1. 企業情報
大氣社（Taikisha Ltd.）は、空調システムや自動車塗装プラントの設計・管理・施工を行う企業で、日本国内外で関連機器の販売も手掛けています。主に「環境システム事業」と「塗装システム事業」の2つのセグメントで運営されており、オフィスビル、学校、病院、ホテル、博物館、空港ターミナルなどのHVAC（暖房、換気、空調）システムの設計・施工を行っています。1913年に設立され、東京を本社とし、現在は5,174人の従業員を擁しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
大氣社は、空調工事業界において国内トップの地位を誇り、自動車塗装設備においても国内首位、世界で2位のシェアを持っています。特に、東南アジアや北米市場への積極的な展開が特徴的です。競争優位性としては、長年の技術力と実績、顧客との強固な関係が挙げられますが、国内市場の競争激化や原材料価格の変動が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、持続可能な社会の実現に向けた「グリーン技術」の推進を掲げています。中期経営計画では、環境負荷の低減を目指し、エネルギー効率の高い製品やサービスの提供に重点を置いています。また、海外市場へのさらなる進出を図り、特にアジア市場でのシェア拡大を目指しています。
4. 事業モデルの持続可能性
大氣社の収益モデルは、主にHVACシステムの設計・施工および関連設備の販売に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、環境規制の強化やエネルギー効率への関心の高まりに応じて、技術革新を進めています。これにより、持続可能な成長を実現しています。
5. 技術革新と主力製品
大氣社は、空調技術や自動車塗装技術において独自の技術開発を行っています。特に、環境に配慮した製品の開発が進められており、これが収益を牽引しています。主力製品としては、エネルギー効率の高いHVACシステムや自動車塗装プラントが挙げられます。
6. 株価の評価
現在の株価は4,830円で、PERは15.45倍、PBRは1.08倍です。業界平均PERは14.0倍、PBRは1.1倍であり、現在の株価は業界平均とほぼ同水準です。
7. テクニカル分析
直近の株価推移を見ると、現在の株価は年初来高値の5,440円から下落し、安値圏に位置しています。過去10日間の株価は、4900円から4800円台で推移しており、短期的には下落トレンドにあると考えられます。
8. 財務諸表分析
過去12か月の売上高は2935.56億円、営業利益は182.77億円、純利益は156.02億円です。ROEは11.56%、ROAは4.33%と健全な水準を維持しています。自己資本比率は54.0%で、財務の安定性も高いです。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは2.98%で、年間配当金は144円（予想）です。配当性向は31.59%で、安定した配当政策を維持しています。また、自社株買いも行われており、株主還元に積極的です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は過去数日間で下落傾向にあり、信用買残が減少しています。これにより、投資家の関心が薄れている可能性があります。市場全体の動向や業績予想が影響を与える要因となっています。
11. 総評
大氣社は、空調業界での強固な地位と技術力を持ち、環境技術の推進に注力しています。財務指標も健全で、株主還元政策も評価されていますが、株価は下落傾向にあり、投資家の関心が薄れている状況です。今後の業績や市場動向に注目が集まります。
企業情報
| 銘柄コード | 1979 |
| 企業名 | 大氣社 |
| URL | http://www.taikisha.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 建設業 |
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