1. 企業概要
property technologies(プロパティテクノロジーズ)は、「リアル(住まい)×テクノロジー」を基本戦略とし、中古住宅の再生・流通を主軸とした事業を展開する企業です。主力のプラットフォーム「KAITRY」を通じて、中古住宅の買取・再販、中古マンションの再生販売、注文住宅の提供を行っています。
主力製品・サービスは、中古住宅再生事業における物件の仕入れ・リノベーション・販売サイクルを特徴としています。加えて、独自開発のAI査定システムやDXに対応した業務プロセスを強みとし、不動産取引の効率化と透明性の向上を目指しています。
収益モデルは、中古住宅や戸建住宅の売買によるフロー型ビジネスが主体です。また、不動産関連のSaaSや情報提供(KAITRY financeなど)も手掛けており、こちらは安定的な収益を期待できるストック型の要素を持っています。顧客は個人(B2C)と法人(B2B)の両方を含みます。
技術的独自性としては、実取引データベースに基づいたAI査定システムや、不動産流通プロセス全般におけるDX推進が挙げられます。これにより、効率的な物件仕入・販売および顧客への迅速なサービス提供を実現し、従来の不動産業界における参入障壁をテクノロジーで乗り越えることを目指しています。
2. 業界ポジション
同社は、不動産業界の中でも特に「中古住宅再生」という成長分野に特化しています。市場全体では、首都圏中古マンション成約件数が前年同期比127.1%と需要が回復基調にあり、同社はこの流れに乗って事業を拡大しています。市場シェアに関する具体的なデータは非開示ですが、テクノロジーを活用した新しいビジネスモデルで差別化を図っています。
競合に対する相対的な強みは、AI査定システムやDXによる効率的な物件仕入れ・販売能力です。これにより、迅速な取引と在庫回転を目指しています。一方で、財務健全性が同業大手と比較して脆弱である点が弱みとなります。
【定量比較】業界平均との財務指標比較
同社の財務指標を業界平均と比較すると、以下の通りです。
| 指標 | property technologies | 不動産業界平均 |
|---|---|---|
| PER(会社予想) | 9.63倍 | 14.8倍 |
| PBR(実績) | 1.20倍 | 2.0倍 |
| ROE(実績) | 8.70% (過去12ヶ月は18.27%) | データなし |
| 営業利益率(実績) | 3.27% (過去12ヶ月は3.93%) | データなし |
PER、PBRともに業界平均を下回っており、株価は理論上、割安な水準にあると評価できます。ROEは過去12ヶ月で見ると高水準ですが、営業利益率は業界平均データがないものの、一般的に高いとは言えません。
【同一業種区分企業比較】
同一業種区分企業データは提供されていないため比較は行いません。
3. 経営戦略
経営陣は、「リアル(住まい)×テクノロジー」を軸とした不動産流通・再生事業の拡大をビジョンとして掲げています。中期経営計画に関する具体的な数値目標は短信には記載されていませんが、KAITRYプラットフォームの利用拡大、iBuyerやSaaS(KAITRY finance)の導入を通じて収益源の多様化と事業領域の拡大を図る方針です。
重点投資分野は、実取引データベースに基づくAI査定システムの強化、DX推進による業務効率化、およびSaaS提供を中心としたサービス展開にあります。これにより、厳選された物件の仕入れと効率的な販売を実現し、収益性の向上を目指しています。
最近の適時開示情報としては、2025年11月期第3四半期決算短信において、好調な業績進捗に伴い通期業績予想と配当予想の修正(増配)を発表しています。特に中古住宅再生事業が牽引役となり、販売契約額が大幅に増加しました。
これらの戦略と適時開示情報は、今期以降の業績に対してポジティブな影響を与えると見られます。プラットフォームを活用した事業モデルが奏功しており、さらなる成長が期待されますが、積極的な仕入れに伴う在庫増加や借入残高の増加といった財務リスクも同時に注視が必要です。
4. 財務分析
収益性
- 営業利益率(過去12ヶ月): 3.93%。直近第3四半期累計では約4.28%と前年同期比で大幅に改善しており、収益性は向上傾向にあります。
- ROE(過去12ヶ月): 18.27%(ベンチマーク10%に対し非常に優良)。これは、株主資本に対する純利益の効率性が高いことを示しています。
- ROA(過去12ヶ月): 3.81%(ベンチマーク5%に対しやや低い)。総資産を効率的に活用できているかという点では改善の余地があると言えます。
財務健全性
- 自己資本比率(2025年第3四半期末): 18.5%(前期末18.3%)。目安とされる40%以上と比較すると低水準であり、財務基盤の強化が課題です。
- 流動比率(2025年第3四半期末): 128%(流動資産40,814百万円 / 流動負債31,867百万円)。100%を超えており、短期的な支払能力は確保されています。
- D/Eレシオ(負債資本倍率)(2025年第3四半期末): 約4.41倍。総負債が純資産の4倍以上となっており、高いレバレッジ経営を行っていることがわかります。
成長性
- 売上高成長率: 2025年第3四半期累計で前年同期比+29.6%。直近12ヶ月の四半期売上高成長率は前年比34.40%と高成長を示しています。
- 利益成長率: 2025年第3四半期累計の営業利益は前年同期比+256.8%と大幅な増益を達成しており、高い利益成長を見せています。
キャッシュフロー
- 決算短信において四半期連結キャッシュフロー計算書は作成されていないため、詳細なキャッシュフローの状況を把握することはできません。
- 現金及び預金(2025年第3四半期末):4,950百万円(前期末4,961百万円とほぼ横ばい)。
- 営業投資有価証券が前期末の2,301百万円から期末に0千円に減少しており、一部資産が現金化した可能性があります。
- FCF(フリーキャッシュフロー):データなし。
- 営業CF/純利益比率による利益の質評価:データなし。
- 配当カバレッジ比率(営業CF/配当支払額):データなし。
セグメント別分析
- 当社は単一セグメント(KAITRY事業)ですが、事業サービス別の売上構成比と成長率は以下の通りです(2025年第3四半期累計)。
- 中古住宅再生: 28,045百万円(前年同期比+23.0%)- 売上構成比約80%
- 戸建住宅: 4,436百万円(前年同期比+1.2%)- 売上構成比約13%
- その他: 393百万円(前年同期比横ばい)- 売上構成比約1%
- その他の収益(収益認識基準外):3,196百万円(前年度比大幅増)
- 成長ドライバーは中古住宅再生事業であり、仕入れ・販売の拡大が全体の業績を牽引しています。戸建住宅は安定的な推移です。
- セグメント別利益率は開示されていません。
四半期進捗
- 通期予想(修正後)に対する2025年第3四半期累計の進捗率は以下の通りです。
- 売上高: 36,071百万円に対し、通期予想50,000百万円の進捗率72.1%
- 営業利益: 1,544百万円に対し、通期予想2,000百万円の進捗率77.2%
- 親会社株主帰属純利益: 780百万円に対し、通期予想1,000百万円の進捗率78.1%
- 全体的に通期予想に対して高めの進捗であり、好調に推移しています。前年度と比較しても進捗率は高く、通期目標達成の可能性は高いと判断できます。
5. 株価分析
現在の水準
- PER(会社予想): 9.63倍。不動産業界平均14.8倍と比較して、約65%の水準であり割安と判断できます。
- PBR(実績): 1.20倍。不動産業界平均2.0倍と比較して、約60%の水準であり割安と判断できます。
- EPSベースの理論株価(業種平均PER基準):1,388円
- BPSベースの理論株価(業種平均PBR基準):1,308円
これらの理論株価に対し、現在の株価780.0円は大幅に下回っています。
テクニカル
- 52週高値910円、52週安値267円に対し、現在の株価780.0円は52週レンジの78.3%の位置にあり、比較的高値圏にあります。
- 移動平均線との位置関係:
- 株価780.0円は、5日移動平均線(770.00円)、25日移動平均線(739.20円)、75日移動平均線(746.36円)、200日移動平均線(562.18円)の全てを上回っています。
- トレンドシグナル: 短期・中期・長期の全ての移動平均線を上回っていることから、現在の株価は上昇トレンドにあると見ることができます。ただし、ゴールデンクロスやデッドクロスの具体的なシグナルは提供データからは特定できません。
市場との比較
- 日経平均株価との相対パフォーマンス:
- 1ヶ月: +5.41%(日経平均を2.72%ポイント上回る)
- 3ヶ月: +13.04%(日経平均を4.71%ポイント上回る)
- 6ヶ月: +83.96%(日経平均を53.41%ポイント上回る)
- 1年: -10.45%(日経平均を43.50%ポイント下回る)
- TOPIXとの相対パフォーマンス:
- 1ヶ月: +5.41%(TOPIXを1.57%ポイント上回る)
- 短期・中期では市場平均をアウトパフォームしていますが、1年単位では日経平均株価を大きくアンダーパフォームしています。これは、昨年の大幅な株価上昇(52週チェンジ142.26%)後の調整期間を経ている可能性が考えられます。
6. リスク評価
- ベータ値: 0.74。市場全体の動きに対する株価の感応度が比較的低く、市場変動の影響を受けにくい傾向を示しています。
- 決算短信記載のリスク要因:
- 住宅市場の変動(需要減退、販売単価の下落など)
- 金利上昇や金融情勢の変化による資金調達条件の悪化
- 在庫の販売進捗の遅延
- 建設資材費や人件費の高騰
- 為替変動(海外からの建材調達などに影響)
- 自然災害、感染症の影響
- 事業特有のリスク:
- 不動産事業は多額の在庫を抱えるため、不動産価格の下落や販売の長期化は業績に直接影響を与えます。
- 中古住宅再生事業は仕入れ競争が激化する可能性があり、仕入れコストの上昇が利益を圧迫するリスクがあります。
- テクノロジー活用を謳う企業としては、システム障害やデータセキュリティ関連のリスクも潜在的に存在します。
- 52週レンジにおける現在位置: 78.3%。高値圏に位置しており、短期的には調整局面に入る可能性も考慮する必要があります。年間ボラティリティが139.04%と非常に高い点からも、ボラティリティの高い銘柄であると言えます。
7. 市場センチメント
- 信用取引の状況: 信用買残302,900株、信用売残0株。信用倍率は0.00倍(売残がないため計算不可)となっており、買い方が一方的に積み上がっている状態です。これは株価上昇時に燃料となる可能性がある一方、株価下落時には投げ売りによる下落圧力となるリスクもはらんでいます。
- 株主構成と大株主の動向: 筆頭株主は代表者の濱中雄大氏(36.44%)、次いでグランドールキャピタル(36.11%)が続く。主要な大株主が約72%を保有しており、安定株主の比率が高いです。
- 経営陣の持株比率と安定株主の状況: インサイダー保有比率が73.62%と非常に高く、経営陣による安定した経営基盤が伺えます。これは経営の安定性を示す一方で、市場流通株式数(Float約3.13M株)が少ないため、出来高が限られ株価が変動しやすい要因にもなり得ます。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 3.19%(株価780.0円、1株配当25.00円)。
- 配当性向(会社予想): 約30.8%(EPS81.29円に対する25円配当による計算)。これは配当性向30%程度の水準であり、中程度の還元姿勢と判断できます。
- 配当の継続性・増配傾向: 2025年11月期は増配予想であり、会社は業績の好調を背景に株主還元を強化する姿勢を示しています。
- 自社株買いの実績と方針: 自己株式消却(58,000株)の実績があります。現時点での追加の自社株買いに関する明確な方針は開示されていません。
9. 総合評価
【投資ポイント】
- 中古住宅再生市場の成長性に乗じた高い売上・利益成長力。AI査定とDX活用による事業効率化が強みです。
- PER/PBRが業界平均と比較して割安水準にあり、企業価値評価の点でアップサイドの可能性があります。
- 2025年11月期第3四半期累計で通期予想に対する高い進捗率を達成し、業績予想の上方修正(増配含む)も行っており、好調な業績が見込まれます。
【強み】
- 「KAITRY」プラットフォームを軸としたテクノロジー活用による競争優位性。
- 中古住宅・不動産流通市場の追い風と高い成長性。
- 経営陣の影響力が大きく、意思決定の迅速性が期待できる株主構成。
【弱み】
- 自己資本比率が低く、借入依存度が高い点(財務健全性に課題)。
- キャッシュフロー計算書が四半期開示されていないため、資金繰りの実態把握が困難。
- 不動産市場の変動や金利上昇による影響を受けやすい事業モデル。
【機会】
- デジタル化による不動産取引の効率化と透明性向上へのニーズ。
- SaaS型サービス(KAITRY financeなど)の拡大による収益基盤の多様化。
- 中古住宅流通市場のさらなる活性化と市場規模の拡大。
【脅威】
- 金利上昇局面による住宅ローン金利の負担増および不動産市場の冷え込み。
- 競争激化による仕入価格の上昇や販売価格の下落圧力。
- 物価高騰に伴う建設費や人件費の上昇による利益率への圧迫。
【注目すべき指標】
- 営業利益率: 直近の向上トレンドが持続するか、4%台を維持できるか。
- 自己資本比率: 財務体質改善に向けた取り組みの進捗(将来的に20%台後半への改善が見込めるか)。
- 販売用不動産回転率: 在庫増加に伴い、仕入れた物件を効率的に販売できているか。
10. 企業スコア
- 成長性: S
- 2025年11月期第3四半期累計の売上高成長率(対前年同期)は+29.6%、直近12ヶ月の四半期売上高成長率は34.40%と高く、通期予想も前期比+20.2%と15%を大きく上回るため。
- 収益性: A
- ROE(過去12ヶ月)が18.27%と15%以上のS基準を満たす一方で、営業利益率(過去12ヶ月)が3.93%と3%以上5%未満のC基準となるため。ROEが高いものの、営業利益率が低いため、総合的にはA評価が適切。
- 財務健全性: D
- 自己資本比率(2025年第3四半期末)が18.5%と20%未満であり、財務健全性は低いと判断されるため。
- 株価バリュエーション: S
- PER(9.63倍)は業界平均14.8倍の約65%であり、PBR(1.20倍)は業界平均2.0倍の60%であり、共に業界平均の70%以下であるため大幅に割安と判断されます。
企業情報
| 銘柄コード | 5527 |
| 企業名 | property technologies |
| URL | https://pptc.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 780円 |
| EPS(1株利益) | 81.29円 |
| 年間配当 | 3.19円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 11.1倍 | 900円 | 3.3% |
| 標準 | 0.0% | 9.6倍 | 783円 | 0.5% |
| 悲観 | 1.0% | 8.2倍 | 699円 | -1.7% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 780円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 397円 | △ 96%割高 |
| 10% | 496円 | △ 57%割高 |
| 5% | 626円 | △ 25%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.10)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。