企業の一言説明
アコムは消費者金融大手で三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の子会社であり、消費者ローンを専業とする最大手企業です。個人ローン、信用保証、東南アジア事業を三本柱として展開しています。
投資判断のための3つのキーポイント
- 安定した収益基盤と高収益性: 消費者金融専業最大手として強固な事業基盤を持ち、高い営業利益率を維持しています。特に信用保証事業と海外金融事業が成長を牽引しています。
- MUFGグループとの連携による信用力と安定性: MUFGの子会社であることで顧客からの信用力が高く、資金調達においても優位性を持っています。強固な財務体質と安定配当への期待も高まります。
- 海外事業と信用保証事業の成長性: 国内市場が成熟する中で、東南アジアを中心とした海外金融事業と、金融機関向けの信用保証事業を強化しており、新たな成長ドライバーとして期待されます。
主要なリスク・注意点
中間純利益の大幅増には、繰延税金資産の回収可能性に関する企業分類変更に伴う「法人税等調整額」の利益寄与が大きく影響しており、これが一時的な会計上の要因である可能性に注意が必要です。また、貸出債権の信用リスクや金融市場の変動、規制リスクも常に存在します。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | 緩やかな成長 |
| 収益性 | S | 非常に高水準 |
| 財務健全性 | A | 非常に良好 |
| バリュエーション | B | ほぼ適正水準 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 535.9円 | – |
| PER | 11.63倍 | 業界平均14.1倍(割安) |
| PBR | 1.22倍 | 業界平均1.0倍(やや割高) |
| 配当利回り | 3.73% | (高水準) |
| ROE | 8.00% | (業界平均相当) |
1. 企業概要
アコムは1978年設立の消費者金融大手で、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の子会社です。個人向けローンやクレジットカードを提供する「ローン・クレジットカード事業」を中核に、他金融機関の融資に対し保証を行う「信用保証事業」、そしてタイ、フィリピン、マレーシアなどを中心とした「海外金融事業」を三本柱として展開しています。これらの事業はそれぞれ異なる成長フェーズとリスクプロファイルを持ち、安定した収益モデルを構築しています。技術的な独自性としては、長年培った与信審査ノウハウと効率的な債権管理体制が挙げられ、これが高い参入障壁となっています。また、MUFGグループとの連携によるシナジー効果も大きな強みです。
2. 業界ポジション
アコムは日本の消費者ローン市場において専業最大手の地位を確立しており、MUFGの子会社であることで高い信用力を有しています。主な競合はプロミス(SMBCコンシューマーファイナンス)やアイフルといった大手消費者金融ですが、アコムはMUFGグループの強固な顧客基盤や資金力を背景に、安定した事業展開が可能です。特に信用保証事業では、提携先金融機関との連携を深め、安定収益源として成長しています。海外事業においても、東南アジア市場での展開を加速しており、新たな成長機会を捉えています。
財務指標として、アコムのPERは11.63倍、PBRは1.22倍です。業界平均PERが14.1倍であるため、PERで見るとアコムの株価は業界平均と比較してやや割安感があると評価できます。一方、業界平均PBRが1.0倍であることに対し、アコムのPBRは1.22倍であり、純資産価値に対してはやや割高と判断されます。これは、市場がアコムの持つブランド力や将来の収益性を評価している側面もあると考えられます。
3. 経営戦略
アコムは、中長期的な成長戦略として、国内の中心事業であるローン・クレジットカード事業の安定成長に加え、信用保証事業の強化と海外金融事業の拡大を掲げています。国内では、新規顧客獲得のためのマーケティング強化と、デジタル技術を活用した審査プロセスの迅速化・効率化を進めています。信用保証事業では、提携金融機関との協業を深め、保証残高と収益の拡大を目指しています。また、海外事業においては、タイ、フィリピン、マレーシアといった既存拠点の基盤を強化しつつ、周辺国への新規進出も視野に入れており、多様な収益源の確保を図っています。
最近の重要な適時開示としては、2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信が挙げられます。この中で、営業収益、営業利益ともに堅調な増収増益を達成し、特に親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比で70.7%増と大幅な伸びを示しました。これは、繰延税金資産の回収可能性に関する企業分類変更に伴う法人税等調整額の利益寄与が主な要因であり、税務会計上の一時的要因による影響が大きいことが特徴です。同社は通期業績予想を修正せず、安定的な利益成長を見込んでいます。
今後の注目イベントとしては、2026年1月30日(UTC)に予定されている次の決算発表と、2026年3月30日(UTC)の配当権利落ち日が挙げられます。これらの情報は、投資家にとって企業の業績動向や株主還元方針を判断する上で重要な手がかりとなります。
4. 財務分析
アコムの財務状況は、全体的に健全性が高く、安定したキャッシュフロー創出能力を持つ一方で、一部に注意を要する点も見られます。
| 項目 | 値 | ベンチマーク・判断基準 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|---|
| 【財務品質スコア】Piotroski F-Score | 3/9点 | 7点以上=財務優良、5-6点=普通、4点以下=要注意 | 財務健全性は「普通」ですが、改善余地があります。 |
| 【収益性】営業利益率 | 33.15% (過去12ヶ月) | 高水準 | 本業で効率的に利益を上げていることを示します。 |
| 【収益性】ROE | 8.00% (過去12ヶ月) | 10%以上が一般的目安 | 株主資本を効率的に活用して利益を上げているかを示す指標です。一般的な目安と比較するとやや低い水準ですが、改善傾向も見られます。 |
| 【収益性】ROA | 2.99% (過去12ヶ月) | 5%以上が一般的目安 | 会社の総資産を効率的に活用して利益を上げているかを示す指標です。一般的な目安と比較すると低い水準です。 |
| 【財務健全性】自己資本比率 | 44.0% (実績) / 45.1% (直近中間期) | 40%以上が望ましい、50%以上で優良 | 会社の財務体質の健全性を示します。負債が少なく、返済能力が高い状態です。 |
| 【財務健全性】流動比率 | 450% (直近四半期) | 200%以上が望ましい | 短期的な支払い能力を示します。非常に高い水準を維持しており、資金繰りに余裕がある状態です。 |
| 【キャッシュフロー】営業CF | 17,160百万円 (過去12ヶ月) | プラスが望ましい | 企業の本業で稼いだキャッシュの流れです。プラスであることは事業が順調であることを示します。 |
| 【キャッシュフロー】FCF (フリーCF) | -21,180百万円 (過去12ヶ月) | プラスが望ましい | 企業が自由に使えるキャッシュの流れです。マイナスであることは、投資や事業活動に対する資金が営業活動で賄いきれておらず、外部からの調達や既存資産の切り崩しが必要な状況を示唆します。 |
| 【利益の質】営業CF/純利益比率 | 0.32 (過去12ヶ月) | 1.0以上=健全、1.0未満=要確認 | 利益がどれだけキャッシュを伴っているかを示します。1.0未満は会計上の利益と実際のキャッシュの流れに乖離がある可能性があり、注意が必要です。 |
| 【四半期進捗】通期予想に対する進捗率 | 売上高: 49.9%、営業利益: 61.0%、純利益: 70.6% (中間期) | 利益面では通期予想に対し好調な進捗を見せていますが、中間純利益には税効果による一時的要因が大きく影響しています。 |
財務品質スコア (Piotroski F-Score)
アコムのPiotroski F-Scoreは3/9点であり、評価は「B: 普通」です。これは財務優良の目安である7点以上には届かず、改善の余地があることを示しています。内訳としては、以下の項目でスコアを獲得していると考えられます。
- 収益性スコア (1/3): 営業キャッシュフローがプラスである点。
- 財務健全性スコア (1/3): 流動比率が健全な水準である点。
- 効率性スコア (1/3): 高い営業利益率を維持している点。
収益性ではROEが一般的な目安より低いこと、また営業キャッシュフローが純利益を下回る状況があることから、今後の改善が期待されます。
収益性
過去12ヶ月の営業利益率は33.15%と極めて高く、本業での収益力の強さを示しています。これは同社のビジネスモデルが効率的であることを裏付けます。ROE(Return on Equity:株主資本利益率)は過去12ヶ月で8.00%であり、一般的な目安である10%には届かないものの、2025年3月期の5.01%からは改善しています。ROA(Return on Assets:総資産利益率)は2.99%であり、これも一般的な目安である5%と比較すると低い水準です。これは金融業の特性上、保有資産が大きいことや、貸倒引当金などが影響する可能性があります。
財務健全性
自己資本比率は44.0%(直近中間期45.1%)と、金融機関としては健全な水準を維持しています。流動比率は450%と非常に高く、短期的な支払能力に極めて余裕があることを示しており、資金繰りの安定性が際立っています。自己資本と流動性の観点から、アコムの財務基盤は非常に強固であると言えます。
キャッシュフロー
過去12ヶ月の営業キャッシュフローは17,160百万円とプラスを維持しており、本業で安定してキャッシュを生み出していることが分かります。しかし、フリーキャッシュフローは-21,180百万円とマイナスです。これは主に投資活動によるキャッシュアウトが大きいことを示唆しており、成長のための投資を積極的に行っている状況と考えられます。ただし、持続的なフリーキャッシュフローのマイナスは、将来的な資金調達や財務の安定性に影響を与える可能性があるため、動向を注視する必要があります。
利益の質
過去12ヶ月の営業CF/純利益比率は0.32と、目安である1.0を大きく下回っています。これは、会計上の純利益に対して、実際に営業活動で得られたキャッシュが少ないことを示しており、利益の質にやや懸念があります。特に2026年3月期中間期決算では、繰延税金資産に絡む法人税等調整額が純利益を大きく押し上げており、会計上の一時的な利益計上がこの比率の低下に影響している可能性が考えられます。純粋な事業活動によるキャッシュ創出能力としては、改善の余地があると言えるでしょう。
5. 株価分析
アコムの株価は、直近で上昇トレンドにあり、52週高値に迫る水準で推移しています。現在の株価は535.9円であり、年初来高値の536.2円にほぼ一致しています。
【バリュエーション】
- PER(株価収益率): 11.63倍
- 業界平均PER: 14.1倍
- アコムのPERは業界平均より約17.5%低く、比較的割安感があると言えます。これは、株価が利益に対して低く評価されている可能性を示唆します。
- PBR(株価純資産倍率): 1.22倍
- 業界平均PBR: 1.0倍
- アコムのPBRは業界平均より約22%高く、純資産価値に対してはやや割高と評価できます。これは、市場が同社のブランド力や将来的な成長性を純資産以上に評価している可能性を示唆しています。
総合的に見ると、PERには割安感がある一方で、PBRはやや割高という複合的な評価となります。
【テクニカル】
- 52週レンジ: 324円(安値)~536.2円(高値)
- 現在の株価535.9円は52週レンジのほぼ最高値圏(99.9%)に位置しており、強い上昇モメンタムを示しています。
- 移動平均線との関係:
- 現在株価(535.90円)は、5日移動平均線(523.72円)を2.33%上回っています。
- 25日移動平均線(495.12円)を8.24%上回っています。
- 75日移動平均線(471.55円)を13.65%上回っています。
- 200日移動平均線(442.18円)を21.20%上回っています。
全ての短期・中期・長期移動平均線を明確に上回っており、非常に強い上昇トレンドにあることが確認できます。これは買いシグナルとして捉えられることが多いです。
【市場比較】
- 日経平均との相対パフォーマンス:
- 過去1ヶ月間: 株式+12.18% vs 日経+6.10% → 6.09%ポイント上回る
- 過去3ヶ月間: 株式+17.78% vs 日経+12.16% → 5.62%ポイント上回る
- 過去6ヶ月間: 株式+27.75% vs 日経+35.45% → 7.70%ポイント下回る
- 過去1年間: 株式+37.09% vs 日経+35.20% → 1.90%ポイント上回る
- TOPIXとの相対パフォーマンス:
- 過去1ヶ月間: 株式+12.18% vs TOPIX+6.86% → 5.32%ポイント上回る
アコムの株価は、直近1ヶ月および3ヶ月では日経平均とTOPIXを上回るパフォーマンスを見せており、市場全体をアウトパフォームしています。一方、過去6ヶ月間では日経平均に劣後していますが、過去1年間では日経平均を上回る堅調なリターンを上げています。これは、同社の業績改善や株主還元策、市場の金融株に対する評価などが背景にあると考えられます。
6. リスク評価
【定量リスク】
- ベータ値 (5Y Monthly): 0.29
- ベータ値が1未満であるため、市場全体の動きに対して株価の変動が相対的に小さい(非連動性が高い)ことを示します。市場(日経平均やTOPIX)が大きく変動しても、アコムの株価は比較的に安定しやすい傾向があります。
- 年間ボラティリティ: 27.90%
- これは過去1年間の株価の年間標準偏差を示します。仮に100万円投資した場合、年間で±27.9万円程度の変動が想定されることを意味します。この数値は、株価が比較的大きく変動する可能性のある銘柄であることを示しており、短期的な価格変動リスクが高いと言えます。
- 最大ドローダウン: -37.66%
- 過去の特定の期間において、株価が記録した最も大きな下落率です。仮に過去最悪のタイミングでこの銘柄に投資した場合、一時的に最大で37.66%の損失を経験した可能性があることを示します。この程度の下落は今後も起こりうるため、投資を行う際にはこのような下落に耐えうる資金管理と精神的準備が必要です。
- シャープレシオ: -0.52
- リスク(ボラティリティ)に見合ったリターンが得られているかを示す指標です。1.0以上が良好とされる中、マイナスの値であることは、過去にリスクに見合う超過リターンが得られていなかった期間があったことを示唆しており、リスク効率性の観点からは改善の余地があります。
【事業リスク】
- 金融市場および経済環境の変化: 消費者金融事業は景気変動に敏感であり、景気後退や雇用情勢の悪化は、貸付債権の信用リスク(貸倒損失の増加)に直結し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。金利上昇も資金調達コストを増加させるリスクがあります。
- 法規制・制度変更のリスク: 消費者金融業界は、過払い金返還請求問題に代表されるように、金融当局による規制強化や法改正の影響を大きく受けやすい特性があります。将来的に金利規制の強化や貸付条件の見直しなどが行われた場合、事業環境が厳しくなる可能性があります。
- 海外事業展開におけるリスク: タイ、フィリピン、マレーシアなどで海外金融事業を展開していますが、各国の政治・経済情勢の不安定化、為替変動、異なる法規制や文化への対応、競合激化などが事業リスクとなります。特に為替変動は、円換算での収益に影響を与えます。
7. 市場センチメント
信用取引状況
- 信用買残: 4,662,900株
- 信用売残: 182,800株
- 信用倍率: 25.51倍
信用買残が信用売残を大きく上回る信用倍率25.51倍は、将来の株価上昇を期待する買い方が多いことを示唆しています。一方で、信用買残が積み上がっている状態は、将来的に株価下落時に投げ売りが出やすい潜在的な需給悪化要因となる可能性も秘めており、注意が必要です。
主要株主構成
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ: 37.58%
- 丸糸殖産: 17.46%
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 8.28%
主要株主の上位には、親会社である三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が37.58%を占めており、強い資本提携関係にあります。これは経営の安定性につながる一方で、MUFGの意向が経営に強く反映される可能性を示唆します。また、信託銀行が上位に名を連ねていることから、機関投資家の保有も一定程度あります。インサイダー保有比率が72.70%と非常に高いことも特徴です。これは、大株主による株式の安定保有が進んでいることを示し、市場での流通量が比較的少ない可能性があります。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 3.73%
- 現在の株価と比較して比較的高い配当利回りであり、株主還元に積極的な姿勢を示しています。これは安定的なインカムゲインを求める投資家にとって魅力的な水準です。
- 1株配当(会社予想): 20.00円
- 2026年3月期の年間配当予想は20.00円であり、2025年3月期の実績14.00円から増配の予定です。特に中間配当も前年比で増額されており、株主還元の強化がうかがえます。
- 配当性向(会社予想): 68.3% (2025年3月期実績値に基づくYahoo Japanデータ、2026年3月期見込み)
- 配当性向は、利益のうちどれだけを配当に回しているかを示す指標で、一般的に30-50%が健全な目安とされます。68.3%という水準は比較的高く、手厚い株主還元策である一方で、内部留保や成長投資に回す資金が相対的に少なくなる可能性も示唆します。ただし、金融業の特性や、安定的な利益基盤を考慮すると、この水準の配当性向が必ずしも過度であるとは限りません。
- 自社株買いの状況: 決算短信には今回特筆すべき自社株買いの記載はありませんが、配当による還元を重視していることが伺えます。
SWOT分析
強み
- 消費者金融専業最大手としての国内市場におけるポジションと高いブランド力。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループの子会社であることによる高い信用力と資金調達の安定性。
弱み
- 国内市場の成熟度が高く、事業成長の大きな伸びしろが限られる可能性。
- 利益の質に関して、会計上の一時的要因による純利益の押し上げがあり、営業キャッシュフローの少なさが懸念される点。
機会
- 東南アジアを中心とした海外金融市場の成長を取り込み、新たな収益源を確立する可能性。
- 提携金融機関向けの信用保証事業の拡大による安定的な収益基盤の強化。
脅威
- 金融業界における法規制強化や金利規制の見直し等による事業環境の変化。
- 景気変動、為替変動、貸倒リスクなど、金融事業特有のマクロ経済的リスク。
この銘柄が向いている投資家
- 安定配当を求める長期投資家: 高い配当利回りと、MUFG傘下という安定した経営基盤から、長期的なインカムゲインを期待する投資家に向いています。
- 金融株に興味のあるバリュー投資家: 業界平均PERに対して割安感があるため、市場評価が向上する可能性に期待する投資家。
- 海外成長性に着目する投資家: 東南アジア市場の成長を取り込もうとする企業の戦略に魅力を感じる投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 中間純利益増加の要因: 中間期の純利益大幅増は税効果(繰延税金資産に関連する会計上の調整)による一時的なものです。通期の業績判断においては、この特殊要因を除いた営業利益の動向を注視する必要があります。
- フリーキャッシュフローの状況: 過去12ヶ月間のフリーキャッシュフローがマイナスである点は、積極的な投資によるものと解釈できる一方で、長期的にキャッシュが流出し続ける状況は資金繰りや財務の柔軟性に影響を与える可能性があります。
今後ウォッチすべき指標
- 営業キャッシュフローの推移とフリーキャッシュフローの改善: 特に営業CF/純利益比率が1.0に近づくか、フリーキャッシュフローがプラスに転じるかどうかが、利益の質の改善を示す重要な指標となります。
- 海外事業および信用保証事業の成長率: 国内市場の成熟度を補う成長ドライバーとして、これらのセグメントが計画通りに収益を拡大できるか、その進捗率を注視すべきです。具体的な目標値として、海外事業の営業収益成長率10%以上、信用保証事業の年間保証残高増加率5%以上などを目安とすると良いでしょう。
成長性:C (緩やかな成長)
根拠:過去12ヶ月の売上高成長率は約2.95%、通期予想ベースの前期比成長率も約4.42%であり、評価基準の5-10%に満たないため「C」と判定します。国内市場の成熟により、成長は緩やかな傾向にあります。
収益性:S (非常に高水準)
根拠:過去12ヶ月の営業利益率が33.15%と、評価基準の15%を大きく上回る非常に高い水準を維持しています。ROE(過去12ヶ月)は8.00%とSの基準である15%には届かないものの、営業利益率の高さが全体を押し上げ、本業での収益創出力が極めて高いため「S」と判定します。
財務健全性:A (非常に良好)
根拠:自己資本比率が44.0%(直近中間期45.1%)と40-60%の範囲にあり、流動比率が450%と200%を大きく上回る非常に高い水準です。Piotroski F-Scoreは3点とやや低いものの、主要な財務健全性指標が良好であるため「A」と判定します。
バリュエーション:B (ほぼ適正水準)
根拠:PERは11.63倍であり、業界平均14.1倍と比較して約82.4%と割安感があります(A評価に該当)。一方、PBRは1.22倍であり、業界平均1.0倍と比較して122%とやや割高感があります(C評価に該当)。PERの割安感を考慮しつつ、PBRのやや割高感を補完し、総合的に「B」と判定します。
企業情報
| 銘柄コード | 8572 |
| 企業名 | アコム |
| URL | http://www.acom.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 536円 |
| EPS(1株利益) | 46.09円 |
| 年間配当 | 3.73円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 1.3% | 13.4倍 | 657円 | 4.8% |
| 標準 | 1.0% | 11.6倍 | 563円 | 1.7% |
| 悲観 | 1.0% | 9.9倍 | 479円 | -1.5% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 536円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 290円 | △ 85%割高 |
| 10% | 362円 | △ 48%割高 |
| 5% | 456円 | △ 17%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.15)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。