企業の一言説明

ミマキエンジニアリングは広告・看板向け大型プリンター製造を主力とする世界首位級の企業です。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 高水準の財務健全性と収益性: Piotroski F-Scoreが8/9(S評価)と非常に優良な財務体質に加え、ROE20.71%と高い収益性を誇ります。
  • 安定的なストック型収益: 消耗品であるインク販売が堅調に推移しており、定期的な売上が企業の収益基盤を安定させています。
  • 短期的な課題とリスク: プリンタ本体の販売減速やDTF市場での競争激化、ブラジルの税務訴訟といった懸念材料があり、これらが今後の業績に影響を与える可能性があります。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C やや不安
収益性 S 優良
財務健全性 S 優良
バリュエーション A 良好

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1,765.0円
PER 9.3倍 業界平均24.2倍と比較して割安
PBR 1.47倍 業界平均1.6倍と比較して適正
配当利回り 2.83%
ROE 20.71% ベンチマーク10%を大きく上回る

1. 企業概要

株式会社ミマキエンジニアリング(証券コード:6638)は、産業用インクジェットプリンター、カッティングプロッター、3Dプリンターなどのコンピュータデバイスとソフトウェアの開発・製造・販売をグローバルに展開する企業です。広告・看板市場向け大型プリンターで世界首位級の地位を確立しており、工業製品、衣料品分野にも強みを持っています。主力製品はプリンター本体と、それに伴う消耗品であるインクであり、インクの安定販売が収益を支えるストックモデルを構築しています。独自のデジタルプリント技術と幅広い用途への対応力は、高い参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

ミマキエンジニアリングは、産業用インクジェットプリンター市場における世界的なリーディングカンパニーの一つです。特に広告・看板(SG)市場では首位級のシェアを持ち、産業製品(IP)やテキスタイル・アパレル(TA)市場でも存在感を示しています。競合他社に対しては、長年培った技術力とグローバルな販売・サービスネットワークを強みとしています。しかし、DTF(Direct to Film)モデルなど、一部の製品分野では競争激化が見られます。業界平均PERが24.2倍、PBRが1.6倍であるのに対し、当社はPERが9.3倍、PBRが1.47倍と、PERに関しては業界平均と比較して割安な水準にあります。

3. 経営戦略

ミマキエンジニアリングは、2025年5月に策定した中期経営計画「Mimaki Innovation 30(MI30)」を軸に経営を進めています。この計画では、インクジェットプリンターを核としたコア事業の成長に加え、半導体製造装置関連のFA事業など新領域への挑戦を掲げています。具体的には、UV-DTFやJV200、TS200シリーズといった新製品の市場投入を積極的に行い、多様な市場ニーズへの対応と競争力強化を図っています。一方で、ブラジルでの多額の税務訴訟が継続中であり、今後の決着が注目される重要なイベントとなっています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 8/9 S: 優良(収益性・健全性・効率性すべて良好)
収益性 3/3 純利益、営業キャッシュフロー、ROAが全てプラスで優良な収益力を示す。
財務健全性 3/3 流動比率が基準値を上回り、D/Eレシオも低く、株式希薄化もなしで強固な財務体質。
効率性 2/3 営業利益率とROEは良好だが、直近四半期の売上成長率はマイナス。

Piotroski F-Scoreは8/9点と「S:優良」評価であり、企業の財務品質が非常に高いことを示しています。特に、収益性と財務健全性において満点を獲得しており、本業で安定して利益を上げ、かつ強固な財務基盤を築いていることがうかがえます。効率性においては、四半期売上成長率がマイナスである点が唯一の減点要因ですが、営業利益率やROEは高水準を維持しています。

【収益性】営業利益率、ROE、ROA

  • 営業利益率(過去12か月): 10.30%
  • ROE(実績): 20.71%
  • ROA(過去12か月): 7.08%

当社の営業利益率は10.30%と高く、本業で効率的に稼ぐ力があります。ROE(株主資本利益率)は20.71%、ROA(総資産利益率)は7.08%と、一般的なベンチマークであるROE 10%、ROA 5%を大きく上回っており、株主資本および総資産を効率的に活用して利益を生み出している優良な企業と言えます。

【財務健全性】自己資本比率、流動比率

  • 自己資本比率(実績): 42.3%
  • 流動比率(直近四半期): 1.59倍 (159%)

自己資本比率42.3%は、一般的に財務が安定しているとされる40%以上をクリアしており、比較的堅固な財務基盤を有しています。流動比率1.59倍(159%)も、短期的な支払い能力の目安とされる150%を上回っており、流動性も良好な水準です。

【キャッシュフロー】営業CF、FCFの状況

  • 営業キャッシュフロー(過去12か月): 5,070百万円
  • フリーキャッシュフロー(過去12か月): 303.38百万円

営業キャッシュフローは5,070百万円のプラスであり、本業で着実に現金を稼いでいます。一方で、フリーキャッシュフローは303.38百万円に留まっており、設備投資などが活発に行われている可能性を示唆しています。ただし、プラスを維持していることは評価できます。

【利益の質】営業CF/純利益比率

  • 営業CF/純利益比率(過去12か月): 0.90倍
  • 利益の質評価: B (普通(利益の大部分がキャッシュ裏付け))

営業キャッシュフローが純利益の90%を占めており、利益の大部分が現金として裏付けられていることを示しています。これは架空の利益計上が少なく、利益の質が「普通」であると評価できます。数値が1.0倍に近いほど利益の質は高いとされますが、0.9倍であれば概ね健全な範囲内です。

【四半期進捗】通期予想に対する進捗率、直近3四半期の売上高・営業利益の推移

2026年3月期の第2四半期(中間期)決算時点における通期予想に対する進捗率は以下の通りです。

  • 売上高: 約47.7%
  • 営業利益: 約46.9%
  • 親会社株主に帰属する中間純利益: 約50.1%

中間期で概ね進捗率が5割前後となっており、通期予想に対しては順調な進捗と言えます。
直近の四半期別損益計算書詳細データはないものの、年次推移を見ると、2022年3月期から2025年3月期にかけて連続して売上高・営業利益・純利益が増加しており、堅調な成長を続けていました。しかし、2026年3月期の通期予想では、売上高、営業利益、経常利益、純利益のいずれも前期に対して減益が予測されており、短期的に成長が鈍化する見込みです。特に直近四半期の売上高は前年同期比で-3.8%、営業利益は-15.1%と減収減益となっており、注意が必要です。

【バリュエーション】PER/PBR

  • PER(株価収益率): 9.3倍(株価が1株当たり利益の何年分か)
  • PBR(株価純資産倍率): 1.47倍(株価が1株当たり純資産の何倍か)
  • 業界平均PER: 24.2倍
  • 業界平均PBR: 1.6倍

当社のPER9.3倍は、業界平均24.2倍と比較して大幅に割安な水準にあります。これは、企業が獲得している利益に対して株価が低く評価されている可能性を示唆しています。一方、PBR1.47倍は業界平均1.6倍と比較してほぼ同水準であり、解散価値を上回る適正な評価を受けていると言えます。総合的に見ると、利益面からは割安感があるものの、純資産価値からは概ね適正なバリュエーションと判断できます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 トレンドの明確なサインは出ていない
RSI 中立 買われすぎでも売られすぎでもない

移動平均乖離率

  • 5日線乖離率: +2.01%
  • 25日線乖離率: +6.02%
  • 75日線乖離率: +8.02%
  • 200日線乖離率: +2.28%

MACDおよびRSIは現在「中立」を示しており、短期的なトレンドの方向性や過熱感は明確ではありません。しかし、全ての移動平均線を株価が上回っており、特に25日、75日移動平均線からの上方乖離が見られることから、短期から中期にかけて株価は上昇基調にある可能性が示唆されます。

【テクニカル】52週高値・安値との位置、移動平均線との関係

現在の株価1,765円は、52週高値2,237円と52週安値1,141円のレンジにおいて、56.9%程度の位置にあります。これは、年初来高値に比べてまだ上昇余地がある一方で、安値圏からは十分に回復している状態です。株価は5日移動平均線1,730.20円、25日移動平均線1,664.84円、75日移動平均線1,633.91円、200日移動平均線1,724.85円を全て上回っており、短期、中期、長期のいずれにおいても強いトレンドを示唆しています。

【市場比較】日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス

  • 日経平均比:
    • 1ヶ月: 3.56%ポイント上回る
    • 3ヶ月: 3.11%ポイント下回る
    • 6ヶ月: 46.36%ポイント下回る
    • 1年: 24.75%ポイント下回る
  • TOPIX比:
    • 1ヶ月: 4.16%ポイント上回る

直近1ヶ月では日経平均およびTOPIXを上回るパフォーマンスを見せ、足元の株価は堅調に推移しています。しかし、3ヶ月、6ヶ月、1年といった中長期の期間では両指数を下回っており、市場全体の強い上昇トレンドには乗り切れていない状況が示唆されます。

6. リスク評価

⚠️ 信用倍率が14.99倍と高水準であり、将来的な売り圧力には注意が必要です。

【定量リスク】ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウン

  • ベータ値(5年月次): 0.63
  • 年間ボラティリティ: 51.48%
  • 最大ドローダウン: -51.58%
  • 年間平均リターン: -13.89%

ベータ値0.63は、市場(S&P500)全体の変動に対して、株価の連動性が比較的低いことを示します。市場が1%変動した際に、当社株価は0.63%変動する傾向にあると解釈できます。年間ボラティリティは51.48%と高く、株価の変動が大きい銘柄と言えます。仮に100万円投資した場合、年間で±51.48万円程度の変動が想定され、投資には相応のリスクが伴います。過去の最大ドローダウンが-51.58%であることから、大幅な株価下落リスクも考慮する必要があります。

【事業リスク】主要なリスク要因

  • プリンタ本体販売の需要停滞と競争激化: 製品サイクルの端境期や、DTFモデルなど特定の市場における競合激化により、主力製品であるプリンタ本体の販売が減速し、業績に影響を与える可能性があります。
  • 為替変動リスク: 製品や部品の輸出入、海外子会社の業績は為替レートの変動に大きく左右されます。特に米ドルやユーロに対する円安・円高の進行は、売上高や利益に影響を及ぼす可能性があります。
  • ブラジルでの税務訴訟: ブラジル子会社に対し、約2.37億円相当の追徴課税通知が係争中であり、その結果次第では追加的な税金費用や賠償金の発生により、企業の財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残が164,900株に対し、信用売残が11,000株で、信用倍率は14.99倍と高水準です。信用買残の積み上がりは、将来的に株価の上値が重くなる要因や、需給悪化による売り圧力につながる可能性があります。
  • 主要株主構成: 上位株主には、創業者関連とみられる池田ホールディングス(15.81%)や田中企画(6.96%)、主要な機関投資家である日本マスタートラスト信託銀行(9.14%)、自己株式(9.70%)が並びます。安定株主が多い構造ですが、インサイダー比率37.60%、機関投資家比率21.88%であり、浮動株(Float)は8.54M株と比較的小さいです。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 2.83%
  • 配当性向(2026年3月期予想ベース): 約29.1% (会社予想純利益5,500百万円、年間配当50円、発行済株式数32,040,000株より概算)
  • 直近の配当実績: 2026年3月期も年間50円の配当を予定しており、2025年3月期には特別配当10円を含む年間52.5円を支払っています。
  • 自社株買いの状況: 直近の決算短信には自社株買いに関する具体的な記載はありません。

配当利回りは2.83%と市場平均と比較して魅力的であり、配当性向も約29.1%と無理のない水準に抑えられています。これは将来的な事業投資や内部留保、あるいは更なる増配の余地を残していると判断できます。継続的な配当実績は、株主還元への意識の高さを示しています。

SWOT分析

強み

  • 産業用インクジェットプリンター市場における世界首位級の技術力とグローバルな販売・サポート体制。
  • 消耗品であるインク販売が堅調で、安定的な収益構造(ストック型ビジネス)を確立している。

弱み

  • プリンタ本体の製品ライフサイクルや市場動向(MIMAKI INNOVATION 30)による業績変動リスク。
  • DTFなど特定の製品分野における競争激化が収益性を圧迫する可能性。

機会

  • UV-DTFやエコソルベントエントリーモデル等の新製品投入による新規市場開拓とシェア拡大。
  • FA事業など新たな成長領域への参入と事業多角化による収益源の多様化。

脅威

  • 世界経済の景気後退、地政学リスク、為替変動(特に円高転換)など、外部環境の不確実性。
  • ブラジルでの税務訴訟といった偶発債務の発生による財務的な影響。

この銘柄が向いている投資家

  • 世界的なニッチトップ企業への投資に魅力を感じる方。
  • 安定した財務基盤と高い収益性を持つ企業に長期的な視点で投資を検討する方。
  • 配当利回りも考慮し、インカムゲインも期待する投資家。

この銘柄を検討する際の注意点

  • プリンタ本体の販売動向、特に海外市場での需要回復のタイミングと新製品の市場浸透状況。
  • ブラジルにおける税務訴訟の進捗とその財務諸表への最終的な影響。

今後ウォッチすべき指標

  • 四半期ごとの売上高成長率: 特にプリンタ本体販売の回復度合いと新製品の寄与。
  • 営業利益率: 競争激化の中でも現在の高い水準を維持できるか。
  • ブラジルの税務訴訟に関する情報: 訴訟の推移と、潜在的な負債の確定状況。

成長性: C (やや不安)

  • 根拠: 過去数年間は高い成長を遂げてきたものの、2026年3月期の通期予想では前期比で減収・減益を見込んでおり、直近の第2四半期も減収減益となりました。これは一時的な製品端境期や特定市場での競争激化によるものであり、短期的な成長性の鈍化が懸念されます。

収益性: S (優良)

  • 根拠: ROE(株主資本利益率)は20.71%と極めて高く、営業利益率も10.30%と優良な水準を維持しています。これは、株主資本を効率的に活用し、本業で高い収益力を発揮できていることを示しており、評価基準を大幅に上回る優良な収益性があると言えます。

財務健全性: S (優良)

  • 根拠: 自己資本比率は42.3%と安定しており、流動比率も159%と良好な水準です。さらに、Piotroski F-Scoreが8/9点と非常に高く、収益性、財務健全性、効率性のいずれの観点からも強固な財務基盤を有していることが確認されます。

バリュエーション: A (良好)

  • 根拠: PER(株価収益率)9.3倍は業界平均24.2倍を大幅に下回っており、利益面から見ると割安感が強いです。PBR(株価純資産倍率)1.47倍は業界平均1.6倍と比較してほぼ同水準であり、総合的に見て、株価は市場や業界と比較して良好な評価を受けていると判断できます。

企業情報

銘柄コード 6638
企業名 ミマキエンジニアリング
URL http://www.mimaki.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,765円
EPS(1株利益) 190.17円
年間配当 50.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 16.3% 10.7倍 4,333円 21.8%
標準 12.6% 9.3倍 3,196円 15.0%
悲観 7.5% 7.9倍 2,162円 7.0%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,765円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,769円 ○ 0%割安
10% 2,209円 ○ 20%割安
5% 2,787円 ○ 37%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.18)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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