1. 企業情報
小津産業株式会社は、電子機器、医療、化粧品、産業材料向けの不織布を輸入、加工、販売、輸出する企業です。主な製品には、半導体向けの不織布、クリーンルーム製品、医療用ガーゼ、家庭用紙製品などがあります。江戸時代に設立された老舗企業で、国内の半導体向け不織布市場で首位を占めています。
2. 業界のポジションと市場シェア
小津産業は、特に半導体向け不織布で高い市場シェアを持ち、旭化成との共同開発により競争優位性を確立しています。しかし、業界全体の競争が激化しており、コスト管理や新製品開発が課題となっています。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、電子機器、医療、化粧品分野での成長を目指し、製品の多様化と新市場の開拓を進めています。中期経営計画では、環境配慮型製品の開発や、国内外の販売ネットワークの強化が重点施策とされています。
4. 事業モデルの持続可能性
小津産業の収益モデルは、安定した需要が見込まれる電子機器や医療分野に依存しています。市場ニーズの変化に対しては、製品の改良や新製品の投入で柔軟に対応しています。
5. 技術革新と主力製品
技術開発においては、環境に優しい素材の開発や生産工程の効率化を進めています。主力製品は半導体向け不織布であり、これが収益の大部分を占めています。
6. 株価の評価
現在の株価は1,704円で、PERは29.83倍、PBRは0.79倍です。業界平均PER（10.1倍）およびPBR（0.7倍）と比較すると、株価は割高に見えます。
7. テクニカル分析
直近の株価推移では、1700円台での取引が続いており、年初来高値（1,823円）からは下落しています。現在は安値圏に近い状況です。
8. 財務諸表分析
過去12か月の売上高は約1,012億円、営業利益は約53億円、純利益は約55億円です。自己資本比率は73.3%と高く、財務の安定性が見られます。ROEは3.02%で、収益性に課題が残ります。
9. 株主還元と配当方針
配当利回りは1.47%で、1株当たり配当は25円が予想されています。配当性向は39.15%と適度な水準ですが、特別配当は行われていません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は安定しているものの、過去数日の取引量はやや減少傾向にあります。市場全体の動向や業界ニュースが株価に影響を与える可能性があります。
11. 総評
小津産業は、半導体向け不織布市場での強みを活かしつつ、新たな市場開拓や製品開発に注力しています。財務状況は安定していますが、株価は業界平均と比較して割高であり、今後の成長戦略が重要です。投資判断は慎重に行う必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 7487 |
| 企業名 | 小津産業 |
| URL | http://www.ozu.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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