1. 企業情報
エイベックス株式会社は、音楽ソフトの企画・制作・販売を主軸とするエンタテインメント企業です。音楽だけでなく、アニメ・映像、デジタル、海外事業も展開しており、多角的な事業ポートフォリオを持っています。近年は、ライブ・イベント、映像配信などの非CD分野を強化し、収益基盤の拡大を図っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
エイベックスは、日本の音楽業界において大手の一角を占めています。特に、若者向けの音楽アーティストを多数抱え、ライブ・イベント事業においても高い実績を持っています。
競争優位性:
- 人気アーティストの育成力
- ライブ・イベント事業のノウハウ
- アニメ・映像分野への進出
課題:
- 音楽ソフト市場の縮小
- デジタル配信への対応
- 海外事業の収益性向上
3. 経営戦略と重点分野
エイベックスは、中期経営計画「avex vision 2027」を掲げ、才能の発掘と育成に重点を置いています。グローバル展開を視野に入れ、IP（知的財産）の創出・育成、パートナー企業との協業を強化しています。
重点分野:
- 才能の発掘・育成への投資
- グローバルIPの創出・育成
- 既存IPの価値最大化
- パートナー企業との協業強化
4. 事業モデルの持続可能性
エイベックスの収益モデルは、音楽ソフト販売、デジタル配信、ライブ・イベント、アニメ・映像など多岐にわたります。市場ニーズの変化に対応するため、デジタル配信やライブ・イベント事業を強化し、収益源の多様化を図っています。
持続可能性への課題:
- 音楽ソフト市場の縮小に対応できるか
- デジタル配信における競争激化
- ライブ・イベント事業の安定的な運営
5. 技術革新と主力製品
エイベックスは、音楽・映像配信プラットフォームの開発・運営、ブロックチェーン技術の活用など、デジタル分野での技術革新に取り組んでいます。
主力製品/サービス:
- 音楽ソフト
- デジタル音楽配信
- ライブ・イベント
- アニメ・映像作品
6. 株価の評価
- 株価: 1256.0円 (2025年6月5日)
- PER（会社予想）: 44.47倍 (業界平均: 23.2)
- PBR（実績）: 1.06倍 (業界平均: 2.3)
- EPS（会社予想）: 28.31円
- BPS（実績）: 1,182.34円
PERは業界平均と比較して高く、割高感があります。PBRは業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、1200円から1300円の間を変動しており、200日移動平均線は1396.48円です。50日移動平均線は1267.16円です。
2025年5月23日には1200円まで下落しましたが、その後は持ち直しています。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2024年3月期は1316億91百万円（前期比1.3%減）
- 営業利益: 2024年3月期は18億19百万円の損失（前期は12億65百万円の利益）
- 当期純利益: 2024年3月期は11億38百万円（前期比15.4%増）
- ROE（実績）: 2.16%
- 自己資本比率（実績）: 47.3%
売上高は減少、営業利益は損失となりましたが、特別利益により当期純利益は増加しました。自己資本比率は47.3%と安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 3.97%
- 1株配当（会社予想）: 50.00円
- 配当性向: 191.50%
- 自社株買い: なし
配当利回りは3.97%と、ある程度の水準です。配当性向は191.50%と高くなっています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は、5月23日に1200円まで下落後、1250円～1300円の間で推移しています。
株価への影響要因:
- 業績動向（特に音楽事業の回復）
- 新アーティストの育成状況
- ライブ・イベントの開催状況
- デジタル配信の売上
- 市場全体の動向
11. 総評
エイベックスは、音楽業界大手として、多角的な事業展開を行っています。中期経営計画に基づき、才能の発掘・育成、グローバル展開を推進しています。
2024年3月期の業績は、売上高が減少、営業利益が損失となりましたが、当期純利益は増加しました。
株価はPERが高く、割高感がありますが、配当利回りも一定水準を維持しています。
企業情報
| 銘柄コード | 7860 |
| 企業名 | エイベックス |
| URL | http://www.avex.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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