企業の一言説明
FIGは、モバイル・IoTソリューション、半導体・製造装置、ホテル向けシステムなどを展開する複合的な技術ソリューションプロバイダーです。
総合判定
成長ポテンシャルと財務健全性を備えるが、利益の質と事業採算改善が鍵
投資判断のための3つのキーポイント
- 高成長と割安なバリュエーション: 直近の売上高は二桁成長を見せ、PERやPBRは業界平均と比較して割安水準にあります。IoT、ロボット、ホテル向けソリューションなどの成長市場開拓に注力しています。
- 堅実な財務体質と株主還元: 自己資本比率が55.8%と高く、Piotroski F-Scoreも7点と優良な財務健全性を保っています。安定配当を目標とし、2026年12月期も10円/株の配当を計画しています。
- 利益の質と事業採算改善の課題: 営業利益は回復基調にあるものの、直近の純利益には投資有価証券売却益などの特別利益が大きく寄与しており、営業キャッシュフローに対する純利益の比率が低い点が課題です。一部事業(REALIZE)の採算改善も今後の注視が必要です。
企業スコア早見表
| 観点 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 高成長 |
| 収益性 | B | 普通水準 |
| 財務健全性 | S | 優良 |
| バリュエーション | S | 割安 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 328.0円 | – |
| PER | 14.65倍 | 業界平均23.2倍 |
| PBR | 1.14倍 | 業界平均2.3倍 |
| 配当利回り | 3.05% | – |
| ROE | 9.33% | – |
1. 企業概要
FIGは、IT・情報通信、マシーン・半導体分野で多角的な事業を展開しています。GPSを活用した運行管理システムやホテル向けマルチメディアシステム、さらに半導体製造装置や搬送ロボットの開発・製造が主力です。IoTを軸としたサブスクリプション型サービスにより安定収益を確保し、高度な技術で高い参入障壁を築いています。
2. 業界ポジション
FIGは「情報・通信業」に属し、ITソリューションと産業装置の融合というユニークなポジションを築いています。特にモビリティ×IoT分野では、GPSを利用した管理システムで一定の市場を確立。搬送ロボット分野では国内製造で品質とサポートを強みに、特定顧客に深く食い込む戦略を取っています。
3. 経営戦略
中期経営計画では、「モビリティ×IoT」のサブスク基盤を軸に、ロボット・自動化、ホテル向けソリューション、自治体・公共分野への市場拡大を図っています。LINE連携バスロケーション「LLocana」の全国展開や、搬送ロボット(AGV/AMR)の受注拡大(トヨタグループ等への納入実績)が成長ドライバーです。2025年12月期は売上・利益ともに大きく回復し、2026年12月期も増収増益を見込んでいます。今後のイベントとして、2026年12月29日に配当の権利落ち日が予定されています。
4. 財務分析
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 3/3 | 純利益、営業キャッシュフロー、ROAが全てプラスで良好 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が高く、有利子負債は低く、株式希薄化もない |
| 効率性 | 1/3 | 売上成長は良好ながら、営業利益率とROEは基準に届かず |
FIGの財務品質はPiotroski F-Scoreで7点と優良(S判定) です。特に収益性と財務健全性については満点評価。効率性に関しては、四半期売上成長率がプラスであるものの、営業利益率とROEが改善途上にあるため、満点には至りませんでした。
【収益性】
2025年12月期の営業利益率は6.26%(前年同期比+3.24pt)で、収益性が着実に改善しています。ROE(実績)は9.33%であり、株主資本を効率的に活用しているとは言えるものの、一般的な目安とされる10%には僅かに届いていません。
【財務健全性】
自己資本比率は55.8%と高く、安定した財務基盤を有しています。流動比率は2.61倍と200%を大きく上回っており、短期的な負債の返済能力は非常に良好です。
【キャッシュフロー】
| 決算期 | フリーCF(百万円) | 営業CF(百万円) | 投資CF(百万円) | 財務CF(百万円) |
|---|---|---|---|---|
| 2023.12 | -1,416 | -578 | -838 | 1,430 |
| 2024.12 | 6,078 | 3,160 | 2,918 | -5,674 |
| 2025.12 | 429 | 507 | -78 | -1,114 |
2025年12月期は営業キャッシュフローが507百万円と前年比で大幅に減少しましたが、プラスを維持しています。これに伴い、フリーキャッシュフローも429百万円と黒字を確保しており、本業で安定してキャッシュを生み出す能力はあります。
【利益の質】
営業CF/純利益比率は0.23と非常に低く、D(要注意) の評価です。これは、直近の純利益に特別利益(投資有価証券売却益など378百万円)が大きく寄与している一方で、本業の営業活動によるキャッシュフローが純利益ほど伸びていないことを示唆しており、利益の持続性について注意が必要です。
【四半期進捗】
2025年12月期第3四半期時点では、通期目標に対する売上高進捗率は68.5~73.1%、営業利益は51.4~70.7%でした。最終利益は当時投資株式売却による特別利益計上により84.0~114.2%と既に高水準に達しており、通期決算では特別利益が大きく貢献し、純利益が大幅に改善しました。
5. 株価分析
【バリュエーション】
FIGのPERは14.65倍、PBRは1.14倍です。業界平均PERが23.2倍、業界平均PBRが2.3倍と比較すると、いずれの指標においても業界平均より大幅に割安な水準にあります。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: 0.41 / シグナルライン: -1.06 / ヒストグラム: 1.47 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 53.4% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +1.17% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | +2.77% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | +0.73% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +5.29% | 長期トレンドからの乖離 |
現在の株価は主要な移動平均線を全て上回っており、短期から長期まで上昇トレンドにあることを示唆しています。RSIは53.4%と中立圏にあり、過熱感や売られすぎ感は指摘されません。
【テクニカル】
株価は現在328.0円であり、52週高値379.0円、52週安値249.0円のレンジ内で、52週高値から約13%下、安値から約32%上に位置しています。全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を上回っており、短期的な底堅さが見られます。
【市場比較】日経平均との相対パフォーマンス
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | +0.61% | +5.86% | -5.25%pt |
| 3ヶ月 | +4.46% | +8.07% | -3.61%pt |
| 6ヶ月 | +2.18% | +20.37% | -18.19%pt |
| 1年 | +37.24% | +87.80% | -50.57%pt |
直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年で日経平均株価のパフォーマンスを下回っており、長期にわたって市場全体との比較では出遅れ感があります。
6. リスク評価
【注意事項】
⚠️ 信用倍率が15.1倍と高水準です。将来の売り圧力に注意が必要です。
【リスク指標テーブル】
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 年間ボラティリティ | 43.61% | △やや注意 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -63.31% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | 0.22 | △やや注意 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.33 | △やや注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.15 | ▲注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.47 | ◎良好 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.22 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
【ポイント解説】
FIGの株価は年間ボラティリティが43.61%とやや高めであり、過去には-63.31%というかなり大きな下落(最大ドローダウン)を経験しています。これは市場平均より値動きが大きい可能性を示唆しています。リスクを取った分に見合うリターン(シャープレシオ、ソルティノレシオ、カルマーレシオ)はやや注意が必要な水準であり、過去の大幅下落からの回復力にも懸念が見られます。現在のボラティリティは過去1年で通常水準(上位58%)にあります。市場との相関は0.47と良好で、値動きの約22%が市場要因で説明可能であり、市場全体の影響も受けますが、独自要因も大きいと言えます。
【投資シミュレーション】
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±40万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 事業採算性改善の遅延: REALIZEなど一部事業の採算改善が計画通りに進まないリスクがあります。
- 特別利益への依存: 直近の純利益には投資有価証券売却益などの一時的な特別利益が寄与しており、本業の収益が十分でない期間には業績が変動する可能性があります。
- マクロ経済の変動: 為替や金利、サプライチェーン、半導体関連の供給リスクなど、マクロ経済の変動が事業に影響を与える可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残は851,100株、信用売残は56,500株で、信用倍率は15.06倍と需給バランスは買い方に傾いており、将来的な売り圧力が懸念されます。主要株主は、フューチャー(22.76%)、自社(自己株口)(3.86%)、自社従業員持株会(2.76%)となっています。
8. 株主還元
FIGの配当利回り(会社予想)は3.05%で、1株配当は10.00円を予定しています。2025年12月期の実績配当性向は38.7%、2026年予想配当性向は44.7%であり、連結配当性向30%以上を目標としています。自社株買いの状況はデータにありません。
【配当持続可能性】
配当性向38.7%は健全な水準であり、現時点での減配リスクは低いと判断できます。
SWOT分析
強み
- モバイル・IoTソリューション、ロボットなど複数の成長分野における技術力と製品展開力。
- 自己資本比率が高く、F-Scoreも優良な堅実な財務健全性。
弱み
- 特別利益に依存する利益構造と、営業キャッシュフローに対する純利益の比率が低い利益の質。
- 一部事業(REALIZE)の採算改善に遅れが見られる点。
機会
- LLocanaの全国展開や搬送ロボット事業の拡大による新規市場開拓。
- IoT、ロボット、自動化、キャッシュレス化といった社会トレンドに対応した事業成長余地。
脅威
- 半導体関連の供給リスクや為替・金利などマクロ経済の変動。
- 競合他社の台頭や技術革新による市場環境の変化。
この銘柄が向いている投資家
- ITと製造業の融合による成長ストーリーに期待する中長期投資家。
- 割安なバリュエーションで、財務健全性の高い銘柄を好む投資家。
この銘柄を検討する際の注意点
- 特別利益を除いた本業の利益成長が持続可能か、継続的なモニタリングが必要です。
- 信用倍率が高いため、需給バランスの悪化による株価調整リスクに留意が必要です。
今後ウォッチすべき指標
- 営業利益率の安定的な向上: 営業利益率8%以上への回復
- 営業CF/純利益比率の改善: 0.8以上への向上の有無
- REALIZE事業の売上総利益率の推移: 前年同期比12%減少からの回復状況
10. 企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | S | 直近四半期の売上成長率が19%と高い |
| 収益性 | B | ROEが10%未満、営業利益率も中程度である |
| 財務健全性 | S | 自己資本比率が高くF-Scoreが優良である |
| バリュエーション | S | PER/PBRが業界平均に対し大幅に割安である |
企業情報
| 銘柄コード | 4392 |
| 企業名 | FIG |
| URL | https://www.figinc.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 328円 |
| EPS(1株利益) | 22.39円 |
| 年間配当 | 3.05円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 20.1% | 16.8倍 | 942円 | 24.2% |
| 標準 | 15.4% | 14.7倍 | 673円 | 16.3% |
| 悲観 | 9.3% | 12.5倍 | 434円 | 6.7% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 328円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 346円 | ○ 5%割安 |
| 10% | 432円 | ○ 24%割安 |
| 5% | 546円 | ○ 40%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| TOWA | 6315 | 2,635 | 1,980 | 39.62 | 2.92 | 8.1 | 0.75 |
| 日本通信 | 9424 | 131 | 218 | 21.83 | 4.92 | 27.0 | 0.00 |
| ワイヤレスゲート | 9419 | 296 | 32 | 12.92 | 2.01 | 15.6 | 0.00 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.39)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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