企業の一言説明

室町ケミカルは医薬品原薬製造・販売を主軸に、液体処理関連の化学品事業も展開する多角的な専門化学品メーカーです。

総合判定

成長戦略実行中の多様化専門メーカー、やや高いボラティリティに留意

投資判断のための3つのキーポイント

  • 医薬品原薬製造と液体処理化学品というニッチかつ安定的な事業基盤を持つ。
  • 中期経営計画2028に基づく成長戦略と、2026年5月期に大幅な増益予想で収益改善への期待がある。
  • 信用倍率の高水準と過去の最大ドローダウン実績に示される、高い株価変動リスクに注意が必要。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 S 2026年5月期は二桁成長を見込む
収益性 A ROEが良好だが営業利益率は改善余地あり
財務健全性 A 自己資本比率が高く、財務品質も良好
バリュエーション B PERは割安だがPBRは業界平均を大幅に上回る

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1040.0円
PER 8.9倍 業界平均13.6倍
PBR 1.49倍 業界平均0.8倍
配当利回り 2.51%
ROE 10.21%

1. 企業概要

室町ケミカルは1917年創業、医薬品、健康食品、化学品の3事業を展開する総合化学メーカーです。医薬品事業では原薬・中間体の合成受託や製造販売を、化学品事業ではイオン交換樹脂や水処理製品、機能性接着剤などを手掛け、それぞれに特化した技術とノウハウで安定した収益基盤を構築しています。

2. 業界ポジション

主にBtoB領域でニッチな専門市場に特化しており、医薬品原薬受託製造では特定の技術力と品質管理体制が参入障壁となっています。化学品事業も液体処理や電子部品向け機能材料など専門性が高く、特定の顧客基盤と技術で競合との差別化を図っています。

3. 経営戦略

中期経営計画2028を推進し、医薬品原薬事業の強化と化学品事業の拡大を目指しています。2026年5月期第2四半期決算説明会では、経営陣が業績動向について詳細なコメントを発しており、成長投資と収益性改善への意欲が示唆されています。直近では2026年5月28日に配当権利落ち日が予定されています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益がプラスでROAも0%超だが、営業利益率が10%を下回る。
財務健全性 1/3 営業キャッシュフロー、流動比率、D/Eレシオのデータが不足しているものの株式希薄化はなしと判定。
効率性 2/3 ROEが10%を超え、四半期売上高も成長を示している。

F-Score各カテゴリの解説:

収益性は純利益とROAが良好である一方、営業利益率が10%に達していない点が改善余地として挙げられます。財務健全性に関するデータに一部欠損があるものの、株式希薄化は回避されており、資本構造の安定性が保たれています。効率性ではROEが10%を超え、売上高も成長していることで、資産の効率的な活用と事業拡大が進んでいると評価されます。

【収益性】

営業利益率は過去12か月で5.68%と、業界平均と比較するとやや低水準です。株主資本利益率(ROE)は過去12か月で10.21%と、一般的な目安である10%を上回っており、株主資本を効率的に活用して利益を生み出す能力は良好です。総資産利益率(ROA)は4.58%であり、総資産に対する利益貢献度は改善の余地があると言えます。

【財務健全性】

自己資本比率は46.56%と、40%台後半を維持しており、財務基盤は比較的安定しています。流動比率に関するデータは提供されていませんが、安定した自己資本比率は短期的な資金繰りの安全性を示唆しています。

【キャッシュフロー】

決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF 現金等残高
2023.05 155百万円 317百万円 -162百万円 -172百万円 852百万円
2024.05 405百万円 637百万円 -232百万円 -209百万円 1050百万円
2025.05 -125百万円 215百万円 -340百万円 123百万円 1028百万円

2024年5月期までは営業キャッシュフローが順調でフリーキャッシュフローもプラスでしたが、2025年5月期は投資活動によるキャッシュフローが拡大した結果、フリーキャッシュフローはマイナスに転じています。これは設備投資など成長に向けた支出が増加した可能性を示唆しています。

【利益の質】

2025年5月期の営業CF/純利益比率は、215百万円/241百万円 = 約0.89倍です。この比率が1.0未満であるため、利益の一部が現金として手元に残らず、利益の質にはやや注意が必要です。

【四半期進捗】

2026年5月期第3四半期累計の決算短信によれば、通期予想に対する売上高進捗率は73.5%、営業利益進捗率は78.1%、当期純利益進捗率は71.9%です。これは通期予想に対して営業利益の進捗が特に好調であり、計画を上回るペースで推移していることを示唆しています。

【バリュエーション】

室町ケミカルのPERは8.9倍で、業界平均の13.6倍と比較して割安な水準にあります。一方、PBRは1.49倍で、業界平均の0.8倍と比較すると割高な評価と言えます。PERの割安感とPBRの割高感が混在しているため、単一指標での判断は難しい状況です。業種平均PER基準の目標株価は1,220円と算出されており、現在の株価1,040円に対して上値余地を示唆しています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +0.15% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +0.85% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 -1.85% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +19.33% 長期トレンドからの乖離

現在のMACDシグナルとRSI状況は中立であり、短期的な明確なトレンドは確認できません。株価は5日移動平均線と25日移動平均線をわずかに上回っている一方、75日移動平均線は下回っており、短期から中期にかけて方向感が定まらない状況です。しかし、200日移動平均線を大きく上回っており、長期的な上昇トレンドは継続していると見られます。

【テクニカル】

現在の株価1,040円は、52週高値1,380円と安値703円のレンジに対して49.8%の位置にあり、ほぼ中央に位置しています。3年レンジで見ても、高値1,380円と安値595円に対して56.7%と、中間の水準です。長期移動平均線である200日移動平均線を約20%上回っていることから、過去1年にわたる上昇トレンドは維持されています。

【市場比較】日経平均との相対パフォーマンス

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -1.33% +14.03% -15.36%pt
3ヶ月 +5.69% +12.45% -6.75%pt
6ヶ月 +42.66% +24.99% +17.67%pt
1年 +38.85% +72.17% -33.32%pt

過去1ヶ月および3ヶ月では日経平均を下回るパフォーマンスとなっていますが、過去6ヶ月間では日経平均を17.67%ポイント上回る顕著なパフォーマンスを示しました。しかし、1年間の長期では日経平均の大きな上昇には追いつけず、約33%ポイント下回っています。TOPIXとは3ヶ月で2.40%ポイント上回っていますが、1ヶ月では下回っています。

【注意事項】

⚠️ 信用倍率5.49倍、将来の売り圧力に注意

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
年間ボラティリティ 44.47% △やや注意 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -37.75% △やや注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ -0.12 ▲注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.74 △やや注意 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 0.65 ○普通 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.39 ◎良好 日経平均とどれだけ連動するか
0.16 値動きのうち市場要因で説明できる割合

【ポイント解説】

室町ケミカルの株価は年間ボラティリティが44.47%とやや高く、値動きの激しい傾向にあります。過去の最大ドローダウンは-37.75%であり、同様の下落が再発する可能性も考慮しておくべきでしょう。シャープレシオがマイナスであることから、過去のリスク対リターン効率は低いと評価されますが、市場相関係数0.39は市場との連動性が比較的低いことを示しており、独自の要因で株価が変動しやすい特性を持っています。現在のボラティリティは過去1年で通常水準(上位48%)です。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±44万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

医薬品業界の規制強化や研究開発競争の激化は、新製品開発や収益性に影響を与える可能性があります。原材料価格の変動や為替の変動も、コスト構造や輸出入に影響を及ぼし、業績を不安定にする要因となり得ます。健康食品事業からの撤退後の再編影響も注視が必要です。

7. 市場センチメント

信用買残が170,600株、信用売残が31,100株であるため、信用倍率は5.49倍と高水準です。これは将来的な売り圧力が強まる可能性があるため、株価の動向に影響を与える要因として注意が必要です。主要株主は、村山哲朗氏が14.89%、青木淳一氏が8.67%、自社グループ従業員持株会が5.92%を保有しています。

8. 株主還元

配当利回りは2.51%(Forward)で、配当性向は41.4%です。配当性向は利益の30-50%の範囲内であり、健全な水準で安定的な配当が期待できる配当政策と言えます。自社株買いに関する直近の情報は提供されていません。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 医薬品・化学品の専門技術
安定した財務健全性
安定収益と成長期待を支える基盤となる。
⚠️ 弱み 高いボラティリティ
PBRの割高感と信用倍率
予期せぬ株価下落リスクとなり得る。
🌱 機会 医薬品市場の安定成長
中期経営計画2028
事業拡大と収益改善の機会となる。
⛔ 脅威 原材料価格・為替変動リスク
医療・化学業界の規制強化
収益性悪化や成長鈍化の要因となり得る。

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
成長期待の割安株投資家 増益予想とPERの割安感から成長期待があるため。
バリュー投資家 業界平均PERを下回る水準で長期的な価値に着目できるため。

この銘柄を検討する際の注意点

  • 信用倍率の高さ: 信用買い残高が高水準で、将来的な売り圧力が株価を押し下げる可能性があります。
  • ボラティリティの高さ: 年間ボラティリティが44.47%と高く、短期間での株価変動が大きい傾向にあります。
  • PBRの割高感: 純資産と比較して株価が割高なため、企業価値に見合った株価か精査が必要です。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 5.68% 8%以上への改善 収益性の更なる改善を確認するため
信用倍率 5.49倍 3倍以下への改善 将来の需給悪化リスクを測るため
フリーキャッシュフロー -125百万円 プラスへの転換 投資の効果と利益の質を見るため

企業情報

銘柄コード 4885
企業名 室町ケミカル
URL https://www.muro-chem.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 医薬品 – 医薬品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,040円
EPS(1株利益) 89.70円
年間配当 26.00円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 7.0% 10.2倍 1,289円 6.9%
標準 5.4% 8.9倍 1,038円 2.8%
悲観 3.2% 7.6倍 796円 -2.0%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,040円

目標年率 理論株価 判定
15% 592円 △ 76%割高
10% 740円 △ 41%割高
5% 933円 △ 11%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
ダイト 4577 1,303 392 14.46 0.72 4.9 3.06
コーア商事ホールディングス 9273 820 345 9.33 1.16 13.1 2.19
神戸天然物化学 6568 1,258 97 16.31 0.72 4.4 2.62

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.44)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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