企業の一言説明

ラピーヌは、高級既製服を主力とする婦人アパレル事業を展開する中堅企業です。百貨店・専門店での展開に加え、福祉事業も手掛けています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 事業再生への期待と改善の兆し: 継続的な営業損失が続くものの、直近では赤字幅の縮小や売上総利益率の改善傾向が見られ、経営努力による事業構造改革の進展に期待が集まります。
  • 継続企業の前提に関する重要な注記: 赤字が継続しており、金融機関との借入返済スケジュール交渉が進行中です。この不確実性が払拭されるかどうかが、今後の株価を大きく左右する最重要ポイントです。
  • 財務健全性の低さに対する高いリスク: 自己資本比率は低く、流動比率も1を下回るなど、財務基盤は脆弱です。 Piotroski F-Scoreも「やや懸念」と評価されており、財務改善が急務となっています。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 D 停滞・縮小
収益性 D 継続的な赤字
財務健全性 C やや不安
バリュエーション C やや割高

※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 225.0円
PER 業界平均12.6倍
PBR 0.76倍 業界平均0.5倍
配当利回り 0.00%
ROE -14.64%

1. 企業概要

ラピーヌは、1950年設立の歴史を持つ婦人向けアパレル企業です。高級既製服の企画、製造、販売を主力とし、百貨店や専門店、セレクトショップに商品を提供しています。婦人服事業が主な収益源ですが、最近では障害者福祉を目的とした野菜の生産・販売を行う福祉事業にも注力し、事業の多角化を進めています。アパレル業界はトレンドの変化が早く、競争が激しいですが、長年の経験とブランド力で一定の顧客基盤を維持しています。

2. 業界ポジション

ラピーヌは、婦人アパレル市場において中堅企業として位置づけられています。市場シェアに関する具体的なデータはありませんが、高級既製服というニッチな市場で品質とブランドイメージを競合に対する強みとしています。しかし、経営指標を見ると、継続的な赤字や低い自己資本比率など、財務的に厳しい状況にあり、これは業界内の競争激化や消費者ニーズの変化への対応など、外部環境からの影響を受けやすい体質を示唆しています。バリュエーションでは、PBRが0.76倍と業界平均の0.5倍と比較してやや高い水準にあり、現時点では割安感があるとは言えません。

3. 経営戦略

ラピーヌは、不採算事業の整理やコスト構造の見直しを通じて、長期にわたる営業損失からの脱却を目指しています。直近の2026年2月期第3四半期決算短信では、営業損失が前年同期比で改善(△290百万円 → △225百万円)しており、損益構造の改革が進んでいることが期待されます。また、今期最終利益を赤字縮小に上方修正したことは、経営努力が一定の成果を上げているポジティブな兆候と言えます。しかし、金融機関との借入返済スケジュール交渉が継続中であり、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が存在することが最も重要な経営課題です。財務体質の改善と収益基盤の再構築が喫緊の戦略的優先事項です。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 1/9 C: やや懸念
収益性 0/3 純利益がマイナスであり、ROAもマイナスのため収益性評価は低い。
財務健全性 1/3 流動比率やD/Eレシオに課題があるが、株式希薄化がない点で1点を獲得。
効率性 0/3 営業利益率とROEがマイナスであり、四半期売上成長率もマイナスであるため効率性は低い。

提供されたF-Scoreは総合スコア1/9(C:やや懸念)と低く、特に収益性と効率性において改善が必要な状況です。純利益がマイナス、ROAも低水準であり、本業での収益創出力に課題があります。財務健全性では、流動比率の低さや高いD/Eレシオが懸念されますが、株式の希薄化が見られない点はわずかながら評価できます。

【収益性】

  • 営業利益率(過去12か月): -10.70%
    • 本業の収益性が大幅にマイナスであり、赤字経営が続いています。
  • ROE(実績): -14.64% (過去12か月: -37.47%)
    • 株主資本に対する利益創出能力が著しく低く、株主価値を毀損している状況です。ベンチマークである10%を大きく下回っています。
  • ROA(過去12か月): -6.13%
    • 総資産に対する利益創出能力も低く、資産効率が悪化しています。ベンチマークの5%を大幅に下回っています。

【財務健全性】

  • 自己資本比率(実績): 27.8% (第3四半期末: 23.4%)
    • 直近の第3四半期末では23.4%と、企業の安全性を測る自己資本比率が低下傾向にあります。一般的に30%を下回るとリスクが高いとされます。
  • 流動比率(直近四半期): 0.84
    • 短期的な支払い能力を示す流動比率が1.0を下回っており、流動性リスクが高い状態です。
  • 総負債/自己資本比率(直近四半期): 221.37%
    • 負債が自己資本の2倍以上となっており、財務レバレッジが非常に高い状態です。

【キャッシュフロー】

営業キャッシュフローの具体的な数値は提供されていませんが、決算短信によると第3四半期末の現金および現金同等物が前年同期から大きく減少(760百万円→332百万円)しており、キャッシュフロー面でも厳しい状況がうかがえます。

【利益の質】

営業キャッシュフロー/純利益比率のデータは提供されていませんが、純利益がマイナスであることから、利益の質を評価する段階には至っていません。営業活動によるキャッシュフローが恒常的にマイナスである可能性が高いと考えられます。

【四半期進捗】

  • 通期予想に対する進捗率: 2026年2月期第3四半期累計の売上高は1,404百万円で、通期売上高予想1,850百万円に対する進捗率は75.9%です。
  • 直近3四半期の売上高・営業利益の推移(前年同期比):
    • 第3四半期累計売上高: 1,404百万円(前年同期比 -7.9%)
    • 第3四半期累計営業損失: △225百万円(前年同期 △290百万円、損失幅は改善)
      売上高は減少傾向にあるものの、営業損失は縮小しており、不採算事業の整理やコスト削減の取り組みが一定の効果を出している可能性があります。ただし、経常損失および四半期純損失は前年を大きく下回っています(経常損失△209百万円 vs 前年△73百万円、純損失△215.7百万円 vs 前年△57.9百万円)。これは助成金収入の減少(19,213千円 vs 前年223,892千円)が大きく影響しているためと考えられます。

【バリュエーション】

  • PER(会社予想): — (マイナスEPSのため算出不可)
    • 業績が赤字であるため、PERは算出できません。
  • PBR(実績): 0.76倍
    • 業界平均PBRが0.5倍であるのに対し、ラピーヌは0.76倍とやや高い水準にあります。PBRが1倍を下回ることは一見割安に見えますが、継続的な赤字経営を考慮すると「バリュートラップ」の可能性も否めません。目標株価(業種平均PBR基準)148円という分析結果から見ても、現在の株価225.0円は割高と判断されます。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 1.94 / シグナル値: 1.64 短期トレンドに明確な方向性は見られない
RSI 中立 51.6% 買われすぎでも売られすぎでもない中立的な状態
5日線乖離率 -0.97% 直近の株価は短期移動平均線をわずかに下回っている
25日線乖離率 +0.36% 短期トレンドからはわずかに上方に乖離している
75日線乖離率 -1.78% 中期トレンドからはわずかに下方に乖離している
200日線乖離率 -12.28% 長期トレンドからは大きく下方に乖離しており、長期的な下降トレンドを示唆する

【テクニカル】

現在の株価225.0円は、52週高値407円と安値180円のレンジにおいて、安値に近い19.8%の位置にあります。短期の移動平均線(25日MA)は上回っていますが、中期(75日MA)および長期(200日MA)の移動平均線を下回っており、特に200日移動平均線からは12.28%も下方乖離しています。これは長期的な下降トレンドが続いていることを示唆しています。

【市場比較】

過去1か月、3か月、6か月、1年間のいずれの期間においても、ラピーヌの株価は日経平均およびTOPIXといった主要市場指数を大きく下回るパフォーマンスとなっています。これは、個別企業の厳しい業績が市場全体の成長トレンドから乖離していることを明確に示しています。

【注意事項】

⚠️ 低PBR+赤字であるため、割安に見えても本質的な価値が低い「バリュートラップ」の可能性があり、投資判断には極めて慎重な分析が必要です。
⚠️ 信用買残が150,000株と豊富にある一方で、信用売残が0株であるため信用倍率が0.00倍となっています。これは将来的な売り圧力への懸念は低いものの、出来高が24,400株と少ないため、流動性リスクが高い状態です。

【定量リスク】

  • ベータ値(5Y Monthly): 0.22
    • 市場全体と比べて株価変動が小さいことを示しますが、業績固有のリスクは依然として大きいです。
  • 年間ボラティリティ: 54.17%
    • 株価の変動率が高く、不安定な投資対象であることを示します。
    • 仮に100万円投資した場合、年間で±54万円程度の変動が想定され、高リスクの投資となります。
  • 最大ドローダウン: -45.21%
    • 過去の経験で最も大きな下落率が45.21%であり、同程度の下落が今後も起こりうるリスクがあることを意味します。
  • シャープレシオ: 0.47
    • リスクに見合うリターンが得られているかを示す指標で、1.0以上が良好とされる中、0.47と低水準であり、リスクに対してリターンが十分でないことを示唆しています。

【事業リスク】

  • 継続企業の前提に関する重要な不確実性: 継続的な営業損失と債務超過の寸前の状況は、事業存続そのものにリスクを突き付けています。金融機関との借入交渉の成否が極めて重要です。
  • アパレル市場の構造変化と競争激化: ファストファッションの台頭やEC化の進展、消費者ニーズの多様化により、高級既製服市場も厳しい競争に晒されています。トレンドへの対応やブランド力の維持が課題となります。
  • 原材料価格と為替変動リスク: 原材料(繊維など)の価格変動や、輸入に依存する部分がある場合の為替レートの変動は、コスト増加に直結し、収益を圧迫する可能性があります。

7. 市場センチメント

信用買残が150,000株に対し、信用売残は0株であるため、信用倍率は0.00倍となっています。これは、将来の売り圧力が少ないと見なせる一方で、出来高24,400株と比較すると、信用買いが多いことに注意が必要です。株価が下落する局面では、こうした信用買いの投げ売りが発生し、流動性の低い中で株価をさらに押し下げる可能性があります。
主要株主は、筆頭株主のフリージア・マクロスが32.57%を保有しており、自社(自己株口)が7.92%、三菱UFJ銀行が3.9%と続きます。特定の株主による大株主構成となっており、安定株主は多いと言えますが、これは同時に市場に出回る株式(浮動株)が少なく、流動性が低い要因にもなっています。

8. 株主還元

ラピーヌは、過去数年間および会社予想でも配当性向0.00%、1株配当0.00円と、無配を継続しています。これは、企業の厳しい財務状況を反映しており、当面の間は株主への配当による還元は期待できないと判断されます。自社株買いに関する情報も提供されていません。

SWOT分析

強み

  • 長年の歴史と「高級既製服」という特定の市場におけるブランド力。
  • 福祉事業による社会貢献と事業多角化の試み。

弱み

  • 継続的な営業損失と不採算事業体質。
  • 低い自己資本比率や流動比率など、脆弱な財務健全性。

機会

  • アフターコロナにおけるアパレル需要の回復。
  • EC販売や新たなマーケティング手法による販路拡大の可能性。

脅威

  • 「継続企業の前提に関する重要な不確実性」による事業継続リスク。
  • アパレル業界内の激しい競争とトレンド変化への対応の遅れ。

この銘柄が向いている投資家

  • 高リスク許容度の投資家: 企業の事業再生とその後の成長に強い期待を持つ、高いリスクを許容できる投資家。
  • 長期的な視点を持つバリュー投資家: 現在の企業価値が過小評価されており、将来的な財務改善と業績回復が実現すれば大きなリターンが得られると考える投資家。ただし、バリュートラップには十分注意が必要です。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 継続企業の前提に関する注記の解消: 銀行との借入交渉や事業構造改革の進捗が、企業存続の鍵となります。このリスクが解消されない限り、投資判断は非常に困難です。
  • 財務状況の抜本的改善: 自己資本比率の向上、流動性確保、キャッシュフローの安定化など、財務基盤の強化が必須です。
  • 売上高減少トレンドの反転: 事業を縮小しながら赤字幅を改善している状態であり、持続的な成長には売上高の回復が不可欠です。

今後ウォッチすべき指標

  • 四半期決算短信での「継続企業の前提に関する注記」の記載状況: 最も重要な点は、この不確実性が解消されたという記載があるかどうかです。
  • 売上高および営業利益の回復: 損益計算書で売上高の減少に歯止めがかかり、営業利益が黒字転換するかどうか。
  • 自己資本比率および流動比率の改善: 貸借対照表において、財務健全性が向上しているかを確認する。
  • 営業キャッシュフローの動向: 営業活動によるキャッシュフローがプラスに転じ、安定的に創出されるようになるか。

10. 企業スコア

  • 成長性: D (停滞・縮小)
    • 過去数年間、売上高は継続的な減少トレンドにあり、直近の四半期売上高成長率もマイナス7.40%と低迷しています。事業規模の縮小が続いており、新たな成長ドライバーの確立が喫緊の課題です。
  • 収益性: D (継続的な赤字)
    • ROE -14.64%(過去12か月 -37.47%)、ROA -6.13%、営業利益率 -10.70%と、主要な収益性を示す指標がいずれも大幅なマイナスとなっています。株主資本や総資産を効率的に活用できておらず、本業での恒常的な赤字が続いています。
  • 財務健全性: C (やや不安)
    • 自己資本比率は27.8%(第3四半期末23.4%)と低水準であり、流動比率も0.84と短期的な支払い能力に懸念があります。Piotroski F-Scoreも1/9点と低く、全体の財務基盤は脆弱です。金融機関との借入交渉中である点も、不安材料です。
  • バリュエーション: C (やや割高)
    • PERは赤字のため算出できません。PBRは0.76倍と業界平均0.5倍と比較してやや高く、目標株価148円に対しても現在の株価225.0円は割高と評価されます。継続的な赤字を考慮すると、PBR1倍割れであっても「バリュートラップ」の可能性があり、慎重な検討が必要です。

企業情報

銘柄コード 8143
企業名 ラピーヌ
URL http://www.lapine.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 素材・化学 – 繊維製品

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.20)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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