1. 企業情報
- 事業内容: 柿安本店は、精肉、惣菜、和菓子、レストラン、食品の製造・販売を行う食品会社です。特に松阪牛などの高級牛肉に強みを持っています。百貨店を中心に店舗を展開し、外食事業も手掛けています。
- 特徴: 老舗の精肉店であり、高品質な商品と多様な事業展開が特徴です。和菓子事業の育成にも力を入れています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内でのポジション: 百貨店や駅ビルなどへの出店を軸に、高級食材を提供するブランドとして一定の地位を確立しています。
- 競争優位性: 松阪牛を中心とした高品質な商品と、多様な事業展開による収益源の分散が強みです。
- 課題: 原材料価格の高騰や、消費者の節約志向の高まりが業績に影響を与える可能性があります。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営ビジョン: 詳細な情報は開示されていませんが、高品質な食品の提供を通じて顧客満足度を高めることを目指していると考えられます。
- 中期経営計画: 2025年4月期第3四半期決算短信によると、既存店および複合型店舗の収益改善に注力しています。年末年始の販促強化も行っています。
- 重点分野:
- 既存店の収益改善
- 複合型店舗の展開
- WEB予約サービスの拡充と販促強化
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 精肉、惣菜、和菓子、レストラン、食品と多角的な事業展開により、収益の安定化を図っています。
- 市場ニーズへの適応力: 高品質な商品を提供することで、一定の顧客ニーズを確保しています。しかし、原材料価格高騰や消費者の節約志向への対応が課題となります。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向: 開示情報からは、具体的な技術開発に関する情報は得られていません。
- 主力製品: 松阪牛などの高級精肉、惣菜、和菓子が収益を牽引しています。
6. 株価の評価
- 株価: 3,005円（2025年4月15日終値）
- PER (会社予想): 26.98倍（業界平均：19.5倍）
- PBR (実績): 1.88倍（業界平均：1.3倍）
- EPS (会社予想): 111.38円
- BPS (実績): 1,594.54円
- 評価: PER、PBRともに業界平均を上回っており、割高感があります。
7. テクニカル分析
- 株価推移: 直近10日間の株価は、3,000円前後で推移しています。年初来高値は3,185円、年初来安値は2,688円です。
- 移動平均線: 50日移動平均線は2,940.02円、200日移動平均線は2,755.72円です。
- 判断: 株価は50日移動平均線を上回っており、上昇トレンドにあると判断できます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月の売上高は37,052百万円。
- 営業利益: 過去12ヶ月の営業利益は2,201百万円。
- 純利益: 過去12ヶ月の親会社株主に帰属する当期純利益は1,400百万円。
- ROE (実績): 8.08%
- 自己資本比率 (実績): 81.4%
- 分析:
- 売上高は横ばい傾向です。
- 2025年4月期第3四半期は、売上高、営業利益、経常利益、純利益が前年同期比で減少しています。
- 自己資本比率は高く、財務体質は良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り (会社予想): 2.83%
- 1株配当 (会社予想): 85.00円
- 配当性向: 72.47%
- 株主還元策: 配当を実施しています。
- 分析: 配当利回りは平均的ですが、配当性向は高めです。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価の変動: 直近10日間の株価は、上昇と下降を繰り返しています。
- 信用取引: 信用買い残は減少、信用売り残は増加しており、売り圧力が強まっています。
- 株価への影響要因:
- 原材料価格の高騰
- 消費者の節約志向
- 既存店および複合型店舗の収益改善の進捗
- 年末年始の販促効果
11. 総評
柿安本店は、高級食材を提供する老舗企業として、安定した収益基盤を持っています。しかし、足元では売上高の減少、利益の悪化が見られます。PER、PBRは割高感があり、株価は上昇トレンドにあるものの、今後の業績回復と、原材料価格高騰や消費者の節約志向への対応が重要です。
配当利回りは平均的で、株主還元にも積極的です。
企業情報
| 銘柄コード | 2294 |
| 企業名 | 柿安本店 |
| URL | http://www.kakiyasuhonten.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
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