1. 企業情報
- 企業名: 株式会社JVCケンウッド
- 本社所在地: 横浜市神奈川区守屋町3-12
- 設立: 2008年10月1日(前身は1927年創業の日本ビクター)
- 従業員数: 15,541人
- 事業内容: JVCケンウッドは、主に以下3つの分野で事業を展開しています。
- モビリティ&テレマティクスサービス:カーナビ、カーオーディオ、ドライブレコーダーなど車載関連機器やテレマティクスソリューション
- セーフティ&セキュリティ:業務用無線機、監視カメラ、医療用画像表示システムなど
- エンタテインメントソリューションズ:プロ用ビデオカメラ、ヘッドホン、家庭用オーディオ、CD/DVD等のメディア・コンテンツ
- その他、電子機器の受託製造サービス(EMS)も展開
主なブランドは「JVC」「ビクター」「KENWOOD」。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内ポジション: 車載機器分野では国内外で一定のシェアを持つ中堅メーカー。セーフティ&セキュリティ分野では北米市場向け業務用無線機で高い存在感を示す。
- 競争優位性:
- 長年培った音響・映像技術、ブランド力
- 車載機器のOEM供給力、グローバル展開
- 業務用無線機では北米公共安全市場での強み
- 課題:
- グローバル競争の激化(特に中国・韓国メーカー)
- 米国関税措置等の外部リスク
- 市販AV機器市場の縮小
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣のビジョン・戦略: 「成長分野への集中と事業構造改革」を掲げ、選択と集中を推進。
- 中期経営計画の重点施策:
- モビリティ&テレマティクス分野のOEM事業強化、国内用品事業の拡大
- セーフティ&セキュリティ分野で北米公共安全市場向け無線機の拡販
- エンタテインメント分野の黒字化、メディア・コンテンツビジネスの強化
- 生産・販売体制の効率化とコスト構造改革
- 米国関税リスクへの対応
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 車載機器のOEM供給、業務用無線機の販売、メディア・コンテンツ事業の多角化による収益基盤
- 市場ニーズ適応力:
- 車載分野ではCASE(コネクテッド・自動運転等)対応
- セキュリティ分野ではIoT化への対応
- 市販製品の絞り込みと業務用・法人向けへのシフト
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発動向・独自性:
- 長年の音響・映像技術をベースに、車載情報機器・ドライブレコーダー等で技術力を発揮
- テレマティクスやIoT領域への技術展開
- 主力製品・サービス:
- カーナビ・カーオーディオ・ドライブレコーダー(モビリティ分野)
- 業務用無線機・監視カメラ(セーフティ分野)
- プロ用カメラ・ヘッドホン・メディア(エンタテインメント分野)
6. 株価の評価
- EPS(会社予想): 94.57円
- BPS(実績): 845.07円
- PER(会社予想): 13.37倍(業界平均24.2倍)
- PBR(実績): 1.50倍(業界平均1.6倍)
- 株価(5/13終値): 1,264.5円
評価:
PER・PBRともに業界平均よりやや割安な水準。EPS・BPSから見ても現状の株価は財務内容に対し過度な割高感は見られない。
7. テクニカル分析
- 年初来高値: 1,832円
- 年初来安値: 901円
- 50日移動平均: 1,174.39円
- 200日移動平均: 1,366.59円
- 直近株価推移: 4月末~5月中旬にかけて急上昇し、直近10営業日で1,060円台から1,260円台へ上昇。現在は50日線を上回り、200日線を下回る水準。
- 現状: 直近は上昇トレンドだが、年初来高値からはやや下落した位置。短期的には高値圏に接近しつつあるが、過熱感は限定的。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 370,308百万円(前年比+3.0%)
- 営業利益: 21,792百万円(前年比+19.6%)
- 当期純利益: 20,276百万円(前年比+55.8%)
- 営業利益率: 5.9%
- ROE: 16.90%
- ROA: 4.30%
- 自己資本比率: 39.9%
- 営業キャッシュフロー: 31,452百万円
- 有利子負債比率: 38.34%
- 財務傾向:
- 近年、売上・利益ともに増加傾向。2025年3月期は過去最高益を記録。
- キャッシュフローも堅調で、自己資本比率も安定。
- 2026年3月期は米国関税影響で減益予想。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想): 1.42%
- 1株配当(会社予想): 18.00円
- 配当性向: 11.19%
- 自社株買い: 実施決議あり
- 方針: 配当性向は低めで、安定配当を維持しつつ自己株式取得も実施。財務基盤強化と株主還元のバランスを重視。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 株価変動傾向: 直近1か月で大幅上昇。出来高も増加傾向で投資家の関心が高まっている。
- 影響要因:
- 業績好調・過去最高益の発表
- 米国関税リスクの顕在化
- 自社株買い発表
- セグメント別の堅調な事業進捗
11. 総評
JVCケンウッドは、車載機器・無線通信・エンタテインメントの3分野で堅実な成長を続けており、2025年3月期は過去最高益を達成しました。財務基盤は安定しており、ROEも高水準を維持しています。株価は直近で上昇していますが、PER・PBRなどのバリュエーション指標では業界平均と比較して割安感も見られます。今後は米国関税の影響による減益リスクが想定されるものの、成長分野への集中やコスト構造改革などを通じて、中長期的な事業の持続性が期待されます。配当や自社株買いによる株主還元も継続しており、投資家からの注目度も高い状況です。
企業情報
銘柄コード | 6632 |
企業名 | JVCケンウッド |
URL | https://www.jvckenwood.com/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (2.0.0)」によって自動生成されました。
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