企業の一言説明
アドソル日進は社会インフラシステム開発に強みを持つ老舗ソフトウェア開発企業です。電力・ガス、鉄道といった公共性の高いセクター向けにITソリューションを提供し、IoT、セキュリティ、地理情報システム等に注力しています。
総合判定
高成長・高収益だがバリュエーションに注意が必要な堅実ITインフラ企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 社会インフラ向けシステム開発で培った高い技術力と安定した顧客基盤により、売上高・利益ともに過去最高水準を更新し続けています。
- Piotroski F-Score7点(S評価)、自己資本比率69.8%、ROE20.11%を誇る優れた財務体質と収益性で、リスク耐性の高い経営基盤を持っています。
- PBRが業界平均を大きく上回る水準にあり割高感が指摘されることや、高ボラティリティと過去の最大ドローダウンの大きさはリスク要因です。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 売上高・利益ともに堅調な成長を継続。 |
| 収益性 | S | 高いROEと営業利益率を維持。 |
| 財務健全性 | S | 自己資本比率が高く、F-Scoreも優良。 |
| バリュエーション | C | PBRは業界平均より割高水準。 |
※スコア凡例: S=優良 / A=良好 / B=普通 / C=やや不安 / D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 1,466.0円 | – |
| PER | 18.29倍 | 業界平均23.2倍 |
| PBR | 3.33倍 | 業界平均2.3倍 |
| 配当利回り | 3.14% | – |
| ROE | 17.21% | – |
1. 企業概要
アドソル日進は1976年設立の老舗ソフトウェア開発企業で、社会インフラシステムを強みとし電力・ガス、鉄道、道路、金融向けシステムを開発・提供しています。IoT(モノのインターネット)、セキュリティ、地理情報システム等を通じて高付加価値なITソリューションを展開し、高水準の技術力と幅広いサービスで安定的に収益を上げています。
2. 業界ポジション
同社は日本の情報・通信業において、社会インフラ分野に特化したソリューションを強みとしています。電力・ガス、鉄道といった公共性の高いセクターに深く関わり、高い品質と安定性が求められる分野での実績により強固な顧客基盤を構築しています。ニッチかつ専門性の高い領域での実績が、ITサービス業界における競争優位性となっています。
3. 経営戦略
アドソル日進は「次世代SIビジネスモデル」の確立を目指しており、コンサルティング強化、AgileLeap等のアジャイル開発手法導入、データ利活用・AI技術の推進、人材育成、グローバル開発の拡大を重点戦略としています。直近では東北大学サイバーサイエンスセンターとの共同研究を開始し、先進技術への積極的な投資姿勢を示しています。2026年3月期も売上高・利益ともに過去最高を更新中で、通期計画に対する進捗は順調です。
4. 財務分析
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 2/3 | 純利益がプラスを維持し、資産に対する収益性(ROA)も良好です。営業キャッシュフローのデータは不明です。 |
| 財務健全性 | 2/3 | 短期的な支払い能力を示す流動比率が健全で、株式の希薄化もありません。有利子負債に関連する指標はデータがありません。 |
| 効率性 | 3/3 | 企業が本業で稼ぐ力を示す営業利益率が向上し、株主資本に対する収益性(ROE)も高く、売上高も成長しています。 |
アドソル日進のPiotroski F-Scoreは7点と優良で、収益性、財務健全性、効率性のいずれの観点でも非常に良好な財務体質を示しています。純利益が継続してプラスであることや、流動比率の高さ、株式希薄化がない点、さらには高水準の営業利益率とROE、安定した売上成長率が評価されています。
【収益性】
過去12ヶ月の営業利益率は16.01%と非常に高く、ソフトウェア開発業界の中でも優れた稼ぐ力を示しています。ROE(株主資本利益率)は20.11%、ROA(総資産利益率)は11.15%と、いずれも一般的な目安とされるROE 10%、ROA 5%を大きく上回る優良な水準であり、効率的な資本活用と資産運用が実現できていると評価できます。
【財務健全性】
自己資本比率は69.8%と非常に高く、企業の財務基盤は極めて安定していると判断できます。流動比率も2.49倍と200%(2倍)を優に超えており、短期的な支払い能力にも全く問題がない極めて健全な状態です。
【キャッシュフロー】
| 決算期 | 営業CF(百万円) | フリーCF(百万円) |
|---|---|---|
| 連2023.03 | 1,020 | 921 |
| 連2024.03 | 804 | 733 |
| 連2025.03 | 1,027 | 825 |
営業キャッシュフローは継続してプラスを維持しており、本業で安定的に現金を創出できています。フリーキャッシュフローもプラスで推移しているため、事業活動による自己資金の創出能力は良好です。
【利益の質】
2025年3月期の営業CF/純利益比率は約0.85倍(1,027百万円 / 1,209百万円)となっており、純利益に対して営業キャッシュフローがやや下回る水準です。これは必ずしも悪い兆候ではありませんが、売掛金の増加や棚卸資産の変動など、営業活動以外の要因が利益に影響を与えている可能性もあるため、今後も継続してウォッチすることが重要です。
【四半期進捗】
2026年3月期の通期予想に対する第3四半期累計の進捗は、売上高75.0%、営業利益85.5%、純利益86.4%と、利益が売上高を上回るペースで順調に進捗しています。これは、通期利益目標の達成に向けて非常に堅実な進捗状況と言えます。
5. 株価分析
【バリュエーション】
アドソル日進のPER(株価収益率)は18.29倍で、業界平均の23.2倍と比較すると割安な水準にあります。一方で、PBR(株価純資産倍率)は3.33倍と、業界平均の2.3倍を大きく上回っており、純資産価値から見ると割高感があります。これは、同社の高い収益性や成長性が既に市場によって織り込まれている可能性を示唆しています。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| 5日線乖離率 | – | -1.20% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -2.07% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -9.03% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | -1.77% | 長期トレンドからの乖離 |
現在のMACDシグナルとRSI状況は中立であり、明確な売買サインは出ていません。移動平均線からの乖離率は、5日、25日、75日、200日移動平均線をすべて下回っており、短期的には下落基調にあることを示唆しています。特に75日移動平均線からの乖離が大きい状況です。
【テクニカル】
現在の株価1,466.0円は、過去52週高値の1,954.0円から大きく下落した位置にあり、52週安値981.0円からは上昇していますが、レンジの中間点(約49.8%)に位置しています。移動平均線を見ると、5日、25日、75日、200日すべての移動平均線を下回っており、短期から中期的な下降トレンドにあると見られます。
【市場比較】日経平均との相対パフォーマンス
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | -0.34% | +10.74% | -11.08%pt |
| 3ヶ月 | -14.27% | +11.53% | -25.80%pt |
| 6ヶ月 | -4.37% | +22.35% | -26.72%pt |
| 1年 | +49.74% | +71.36% | -21.61%pt |
過去1年間では日経平均が大きく上昇する中で、当銘柄もプラスリターンを確保していますが、日経平均のパフォーマンスを21.61%ポイント下回っています。特に直近1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月では日経平均が上昇する一方で、当銘柄はマイナスリターンとなっており、市場全体に比べてアンダーパフォームしている状況です。
6. リスク評価
【注意事項】
⚠️ 信用倍率4.60倍とやや高水準にあり、将来の売り圧力に注意が必要です。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.37 | ○普通 | 市場平均より値動きは小さい傾向 |
| 年間ボラティリティ | 77.98% | ▲注意 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -77.34% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | 0.31 | △やや注意 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.66 | △やや注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.38 | △やや注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.27 | ○普通 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.07 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
【ポイント解説】
アドソル日進のベータ値は0.37と低く、市場平均に比べて値動き自体は穏やかな傾向にありますが、年間ボラティリティは77.98%と非常に高く、株価が大きく変動しやすい特性を持っています。過去の最大ドローダウンは-77.34%と極めて大きな下落を経験しており、その回復には時間を要しているため、高水準のボラティリティは投資上の重要なリスクとして認識すべきです。現在のボラティリティ水準は過去1年で「低」水準にありますが、過去の変動性の大きさは考慮が必要です。シャープレシオやソルティノレシオもやや注意レベルであり、リスクに見合ったリターン効率の改善が求められます。市場相関係数が0.27と低いことから、日経平均との連動性は低く、独自の要因で株価が動く傾向にあります。
【投資シミュレーション】
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±63万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 受注残高減少: 直近で受注残高が前年同期比で4.4%減少しており、将来の売上高に影響を及ぼす可能性があります。
- 大型案件の採算性: 大型電力案件の進捗や採算が、業績に不確実性をもたらす可能性があります。
- 人材投資と競争激化: 人材投資の遅延や、ITサービス業界全体の競争激化により、収益性や成長性が影響を受けるリスクがあります。
7. 市場センチメント
信用取引状況
信用倍率は4.60倍(買残243,500株、売残52,900株)と、買い残高が売り残高を大きく上回っており、将来的な需給悪化(決済売りによる株価下落圧力)につながる可能性があります。
主要株主構成
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)(15.03%)
- 自社従業員持株会(7.44%)
- インテック(3.54%)
8. 株主還元
配当利回りは3.14%、2026年3月期の配当性向(会社予想EPS基準)は約57.4%です。中間配当18円、期末配当予想28円(創立50周年記念配当5円含む)で、年間配当は46円を予定しており、16期連続増配の見込みです。配当性向は健全な水準にあり、安定した配当の継続が期待できます。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 高い技術力と社会インフラ基盤 優れた収益性と財務健全性 |
安定した業績成長への期待が高まります。 |
| ⚠️ 弱み | 受注残高の減少懸念 PBRの割高感と高いボラティリティ |
今後の業績や市場評価に影響を与える可能性あり。 |
| 🌱 機会 | IoT・セキュリティ・AI関連需要の拡大 大学との共同研究による技術革新 |
新規事業分野での成長ドライバーとなり得る。 |
| ⛔ 脅威 | 競争激化と人材流動リスク 海外事業や大型案件の不確実性 |
利益率圧迫や成長鈍化の要因となり得ます。 |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 安定成長と配当を重視する長期投資家 | 堅実な事業基盤と増配実績が魅力的です。 |
| 高い財務安定性を求める投資家 | 自己資本比率が高く、リスク耐性が優れています。 |
この銘柄を検討する際の注意点
- PBRの割高感: 業界平均を大きく上回るPBRは、今後の株価上昇余地を限定する可能性があります。
- 信用倍率の高さ: 信用買い残が多い状況は、将来的な決済売りで株価が下落するリスクを抱えています。
- 高いボラティリティとドローダウン: 過去の株価変動が大きく、短期的な値動きが激しい傾向があるため、リスク許容度に応じて投資額を慎重に判断すべきです。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 受注残高 | 2,909百万円 | 3,000百万円以上への回復 | 将来の売上高の先行指標となるため。 |
| 営業利益率 | 16.01% | 17.0%以上への向上 | 高い収益性を維持・向上できるか確認。 |
| 信用倍率 | 4.60倍 | 3.0倍以下への改善 | 需給の改善が株価安定につながるため。 |
企業情報
| 銘柄コード | 3837 |
| 企業名 | アドソル日進 |
| URL | http://www.adniss.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,466円 |
| EPS(1株利益) | 80.15円 |
| 年間配当 | 3.14円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 14.4% | 21.9倍 | 3,429円 | 18.7% |
| 標準 | 11.0% | 19.0倍 | 2,574円 | 12.1% |
| 悲観 | 6.6% | 16.2倍 | 1,786円 | 4.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,466円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 1,291円 | △ 14%割高 |
| 10% | 1,612円 | ○ 9%割安 |
| 5% | 2,034円 | ○ 28%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| コア | 2359 | 2,016 | 299 | 9.34 | 1.39 | 15.0 | 2.97 |
| デジタル・インフォメーション・テクノロジー | 3916 | 908 | 281 | 12.78 | 3.11 | 27.2 | 4.12 |
| YE DIGITAL | 2354 | 898 | 166 | 10.39 | 2.11 | 21.1 | 3.34 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.65)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
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