企業の一言説明

松竹は、映画配給、演劇興行(歌舞伎を含む)、不動産賃貸事業を展開する日本のエンターテイメント業界を代表する老舗の企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • エンターテイメント事業のV字回復と不動産の安定収益: 2026年2月期第3四半期決算では、映画のヒット作や演劇公演の高稼働により、映像関連事業と演劇事業が大幅な増収増益を達成しました。これにより、通期営業利益目標のほぼ99.9%を第3四半期累計で達成しており、コロナ禍からの力強い回復と、安定した収益源である不動産事業とのシナジーが期待されます。
  • TBSホールディングスとの資本提携: 2024年に実施されたTBSホールディングスとの資本業務提携は、コンテンツ制作・配信における連携強化や、多角的な事業展開への足がかりとなり、中長期的な成長戦略において重要な要素となる可能性があります。
  • 株価の市場アンダーパフォームとバリュエーション評価の難しさ: 直近1年間で日経平均・TOPIXを大幅にアンダーパフォームしており、市場からの評価はまだ低い状況です。また、PER(株価収益率)は業界平均と比較して割高ですが、PBR(株価純資産倍率)は割安水準にあり、バリュエーションの判断が分かれる可能性があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 A 高い成長期待
収益性 C 改善の余地あり
財務健全性 B 比較的安定
バリュエーション C 評価分かれる

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 11,670円
PER 32.08倍 業界平均23.2倍
PBR 1.52倍 業界平均2.3倍
配当利回り 0.26%
ROE 5.39%

1. 企業概要

松竹は1895年創業の歴史ある企業で、映像関連、演劇、不動産の3つの事業を柱としています。映像関連事業では映画の企画・製作・配給・興行(MOVIX等のシネマコンプレックス運営)、アニメーション制作、映像コンテンツの版権ビジネスなどを展開しています。演劇事業では日本の伝統芸能である歌舞伎の興行を主力とし、その他演劇の企画・製作・上演、劇場運営(歌舞伎座など)を手掛けています。不動産事業では、歌舞伎座タワーをはじめとする自社保有不動産の賃貸収入が安定的な収益源です。これらの事業を通じて、多様なエンターテイメントコンテンツを創造・提供し、不動産賃貸でそれを支えるという独自の収益モデルを確立しています。特に歌舞伎の企画・制作・興行におけるノウハウとネットワークは、同社の技術的独自性と参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

松竹は日本のエンターテイメント業界において、映画・演劇の老舗ブランドとして高い知名度と歴史を持つ企業です。特に歌舞伎興行においては中心的役割を担い、揺るぎない地位を築いています。映画興行では東宝や東映など大手と並ぶ中位のポジションにあり、シネマコンプレックス事業も展開しています。競合に対する強みは、映画・演劇・不動産という異なる性質の事業を組み合わせることでリスク分散と安定収益を確保している点です。一方、弱みとしては、コンテンツ事業の性質上、興行成績に業績が大きく左右される変動性があります。
財務指標を業界平均と比較すると、以下の特徴が見られます。

  • PER(株価収益率): 32.08倍(業界平均23.2倍)
    • 株価が利益の何年分かを示すPERは、業界平均よりも約9倍高く、現状の利益水準から見ると相対的に割高に評価されている可能性があります。
  • PBR(株価純資産倍率): 1.52倍(業界平均2.3倍)
    • 株価が純資産の何倍かを示すPBRは、業界平均よりも低く、保有する純資産価値に対して株価が割安に評価されている可能性があります。特に不動産という含み資産を持つ事業構成がPBRに影響を与えていると見られます。

3. 経営戦略

松竹は、エンターテイメント事業と不動産事業を有機的に連携させながら、中長期的な成長を目指しています。具体的な成長戦略としては、第3四半期決算短信資料からも読み取れるように、以下の点が挙げられます。

  • 映像関連事業の強化: 映画・アニメーションの企画・制作・配給を強化し、ヒット作の創出と多様な収益化モデル(劇場興行、配信、版権許諾、グッズ展開など)を追求しています。特に配信独占権の拡大は、デジタルシフトが進む市場環境において重要な戦略です。
  • 演劇事業の活性化: 歌舞伎やその他演劇の公演ラインナップの充実、劇場集客の強化、海外巡業やシネマ歌舞伎などの新たな展開を通じて、日本文化の継承と発信に努めています。
  • 不動産事業の価値最大化: 歌舞伎座タワーをはじめとする保有不動産の適切な管理・運営に加え、周辺地域の活性化や多角的なリーシング戦略により、安定的な賃料収入を確保し、企業全体の収益基盤を支えます。
  • 新規事業の育成とアライアンス: プログラム制作、キャラクター商品、ゲーム開発など、エンターテイメントコンテンツを核とした周辺事業の強化に加え、2024年にはTBSホールディングスと資本業務提携を行うなど、異業種との連携を積極的に進め、新たなビジネス機会の創出を目指しています。

最近の重要な適時開示:

  • 2024年にTBSホールディングスとの資本業務提携を発表しています。これは、コンテンツ制作・配信における連携強化だけでなく、多角的なシナジー効果を生み出す可能性を秘めています。
  • BS放送事業の株式譲渡(JCOMへ)に伴う事業撤退損失引当金戻入益を計上しており、選択と集中を進める姿勢が伺えます。

今後のイベント:

  • 2026年2月26日: 配当落ち日
  • 2026年4月14日: Shochiku Co., Ltd. 決算発表日

4. 財務分析

松竹の財務状況を詳細に分析します。

【財務品質スコア】Piotroski F-Score

  • 総合スコア: 0/9点
  • 判定: D (要注意)
  • 投資家向け解釈: Piotroski F-Scoreは、企業の財務健全性と収益性の傾向を9つの項目で評価する指標です。0-9点で評価され、7点以上は財務優良、5-6点は普通、4点以下は要注意とされます。松竹のF-Scoreは0点であり、これは極めて低い評価です。提供データが限られているため全ての項目を詳細に検証することは困難ですが、特に収益性、財務健全性、効率性に関する指標がF-Scoreの基準を満たしていない可能性が高いことを示唆しています。このスコアは、投資家が財務状況を検討する上で慎重な姿勢を求める重要なシグナルです。

【収益性】

指標 過去12か月実績 ベンチマーク 評価 投資家向けコメント
営業利益率 4.97% 5-10%以上 B エンターテイメントと不動産の複合事業であり、事業回復期にあることを考慮すると改善傾向にあるものの、高収益とは言えません。
ROE 5.39% 10%以上 C 株主資本を使ってどれだけ効率良く利益を生み出したかを示すROEは、一般的に良好とされる10%を下回っています。改善が期待されます。
ROA 2.05% 5%以上 C 総資産を使ってどれだけ効率良く利益を生み出したかを示すROAも、ベンチマークを下回っており、資産効率の改善が課題です。

松竹の収益性は、過去12か月実績を見ると、ROE、ROAともに一般的な目安とされる水準を下回っています。2026年2月期第3四半期決算では、映像関連事業と演劇事業の大幅な増益により、通期営業利益目標のほぼ99.9%を達成するなど、力強い回復傾向を示しています。この回復が今後も持続すれば、収益性指標の改善につながることが期待されますが、現状はまだ改善の余地が大きいと言えます。

【財務健全性】

指標 直近四半期実績 ベンチマーク 評価 投資家向けコメント
自己資本比率 46.8% 40%以上 A 総資産に占める自己資本の割合で、高いほど財務が安定していることを示します。40%を越えており、比較的健全な水準です。
流動比率 138% 120%以上 B 短期的な支払い能力を示す指標です。138%は短期的な負債の返済能力があると判断できますが、より盤石な200%には届いていません。
総負債/EBITDA 5.6倍 3倍以下 要確認 総負債671.7億円に対し、EBITDA119.3億円(過去12か月)から算出。負債がEBITDAの5.6倍あり、やや高めの水準で返済能力には注意が必要です。

自己資本比率は安定した水準を維持しており、財務基盤は比較的堅固です。流動比率も100%を大きく超えており、短期的な資金繰りに大きな問題は見られません。一方で、総負債が大きい傾向にあるため、今後の資金計画や利払い状況には継続して注意が必要です。

【キャッシュフロー】

  • 営業CF: データなし(四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていないとの記載あり)
  • FCF(フリーキャッシュフロー): 算出不可(営業CFデータがないため)
  • 状況: 詳細なキャッシュフロー計算書は提示されていませんが、直近第3四半期末の現金及び預金は208.35億円と、前期末の149.12億円から増加しています。これは、事業活動による資金流入があったことを示唆しており、短期的な資金繰りは良好と推測されます。ただし、長期借入金も増加傾向にあるため、バランスシート全体の資金状況は慎重に評価する必要があります。

【利益の質】

  • 営業CF/純利益比率: 算出不可(営業CFデータがないため)
  • 投資家向け解釈: 営業キャッシュフローが純利益を上回っていれば、利益が本業で現金としてしっかり稼ぎ出されている健全な状態を示します。データがないため、この観点での評価はできません。

【四半期進捗】

指標 第3四半期累計実績 通期予想 進捗率 投資家向けコメント
売上高 74,756百万円 97,000百万円 77.1% 通常ペースよりやや前倒しですが、エンターテイメント事業の季節性を考慮する必要があります。
営業利益 5,496百万円 5,500百万円 99.9% 第3四半期累計時点でほぼ通期目標を達成しており、業績のV字回復が顕著です。通期での目標達成の可能性は極めて高いと言えます。
純利益 4,964百万円 5,000百万円 99.3% 営業利益と同様に、純利益も高い進捗率を示しており、通期目標達成への期待が高まります。

第3四半期累計で営業利益と純利益の通期予想に対する進捗率が約100%に達しており、これはサプライズと言えるほどの高進捗です。映像関連事業でのヒット作や演劇事業の高稼働が主要因であり、事業の回復力を明確に示しています。

【バリュエーション】

指標 業界平均 判定 投資家向けコメント
PER 32.08倍 23.2倍 割高 株価が1株当たり利益の何倍かを示すPERは、業界平均と比較して割高です。これは将来の成長期待が株価に織り込まれているか、または現状利益に対して株価が高い水準にあることを示唆します。
PBR 1.52倍 2.3倍 割安 株価が1株当たり純資産の何倍かを示すPBRは、業界平均より低く、解散価値としての帳簿上の価値に対して株価が割安に評価されている可能性があります。特に不動産という含み資産を持つ企業特性を考慮すると、この水準は注視に値します。

松竹の株価バリュエーションはPERとPBRで異なる評価を示しています。PERは業界平均より割高ですが、これは2025年2月期に赤字(予想)であったことから、2026年2月期予想で大きく回復する利益を市場がまだ完全には評価しきれていないか、あるいは過去の特損などでEPSが一時的に低いことに起因している可能性も考えられます。一方でPBRが業界平均より割安なことは、同社が保有する不動産などの含み資産価値が株価に十分に反映されていない可能性を示唆します。目標株価はPER基準で6,985円、PBR基準で17,614円となり、指標によって大きく乖離しており、単一の指標で割高・割安を判断するのは難しい状況です。

【テクニカル】

  • 52週高値・安値との位置: 現在株価11,670円は、52週高値15,410円と安値11,080円のレンジにおいて、安値から26.7%の位置にあります。これは、現在株価が52週レンジの下方寄りにあることを示しています。
  • 移動平均線との関係:
    • 現在株価(11,670円)は、5日移動平均線(11,674円)をわずかに下回っています。
    • 25日移動平均線(11,763.20円)を0.79%下回り、短期的な下降トレンドを示唆します。
    • 75日移動平均線(12,339.07円)を5.42%下回り、中期的な下降トレンドが継続しています。
    • 200日移動平均線(12,961.10円)を9.96%下回っており、長期的な目線で見ても株価は軟調な推移となっています。
    • 全ての移動平均線を下回っている状況は、テクニカル的には弱気シグナルと解釈されます。

【市場比較】

松竹の株価は、日経平均株価およびTOPIXといった主要市場指数と比較して、大幅にアンダーパフォームしています。

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月: 8.28%ポイント下回る
    • 3ヶ月: 18.35%ポイント下回る
    • 6ヶ月: 47.77%ポイント下回る
    • 1年: 31.00%ポイント下回る
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月: 9.04%ポイント下回る

この大幅なアンダーパフォームは、松竹の株価が市場全体の勢いに全く乗れていないことを示しています。第3四半期決算が好調であったにもかかわらず、株価が反応しない、あるいは下落トレンドが継続しているのは、市場が同社の業績回復をまだ懐疑的に見ているか、あるいは既に織り込み済みである可能性、または他の要因(低配当利回りなど)を考慮している可能性が考えられます。

【定量リスク】

  • ベータ値: 0.25 (5年 月次)
    • ベータ値が1.0を下回る場合、市場全体(TOPIXなど)の動きに対して株価変動が小さいことを示します。松竹のベータ値0.25は、市場全体の変動よりも株価の変動が非常に小さいことを意味し、比較的市場リスクの低い銘柄と言えます。
  • 年間ボラティリティ: 28.34%
    • 株価の年間ボラティリティが28.34%ということは、仮に100万円投資した場合、年間で±28.34万円程度の変動が想定されることを意味します。市場全体と比べて変動は小さいものの、変動幅としては無視できない程度の動きがあることを示します。
  • 最大ドローダウン: -42.35%
    • 過去のある期間における最大の下落率が-42.35%であったことを意味します。この程度の下落は今後も起こりうる可能性があり、投資においては資金管理とリスク許容度を考慮する必要があります。
  • シャープレシオ: -0.14
    • リスクに見合うリターンが得られているかを示す指標で、1.0以上が良好とされます。松竹のシャープレシオはマイナスであり、リスクに対して十分なリターンが得られていない状況を示しています。

【事業リスク】

  • コンテンツ興行の成功不確実性: 映画や演劇の興行収入は、作品の評価や市場のトレンド、競合作品、観客の嗜好に大きく左右されます。ヒット作が続けば収益は大きく伸びますが、不振が続けば業績にマイナスの影響を与えるリスクがあります。コンテンツ制作には多額の投資が必要なため、この不確実性は主要な経営リスクと言えます。
  • 不動産市場の変動: 松竹の収益の一部は不動産賃貸事業に依存しています。景気変動、オフィス・商業施設需要の変化、不動産価格の変動、金利上昇など、不動産市場の動向は賃料収入や保有不動産の資産価値に影響を及ぼす可能性があります。特に、歌舞伎座タワーのような大型物件では、空室率やテナント誘致の難易度が収益に直結します。
  • 外部環境の変化: 為替変動(海外コンテンツ購入・配信コスト)、原材料・光熱費の高騰(劇場運営コスト)、物価上昇による消費者の可処分所得への影響、インフレ抑制策による経済の減速、感染症の再拡大など、予測不可能な外部環境の変化が、エンターテイメント事業の集客や収益に影響を与える可能性があります。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況(信用倍率): 信用倍率は2.46倍と、信用買い残が売り残の約2.5倍となっています。これは、現状では買い方の勢いが売り方よりも強く、信用取引ではやや買い方に偏りがあることを示しています。ただし、信用買い残が将来の売り圧力となる可能性も常にあるため、今後の推移を注視する必要があります。
  • 主要株主構成:
    • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 6.97%
    • セコム: 4.09%
    • 歌舞伎座(関連会社): 3.50%
    • みずほ銀行: 3.23%
    • 三菱UFJ銀行: 3.11%
    • TBSテレビ: 2.21%、TBSホールディングス: 2.19%

主力銀行や機関投資家が上位に名を連ねており、安定株主が一定割合を占めています。特にTBSグループが上位株主に入っていることは、両社の資本業務提携の背景を示すものです。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 0.26%(会社予想)
    • 現在の株価水準に対する配当利回りは非常に低く、高配当を重視する投資家にとっては魅力に乏しい水準です。
  • 1株配当(会社予想): 30.00円
    • 2026年2月期の年間配当予想は前年と同額の30円で、配当予想に変更はありません。
  • 配当性向: 9.96%(過去12か月実績に基づく概算)
    • 会社予想純利益5,000百万円に対する配当性向は約8.4%と、こちらも低い水準です。企業が利益を事業投資や財務体質の改善に優先している姿勢が見られます。
  • 自社株買いの状況: 現時点で自社株買いに関するデータや言及はありません。

総じて、松竹の株主還元策は配当利回り、配当性向ともに控えめな水準であり、利益を内部留保して事業成長や財務改善に充てる方針と考えられます。

SWOT分析

強み

  • 長年にわたる歴史とブランド力、特に歌舞伎興行における確固たる地位は、他社の追随を許さない独自の強み。
  • 映画・演劇・不動産という多角的な事業ポートフォリオにより、一部事業の変動リスクを分散し、安定的な収益源(不動産賃貸)を有している。

弱み

  • エンターテイメント事業の収益がコンテンツのヒットに大きく依存するため、業績の変動性が高い。
  • 収益性指標(ROE、ROA)がベンチマークを下回る水準であり、資本効率の改善が課題。

機会

  • コロナ禍からの経済回復に伴う映画館来場者数や演劇公演の集客回復、インバウンド需要の増加。
  • TBSとの資本業務提携によるコンテンツ制作・配信分野での新たなシナジー創出と事業拡大の可能性。

脅威

  • 競合他社とのコンテンツ獲得競争の激化や、配信プラットフォームの乱立による収益機会の変化。
  • 世界経済の景気後退、為替変動、物価高騰など、消費者の娯楽への支出に影響を与える外部環境リスク。

この銘柄が向いている投資家

  • エンターテイメント産業の回復と成長に期待する投資家: 映画や演劇の集客回復、配信市場の拡大といったトレンドを捉え、松竹の事業回復に期待を寄せる投資家。
  • 企業のブランド力と安定した不動産収益を評価する長期投資家: 歌舞伎という独自の文化資産と、安定収益源である不動産事業に価値を見出し、短期的な株価変動に左右されず、長期的な視点で企業価値の向上を待てる投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • コンテンツ興行の不確実性: 第3四半期決算が好調でも、今後のヒット作の有無によって業績が大きく変動するリスクは常に存在します。興行成績を継続的にモニターする必要があります。
  • 財務品質スコアの低さ: Piotroski F-ScoreがD判定である点は、財務状況に潜在的なリスクが示唆されている可能性があります。直近の決算での回復傾向が持続し、財務体質がどれだけ改善していくかを引き続き注視することが重要です。
  • 市場での相対的な株価パフォーマンス: 主要市場指数を大幅にアンダーパフォームしている現状は、市場が松竹の成長力をまだ完全に評価していないか、他の懸念材料がある可能性を示唆しています。

今後ウォッチすべき指標

  • 営業利益率: 2026年2月期予想5.67%(5,500百万円/97,000百万円)が達成できるか、および将来的に10%以上を目指せるか。
  • 映画興行収入・演劇公演稼働率: 各事業セグメントにおける具体的な興行成績や来場者数、稼働率の推移。特に大型作品の公開結果。
  • 不動産事業の稼働率と賃料収入: 不動産市場の動向と連動し、安定した収益源としての役割が維持されているか。

成長性: A

  • 評価理由: 直近のデータでは、過去12か月の売上高は前年同期比で約10.09%増加しており、さらに2026年2月期の通期売上高予想97,000百万円は、2025年2月期予想83,974百万円から約15.5%の増加が見込まれています。Quarterly Revenue Growth(前年比)も26.70%と高く、業績が力強く回復し、成長率の目安である10-15%を上回る期待があるため、A評価としました。

収益性: C

  • 評価理由: 過去12か月のROEは5.39%、営業利益率は4.97%です。これはROE5%未満かつ営業利益率3%未満のD評価には当たらないものの、ROE8-10%または営業利益率5-10%のB評価にも届かない水準です。ROE5-8%または営業利益率3-5%に該当するため、C評価としました。第3四半期時点での営業利益の回復は顕著ですが、年間の収益性指標はまだ改善の余地が大きいと言えます。

財務健全性: B

  • 評価理由: 直近四半期の自己資本比率は46.8%で、40-60%のA評価に該当します。流動比率も約138%と100%以上を維持しており、短期的な支払い能力に問題はありません。しかし、Piotroski F-Scoreが0点(D評価相当)と極めて低い評価とされている点は懸念材料です。自己資本比率の安定性とF-Scoreの低さを総合的に判断し、B評価としました。

バリュエーション: C

  • 評価理由: PERは32.08倍で業界平均23.2倍の約138%に及び、PER基準ではD評価(業界平均の130%以上)となります。一方でPBRは1.52倍で業界平均2.3倍の約66%であり、PBR基準ではS評価(業界平均の70%以下)となります。PERとPBRで評価が大きく異なるため、中間的な判断が求められます。株価が52週レンジの安値寄りに位置すること、PBRの割安感を考慮しつつもPERが割高である点を踏まえ、C評価としました。

企業情報

銘柄コード 9601
企業名 松竹
URL http://www.shochiku.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 11,670円
EPS(1株利益) 363.82円
年間配当 0.26円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 33.8倍 12,307円 1.1%
標準 0.0% 29.4倍 10,702円 -1.7%
悲観 1.0% 25.0倍 9,561円 -3.9%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 11,670円

目標年率 理論株価 判定
15% 5,321円 △ 119%割高
10% 6,646円 △ 76%割高
5% 8,386円 △ 39%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.16)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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