しており、特に最近の業績は厳しい状況が続いています。
9. 株主還元と配当方針
現在の配当利回りは0.00%で、配当は行われていません。株主還元策としての自社株買いの情報もありません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、信用買残が増加していますが、全体的な投資家の関心は依然として低い状況です。市場のボラティリティが高く、外部要因による影響を受けやすいです。
11. 総評
大平洋金属は、ニッケル市場における強いポジションを持つものの、最近の業績は厳しい状況が続いています。ニッケル価格の変動が業績に直結するため、今後の市場動向には注意が必要です。経営戦略としてはコスト削減や新規事業の立ち上げが進められていますが、短期的な業績回復は難しいかもしれません。投資判断には慎重な検討が求められます。
企業情報
| 銘柄コード | 5541 |
| 企業名 | 大平洋金属 |
| URL | http://www.pacific-metals.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 鉄鋼 |
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