1. 企業情報
東和薬品は、ジェネリック医薬品（後発医薬品）の大手企業です。循環器系医薬品に強みを持ち、国内2強の一角を占めています。開業医向けに販売網を築き、現在は薬局への販売も拡大しています。ヘルスケア事業にも参入しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
東和薬品は、国内ジェネリック医薬品市場において、上位のシェアを占めています。ジェネリック医薬品市場は、政府の推進もあり、今後も成長が見込まれます。競争環境は激しく、価格競争や品質管理が重要な課題です。
3. 経営戦略と重点分野
東和薬品は、第6期中期経営計画「PROACTIVE III」に基づき、国内ジェネリック医薬品事業の強化、新規市場・新規事業の基盤確立、グループシナジーの創出を目指しています。具体的には、増産体制の強化、品質管理体制の強化、新製品の投入、健康関連事業の展開などを重点分野としています。
4. 事業モデルの持続可能性
ジェネリック医薬品は、新薬の特許期間終了後に参入するため、市場ニーズは安定しています。しかし、薬価改定の影響を受けやすく、価格競争も激しいため、コスト削減や効率的な生産体制が重要になります。また、長期収載品の選定療養導入など、新たな制度への対応も求められます。
5. 技術革新と主力製品
東和薬品は、ジェネリック医薬品の開発・製造技術を基盤としています。主力製品は、循環器系を中心に、消化器系、神経系、アレルギー疾患などの治療薬です。
6. 株価の評価
- 株価: 2,992円
- EPS（会社予想）: 359.56円
- PER（会社予想）: 8.32倍 (業界平均: 27.8倍)
- BPS（実績）: 3,486.40円
- PBR（実績）: 0.86倍 (業界平均: 1.4倍)
PER、PBRともに業界平均を下回っており、割安感があります。
7. テクニカル分析
直近10日間の株価は、3,000円近辺で推移しており、50日移動平均線（2,757.64円）と200日移動平均線（2,919.22円）を上回っています。年初来高値は3,395円、年初来安値は2,298円です。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 2025年3月期は259,594百万円（前期比13.9%増）と増収。
- 営業利益: 2025年3月期は23,242百万円（前期比31.7%増）と大幅増益。
- 経常利益: 2025年3月期は26,152百万円（前期比6.8%増）。
- 当期純利益: 2025年3月期は18,986百万円（前期比17.4%増）。
- ROE（実績）: 11.59%
- 自己資本比率（実績）: 36.5%
売上高、利益ともに増加しており、業績は好調です。ROEも10%を超えており、良好な水準です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.67%
- 1株配当（会社予想）: 80.00円
- 配当性向: 18.15%
- 自社株買い: なし
配当利回りは、まずまずの水準です。
10. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は上昇傾向にあり、出来高も増加しています。信用買い残は減少し、信用売り残は増加しています。
11. 総評
東和薬品は、ジェネリック医薬品市場における高い競争力と、好調な業績が評価できます。PER、PBRは割安であり、今後の成長も期待できます。ただし、薬価改定や競争激化などのリスク要因も考慮する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 4553 |
| 企業名 | 東和薬品 |
| URL | http://www.towayakuhin.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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