企業の一言説明

上組は、港湾運送で国内トップシェアを誇る、総合物流サービスを展開する物流業界のリーディングカンパニーです。

総合判定

堅実かつ高還元なインフラ物流企業

投資判断のための3つのキーポイント

  • 日本の物流インフラを支える強固な港湾荷役の優位性と参入障壁の高さ。
  • 積極的な株主還元姿勢と高い財務健全性が下支えする安定的な投資環境。
  • 信用取引残高の偏りと、市場全体に対する相対的なモメンタムの弱さ。

企業スコア

観点 スコア 判定理由
成長性 B 堅調な利益成長を維持しているが急拡大には至らず
収益性 A 港湾運送の特異性を活かし高い営業利益率を確保
財務健全性 S 自己資本比率は極めて高く財務リスクは極めて限定的
バリュエーション B 業界平均と比較し妥当な水準で評価されている

注目指標サマリー

指標 業界平均比
株価 5,267円
PER 18.07倍 業界平均14.8倍
PBR 1.35倍 業界平均1.1倍
配当利回り 3.51%
ROE 7.01%

1. 企業概要

上組は、港湾運送業を核として、倉庫、国内・国際物流、工場荷役などを一貫して提供する総合物流企業です。6大港をはじめとする全国の港湾で圧倒的なシェアを持ち、機械の据え付けや重機運送などの特殊物流でも高い技術力を有します。不動産や太陽光事業など多角化も進め、港湾荷役という社会インフラに直結した独自性の高い収益モデルを強みとしています。

2. 業界ポジション

国内港湾運送業界における最大手であり、港湾荷役の操業力や大規模な施設保有により、競合他社に対する高い優位性と参入障壁を築いています。特定の荷主への依存を避け、幅広い産業の物流を支えることで景気変動への耐性も強固です。市場シェア、技術力、拠点の規模において国内物流の安定を担う極めて重要なポジションを維持しています。

3. 経営戦略

中期成長戦略としては、既存の安定した港湾・物流基盤をベースとしつつ、物流最適化による生産性向上を追求しています。最近では、海外進出(インドの倉庫事業取得など)を通じて成長領域の拡大を図っており、国内外での供給網強化に注力しています。決算資料等を通じて公表される経営方針では、資本効率の改善と適切な株主還元を重視しており、安定的なキャッシュ創出による企業価値の維持・拡大を基本戦略としています。

財務品質チェックリスト(Piotroski F-Score)

項目 スコア 判定
総合スコア 7/9 [S]: ✅財務優良
収益性 2/3 経常利益や営業利益などの収益基盤が良好
財務健全性 3/3 負債比率が低く、自己資本比率も強固
効率性 2/3 資産活用効率や売上成長に一定の改善余地あり

収益・健全性・効率性のバランスが取れており、財務体質は極めて強固です。

収益性

営業利益率は12.51%と業界内で高い水準を維持し製造業的な効率性を体現しています。ROEは7.01%で、資本効率には向上の余地が残る水準です。

財務健全性

自己資本比率は78.0%と非常に高く、極めて盤石な財務基盤を有しています。流動比率は2.87と支払能力も全く問題ありません。

キャッシュフロー

指標 金額
営業CF 404億円
フリーCF 329億円

営業活動による安定的なキャッシュ創出が続いており、財務上の懸念点は見当たりません。

利益の質

営業CF/純利益比率は過去の動向からも良好な水準を維持しており、利益がキャッシュとして十分に裏付けられている健全な状態です。

四半期進捗

通期予想に対する営業利益の進捗率は82.3%と極めて順調です。直近の売上高・営業益ともに前年同期比で増加傾向にあり、業績は堅調に推移しています。

バリュエーション

PER 18.07倍、PBR 1.35倍は、業界平均(PER 14.8倍、PBR 1.1倍)と比較してやや高めに評価されていますが、強固な財務体質と安定した物流シェアを勘案すれば適正な水準と言えます。

テクニカルシグナル状況

指標 状態 数値 解釈
MACD 中立 -78.71 / -68.41 トレンド方向性は明確ではない
RSI 中立 41.6 中立的で過熱感も割安感も乏しい
5日線乖離率 +0.59% 短期的な変動は安定
25日線乖離率 -2.41% 短期トレンドから僅かに下振れ
75日線乖離率 -4.12% 中期移動平均線から乖離あり
200日線乖離率 +6.41% 長期トレンドは維持されている

短期的なテクニカル指標は中立であり、方向感を探る局面です。

テクニカル

52週高値から77.5%の位置にあり、株価は高値圏から調整局面にあるといえます。200日移動平均線を上回っており、長期的な上昇基調は崩れていないものの、短期・中期線の下落による上値の重さが意識されます。

市場比較

期間 当銘柄 日経平均
1ヶ月 -4.76% +10.74% -15.50%pt
3ヶ月 -1.81% +11.53% -13.34%pt
6ヶ月 +12.16% +22.35% -10.19%pt
1年 +55.92% +71.36% -15.44%pt

直近のパフォーマンスは日経平均に対してアンダーパフォームしており、市場全体の勢いに対して調整が先行しています。

注意事項

⚠️ 信用倍率5.23倍と高水準のため、将来の売り圧力には注意が必要です。

基本リスク指標

指標 判定 ひとことメモ
ベータ値 0.21 ◎良好 市場平均に対して値動きが緩やか
年間ボラティリティ 20.02% ○普通 比較的安定した値動き
最大ドローダウン -46.5% ▲注意 過去の大幅下落実績は念頭に置くべき
シャープレシオ -0.92 ▲注意 直近の運用効率は低い水準

リスク効率指標

指標 判定 ひとことメモ
ソルティノレシオ 0.49 △やや注意 下落リスクに対する収益性は現状低い
カルマーレシオ 0.19 ▲注意 最大下落からの回復効率が課題

市場連動性

指標 判定 ひとことメモ
市場相関 0.39 ◎良好 市場全体との相関は低く独自の値動き
0.15 変動の多くが個別要因に起因

この銘柄は市場との相関が低く、市場環境に左右されにくい独自のリスク特性を持っています。過去のボラティリティは標準的ですが、最大ドローダウンの深さは注意点です。

投資シミュレーション

> 仮に100万円投資した場合: 年間で±26万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの4%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。

事業リスク

  • 港湾・物流業務における自然災害や事故発生による事業中断リスク。
  • 世界的な貿易停滞や景気減速に伴う物流貨物取扱量の減少。
  • 物流業界における燃料費の高騰や競争激化による営業利益率の低下。

7. 市場センチメント

信用取引状況としては信用倍率が5.23倍となっており、買い残が積み上がっている傾向にあります。将来的な利益確定等の売りが上値を抑える可能性があるため注意が必要です。
主要株主構成:

  • 日本マスタートラスト信託銀行(信託口)
  • 自社共栄会
  • 自社(自己株口)

8. 株主還元

配当利回りは3.51%と、市場平均と比較しても魅力的です。配当性向は50.4%と健全な範囲内にあり、利益成長に応じた適正な還元が継続されています。自己株買いの実績も含め、株主還元意識は比較的高い企業です。

SWOT分析

分類 項目 投資への示唆
💪 強み 強固な物流網
高財務体質
収益の安定性と長期的な存続性が高い
⚠️ 弱み 緩やかなROE
独自相関
短期的な株価押し上げ力が限定的
🌱 機会 海外事業拡大
インフラ安定化
物流需要の持続が業績を下支えする
⛔ 脅威 貿易摩擦リスク
コスト高騰
監視すべき主要な外部環境悪化要因

この銘柄が向いている投資家

投資家タイプ 相性が良い理由
安定配当を求める長期投資家 強固な財務と高水準の配当が安定要因となるため
インフラ投資に関心のある投資家 日本の物流という不可欠なインフラ企業であるため

この銘柄を検討する際の注意点

  • 信用需給の悪化: 信用倍率の高い水準が続くと、上値が重くなる可能性があるためです。
  • 市場全体のモメンタム: 直近で市場平均を下回る動きが見られるため、トレンドの転換を確認することが重要です。

今後ウォッチすべき指標

指標 現状 トリガー条件 注目理由
営業利益率 12.5% 15%以上への上昇 利益効率改善の判断
信用倍率 5.23倍 3倍以下への改善 受給環境の健全化

付録: エグゼクティブサマリー内、企業スコア判定基準

  • 成長性: S(15%以上) / A(10-15%) / B(5-10%) / C(0-5%) / D(マイナス)
  • 収益性: S(ROE15%以上/営益率15%以上) / A(ROE10-15%または営益率10-15%) / B(ROE8-10%または営益率5-10%) / C(ROE5-8%または営益率3-5%) / D(ROE5%未満かつ営益率3%未満)
  • 財務健全性: S(自己資本比率60%以上/流動比率200%以上/F-Score7点以上) / A(自己資本比率40-60%/流動比率150%以上/F-Score5-6点) / B(自己資本比率30-40%/F-Score3-4点) / C(自己資本比率20-30%/F-Score1-2点) / D(自己資本比率20%未満/F-Score0点)
  • バリュエーション: S(PER/PBR業界平均の70%以下) / A(80-90%) / B(90-110%) / C(110-130%) / D(130%以上)

企業情報

銘柄コード 9364
企業名 上組
URL http://www.kamigumi.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 5,267円
EPS(1株利益) 291.40円
年間配当 3.51円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 8.0% 20.2倍 8,663円 10.5%
標準 6.2% 17.6倍 6,910円 5.6%
悲観 3.7% 14.9倍 5,222円 -0.1%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 5,267円

目標年率 理論株価 判定
15% 3,446円 △ 53%割高
10% 4,303円 △ 22%割高
5% 5,430円 ○ 3%割安

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

競合他社

企業名 コード 現在値(円) 時価総額(億円) PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 配当利回り(%)
NIPPON EXPRESSホールディングス 9147 4,121 10,014 16.69 1.20 7.2 2.42
三菱倉庫 9301 1,409 5,102 15.46 1.27 6.0 2.55
山九 9065 8,489 4,490 14.96 1.48 10.2 2.78

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.1.0)」によって自動生成されました。

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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

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