アドウェイズ(2489)企業分析レポート
株価:305円(2025-09-05終値)
市場:東証プライム(サービス業)
時価総額:128.1億円/発行済株式数:42,006,000株(自己株式2,923,880株)
単元株・最低購入代金:100株・30,500円
1. 企業情報
- 概要(国内外)
- PC・スマホ向けアフィリエイト広告で国内大手。アドプラットフォーム(UNICORN、JANet、Smart-C、AppDriverなど)とエージェンシー(広告運用支援)を主軸に日本・アジア・米国で展開。
- 解析・運用支援SaaS(MediaAnalyzer、VIDEO ANALYZER、MarketingDashboard、DeliverySimulator、X、Best Practice Checker、STROBELIGHTS、CREATIVE LAB.、CreativeAnalyzer、Dobel、massive など)を提供。
- 周辺事業としてインフルエンサーマーケ、メディア運営、サブスク型サウナ、企業DX支援なども展開。
- 連結事業構成(2024.12):アドプラットフォーム33%(利益率16%)、エージェンシー57%(16%)、その他11%(20%)/海外比率15%
- 特徴:成果報酬型(アフィリエイト)や自動最適化型の広告配信に強み。「UNICORN」の拡大が注目テーマ。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- アフィリエイト領域で国内大手プレイヤーの一角。自社アドプラットフォーム群(UNICORN、JANet、Smart-C 等)を保有し、媒体・広告主双方を内包する“プラットフォーム+代理”のハイブリッド構造。
- 競争環境(例示)
- 代理・運用:サイバーエージェント、セプテーニ等
- アドテク/アフィリエイト:バリューコマース、インタースペース、i-mobile、FreakOut 等
- 競争優位性
- 自社プロダクトの多面展開(配信・計測・クリエイティブ自動生成まで)と、機械学習を用いた最適化(UNICORN)。
- 国内外ネットワークと媒体開拓力。高い現金水準により開発・投資耐性がある点。
- 課題
- 大口顧客の需要変動に対する感応度(2025年上期は国内大手広告主の需要減でエージェンシーが減収)。
- 規制・プラットフォーム仕様(Cookie規制、IDFA/ATT、SKAdNetwork等)への継続対応負荷。
- 市場全体のブランド広告・ゲーム広告需要の変動。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/基本方針(短信等より要約)
- アドプラットフォームとアドテクを軸に、媒体拡大と広告主の多様化で収益基盤を強化。
- 収益性の高い自社プロダクト(UNICORN、JANet、Smart-C等)の成長を優先し、中長期でプラットフォーム収益比率を高める。
- 重点施策(2025年)
- UNICORNのブランド広告需要取り込み強化、金融系など垂直領域の深耕(JANet)。
- 代理事業は選択と集中・収益性改善。海外はゲームアプリ需要など堅調領域を取り込みつつ、ブランド広告の弱含みを補完。
- コストコントロールと投資配分の最適化。
- 資本政策・配当
- DOE(株主資本配当率)2%以上を目安(2025–2027)。2025年配当予想は1株6.35円(期末一括)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 成果報酬型(アフィリエイト)と運用型広告(運用フィー+マージン)、自社プラットフォームのSaaS/ツール群で構成。媒体・広告主双方のアセットとプロダクト群によりスイッチングコストを形成。
- 適応力
- 機械学習・自動最適化、クリエイティブ自動生成等の内製機能により、広告効率改善・工数削減を推進。
- リスクと対応
- 規制・計測環境の変化:計測手段の多層化(SKAdNetwork対応など)とファーストパーティーデータ活用の高度化が継続論点。
- 顧客集中:顧客ポートフォリオの分散、自社プロダクト売上比率の引上げでリスク低減を図る。
- 財務クッション
- 現金同等物1,031億円?→10,315百万円(103.15億円)と高水準、自己資本比率約62%。投資余力は相対的に高い。
5. 技術革新と主力製品
- 主力アドプラットフォーム
- UNICORN(自動マーケティングPF:機械学習と将来予測による最適化)
- JANet(Webアフィリエイト)、Smart-C(アプリ領域アフィリエイト)、AppDriver(オファーウォール)
- 運用・解析・クリエイティブ
- MediaAnalyzer、VIDEO ANALYZER、MarketingDashboard、DeliverySimulator、X、Best Practice Checker、STROBELIGHTS、CREATIVE LAB.、CreativeAnalyzer
- 生成系:Dobel(動画)、massive(静止画)
- 収益ドライバー(2025年上期)
- アドプラットフォームは増収・大幅増益(+19.3%、利益+148.6%)。ブランド広告需要と金融系需要が牽引。
- エージェンシーは国内大口の需要減で減収・減益。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提データ(会社予想等)
- 株価:305円、EPS(会社予想):0.51円、BPS(実績):338.32円
- PER(会社予想):約598倍(305円 / 0.51円)
- PBR(実績):約0.90倍(305円 / 338.32円)
- 配当利回り(会社予想):約2.08%(6.35円 / 305円)
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER:17.0倍、PBR:1.8倍
- 同社は予想PERが高水準(利益水準が低い一方、PBRは1倍割れ)。
- バランスシート観点
- 現金同等物/株 ≈ 263.9円(Total Cash Per Share)。株価に対して現金保有が相対的に厚い構造。
- 留意
- 直近12カ月EPSは赤字(-18.54円)。予想EPSは黒字だが水準は低く、PERは利益見通しの前提に大きく左右される。
7. テクニカル分析
- トレンド指標
- 50日移動平均:325.54円、200日移動平均:299.68円
- 現在値305円は、200日線の上、50日線の下に位置(中立〜もみ合い圏の配置)。
- レンジ
- 年初来高値:370円、年初来安値:214円。現在値はレンジ中位付近。
- 直近の値動きと出来高
- 10日間で295円→305円へ戻り基調の後、週後半はやや押し目。出来高は直近10日平均18.3万株と3カ月平均27.2万株を下回る水準。
- 需給(信用)
- 信用倍率6.51倍(買い残93.4万株、売り残14.3万株)。買い残の多さが短期の上値・下値の動きに影響しやすい構造。
8. 財務諸表分析
- 損益(単位:概数)
- 売上高(過去12カ月):約122億円(前年同期比▲10.5%)
- 営業利益:縮小傾向(2022年16.7億円 → 2023年9.2億円 → 直近12カ月1.7億円)
- 当期純利益:2022年25.4億円 → 2023年9.7億円 → 直近12カ月は赤字(▲4.7億円)
- 利益率:粗利率は高水準(約80%)だが、販管費比率高止まりで営業損益が圧迫。
- 財政状態
- 自己資本比率:58.9%→62.0%(上昇)。現金及び同等物:約103億円。流動比率2.32倍と安全性は良好。
- 効率・収益性
- ROE(実績):-3.41%(TTMベースでもマイナス)。ROAは小幅プラス~横ばい。
- キャッシュフロー
- 営業CF:+23.4億円(過去12カ月)
- フリーCF:-27.7億円(投資CFの影響)。投資・回収のバランスに注目。
- セグメント(2025年上期)
- アドプラットフォームは増収増益、エージェンシーは国内大口減で減収減益。全社費用調整で連結営業損失(▲0.23億円)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2024年実績:年3.0円(期末一括)
- 2025年予想:年6.35円(期末一括)/予想配当利回り約2.08%
- 方針:DOE 2%以上を目安(2025–2027)
- 自己株式
- 自己株式比率6.96%。足元での新規自己株買いの開示は確認情報なし(短信ベース)。
- 次回権利関連
- 権利落ち予定日:2025-12-29(会社公表データ)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 直近は295〜317円のレンジで往来。200日線上での推移に復帰する一方、50日線下で頭打ち感もあり、イベント待ちの様相。
- 投資家構成
- インサイダー保有約50.6%、フロート約1,766万株、機関保有約3.7%。浮動株が相対的に少なく、需給の影響を受けやすい可能性。
- 触媒・予定
- 直近の決算説明会は8/6実施済み。次の配当関連イベントは年末の権利落ち日。
- プロダクトの大型アップデートや大口顧客動向、広告市況(ブランド/ゲーム)の変化が短中期の関心材料。
11. 総評(要点整理)
- 事業環境:スマホ広告市場の拡大余地はある一方、ブランド広告や大口顧客動向の影響は大きい。規制・計測環境の変化対応も継続論点。
- 収益構造:高粗利の一方で販管費比率が重く、TTMでは赤字。2025年上期はアドプラットフォームが好転、代理事業の弱さが課題。
- 財務:現金水準・自己資本比率が高く、財務安全性は良好。営業CFはプラス、投資CFの配分と回収に注目。
- バリュエーション:予想EPSが小さくPERは高倍率、PBRは1倍割れ。現金同等物/株が株価に近い水準で、バランスシートの厚みが特徴。
- テクニカル・需給:株価は200日線上・50日線下の中立圏。信用買い残多めで短期の値動きに影響しやすい。
- 重点注視点:下期の収益改善(会社計画達成の進捗)、アドプラットフォームの伸長継続、代理事業の収益性改善、顧客ポートフォリオの分散、規制・計測対応の運用成果。
本レポートは公表情報に基づく客観的整理であり、投資勧誘・投資助言を目的としたものではありません。記載の数値は出所の定義差により一部齟齬が生じうるため、最新の公式開示(決算短信・有価証券報告書・IR資料等)をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 2489 |
企業名 | アドウェイズ |
URL | http://www.adways.net/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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