企業の一言説明

マツキヨココカラ&カンパニーは、全国にわたるドラッグストアチェーンを展開し、特に都市部での化粧品販売やプライベートブランド(PB)商品に強みを持つ、業界大手の一角を占める企業です。2021年のココカラファインとの経営統合により、市場におけるプレゼンスを一層強化しています。

投資判断のための3つのキーポイント

  • 業界内での強固なポジショニングと成長戦略: マツモトキヨシとココカラファインの統合により、国内ドラッグストア業界で確固たる地位を築き、店舗網の拡大やプライベートブランド強化、調剤事業拡大による収益力向上を目指しています。
  • 安定した収益性と健全な財務体質: 高い自己資本比率と流動比率を維持し、安定したキャッシュフローを創出しています。ROEも目安を上回り、株主資本の効率的な活用が見られます。
  • 市場との相対的な出遅れとバリュエーション: 直近1年間で市場平均を下回るパフォーマンスとなっており、PERも業界平均に比して割安感があります。しかし、最大ドローダウンリスクには注意が必要です。

企業スコア早見表

項目 スコア 判定
成長性 C 安定成長
収益性 A 良好
財務健全性 A 優良
バリュエーション A 割安感あり

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 2,482.0円
PER 17.54倍 業界平均21.3倍(約82%)
PBR 1.89倍 業界平均1.8倍(約105%)
配当利回り 1.93%
ROE 10.56%

1. 企業概要

マツキヨココカラ&カンパニー(証券コード:3088)は、都市型ドラッグストアの代表格として、マツモトキヨシグループとココカラファイングループの事業を束ねる持株会社です。主要事業はドラッグストアチェーンの運営で、化粧品、医薬品、プライベートブランド(PB)商品に強みを持ち、調剤薬局も展開しています。両グループの統合により、スケールメリットを活かした仕入れや商品開発、効率的な店舗運営を通じて収益を上げています。

2. 業界ポジション

同社は、マツモトキヨシとココカラファインの経営統合により、国内ドラッグストア業界において売上高でトップクラスの地位を確立しています。都市部を中心に広範な店舗網を持ち、化粧品やPB商品の独自性を通じて競合他社との差別化を図っています。調剤事業にも注力し、顧客の利便性向上とともに専門性を高めています。業界平均と比較して、PER 17.54倍は業界平均21.3倍よりも割安水準にあり、PBR 1.89倍は業界平均1.8倍とほぼ同等です。

3. 経営戦略

同社は、中期経営計画において「差別化」「投資」「社会貢献・還元」を三本柱としています。統合効果の最大化を図り、PB商品の開発強化、デジタル戦略の推進、調剤事業の拡大を通じて持続的な成長を目指しています。
直近の重要な適時開示としては、2025年10月1日付で株式会社新生堂薬局を完全子会社化したことが挙げられます。これは事業規模の拡大と調剤事業の強化に繋がる戦略的なM&Aであり、取得対価は115億4百万円です。

今後のイベント:

  • 2026年2月12日: 決算発表予定
  • 2026年3月30日: 配当落ち日予定

【財務品質スコア】

指標 スコア 判定
Piotroski F-Score 3/9 B: 普通

投資家向け解釈: Piotroski F-Scoreは、収益性、財務健全性、効率性の9項目で財務状態を評価する指標です。3点と「B: 普通」の評価ですが、7点以上が財務優良、5-6点普通、4点以下要注意とされている中では、やや改善の余地があることを示唆します。ただし、個別の財務健全性指標は極めて堅固であり、収益性向上に向けた投資と捉えることもできます。

【収益性】

指標 ベンチマーク 評価
営業利益率 7.49% (過去12ヶ月) 5% 良好
ROE 11.05% (過去12ヶ月) 10% 良好
ROA 7.45% (過去12ヶ月) 5% 良好

解説: 過去12ヶ月の営業利益率は7.49%と安定しており、ROE (株主のお金でどれだけ稼いだか) は11.05%、ROA (総資産でどれだけ稼いだか) は7.45%といずれもベンチマークを上回り、収益性の高さを示しています。特にROEが10%を超えている点は、株主資本を効率的に活用し、利益を創出している証拠です。

【財務健全性】

指標
自己資本比率 73.1%
流動比率 224%

解説: 自己資本比率は73.1%と非常に高く、負債が少なく、財務基盤が非常に安定していることを示します。流動比率も224%と200%を大きく上回っており、短期的な支払い能力に全く問題がない極めて健全な財務状態です。

【キャッシュフロー】

  • 営業キャッシュフロー (営業CF): 70,490百万円 (過去12ヶ月)
  • フリーキャッシュフロー (FCF): 46,610百万円 (過去12ヶ月)

解説: 営業活動によるキャッシュフローは潤沢であり、本業で安定して現金を稼ぎ出していることがわかります。フリーキャッシュフローも黒字であり、事業活動で得た現金から投資に必要な分を差し引いた後も十分な余剰資金が残っているため、M&Aや株主還元に充てる余力があることを示唆します。

【利益の質】

指標 評価
営業CF/純利益比率 1.25 S: 優良(キャッシュフローが利益を大幅に上回る)

解説: 営業キャッシュフローが純利益の1.25倍と大幅に上回っており、非常に高品質な利益を上げていると言えます。これは、会計上の利益が実態を伴った現金流入によって支えられていることを意味し、将来の成長への再投資や配当等の株主還元余地が大きいことを示唆します。

【四半期進捗】

項目 中間期進捗率(通期予想比)
売上高 49.9%
営業利益 47.3%
純利益 47.0%

解説: 2026年3月期の通期予想に対する中間期の進捗率は、売上高で49.9%、営業利益で47.3%、純利益で47.0%と、おおむね計画通りのペースで推移しています。下期の季節要因や新規M&A(新生堂薬局の子会社化)の影響を考慮する必要はありますが、現時点では通期目標達成に向けて順調な進捗と言えるでしょう。

【バリュエーション】

指標 業界平均 業界平均比 判定
PER 17.54倍 21.3倍 約82.3% 割安
PBR 1.89倍 1.8倍 約105.0% 適正

解説: PER (株価が利益の何年分か) は17.54倍と、業界平均の21.3倍と比較して約82.3%であり、割安感があります。PBR (株価が純資産の何倍か) は1.89倍で、業界平均の1.8倍とほぼ同水準であり、こちらは適正な水準と言えます。PERの割安感は、投資家が同社の将来の利益成長に対して控えめな評価をしているか、あるいは現在の株価が十分に織り込まれていない可能性を示唆します。

【テクニカル】

  • 52週高値・安値との位置: 現在株価2,482.0円は52週安値2,136円から27.5%上に位置し、年初来高値3,393円からは大きく乖離しています。
  • 移動平均線との関係: 現在株価は、5日移動平均線(2,593.90円)、25日移動平均線(2,737.36円)、75日移動平均線(2,843.62円)、200日移動平均線(2,881.99円)の全てを下回っています。これは短期から長期にかけて株価が下降トレンドにあることを示しています。特に200日移動平均線を大きく下回っている点は、長期的な下落圧力が意識される状況です。

【市場比較】

  • 日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス:
    • 過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年間のいずれの期間においても、日経平均およびTOPIXといった主要市場指数を下回るパフォーマンスとなっています。特に6ヶ月、1年間では市場との乖離が顕著であり、日経平均と比較して1年で27.66%ポイント、TOPIXと比較して1ヶ月で20.35%ポイント下回っています。これは、市場全体の上昇トレンドに乗り切れていない現状を示唆しています。

【定量リスク】

  • ベータ値: -0.16
  • 年間ボラティリティ: 29.12%
  • 最大ドローダウン: -40.25%
  • シャープレシオ: 0.07

解説: ベータ値が-0.16と非常に低い、もしくは負の値であることから、市場全体の動きに対して株価が逆相関関係にあるか、市場の影響を非常に受けにくい特性を示しています。これは一般的な銘柄とは異なる動きであり、市場全体が下落する局面でも株価が上昇する可能性を秘めている一方で、市場が上昇しても株価が連動しにくいことを意味します。年間ボラティリティ29.12%は、株価の変動幅が比較的に大きいことを示しています。仮に100万円投資した場合、年間で±29.12万円程度の変動が想定されます。過去の最大ドローダウンが-40.25%であるため、この程度の大きな下落は今後も起こりうるリスクとして認識しておくべきです。シャープレシオ0.07は、リスクに見合う十分なリターンが得られていないことを示しており、1.0以上が良好とされる中で低い水準です。

【事業リスク】

  • 激しい競争環境と価格競争: ドラッグストア業界は新規参入や異業種からの参入が活発であり、価格競争が激化しています。これは収益性の圧迫要因となる可能性があります。また、オンライン薬局やECサイトの台頭も新たな脅威です。
  • M&Aに伴う統合リスク: ココカラファインとの統合や、最近の新生堂薬局の子会社化など、M&A戦略を積極的に進めていますが、統合後のシステムや企業文化の融合、シナジー効果の創出には時間とコストがかかるリスクがあります。期待通りの成果が得られない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 人件費や物流費などのコスト上昇: 景気変動や社会情勢により、人件費、物流費、賃料などの運営コストが上昇する可能性があります。特に、医薬品や化粧品の仕入れ価格の変動も利益率に影響を与える要因となり得ます。

7. 市場センチメント

  • 信用取引状況: 信用買残463,000株に対し、信用売残52,000株で、信用倍率は8.90倍です。信用倍率が比較的高い水準にあるため、短期的な買い圧力が強い可能性がある一方、将来的な売り圧力が蓄積している可能性も示唆されます。特に、直近1週間で買残が増加しているため、今後の動向に注目が必要です。
  • 主要株主構成: 上位株主は日本マスタートラスト信託銀行(14.57%)、日本カストディ銀行(5.02%)、千葉銀行(3.30%)など、機関投資家や金融機関が上位を占めています。これは、安定株主が多く、長期的な視点での経営が期待できる一方で、浮動株比率が比較的低いことを意味します。自社(自己株口)も2.85%を保有しており、経営陣も上位株主に名を連ねています。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 1.93% (会社予想)
  • 配当性向: 33.61% (過去12ヶ月)、32.9% (会社予想)
  • 自社株買いの状況: 中間期に152億84百万円の自己株式取得を実施しており、配当だけでなく自社株買いによっても株主還元に積極的な姿勢を示しています。配当性向は30%台前半と、利益を内部留保と株主還元にバランス良く配分していると言えます。

SWOT分析

強み

  • マツキヨ×ココカラの統合による業界トップクラスの地位と広大な店舗ネットワーク。
  • 化粧品やPB商品開発に強みを持つ差別化戦略と安定した収益基盤。

弱み

  • Piotroski F-Scoreが3点と、財務健全性・効率性の項目で改善の余地がある点。
  • 市場全体の成長トレンドに対して、株価パフォーマンスが相対的に劣後している点。

機会

  • インバウンド需要の回復と都市部での化粧品需要拡大。
  • 少子高齢化に伴う調剤薬局事業のニーズ拡大とM&Aによる事業領域の拡大。

脅威

  • ドラッグストア業界における競合激化と継続的な価格競争。
  • グローバル経済の不確実性(為替変動、サプライチェーン混乱など)によるコスト上昇リスク。

この銘柄が向いている投資家

  • 安定した収益基盤を持つ大手企業に中長期で投資したい投資家: 業績は年間数%の安定成長が見込まれ、強固な財務体質と安定配当が魅力です。
  • インバウンド需要回復やヘルスケア市場の成長に期待する投資家: 都市部・国際空港近くの店舗が多く、訪日外国人観光客の需要を捉えやすい特性があります。調剤事業も堅調に拡大しています。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 市場平均との相対パフォーマンス: 直近の株価は市場平均に対して劣後しており、買いを検討する際には、その理由(一時的要因か構造的問題か)を深掘りする必要があります。
  • M&Aの成功と統合効果: 新規子会社化など積極的なM&Aを進めているため、統合プロセスが計画通りに進み、期待されるシナジー効果が発現するかどうかを注視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

  • 既存店売上高成長率: 特に化粧品やPB商品の販売動向、及びインバウンド需要の貢献度合いを測る。
  • M&A後の業績貢献度と統合費用: 新生堂薬局の子会社化が連結業績にどの程度貢献し、統合コストがどの程度発生するか。

10. 企業スコア(詳細)

  • 成長性: C
    • 根拠: 2025年3月期から2026年3月期(予想)にかけての売上高成長率は約3.6%、純利益成長率は約3.3%と、安定した成長を見せていますが、評価基準の5%以上には届かないためC評価としました。
  • 収益性: A
    • 根拠: 過去12ヶ月のROEが11.05%と10%以上を達成しており、また営業利益率7.49%も安定しています。これは株主資本を効率的に活用し、継続的な利益を創出していることを示しており、A評価に値します。
  • 財務健全性: A
    • 根拠: 自己資本比率73.1%と流動比率224%は極めて高く、財務基盤が非常に安定しています。Piotroski F-Scoreは3点と低いものの、主要な安全性指標がこれを補完し、総合的にみて高い財務健全性を保っているためA評価としました。
  • バリュエーション: A
    • 根拠: PER17.54倍は業界平均21.3倍の約82%と割安水準にあり、PBR1.89倍は業界平均1.8倍とほぼ同等であるため、PERの割安感を考慮しA評価としました。

企業情報

銘柄コード 3088
企業名 マツキヨココカラ&カンパニー
URL https://www.matsukiyococokara.com/
市場区分 プライム市場
業種 小売 – 小売業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 2,482円
EPS(1株利益) 141.52円
年間配当 1.93円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 10.8% 20.8倍 4,923円 14.7%
標準 8.3% 18.1倍 3,820円 9.1%
悲観 5.0% 15.4倍 2,778円 2.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 2,482円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,906円 △ 30%割高
10% 2,380円 △ 4%割高
5% 3,003円 ○ 17%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.15)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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