企業の一言説明

愛媛銀行は愛媛県を地盤とする地域金融機関で、銀行業を主軸にリース事業も展開する第二地方銀行です。

総合判定

堅実な高配当志向と地域の活性化を追求するバリュー成長企業

投資判断のための3つのキーポイント

  • 直近四半期の業績は大幅な増益を達成し、通期予想に対する進捗率も高く、上方修正と増配による株主還元強化が期待されます。
  • PER、PBRともに業界平均と比較して妥当な水準にあり、特にPBRは1倍を下回る水準で、株主還元への意識の高さから評価される可能性があります。
  • 市場連動性が高く、市場全体の動向に影響を受けやすい特性を持ちますが、足元の株価は中長期の移動平均線を上回り好調なパフォーマンスを示しています。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 A 四半期売上成長率が良好な水準です
収益性 S 営業利益率が非常に高い水準です
財務健全性 A F-Scoreが良好な評価を示しています
バリュエーション C PBRが業界平均をやや上回っています

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 1790.0円
PER 9.71倍 業界平均10.7倍
PBR 0.48倍 業界平均0.4倍
配当利回り 2.57%
ROE 4.19%

1. 企業概要

愛媛銀行は、愛媛県を地盤に預金、融資、為替などの銀行業務を主要事業として展開する地方銀行です。地域密着型のサービス提供を特徴とし、地域経済の活性化に貢献しています。その他、リース業務も手掛けており、多角的な金融サービスを提供することで収益基盤を強化しています。

2. 業界ポジション

国内の地域金融機関において、愛媛銀行は愛媛県を主要な営業基盤とする第二地方銀行としての地位を確立しています。四国全域にも展開しており、地場産業の振興に積極的な姿勢を見せています。競合他社に対しては、地域との強固な信頼関係とネットワーク、多様な金融サービスの提供で差別化を図っています。

3. 経営戦略

愛媛銀行は、地域経済の活性化を重要な経営戦略と位置づけ、地場産業の育成や支援に注力しています。2026年3月期第3四半期決算では、経常利益が前年同期比で34.4%増と大幅な増益を達成しており、通期予想の経常利益7,900百万円に対し、進捗率92.0%と順調な推移を見せています。また、創業110周年記念配当を含む年間46円の増配予想を発表しており、積極的な株主還元姿勢も示しています。株主還元を重視し、安定的な収益成長を通じて、企業価値向上を目指しています。

【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score

Piotroski F-Scoreは、企業の財務状況を収益性、財務健全性、効率性の3つの観点から9点満点で評価する指標です。愛媛銀行のF-Scoreは以下の通りです。

項目 スコア 判定
総合スコア 5/9 A: 良好
収益性 2/3 純利益とROAがプラスであり良好です
財務健全性 1/3 株式希薄化が無く安定していますが、一部データ不足です
効率性 2/3 営業利益率が高く、四半期売上成長率が改善しています

解説:
愛媛銀行の総合スコアは5/9点で、「良好」と評価されます。
収益性では、純利益がプラスであり、総資産利益率(ROA)も0%を上回っていることから、一定の収益を生み出していることを示します。
財務健全性においては、新株発行による株式の希薄化が生じていないことは評価できますが、営業キャッシュフロー、流動比率、D/Eレシオに関するデータが不足しており、完全な評価には至っていません。
効率性では、営業利益率が24.43%と高い水準を維持し、四半期売上成長率もプラスであることから、効率的な経営と事業の拡大基調が見られます。一部データ不足のため、潜在的な評価はさらに高まる可能性もあります。

【収益性】

愛媛銀行の過去12か月の営業利益率24.43%と非常に高く、収益性の面で優れたパフォーマンスを示しています。これは、本業でしっかりと利益を稼ぎ出せていることを意味します。一方で、ROE(自己資本利益率)4.99%ROA(総資産利益率)0.24%となっており、一般的に健全とされるベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%)と比較すると低い水準にあります。特に地方銀行は預金という負債が総資産の多くを占めるため、ROAが低くなる傾向にありますが、株主資本を効率的に活用して利益を生み出すROEについては改善余地があると言えます。

【財務健全性】

愛媛銀行の自己資本比率は連結で4.6%です。これは一般的な事業会社と比較すると低い水準に見えますが、銀行業界においては預金を負債として抱える事業特性上、バランスシートの規模が大きくなるため、一概に比較はできません。別途、バーゼル規制などの国際的な自己資本比率規制に準拠しており、財務基盤は安定していますが、一般的な指標とは異なる解釈が必要です。流動比率に関するデータは提示されていませんが、銀行という業態の特性から、預貸金の一時的な変動に対応するための流動性管理は適切に行われていると推察されます。

【キャッシュフロー】

愛媛銀行の過去3年間のキャッシュフローは以下の通りです。

決算期 フリーCF 営業CF 投資CF 財務CF 現金等残高 現金比率
2023.03 -1,205.69億円 -746.18億円 -459.51億円 -11.67億円 2,175.22億円 7.54%
2024.03 -119.50億円 -249.69億円 130.19億円 -12.92億円 2,042.80億円 7.07%
2025.03 649.38億円 441.13億円 208.25億円 -12.50億円 2,679.68億円 9.04%

解説:
2025年3月期には、営業活動によるキャッシュフローが441.13億円のプラスに転じ、投資活動によるキャッシュフローもプラス(資産売却等による獲得)となり、結果として649.38億円のフリーキャッシュフロー(FCF)を創出しています。これは企業の成長戦略に必要な投資や株主還元に充てる自由な資金が増加したことを示し、財務体質の改善が進んでいると評価できます。財務活動によるキャッシュフローは一貫してマイナスですが、これは借入金の返済や配当支払いなど健全な活動によるものです。

【利益の質】

2025年3月期の営業キャッシュフロー441.13億円に対し、純利益は57.15億円(Net Income Common Stockholders, 2025.03)であり、営業CF/純利益比率は約7.7倍と非常に高い水準にあります。この比率が1.0以上であるため、稼いだ営業利益がしっかりとキャッシュとして手元に残っており、利益の質は極めて健全であると判断できます。

【四半期進捗】

2026年3月期第3四半期決算において、通期予想に対する進捗率は非常に良好です。経常利益は7,271百万円と、通期予想7,900百万円の92.0%に達しており、親会社株主に帰属する四半期純利益も4,998百万円で、通期予想5,800百万円の86.2%に達しています。直近3四半期での経常収益および経常利益の成長は、年間を通して堅調な業績を維持していることを示唆しており、通期予想の上振れやさらなる増配の可能性も視野に入ります。

【バリュエーション】

愛媛銀行のPER(株価収益率)9.71倍であり、業界平均の10.7倍と比較するとやや割安な水準にあります。これは株価が利益に対して適度に評価されていることを示します。一方、PBR(株価純資産倍率)0.48倍で、業界平均の0.4倍をやや上回っているものの、なお1倍を下回る水準です。PBR1倍割れは、企業の純資産価値よりも株価が低い状態を示唆しており、現時点では「やや割高」ですが、依然として「バリュー株」としての魅力も持ち合わせています。

【テクニカルシグナル】

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 MACD値: 25.49 / シグナル値: 21.88 短期トレンド方向を示す
RSI 中立 56.4% 70以上=過熱、30以下=売られすぎ
5日線乖離率 +1.24% 直近のモメンタム
25日線乖離率 +4.64% 短期トレンドからの乖離
75日線乖離率 +3.63% 中期トレンドからの乖離
200日線乖離率 +26.22% 長期トレンドからの乖離

解説:
現在の株価は1,790.0円であり、短期・中期・長期の全ての移動平均線を上回って推移しています。これは、株価が上昇トレンドにあることを示唆しており、特に200日移動平均線からの乖離率が+26.22%と大きく、長期的な上昇が続いている状況です。RSIは56.4%と中立的な水準であり、目立った買われすぎや売られすぎの過熱感は見られません。MACDも中立の状態を示しており、短期的なトレンドは安定もしくは穏やかな上昇基調にあると解釈できます。

【テクニカル】

現在の株価1,790.0円は、52週高値2,020.0円、安値982.0円のレンジの中央より高い位置(77.8%の位置)にあります。また、過去1ヶ月のレンジ1,602.0円 – 1,856.0円、3ヶ月のレンジ1,499.0円 – 2,020.0円と比較しても、株価は上昇を維持しています。全ての移動平均線(5日、25日、75日、200日)を上回っており、特に200日移動平均線を大きく上回っていることは、株価が力強い上昇トレンドを形成していることを明確に示しています。

【市場比較】

愛媛銀行の株価パフォーマンスを日経平均株価と比較します。

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 +10.22% +10.74% -0.52%pt
3ヶ月 +7.31% +11.53% -4.22%pt
6ヶ月 +45.88% +22.35% +23.53%pt
1年 +79.36% +71.36% +8.00%pt

総括:
愛媛銀行の株価は、短期(1ヶ月、3ヶ月)では日経平均を下回るパフォーマンスでしたが、中長期(6ヶ月、1年)では日経平均を上回る顕著なパフォーマンスを達成しており、特に過去6ヶ月では23.53%ポイント、過去1年では8.00%ポイントも日経平均をアウトパフォームしています。これは、市場全体の上昇トレンドの中でも、愛媛銀行の株価が特に強い勢いを持っていることを示しています。TOPIXとの比較では、全ての期間でTOPIXを上回り、良好な市場優位性を示しています。

6. リスク評価

⚠️ 信用倍率が11.11倍と高水準です。将来の売り圧力に注意が必要です。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.12 ◎良好 市場平均より値動きが大きいか小さいか
年間ボラティリティ 31.15% △やや注意 1年間でどれくらい価格がブレるか
最大ドローダウン -71.82% ▲注意 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる
シャープレシオ -0.60 ▲注意 リスクを取った分だけリターンが得られているか

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.21 ▲注意 下落リスクだけで見たリターン効率
カルマーレシオ 0.06 ▲注意 最大下落からの回復力

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.50 ◎良好 日経平均とどれだけ連動するか
0.25 値動きのうち市場要因で説明できる割合

ポイント解説:
愛媛銀行のベータ値0.12は市場全体(日経平均など)の動きに対して非常に穏やかであることを示しており、市場全体が大きく変動しても、比較的安定した値動きが期待できます。しかし、年間ボラティリティが31.15%と「やや注意」レベルであり、最大ドローダウンは-71.82%と非常に高く「注意」を要します。これは、過去に株価が大きく下落した経験があり、同様の事態が将来的に発生する可能性があることを意味します。シャープレシオ-0.60、ソルティノレシオ0.21、カルマーレシオ0.06も「注意」判定であり、リスクに見合うリターンが十分に得られていないか、下落時の効率が低いことを示唆しています。現在のボラティリティは過去1年で通常水準です。過去の最大ドローダウンからの回復は未回復の状態であるため、長期的な視点での回復力には懸念が残ります。市場連動性は市場相関係数0.50と「良好」レベルで、価格変動の25%が市場要因で説明できるとされています。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±27万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの4%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

【事業リスク】

  • 金利変動リスク: 銀行の収益は金利情勢に大きく左右されるため、想定外の金利変動は貸出金利差や有価証券運用益に影響を及ぼす可能性があります。
  • 地域経済の低迷: 地元愛媛県や四国地域の経済状況が低迷した場合、企業の資金需要の減少や貸倒れリスクの増加により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 規制強化・競争激化: 金融業界における法規制の強化や、異業種からの参入を含む競争激化は、収益性の低下や事業運営コストの増加につながる可能性があります。

7. 市場センチメント

愛媛銀行の信用買残605,700株、信用売残は54,500株で、信用倍率11.11倍となっています。信用倍率が高いことは、将来的に株式の売り圧力となる可能性を秘めており、株価の変動要因として注目すべき状況です。
主要株主構成:

  • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
  • 日本カストディ銀行(信託口)
  • 自社行員持株会

8. 株主還元

愛媛銀行の配当利回り(会社予想)は2.57%であり、年間配当予想は46.00円です。配当性向は23.2%と健全な水準にあり、利益を持続的に配当に回す能力が高いことを示しています。
配当持続可能性: 配当性向が23.2%と低い水準であるため、配当政策は非常に健全であり、現水準の配当を維持する上で懸念は特にありません。過去には自社株買いの発表はなく、主に配当による株主還元を行っています。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 地域密着型経営と地場産業支援
高い営業利益率
安定した顧客基盤と業績の持続性を示唆
⚠️ 弱み ROE/ROAの低さ
総資産に対する自己資本比率の低さ
資本効率改善への取り組みに注目
🌱 機会 金利政策の正常化による収益改善
地域経済の活性化
地域での貸出収益改善に期待
⛔ 脅威 金利変動リスク、特に低金利環境の長期化
金融業界における競争激化と規制強化
競争優位性維持と金利動向を監視すべき

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
安定的な配当収入を求める投資家 健全な配当性向で増配実績があり安心感が高い
バリュー投資志向の長期投資家 PBRが1倍割れで株価上値余地が期待できる

この銘柄を検討する際の注意点

  • 高い信用倍率: 信用買残が多く、将来的な売り圧力が株価に影響を与える可能性があります。
  • PBRの持続的な改善: PBRが業界平均をやや上回るが、依然として1倍割れのため、企業価値向上策に注目すべきです。
  • 金利環境の変動: 地域銀行の収益は金利動向に大きく左右されるため、金融政策の方向性を注視する必要があります。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
経常利益進捗率 92.0% 95%以上での推移が継続 通期業績上振れに期待
配当性向 23.2% 30%以上への上昇 株主還元強化への意欲
信用倍率 11.11倍 5倍以下への改善 売り圧力緩和の目安

企業情報

銘柄コード 8541
企業名 愛媛銀行
URL http://www.himegin.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 1,790円
EPS(1株利益) 184.33円
年間配当 2.57円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 3.7% 11.2倍 2,471円 6.8%
標準 2.9% 9.7倍 2,061円 3.0%
悲観 1.7% 8.3倍 1,657円 -1.4%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 1,790円

目標年率 理論株価 判定
15% 1,032円 △ 73%割高
10% 1,289円 △ 39%割高
5% 1,626円 △ 10%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
いよぎんホールディングス 5830 3,015 9,449 12.94 1.00 9.0 1.99
阿波銀行 8388 6,270 2,508 16.72 0.63 4.4 2.07
トモニホールディングス 8600 892 1,726 10.45 0.59 5.8 2.91

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.65)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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