1. 企業情報
新光商事（8141）は、電子部品・デバイスの専門商社です。半導体を中心に、電子部品全般を取り扱い、産業用機器、遊技機向けに強みを持っています。ルネサス製品を主力としていましたが、2024年に代理店契約を解消しました。事業は電子部品事業、アセンブリ事業、その他事業に分かれています。
2. 業界のポジションと市場シェア
新光商事は、電子部品商社として一定の地位を確立しています。特に産業用機器や遊技機分野に強みを持つことが特徴です。ルネサスとの代理店契約解消は、今後の事業展開に影響を与える可能性があります。業界内では、競合他社との差別化、新たな顧客開拓が課題となります。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、ルネサスとの契約解消後の事業戦略を明確にする必要があります。遊技機向けに加え、産業用機器向けの需要を取り込み、新たな顧客を開拓していくことが重要です。中期経営計画については、詳細な情報が不足しているため、今後の発表に注目する必要があります。
4. 事業モデルの持続可能性
電子部品業界は、技術革新が速く、市場ニーズの変化も激しいため、常に変化への対応が求められます。ルネサスとの契約解消は、収益構造に影響を与える可能性があります。新たな仕入れ先との関係構築、顧客ニーズへの迅速な対応が、事業の持続可能性を左右します。
5. 技術革新と主力製品
新光商事は、半導体を中心とした電子部品を扱っています。技術革新の速い業界において、最新の製品をいち早く提供し、顧客のニーズに応えることが重要です。ルネサス製品に依存していた状況から脱却し、多様な製品ラインナップを構築することが、今後の成長の鍵となります。
6. 株価の評価
- 株価: 760.0円 (2025年4月15日終値)
- PER（会社予想）: 49.84倍
- PBR（実績）: 0.42倍
- EPS（会社予想）: 15.25円
- BPS（実績）: 1,789.71円
- 配当利回り（会社予想）: 2.04%
PERは業界平均（12.1倍）と比較して高く、割高感があります。PBRは低く、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年4月8日に高値925円をつけた後、下落傾向にあります。50日移動平均線（920.76円）と200日移動平均線（944.26円）を下回っており、下落トレンドにあると判断できます。年初来高値1,049円、年初来安値703円。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は175,847百万円、2023年3月期は179,076百万円と、減少傾向にあります。
- 営業利益: 2024年3月期は4,879百万円、2023年3月期は7,129百万円と、減少しています。
- 経常利益: 2024年3月期は4,666百万円、2023年3月期は6,881百万円と、減少しています。
- 当期純利益: 2024年3月期は3,194百万円、2023年3月期は4,706百万円と、減少しています。
- ROE: 2024年3月期は5.96%
- 自己資本比率: 55.4%
売上高、利益ともに減少傾向にあり、業績は悪化しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.04%
- 1株配当（会社予想）: 15.50円
- 配当性向: 94.61%
- 自社株買い: 過去のデータからは確認できません。
配当利回りは平均的ですが、配当性向が高く、業績悪化の影響を受けやすい可能性があります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱いです。信用買い残は減少し、信用売り残は増加しており、投資家の関心は低下している可能性があります。
11. 総評
新光商事は、電子部品商社として一定の地位を確立していますが、業績は悪化傾向にあります。ルネサスとの代理店契約解消は、今後の事業展開に大きな影響を与える可能性があります。株価は割高感があり、テクニカル的にも下落トレンドです。今後の業績回復と、新たな事業戦略の展開に注目する必要があります。投資判断は慎重に行うべきです。
企業情報
| 銘柄コード | 8141 |
| 企業名 | 新光商事 |
| URL | http://www.shinko-sj.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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