1. 企業情報

企業名: 櫻島埠頭株式会社 (Sakurajima Futo Kaisha, Ltd.)
概要: 大阪港を拠点とする商業埠頭会社。主にばら貨物(石炭、コーク、原塩、ソーダ灰、チタン原料など)や液体貨物(石油製品、化学品類など)の取り扱い、物流倉庫(冷蔵・低温倉庫を含む)の運営、太陽光発電事業を行っている。

事業内容:

  • ばら貨物: 54(-2)
  • 液体貨物: 33(+34)
  • 物流倉庫: 13(+38)
  • その他: 0(+37)(2024.3)

設立年月日: 1948年2月12日
住所: 〒554-0032 大阪市此花区梅町1-1-11
代表者名: 谷本 祐介
従業員数: 92人
平均年齢: 46.8歳
平均年収: 5,620千円

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内での競争優位性や課題:

  • 競争優位性: 大阪唯一の商業埠頭会社であり、ばら貨物や液体貨物の取り扱いにおいて高い専門性を持つ。
  • 課題: 業界全体の低成長傾向や、環境規制の厳格化による設備投資の増加などが課題となる。

3. 経営戦略と重点分野

経営陣が掲げるビジョンや戦略:

  • 競争力のある事業基盤を形成し、ステークホルダーへの貢献を目指す。
  • 中長期的な視点に立った事業ポートフォリオの改善、新規ビジネスの開拓、地場産業との関係強化。

中期経営計画の具体的な施策や重点分野:

  • ばら貨物: 設備の更新工事、新たな設備投資を検討。
  • 液体貨物: メンテナンス、タンクの更新・新設を含めた設備投資を検討。
  • 倉庫事業: パートナー様との連携強化、収益改善に向けた取り組みを検討。

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:

  • 事業モデルはばら貨物、液体貨物、物流倉庫の三本柱であり、これらはいずれも需要の高い分野である。
  • 市場ニーズの変化に対応するため、設備投資や新規事業の開拓に積極的に取り組んでいる。

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向や独自性:

  • 設備投資による技術革新に注力しており、特にばら貨物や液体貨物の取り扱い設備の更新が計画されている。

収益を牽引している製品やサービス:

  • ばら貨物、液体貨物、物流倉庫が主力事業であり、これらのサービスが収益の中心となっている。

6. 株価の評価

EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:

  • EPS(会社予想): 132.03円
  • BPS(実績): 4,537.69円
  • PER(会社予想): 13.30倍

現在の株価1,756円に対して、BPSベースでは割高感があるが、EPSベースでは適正水準と言える。

7. テクニカル分析

株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:

  • 52週高値: 2,469円、52週安値: 1,311円
  • 現在の株価1,756円は52週高値から約40%下落しており、安値圏に位置している。

8. 財務諸表分析

売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:

  • 売上高(過去12か月): 42.7億円
  • 利益率(過去12か月): 6.51%
  • ROE(過去12か月): 4.41%
  • ROA(過去12か月): 1.80%
  • キャッシュフロー(直近四半期): 664百万円

過去数年分の比較では、売上高と利益率は上昇傾向にあり、ROEも健全な水準を維持している。

9. 株主還元と配当方針

配当利回りや配当性向の分析:

  • 配当利回り(会社予想): 2.28%
  • 年間配当予想: 60円
  • 配当性向: 20.17%

配当利回りは中程度であり、配当性向も適正水準を維持している。

自社株買いなどの株主還元策:

  • 自社株買いの情報は提供されていない。

10. 株価モメンタムと投資家関心

株価の直近の変動傾向(上昇・下降の勢い):

  • 直近10日間の株価は1,711円から1,759円まで変動しており、上昇傾向にある。

株価への影響を与える要因:

  • 業績予想の修正や、設備投資計画の発表が影響を与える可能性がある。

11. 総評

各分析結果を簡潔にまとめ、全体的な見解を整理:

  • 櫻島埠頭は大阪港を拠点とする商業埠頭会社であり、ばら貨物、液体貨物、物流倉庫の三本柱で事業を展開している。
  • 業界内での競争優位性は高いが、市場の低成長傾向や環境規制への対応が課題である。
  • 中期経営計画では、設備投資による事業基盤の強化と新規事業の開拓を掲げている。
  • 技術革新により収益モデルの持続可能性は高い。
  • 株価は安値圏に位置しており、テクニカル面では買い場がある可能性がある。
  • 財務面では健全なROEとROAを維持しており、株主還元も適正水準である。
  • 全体的な見解として、設備投資による事業基盤強化と市場ニーズへの適応力が強みであり、株価の見直しが期待される。

企業情報

銘柄コード 9353
企業名 櫻島埠頭
URL http://www.sakurajima-futo.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 運輸・物流 – 倉庫・運輸関連業

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