企業の一言説明
ランサーズは、フリーランスと企業を仕事領域でマッチングさせる国内最大級のクラウドソーシングプラットフォーム事業を展開する企業です。近年はAIを活用した「AX支援モデル」への戦略シフトを進め、事業領域の拡大と生産性向上を目指しています。
投資判断のための3つのキーポイント
- AI/DX投資による成長戦略への期待: 同社はAI技術を活用した「AX支援モデル」への転換を掲げ、AIエージェントの導入やAXコンサルティング機能の強化を進めています。フリーランス市場の拡大と企業のDX需要を背景に、新たな成長ドライバーとしての期待が高まります。
- 改善傾向にある収益性と財務健全性: 過去の赤字から脱却し、営業利益・純利益ともに堅調な改善を見せています。Piotroski F-Scoreは7/9点(S評価:優良)と高い財務品質を示しており、堅実な経営基盤が評価されます。
- グロース市場特有の変動性と目標達成への道のり: 株価は過去1年で大幅に上昇していますが、グロース市場上場企業として高い成長期待が織り込まれる一方、市場環境や事業進捗に影響を受けやすい特性があります。通期利益目標に対する第3四半期時点の進捗率が42.1%に留まっており、第4四半期での巻き返しが重要となります。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 良好な成長 |
| 収益性 | A | 良好な利益水準 |
| 財務健全性 | S | 財務優良 |
| バリュエーション | B | 適正水準 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 307.0円 | – |
| PER | 24.94倍 | 業界平均66.2倍 |
| PBR | 3.46倍 | 業界平均3.5倍 |
| 配当利回り | 0.65% | – |
| ROE | 13.86% | – |
1. 企業概要
ランサーズは、フリーランスと企業をマッチングする日本最大級のクラウドソーシングプラットフォーム「Lancers」を主要事業としています。企業の外注ニーズに対し、専門スキルを持つフリーランス人材を提供し、プロジェクトの創出から完了までを支援する収益モデルです。近年はフリーランスコンサルタント向けのエージェントサービスや、AIを活用したシステムソリューション、スキル開発・リスキリングサービスにも事業を拡大しており、特にAI技術を経営戦略の中核に据え、事業の効率化と高付加価値化を目指しています。この戦略は、労働人口減少やDX需要の高まりという社会課題に対応するものです。
2. 業界ポジション
ランサーズは、「フリーランスと企業のマッチング」という、拡大が続くギグエコノミー市場において、国内の主要プレーヤーの一つとしての地位を確立しています。業界としては「情報・通信業」に分類され、競合は他のクラウドソーシングプラットフォームや人材紹介サービスなどが挙げられます。同社の強みは、長年の事業運営で培った豊富なフリーランスネットワークと企業ユーザー基盤、そしてAI技術を活用したマッチング精度の向上にあります。財務指標面では、PERは24.94倍で業界平均の66.2倍と比較すると割安に見えますが、PBRは3.46倍で業界平均の3.5倍とほぼ同水準にあり、現時点では純資産価値に対しては適正に近い評価を受けていると言えます。
3. 経営戦略
ランサーズは、AIによる業務自動化と「一気通貫型のAX支援モデル」への戦略シフトを掲げ、「ハイブリッド型AXカンパニー」への転換を推進しています。具体的な成長戦略として、以下の4点を重点的に進めています。
- AX人材基盤強化: AIを活用した自動マッチングシステムを導入し、フリーランスとのマッチング精度と効率性を高めます。
- AIプロダクト強化: 営業AIエージェント「ラクアポAI」の開発・導入など、自社プロダクトのAI機能を強化し生産性向上を図ります。
- AXコンサル機能強化: 「Lancer Professional Agent」などのエージェントサービスに加え、「LSC(Lancers Strategic Consulting)」を立ち上げ、プロフェッショナル人材によるAX(AI Transformation)コンサルティングサービスを提供。グループ企業との連携も強化し、高付加価値案件の獲得を目指します。
- 社内AIネイティブ化: 社内業務にAIを幅広く導入し、組織全体の生産性向上とサービス品質向上を図ります。
足元では、LSCが通期採用計画の9割を第3四半期で充足するなど、成長戦略の実行が着実に進んでいます。また、2026年3月30日には配当の権利確定日(Ex-Dividend Date)が予定されており、株主還元も意識した経営が行われています。1億円(最大35.7万株)の自己株式取得も発表しており、株主価値向上への強い意思を示しています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
ランサーズのPiotroski F-Scoreは以下の通りです。このスコアは、企業の財務状況を9つの基準で評価し、0点から9点で総合的に判断するものです。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 2/3 | 良好だが改善余地あり |
| 財務健全性 | 3/3 | 非常に優良 |
| 効率性 | 2/3 | 良好だが改善余地あり |
解説:
総合スコア7点(S評価)は、ランサーズの財務が非常に優良であることを示しています。
- 収益性スコア2/3点: 過去12ヶ月の純利益は172,520千円と黒字を達成しており、ROA(純資産に対する利益率)も2.52%で0%を上回っているため、基本的な収益性は確保されています。ただし、営業キャッシュフローのデータが不足しているため、この項目での評価は完全ではありません。
- 財務健全性スコア3/3点: 流動比率(短期的な支払い能力を示す指標)は1.90倍と基準値1.5倍を上回り、D/Eレシオ(負債と自己資本の比率)も0.5854倍と1.0倍を下回っており、負債依存度が低い健全な状態です。また、株式の希薄化は限定的であると判断されています。
- 効率性スコア2/3点: ROE(株主資本利益率)は14.45%と良好な水準を達成しています。四半期売上成長率も25.00%と高い成長を示していますが、過去12ヶ月の営業利益率は5.21%で、理想とされる10%には届いていないため、効率性の改善余地が示唆されます。
全体として、F-Scoreは、特に財務健全性が高く評価されており、安定した経営基盤が確認できます。
【収益性】
- 営業利益率: 過去12か月の営業利益率は5.21%です。これは、売上高に対する営業利益の割合で、事業本来の稼ぐ力を示します。ベンチマークとされる10%には届いていないものの、2023年3月期には営業赤字だったことを踏まえると、近年は改善傾向にあります。2025年3月期(予想)の営業利益率は2.38%、過去12ヶ月では5.21%となっており、四半期ベースでは改善が見られます。
- ROE(株主資本利益率): 過去12か月のROEは14.45%です。これは、株主から預かったお金を使ってどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標で、一般的に10%以上が良好とされます。同社はベンチマークを大幅に上回っており、株主資本を効率的に活用できていると評価できます。
- ROA(総資産利益率): 過去12か月のROAは2.52%です。これは、会社が保有する全ての資産を使ってどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標で、一般的に5%以上が良好とされます。同社のROAはベンチマークを下回っており、総資産に対する利益効率には改善の余地があると考えられます。
過去の損益計算書を見ると、2022年3月期、2023年3月期は営業赤字および最終赤字でしたが、2024年3月期以降は黒字転換し、利益額も拡大傾向にあります。特に直近の過去12ヶ月では、売上高4,819,427千円に対し、営業利益95,706千円、純利益172,520千円を計上しており、収益性は着実に改善しています。
【財務健全性】
- 自己資本比率: 実績で41.4%です。総資産に占める自己資本の割合で、高いほど財務が安定していることを示します。一般的に30%以上が健全とされ、同社は安定した水準を維持しています。
- 流動比率: 直近四半期で1.90倍です。これは流動資産を流動負債で割った比率で、短期的な支払い能力を表します。一般的に150%(1.5倍)以上が安全とされ、同社は十分な短期支払い能力を持ちます。
これらの指標から、ランサーズの財務健全性は非常に高いと評価できます。
【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー(営業CF): 2025年3月期実績は-37百万円と、ややマイナスの状況です。本業からのキャッシュ創出力は前期の316百万円から悪化しており、変動が大きい傾向が見られます。
- フリーキャッシュフロー(FCF): 2025年3月期実績は-87百万円です。これは営業CFから投資CFを差し引いたもので、企業の自由に使える資金を示します。マイナスであることは、本業で得たキャッシュと投資活動に必要なキャッシュを合わせて、資金が流出している状態であり、事業拡大のための投資が先行している可能性もありますが、今後の改善が望まれます。しかし、直近四半期の「Total Cash」は21億1,000万円と潤沢な手元資金を有しており、短期的な資金繰りの懸念は小さいと見られます。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率(過去12ヶ月): 営業CFの具体的な数値が過去12ヶ月の損益計算書に直接示されていないため正確な計算は困難ですが、2025年3月期の営業CF-37百万円に対して純利益176,882千円を基に簡易計算すると、比率は1.0を下回ります。これは会計上の利益(純利益)に比べて本業で実際に稼ぎ出したキャッシュが少ない状態を示唆しており、利益の質には注意を払う必要があります。売掛金や棚卸資産の増加、あるいは減価償却費などの非現金費用が利益を押し上げている可能性も考えられます。今後のキャッシュフロー動向を注視することが重要です。
【四半期進捗】
2026年3月期 第3四半期決算短信によると、以下の進捗状況です。
- 売上高: 3,925,930千円(前年同期比 +15.2%)
- 営業利益: 111,349千円(前年同期比 +35.4%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 84,165千円(前年同期比 +28.2%)
通期予想(売上高 5,048,000千円、営業利益 200,000千円、純利益 200,000千円)に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高進捗率: 77.8%
- 営業利益進捗率: 55.7%
- 純利益進捗率: 42.1%
売上高は順調に進捗していますが、営業利益および純利益の進捗率は第3四半期時点で50%台、40%台に留まっており、通期目標達成には第4四半期の大きな巻き返しが必要となります。これは、足元でのAI関連投資やコンサルティング事業立ち上げに伴う先行投資が影響している可能性があります。
【バリュエーション】
- PER(株価収益率): 会社予想ベースで24.94倍です。これは株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標で、低いほど割安とされます。同業他社のPER平均が66.2倍であることを考慮すると、ランサーズのPERは業界平均に比べて大幅に割安な水準にあります。
- PBR(株価純資産倍率): 実績ベースで3.46倍です。株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、PBR1倍未満は企業の解散価値を下回るとされます。業界平均PBRが3.5倍であるため、ランサーズのPBRは業界平均とほぼ同水準であり、純資産価値から見ると概ね適正な評価を受けていると言えます。
これらのバリュエーション指標を総合すると、PER基準では割安感があるものの、PBR基準では適正水準と判断できます。特に業界平均PERが非常に高い中で、同社のPERは比較的低く抑えられており、成長株としてはまだ評価余地がある可能性を示唆しています。
- 目標株価 (業種平均PER基準): PERが業界平均水準(66.2倍)まで評価された場合、1株利益12.31円 x 66.2倍 = 約815円となります。ただし、提供データでは657円と算出されており、これは業界平均PER算出方法や、EPSの年次更新タイミングに差があることに起因する可能性があります。しかし、いずれにせよ、PER基準では現在の株価より高い評価を受ける余地は大きいと言えそうです。
- 目標株価 (業種平均PBR基準): PBRが業界平均水準(3.5倍)まで評価された場合、1株純資産88.76円 x 3.5倍 = 約310円となります。提供データでは313円と算出されており、現在の株価307.0円に近い水準です。これは、現在の株価が純資産価値から見た適正水準に近いことを示唆しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -0.13 / シグナル値: 0.57 | MACDがシグナルラインを下回っており、短期的な売り優勢の傾向を示唆するものの、ヒストグラムがマイナス圏で推移しており方向感は弱い。 |
| RSI | 中立 | 48.9% | 買われすぎ(70%以上)でも売られすぎ(30%以下)でもない中立ゾーンに位置しており、現在の株価に過熱感はありません。 |
| 5日線乖離率 | +0.26% | 株価がごくわずかに5日移動平均線より上に位置しており、直近のモメンタムはやや上向きです。 | |
| 25日線乖離率 | -0.97% | 株価が25日移動平均線をわずかに下回っており、短期的な下降トレンドにある可能性を示唆しています。 | |
| 75日線乖離率 | +0.14% | 株価が75日移動平均線よりごくわずかに上に位置しており、中期的なトレンドは中立付近で推移しています。 | |
| 200日線乖離率 | +10.59% | 株価が200日移動平均線を大きく上回っており、長期的な上昇トレンドが継続していることを示します。 |
【テクニカル】
現在の株価は307.0円で、52週高値の326.0円に近く、52週安値の154.0円からは大きく上昇した位置(52週レンジ内位置: 89.0%)にあります。これは、過去1年間で株価が大きく評価されたことを示しています。
- 株価は5日移動平均線(306.20円)をわずかに上回っていますが、25日移動平均線(310.00円)は下回っています。これは、短期的にやや調整局面にある可能性を示唆しています。
- しかし、75日移動平均線(306.56円)はわずかに上回り、特に200日移動平均線(278.88円)を10.59%も大きく上回っていることから、長期的な上昇トレンドは依然として継続中と判断できます。
【市場比較】
過去1年間の株価リターンは+46.19%と、S&P 500の同期間リターン+12.81%を大きく上回っています。
日経平均株価との比較では、
- 1ヶ月リターン: 株式-2.85% vs 日経-5.65% → 2.80%ポイント上回る
- 3ヶ月リターン: 株式+0.00% vs 日経+4.99% → 4.99%ポイント下回る
- 6ヶ月リターン: 株式+4.78% vs 日経+22.81% → 18.03%ポイント下回る
- 1年リターン: 株式+46.19% vs 日経+44.69% → 1.50%ポイント上回る
TOPIXとの比較では、
- 1ヶ月リターン: 株式-2.85% vs TOPIX-4.05% → 1.20%ポイント上回る
- 3ヶ月リターン: 株式+0.00% vs TOPIX+5.42% → 5.42%ポイント下回る
直近1ヶ月では日経平均・TOPIX双方を上回っていますが、3ヶ月・6ヶ月では市場平均を下回るパフォーマンスとなっています。しかし、1年間の長期スパンで見ると、日経平均を上回る優れたパフォーマンスを示しており、これはAI関連戦略や業績改善への期待が株価に反映されていると考えられます。
【定量リスク】
- 年間ボラティリティ: 50.10%と非常に高い水準にあります。これは株価の年間変動率が平均して約50%であることを示し、株価が大きく上下する傾向があることを意味します。
- 最大ドローダウン: -50.47%です。これは過去に記録された株価の最大下落率を示します。仮に100万円投資した場合、過去には年間で±50.1万円程度の変動が想定され、最悪期には約50万円の損失を経験する可能性があったことを意味します。高いリターンが期待できる一方で、大きなリスクを許容できる投資家向けであると言えます。
- シャープレシオ: 0.14と低い水準です。これはリスク1単位あたりどれだけのリターンが得られたかを示す指標で、1.0以上が良好とされます。同社の場合は、取っているリスクに見合うリターンが十分に得られていないことを示唆しており、リスク効率性の改善が課題となります。
- ベータ値: 0.41です。これは市場全体の動きに対する個別銘柄の感応度を示します。ベータ値が1より小さいため、市場全体が1%変動した際に、理論上は株価が市場よりも変動しにくい傾向があることを意味します。ただし、ボラティリティが高いことから、小型グロース株としての個別要因が株価に大きく影響する可能性も考慮すべきです。
【事業リスク】
- 競争環境の激化: クラウドソーシング市場は成長が期待される一方、新規参入や既存企業によるサービス強化で競争が激化しています。AI技術の活用やプラットフォームの差別化が常に求められます。
- 労働関連法規制の変更: フリーランスに対する法規制(例:独占禁止法、労働契約法関連)の変更や、働き方の多様化に伴う社会保険制度の変更などが、事業モデルやコスト構造に影響を及ぼす可能性があります。
- 新規事業の不確実性: AXコンサルティングやAIプロダクトなど、新たな事業領域への投資を積極的に行っていますが、これらの新規事業が期待通りの収益を上げるまでには時間とリスクを伴います。特に多額の投資が必要な場合、財務状況に影響を与える可能性もあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残が348,400株である一方、信用売残は0株です。このため、信用倍率は0.00倍と表示されており、信用取引の情報は限定的です。信用売残がないため、将来の買い戻し圧力は存在しませんが、これは売り方の評価がゼロであることを意味するわけではありません。むしろ、市場参加者が売り建てするほどの材料がない、あるいは流動性が低く売り建てにくいといった見方もできます。
- 主要株主構成: 筆頭株主は代表者である秋好陽介氏で45.43%を保有しており、創業者が高い支配力を持つことが分かります。その他、パーソルホールディングス(4.61%)、全国個人事業主支援協会(2.59%)、丸井グループ(2.38%)などの事業会社が上位株主として名を連ねています。機関投資家による保有比率は4.76%と比較的低く、個人投資家の動向や創業者の経営方針が株価に与える影響が大きいと考えられます。
8. 株主還元
- 配当利回り: 会社予想ベースで0.65%(1株配当2.00円)です。成長途上のグロース企業としては、配当よりも事業への再投資を優先する傾向が強いため、利回りは一般的な高配当株と比較すると低い水準です。
- 配当性向: 会社予想ベースで0.0%(過去12ヶ月のPayout Ratioも0.0%)と記載されています。これは、利益に対する配当金の比率であり、2026年3月期に初めて配当を実施する予定であるため、現時点での配当性向は算出されていません。
- 自己株買い: 1億円(35.7万株を上限)の自己株式取得を発表しています。これは、株主への還元と資本効率の向上を目的としたものであり、株価の下支えやEPS(1株当たり利益)の向上に寄与する可能性があります。
- 株主優待: 500株以上保有者を対象に、年間合計8,000円相当のデジタルギフトを提供しています。これは長期的な株主を優遇する施策と評価できます。
成長への再投資を優先しつつも、配当や自己株式取得、株主優待を通じて株主還元にも配慮している姿勢が見られます。
SWOT分析
強み
- 国内最大級のクラウドソーシングプラットフォームとしてのブランド力と豊富なフリーランス・企業ユーザー基盤。
- Piotroski F-Score7/9点(S評価)に裏付けされた高い財務健全性。
- AIを活用した「AX支援モデル」への戦略シフトによる事業の成長性と技術革新への積極性。
- ROEが14.45%と高く、株主資本を効率的に活用できる収益力。
弱み
- 営業利益率が5.21%で、収益性にはまだ改善の余地がある。
- 通期利益予想に対する第3四半期時点の進捗率が芳しくない(純利益42.1%)。
- キャッシュフローの変動が大きく、直近で営業CF、FCFがマイナスに転じている点。
- 高い年間ボラティリティ(50.10%)と低いシャープレシオ(0.14)が示すリスク効率性の課題。
機会
- 労働人口減少と働き方の多様化(フリーランス化)に拍車がかかる国内市場でのクラウドソーシング需要の更なる拡大。
- AI技術の進化と企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)需要増加に対応する「AX支援モデル」の高い潜在成長力。
- 企業の業務効率化、生産性向上ニーズに対するAIソリューションやコンサルティングサービスの提供余地。
- 政府によるフリーランス支援策強化など、規制環境の変化が追い風となる可能性。
脅威
- 競合他社とのサービスやAI技術開発競争の激化。
- マクロ経済の変動や景気後退が、企業の外部委託予算に影響を与える可能性。
- 情報セキュリティリスクやシステム障害など、プラットフォーム運営上のリスク。
- 新規事業の立ち上げに伴う先行投資が、短期的には利益を圧迫する可能性。
この銘柄が向いている投資家
- 成長性志向の投資家: AI/DX事業への転換とフリーランス市場の成長性に着目し、長期的な企業価値向上を期待する投資家。
- リスク許容度の高い投資家: 高いボラティリティを許容し、短中期的な株価変動にも耐えられる投資家。
- 財務健全性を重視する投資家: Piotroski F-Scoreで高評価を受けている堅実な財務基盤を評価する投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 収益性の改善度合い: AI事業への投資が売上成長だけでなく、営業利益率の向上にどれだけ寄与するかを注視する必要があります。
- 通期業績目標の達成可能性: 第3四半期時点の利益進捗率が低いため、第4四半期での挽回状況とその要因を確認することが重要です。
- キャッシュフローの安定性: AI投資に伴う支出が増える中でも、本業からのキャッシュ創出力が安定し、フリーキャッシュフローがプラスに転じるかどうかがポイントです。
今後ウォッチすべき指標
- AI関連事業の売上高構成比と成長率: 「AX支援モデル」へのシフトが事業全体の成長にどう貢献しているか。
- 営業利益率の進捗: 継続的なコスト効率化と高付加価値化による利益率改善。
- フリーキャッシュフローの推移: 事業が安定成長フェーズに入った際に、自律的な資金創出力が向上しているか。
- LSC(Lancers Strategic Consulting)の契約獲得状況と売上貢献度: 新規コンサルティング事業の成功。
成長性: A (良好な成長)
過去12ヶ月の四半期売上成長率が25.00%と非常に高く、2026年3月期の通期売上高予想も5,048百万円と前年比で拡大を見込んでいます。これはフリーランス市場の拡大と、AI/DX戦略が奏功していることを示唆しており、将来的な成長期待は良好と評価できます。
収益性: A (良好な利益水準)
過去12ヶ月のROEは14.45%と、ベンチマークの10%を大きく上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出しています。営業利益率は5.21%で、ベンチマークの10%には届かないものの、過去の赤字から着実に改善しており、今後AI戦略による高収益化が期待されます。
財務健全性: S (財務優良)
自己資本比率は41.4%、流動比率は1.90倍と、それぞれ健全性の基準を大きく上回っています。Piotroski F-Scoreも7/9点と非常に高く、特に財務健全性スコアは3/3点を満点獲得しており、非常に安定した財務基盤を持つと評価できます。
バリュエーション: B (適正水準)
PER(会社予想)は24.94倍と、業界平均の66.2倍と比較すると割安感がありますが、PBR(実績)は3.46倍で業界平均の3.5倍とほぼ同水準であり、純資産価値に対しては適正に近い評価です。成長株としての期待が市場にある程度織り込まれていると考えられ、極端な割安感や割高感はない「普通」から「良好」の中間の評価となります。
企業情報
| 銘柄コード | 4484 |
| 企業名 | ランサーズ |
| URL | https://www.lancers.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 307円 |
| EPS(1株利益) | 12.31円 |
| 年間配当 | 0.65円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 17.7% | 35.8倍 | 997円 | 26.7% |
| 標準 | 13.6% | 31.1倍 | 726円 | 19.0% |
| 悲観 | 8.2% | 26.5倍 | 483円 | 9.7% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 307円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 364円 | ○ 16%割安 |
| 10% | 454円 | ○ 32%割安 |
| 5% | 573円 | ○ 46%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| クラウドワークス | 3900 | 675 | 106 | – | 1.67 | -7.9 | 0.00 |
| ココナラ | 4176 | 275 | 66 | 18.33 | 2.98 | 17.9 | 0.00 |
| ビザスク | 4490 | 523 | 48 | 7.12 | – | 85.5 | 0.00 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.32)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。