企業の一言説明
グローリーは貨幣処理機を中心に、自販機や認証システムも展開する国内大手の企業です。
総合判定
国内事業の変革期にある、海外成長がカギの成熟企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 海外市場は堅調に成長しており、事業ポートフォリオ変革への期待も持てます。
- PBRが1倍を割り込んでおり、業界平均と比較しても割安感が際立っています。
- 国内市場の業績悪化と全体としての利益率低下、F-Scoreにおける効率性の課題が懸念されます。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 売上・利益ともに減少し成長が見えない |
| 収益性 | B | ROE・営業利益率はベンチマークに届かず |
| 財務健全性 | A | 自己資本比率が高く財務盤石である |
| バリュエーション | A | PBRが業界平均に対し著しく割安水準 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 4078.0円 | – |
| PER | 15.32倍 | 業界平均16.6倍 |
| PBR | 0.95倍 | 業界平均1.4倍 |
| 配当利回り | 2.75% | – |
| ROE | 6.93% | – |
1. 企業概要
グローリーは貨幣処理機の開発、製造、販売を国内外で展開する機械メーカーです。金融機関向けで高シェアを誇り、商業施設や交通機関向けの自販機、決済端末、さらに顔認証システムなどの認証ソリューションも手掛けています。長年の技術蓄積による信頼性と、グローバルネットワークが強みです。
2. 業界ポジション
貨幣処理機分野では国内最大手の一角を占め、特に金融機関向けでは高い市場シェアを維持しています。国際的にも主要な競合と伍するポジションにあります。キャッシュレス化の進展という外部環境の変化に対応するため、近年は多様なソリューション提供に事業領域を広げています。
3. 経営戦略
中期経営計画では、キャッシュレス化に対応した新たな成長戦略として、多様な決済ソリューションや認証事業の強化を進めています。特に海外市場を成長ドライバーと位置づけ、既存事業の深耕と新規領域への展開を両立させる方針です。直近の重要イベントとして、2026年5月15日には次期決算発表が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
グローリーのF-Scoreは以下の通りです。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | ✅ 純利益 > 0 ✅ ROA(2.73%) > 0 ❌ 営業利益率(8.48%) > 10% |
| 財務健全性 | 3/3 | ✅ 流動比率(1.87) >= 1.5 ✅ D/Eレシオ(0.3679) < 1.0 ✅ 株式希薄化なし |
| 効率性 | 0/3 | ❌ ROE(直近12ヶ月)(3.17%) > 10% ❌ 四半期売上成長率(-6.8%) > 0% N/A 営業キャッシュフローチェック: データなし |
F-Scoreの総合スコアは5/9点で「A: 良好」と評価されます。これは全体的に財務が健全であることを示唆していますが、一部に改善余地があることを意味します。収益性では営業利益率とROEがベンチマークを下回っている点が課題として挙げられます。効率性の項目では、直近12ヶ月のROEが3.17%と低く、四半期売上成長率が-6.8%とマイナスであることから、資金効率と売上成長に課題を抱えていることがわかります。一方で、財務健全性は満点であり、健全な経営基盤を維持していると評価できます。
【収益性】
営業利益率は過去12ヶ月で8.48%であり、一般的に良好とされる水準(10%以上)には届いていません。ROEは過去12ヶ月で3.17%と、株主資本に対する収益性(目安10%以上)は低い水準にあります。ROAは過去12ヶ月で2.73%であり、総資産を効率的に活用して利益を上げているかという点(目安5%以上)でも改善の余地が見られます。
【財務健全性】
自己資本比率は53.3%と、安全性の高い水準を維持しています。流動比率は1.87倍(187%)であり、短期的な負債の返済能力に問題はなく、財務は安定していると言えます。
【キャッシュフロー】
グローリーのキャッシュフローは以下の通りです。
| 決算期 | フリーCF (億円) | 営業CF (億円) | 投資CF (億円) | 財務CF (億円) | 現金等残高 (億円) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023.03 | -259 | -165 | -94 | 85 | 367 |
| 2024.03 | 83 | 419 | -336 | -140 | 352 |
| 2025.03 | 378 | 458 | -79 | -213 | 515 |
2023年3月期はフリーキャッシュフロー(FCF)がマイナスでしたが、2024年3月期以降は大きく改善し、特に2025年3月期は378億円のFCFを確保するなど、事業活動で稼いだ資金によって投資を賄い、残りを株主還元や借入返済に充てられる状態です。営業キャッシュフローも2025年3月期には458億円と高水準を維持しており、本業で安定して現金を創出できる体質がうかがえます。
【利益の質】
2025年3月期の営業キャッシュフロー45,752百万円に対し、純利益は16,053百万円であり、営業キャッシュフロー/純利益比率は約2.85倍と1.0倍を大きく上回っています。これは利益が伴った質の高いキャッシュフローを生み出していることを示しており、健全な状態と言えます。
【四半期進捗】
2026年3月期の通期予想に対する第3四半期までの進捗率は、売上高71.3%、営業利益59.8%、純利益48.8%となっています。売上高は順調に推移しているものの、利益面は通期予想に対しやや遅れが見られる状況であり、最終四半期での挽回が期待されます。直近3四半期の決算短信のデータでは、売上高、営業利益、純利益ともに前年同期比で大幅な減少を示しており、特に純利益は-66.7%と厳しい状況です。
【バリュエーション】
グローリーのPER(会社予想)は15.32倍であり、機械業界平均の16.6倍と比較するとやや割安な水準にあります。PBR(実績)は0.95倍と、業界平均の1.4倍を大きく下回っており、純資産価値から見て割安感が強いと判断できます。PBRが1倍を下回っていることから、現在の株価は企業の解散価値を下回っていることになります。
【テクニカルシグナル】
グローリーのテクニカルシグナル状況は以下の通りです。
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | MACD値: -17.26 / シグナル値: 8.46 | 短期トレンド方向を示す |
| RSI | 中立 | 47.5% | 70以上=過熱、30以下=売られすぎ |
| 5日線乖離率 | – | +1.23% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -1.92% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -0.49% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +4.37% | 長期トレンドからの乖離 |
現在のMACDは中立を示しており、RSIも47.5%と買われすぎ・売られすぎのどちらでもない水準です。
【テクニカル】
現在の株価4,078円は、52週高値4,500円から約9.4%低い位置にあり、52週安値2,370円からは大きく上昇した水準です。移動平均線を見ると、株価は5日移動平均線(4,028.60円)をわずかに上回っていますが、25日移動平均線(4,157.84円)及び75日移動平均線(4,097.96円)を下回っており、短期から中期にかけては下落トレンドを示唆する兆候が見られます。一方で200日移動平均線(3,906.16円)は上回っており、長期的な上昇トレンドは維持されています。
【市場比較】
グローリーの市場指数との相対パフォーマンスは以下の通りです。
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | +2.67% | +15.48% | -12.81%pt |
| 3ヶ月 | +2.03% | +13.30% | -11.27%pt |
| 6ヶ月 | +11.91% | +21.50% | -9.59%pt |
| 1年 | +70.56% | +76.64% | -6.09%pt |
過去1年では日経平均とほぼ同等の高いパフォーマンスを示していましたが、直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月では日経平均に比べてパフォーマンスが劣後しており、市場全体の上昇トレンドに追いついていない状況です。
【リスク警告】
⚠️ 信用倍率0.70倍、将来の買い圧力に注意
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.23 | ◎良好 | 市場平均より値動きが小さい |
| 年間ボラティリティ | 28.86% | ○普通 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -66.11% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | -0.34 | ▲注意 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.39 | △やや注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.14 | ▲注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.53 | ◎良好 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.28 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
【ポイント解説】
グローリーのベータ値は0.23と非常に低く、市場全体の変動に左右されにくい、比較的穏やかな値動きをする特性を持っています。しかし、過去の最大ドローダウンは-66.11%と大きいため、下落局面では大きな損失となるリスクも過去には存在しました。現在のボラティリティは過去1年で通常水準(上位68%)であり、極端な値動きはしていません。シャープレシオやカルマーレシオがマイナスもしくは低い水準であることから、リスクに見合ったリターンが十分に得られていない、または下落からの回復力が低いと評価されます。
【投資シミュレーション】
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±32万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 国内市場の縮小: キャッシュレス決済の普及により、主要事業である国内貨幣処理機の需要が長期的に減少する可能性があります。
- 為替変動リスク: 海外売上比率が高く、為替レートの変動(円高)が業績にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
- 競争激化: テクノロジーの進化とともに、新規参入企業や異業種からの競争が激化し、市場シェアや収益性を圧迫する可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残が19,000株、信用売残が27,300株であり、信用倍率は0.70倍と売り残が買い残を上回る「売り長」の状態です。これは将来的なショートカバー(買い戻し)によって株価が上昇する可能性を秘めている一方で、需給状況は不安定に推移する可能性があります。
主要株主構成は以下の通りです。
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 12.79%
- 日本生命保険: 5.81%
- 自社(自己株口): 5.29%
8. 株主還元
配当利回りは2.75%であり、比較的安定した水準です。配当性向は37.5%と、利益の範囲内で配当を支払っており、持続可能性の観点から見て健全な水準と言えます。自社株買いの状況に関する具体的な記載はありませんが、自己株口での保有が上位株主にあることから、株主還元への意識は高いと考えられます。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 貨幣処理機における国内高シェア、長年の技術蓄積と信頼性 海外市場における堅調な成長 |
安定した収益基盤とグローバルな成長機会が期待できる |
| ⚠️ 弱み | 国内市場の業績悪化と利益率の低迷 F-Scoreにおける効率性の課題 |
構造改革の遅れや収益性の改善が株価への重石になりうる |
| 🌱 機会 | キャッシュレス社会における多様な決済ソリューションへの展開 顔認証・DXなど新規技術事業の拡大 |
今後の成長ドライバーとなり企業価値向上に寄与する可能性がある |
| ⛔ 脅威 | 国内におけるキャッシュレス化の加速による主要事業の需要減 為替変動による業績への影響 |
事業環境の変化や外部要因が業績悪化につながるリスクがある |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| バリュー投資家 | PBR1倍割れで純資産価値に対し割安なため。 |
| 安定志向の長期投資家 | 財務健全性が高く、市場変動に左右されにくい。 |
この銘柄を検討する際の注意点
- 国内事業の構造改革の進捗: 国内市場の低迷が続く中、収益源の多様化と効率改善が不可欠です。
- 海外市場の成長持続性: 海外事業の成長性が全体の業績を牽引できるかが重要です。
- PER/PBRの回復: 割安なバリュエーションが是正されるには、明確な成長戦略と収益改善が必要です
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.48% | 10%以上への回復 | 収益改善の明確な兆候となるため |
| 四半期売上成長率 | -6.80% | プラスへの転換 | 成長鈍化からの脱却を示すため |
| PBR | 0.95倍 | 1.0倍以上への回復 | 市場が企業価値を再評価している証拠 |
企業情報
| 銘柄コード | 6457 |
| 企業名 | グローリー |
| URL | http://www.glory.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 4,078円 |
| EPS(1株利益) | 266.15円 |
| 年間配当 | 2.75円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 17.8倍 | 4,748円 | 3.1% |
| 標準 | 0.0% | 15.5倍 | 4,129円 | 0.3% |
| 悲観 | 1.0% | 13.2倍 | 3,688円 | -1.9% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 4,078円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 2,059円 | △ 98%割高 |
| 10% | 2,572円 | △ 59%割高 |
| 5% | 3,246円 | △ 26%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 富士電機 | 6504 | 12,650 | 18,886 | 21.22 | 2.47 | 12.8 | 1.43 |
| 東芝テック | 6588 | 2,757 | 1,588 | – | 1.80 | 0.0 | 0.72 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.57)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。