1. 企業情報
OUGホールディングス(8041)は、大阪中央市場を基盤とする水産物卸売大手です。水産物の卸売を主力とし、養殖、食品加工、物流事業も展開しています。国内最大規模の市場外取引の拡大を目指し、多様な事業を通じて収益基盤を強化しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
OUGホールディングスは、水産物卸売業界において国内最大規模の企業の一つです。大阪中央市場での強固な基盤を活かし、市場外取引の拡大や養殖事業への参入など、事業の多角化を進めています。
競争優位性:
- 大阪中央市場という強固な基盤
- 水産物の卸売から養殖、加工、物流まで手掛ける事業の多角化
課題:
- 水産資源の価格変動や供給量の不安定さ
- 競合他社との価格競争
- 消費者の嗜好の変化への対応
3. 経営戦略と重点分野
OUGホールディングスは、中期経営計画「OUGグループ中期経営計画2024」に基づき、以下の分野に注力しています。
* 鮮魚事業の強化
* 商品力の強化
* 関東マーケットの深耕・拡大
* 海外事業の拡大
* サステナブルな事業活動の推進
4. 事業モデルの持続可能性
OUGホールディングスの収益モデルは、水産物の安定供給と多様な販売チャネルの確保に依存しています。市場ニーズの変化に対応するため、養殖事業や食品加工事業への参入、海外事業の拡大など、事業の多角化を図っています。
持続可能性への課題:
- 水産資源の持続可能性への配慮
- 消費者の健康志向への対応
- 環境負荷の低減
5. 技術革新と主力製品
OUGホールディングスは、水産物の品質管理や加工技術の向上に取り組んでいます。
主力製品:
- 水産物(鮮魚、冷凍魚、加工品など)
- 養殖魚(ブリ、タイなど)
6. 株価の評価
- 株価: 3,465.0円 (2025年6月13日)
- EPS(会社予想): 611.25円
- PER(会社予想): 5.67倍 (業界平均: 10.1)
- BPS(実績): 6,585.95円
- PBR(実績): 0.53倍 (業界平均: 0.7)
現在の株価は、会社予想EPSに基づくとPER5.67倍と、業界平均10.1倍と比較して割安な水準です。PBRも0.53倍と、業界平均0.7を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価推移を見ると、2025年6月12日に年初来高値3,545円を記録した後、株価は下落傾向にあります。50日移動平均線3120.74円、200日移動平均線2818.00円を上回っており、中期的な上昇トレンドを示唆しています。
8. 財務諸表分析
売上高:
- 2024年3月期: 350,092百万円(前年同期比+5.1%)
営業利益:
- 2024年3月期: 5,100百万円(前年同期比+63.4%)
経常利益:
- 2024年3月期: 5,891百万円(前年同期比+50.6%)
当期純利益:
- 2024年3月期: 4,527百万円(前年同期比+25.1%)
ROE(実績): 13.61%
自己資本比率(実績): 39.4%
売上高、営業利益、経常利益、当期純利益は増加傾向にあります。ROEも高く、収益性の高い経営を示しています。自己資本比率も39.4%と、財務基盤は安定しています。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想): 2.94%
- 1株配当(会社予想): 102.00円
- 配当性向: 7.25%
OUGホールディングスは、安定的な配当を重視しており、配当利回りも2.94%と、ある程度の水準を維持しています。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は下落傾向にあり、モメンタムは弱まっています。信用買残は増加、信用売残は減少しており、個人投資家の買い意欲が強い状況です。
株価への影響要因:
- 水産物の価格変動
- 業績発表
- 市場全体の動向
11. 総評
OUGホールディングスは、水産物卸売業界で強固な基盤を持ち、業績も好調です。株価は割安感があり、配当利回りも魅力的です。中期経営計画に基づき、事業の多角化を進めており、今後の成長も期待できます。ただし、水産資源の価格変動や市場動向など、注意すべき点もあります。
企業情報
銘柄コード | 8041 |
企業名 | OUGホールディングス |
URL | http://www.oug.co.jp/ |
市場区分 | スタンダード市場 |
業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
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