企業の一言説明
ベルーナはカタログ通販を主軸に、ホテル、グルメ、化粧品、呉服など多角的な事業を展開する小売業界の老舗企業です。
総合判定
割安かつ安定配当で構造改革を推進する企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 多角化事業、特にプロパティ・ホテル事業の成長が全体を牽引し、業績回復のドライバーとなっている。
- PER・PBRが業界平均と比較して著しく割安であり、配当利回りも安定して高い水準を維持している。
- 財務健全性は良好なものの、大規模投資による借入増と自己資本比率の低下、下期偏重の業績構造は注視が必要。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | B | 売上高・利益は回復基調だが著しい成長ではない |
| 収益性 | B | ROE・営業利益率はベンチマークを下回る |
| 財務健全性 | A | 自己資本比率・流動比率が高くF-Scoreも良好 |
| バリュエーション | S | PER・PBRが業界平均を大きく下回る水準 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 833.0円 | – |
| PER | 8.44倍 | 業界平均21.3倍 |
| PBR | 0.54倍 | 業界平均1.8倍 |
| 配当利回り | 3.60% | – |
| ROE | 6.36% | – |
1. 企業概要
ベルーナは、カタログ・インターネットを通じた50~60代女性向けアパレル・雑貨品を中心とする総合通販事業を主力としながら、化粧品・健康食品、グルメ、ナース向け、呉服、そしてホテル等のプロパティ事業まで多角的に展開しています。顧客データベースを活用した金融・物流サービスも提供し、複合的な収益モデルを構築しています。
2. 業界ポジション
50~60代女性向けアパレル通販では大手の一角を占めますが、Eコマース市場全体の競争激化に直面しています。近年はプロパティ事業の成長が顕著で、ホテル運営・不動産開発において独自のポジションを確立しつつあり、通販依存のリスク分散を進めています。
3. 経営戦略
第6次短期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)において、ROE10%超を目標に「Nine・Six・Five…」と称するセグメント別目標を掲げ、ホテル拡張や既存施設バリューアップ、データ/ファイナンス強化、戦略的M&Aを通じて営業利益250億円達成を目指しています。直近では「屈斜路プリンスホテル」の取得を進めるなど、プロパティ事業の拡大を加速させています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益とROAがプラスで収益面は健全 |
| 財務健全性 | 2/3 | 流動比率が高く株式希薄化リスクがない |
| 効率性 | 1/3 | 四半期売上高は成長しているがその他の効率性は課題 |
F-Scoreの解説: ベルーナの財務品質は総合スコア5点と「良好」な水準です。収益性では純利益とROAがプラスを維持している点が評価されます。財務健全性は流動比率が高く、株式希薄化もないため比較的安定していますが、D/Eレシオが1.0を超えており負債の増加には注意が必要です。効率性については四半期売上は成長しているものの、営業利益率とROEはベンチマークを下回っています。
【収益性】
営業利益率は過去12ヶ月で9.02%と、3期連続で過去最低水準を更新した2024年3月期と比較して回復傾向にあります。ROE(株主資本利益率)は過去12ヶ月で7.77%(ベンチマーク10%)とやや低く、ROA(総資産利益率)は過去12ヶ月で2.89%(ベンチマーク5%)と低い水準にあります。
【財務健全性】
自己資本比率は45.2%と健全な水準を維持しており、流動比率は2.30倍 (230%)と短期的な支払い能力も非常に良好です。ただし、大規模投資に伴う長期借入の増加により、自己資本比率は直近四半期で若干低下する傾向にあります。
【キャッシュフロー】
| 決算期(年度) | フリーCF | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金等残高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023.03 | -216.83億円 | 82.41億円 | -299.24億円 | 235.27億円 | 318.28億円 |
| 2024.03 | -16.33億円 | 127.70億円 | -144.03億円 | 59.71億円 | 372.45億円 |
| 2025.03 | -81.03億円 | 96.89億円 | -177.92億円 | 67.21億円 | 362.13億円 |
営業キャッシュフローは堅調に推移しているものの、積極的な投資活動(主にプロパティ事業への設備投資)により投資キャッシュフローが大幅なマイナスとなり、フリーキャッシュフローは3期連続でマイナスとなっています。現金等残高は362.13億円を確保しています。
【利益の質】
過去12ヶ月の営業CF/純利益比率は約1.10倍と1.0倍を上回っており、純利益に見合う営業キャッシュフローを確保できており、利益の質は健全と言えます。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期累計期間の通期予想に対する進捗率は、売上高が76.6%、営業利益が80.5%、親会社株主に帰属する当期純利益が81.6%と、既に高水準に達しています。特に営業利益、純利益は前年同期比で大幅増益を達成しており、過去の業績推移で示唆されている下期偏重を考慮すると、通期予想の上振れも期待できる状況です。
【バリュエーション】
ベルーナのPERは8.44倍、PBRは0.54倍と、小売業界平均(PER 21.3倍、PBR 1.8倍)と比較して非常に割安な水準にあります。これは、市場が過去の収益性低下や多角化事業のリスクを織り込んでいる可能性を示唆しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -19.34 / シグナル値: -17.47 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 売られすぎ | 30.0% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | -1.40% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -4.96% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -10.95% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | -14.28% | 長期トレンドからの乖離 |
RSIが30.0%であり、売られすぎの水準を示唆しており、短期的な反発の可能性も考えられます。
【テクニカル】
現在の株価833.0円は、52週高値1,076.00円と安値827.00円のレンジ内で安値圏(レンジ内位置2.4%)に位置しています。全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を下回っており、短期から長期にわたって下落トレンドが継続しています。
【市場比較】
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | -8.46% | +11.40% | -19.86%pt |
| 3ヶ月 | -16.20% | +11.23% | -27.42%pt |
| 6ヶ月 | -16.45% | +25.50% | -41.95%pt |
| 1年 | -5.77% | +75.73% | -81.50%pt |
過去1年間にわたり、ベルーナの株価は日経平均株価を大幅に下回るパフォーマンスを示しており、市場全体の上昇トレンドに乗れていない状況です。
6. リスク評価
⚠️ 信用倍率が57.15倍と高水準で、将来の売り圧力に注意が必要です。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 年間ボラティリティ | 26.16% | ○普通 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -92.30% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | -0.45 | ▲注意 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.26 | ▲注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.08 | ▲注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.49 | ◎良好 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.24 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
【ポイント解説】
ベルーナの株価は年間ボラティリティが26.16%と一般的な水準ですが、過去の最大ドローダウンは-92.30%と極めて大きく、一度下落すると回復に時間を要した履歴があります。現在のボラティリティ水準は過去1年で通常の範囲にありますが、シャープレシオやソルティノレシオといったリスク効率指標はマイナスまたは低い評価であり、市場に比べてリスクに見合うリターンが得られていない点に注意が必要です。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±38万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 多角化事業の採算性: プロパティ事業の成長は魅力ですが、為替変動、金利変動、国内外の旅行需要変動など、外部環境からの影響を受けやすいリスクがあります。
- 財務レバレッジの増大: 大規模な設備投資と長期借入の増加は、金利上昇局面において財務負担を増大させる可能性があります。
- 通販事業の構造的縮小: カタログ中心の既存通販事業は、Eコマース競争激化や顧客層の高齢化により、構造的な成長鈍化リスクを抱えています。
7. 市場センチメント
信用買残が645,800株、信用売残が11,300株で、信用倍率は57.15倍と極めて高水準です。これは、株価が上昇した場合に将来的な売り圧力が大きくなる可能性を示唆しています。主要株主は(株)フレンドステージアセットマネジメントが42.56%を保有し、次いで日本マスタートラスト信託銀行、代表者である安野清氏らが上位に名を連ねています。
8. 株主還元
配当利回りは3.60%と魅力的な水準にあり、会社予想の1株配当は30.00円です。配当性向は29.72%(直近12ヶ月)または31.8%(2026年3月期予想)と健全な範囲にあり、利益水準に対して安定した配当の継続が期待できます。自社株買いに関する明確なデータはありません。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 多角的事業ポートフォリオと顧客データベース活用 プロパティ事業の成長牽引 |
複数の収益源で経営安定化と成長機会を創出 |
| ⚠️ 弱み | 既存通販事業の構造的成長限界 大規模投資による財務レバレッジ上昇 |
主力事業の停滞は全体成長を抑制し、財務リスクを増大させる |
| 🌱 機会 | インバウンド需要回復と観光産業の活性化 M&Aを通じた非中核事業強化・再編 |
ホテル事業の収益拡大で企業価値向上につながる |
| ⛔ 脅威 | 景気変動や為替・金利変動リスク Eコマース競争激化と顧客獲得コスト増大 |
外部環境変化が業績を大きく左右する可能性がある |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 安定配当と割安株を好む長期投資家 | 高い配当利回りとPBR0.54倍の割安水準は魅力的 |
| 企業変革と事業再編に期待する投資家 | 非中核事業の整理と成長分野強化の戦略を評価できる |
この銘柄を検討する際の注意点
- 信用倍率の高水準: 信用買い残が多いことは、将来的な需給悪化による株価の下押し圧力に繋がり得ます。
- フリーキャッシュフローのマイナス: 大規模投資が継続しているため、フリーキャッシュフローの改善が見られるまでは、投資資金の回収状況を注視すべきです。
- 市場と比較して低いROE: 資本効率が良いとは言えず、中期経営計画で掲げたROE10%超の達成状況を定期的に確認する必要があります。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| プロパティ事業利益 | 64.82億円(3Q) | 80億円以上への成長 | 成長ドライバーの進捗を測る |
| 自己資本比率 | 42.7% | 45%以上への回復 | 財務安定性維持の指標になる |
| ROE | 7.77% | 10%以上への改善 | 資本効率の向上を確認するため |
企業情報
| 銘柄コード | 9997 |
| 企業名 | ベルーナ |
| URL | http://www.belluna.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 833円 |
| EPS(1株利益) | 98.72円 |
| 年間配当 | 3.60円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 6.3% | 9.7倍 | 1,303円 | 9.7% |
| 標準 | 4.9% | 8.4倍 | 1,057円 | 5.3% |
| 悲観 | 2.9% | 7.2倍 | 818円 | 0.1% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 833円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 536円 | △ 55%割高 |
| 10% | 669円 | △ 24%割高 |
| 5% | 845円 | ○ 1%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| しまむら | 8227 | 3,315 | 7,342 | 15.51 | 1.40 | 9.6 | 2.41 |
| スクロール | 8005 | 1,322 | 457 | 16.34 | 1.21 | 7.6 | 4.46 |
| 千趣会 | 8165 | 131 | 68 | 5.05 | 0.35 | 7.9 | 0.00 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.57)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。