1. 企業情報
新日本理化は、オレオケミカルを主力とする化学製品メーカーです。具体的には、脂肪酸、エステル、グリセリン、界面活性剤、可塑剤などの製品を製造・販売しています。これらの製品は、化粧品、医薬品、食品、工業製品など、幅広い分野で使用されています。特に、アルコールや水素添加技術に強みを持っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
新日本理化は、オレオケミカル分野において一定の地位を確立していると考えられます。しかし、詳細な市場シェアに関するデータは入手できませんでした。競争環境としては、大手化学メーカーや、同様の製品を扱う中小企業との競争が考えられます。
競争優位性:
- 水素添加技術に強み
- 幅広い製品ラインナップ
- 長年の事業経験と顧客基盤
課題:
- 原材料価格の変動リスク（油脂相場など）
- 中国からの安価な製品との競争激化
- 市場ニーズの変化への対応
3. 経営戦略と重点分野
2022年3月期から2026年3月期までの中期経営計画に基づき、モノづくり力の向上と事業ポートフォリオの組換えに注力しています。
具体的な施策:
- 生産・設備保全・品質管理体制の見直しによる生産ロス低減
- 調達ソースの多様化による事業基盤強化
- 製品ラインアップの見直し、環境貢献製品の開発・用途開拓など、事業構造転換
4. 事業モデルの持続可能性
新日本理化の事業モデルは、幅広い分野への製品供給を通じて安定した収益を確保することを目指しています。しかし、原材料価格の変動や、競合他社との競争激化といったリスクも存在します。
市場ニーズの変化への適応力:
- 高機能製品の開発や環境対応製品への注力により、変化する市場ニーズに対応しようとしています。
5. 技術革新と主力製品
新日本理化は、水素添加技術などの技術を強みとしています。
収益を牽引している製品:
- 高機能製品が収益を牽引していると推測されます。
6. 株価の評価
- 株価: 189.0円（2025年5月27日）
- PER（会社予想）: 12.75倍（業界平均：15.9倍）
- PBR（実績）: 0.39倍（業界平均：0.7倍）
- EPS（会社予想）: 14.75円
- BPS（実績）: 477.07円
上記の指標から、新日本理化の株価は、同業他社と比較して割安であると判断できます。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年5月14日から2025年5月27日まで株価は185円から193円の間を推移しており、50日移動平均線（189.78円）と200日移動平均線（194.93円）を下回っています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去12ヶ月で327億円。前期比で0.5%減少。
- 営業利益: 過去12ヶ月で8.29億円。前期比129.2%増と大幅増益。
- 当期純利益: 過去12ヶ月で5.22億円。前期比136.5%増と大幅増益。
- ROE（実績）: 3.03%
- ROA（過去12か月）: 1.34%
- 自己資本比率（実績）: 47.4%
売上高は減少していますが、営業利益、当期純利益は大幅に増加しており、収益性は改善しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.13%
- 1株配当（会社予想）: 4.00円
- 配当性向: 不明
- 自社株買い: 実施の発表はありません。
2025年3月期の配当は4.00円と、前期の0円から増配となっています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近の株価変動: 過去10日間の株価は185円から193円の間を推移しており、方向感に欠ける展開となっています。
- 信用取引: 信用買い残は増加傾向、信用倍率は13.85倍と高い水準にあります。
11. 総評
新日本理化は、オレオケミカル分野で一定の地位を確立しており、水素添加技術などの強みを持っています。2025年3月期は、売上高は減少したものの、営業利益、当期純利益は大幅に増加し、収益性が改善しています。株価は割安な水準にあり、配当も実施しています。
* 原材料価格の変動リスク
* 中国からの安価な製品との競争激化
* 今後の業績見通し（2026年3月期の業績予想は減収減益）
* 信用買い残の多さ
企業情報
| 銘柄コード | 4406 |
| 企業名 | 新日本理化 |
| URL | http://www.nj-chem.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
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