1. 企業情報
企業名: コスモス薬品
本社所在地: 福岡市博多区博多駅東2-10-1
設立: 1991年4月
代表者: 横山 英昭
従業員数: 5,324人（平均年齢31.1歳、平均年収4,610千円）
事業内容:
– 九州を中心に全国へ展開するドラッグストアチェーン
– 医薬品、化粧品、日用品、食品を幅広く取り扱い
– 食品比率が高く（全体の約60%）、郊外型大型店舗での「毎日低価格」戦略が特徴
– オンライン販売も実施
2. 業界のポジションと市場シェア
- 九州を地盤とし、全国展開を進めるドラッグストア大手
- 食品比率が高い点や、大型店舗での大量陳列・低価格戦略が他社との差別化要因
- 競合にはマツモトキヨシHD、ウエルシアHD、ツルハHD等が存在
- 近年は業界再編や競争激化が進む中、コスモス薬品は食品の強みと価格訴求力でシェア拡大を図る
- ただし、人口減少や競争激化、インフレによるコスト増加などの課題も存在
3. 経営戦略と重点分野
- 「毎日低価格」戦略を軸に、価格競争力と利便性で顧客獲得を目指す
- 食品の品揃え強化による来店頻度の向上
- 郊外型大型店舗の新規出店を継続（全国展開を推進）
- オンライン販売チャネルの拡充
- 2025年5月期決算短信では中期経営計画の詳細は未記載だが、今後も売上・利益成長を見込む
4. 事業モデルの持続可能性
- 食品・日用品の高回転型ビジネスモデルで安定した需要を確保
- 「毎日低価格」戦略により、景気変動や消費者の節約志向にも対応
- 競争激化やコスト上昇リスクに対し、効率的な店舗運営・物流体制の強化が課題
- 新規出店による成長余地はあるものの、出店余地や人件費増加への対応が今後の持続性の鍵
5. 技術革新と主力製品
- 特筆すべき独自技術やイノベーションの記載はなし
- 主力は医薬品・化粧品・日用品・食品
- 食品比率が高い点が他社との差別化要因
- オンライン販売の強化も進行中
6. 株価の評価
- 株価：9,305円
- 予想EPS：309.12円（決算短信ベースでは390.86円）
- 予想PER：30.10倍（業界平均21.3倍より高い）
- 実績BPS：3,139.42円
- 実績PBR：2.96倍（業界平均1.8倍より高い）
- 株価は業界平均より割高な水準
- 配当利回り：0.70%（予想）、配当性向16.83%と低水準
7. テクニカル分析
- 年初来高値：9,726円、年初来安値：6,657円
- 直近株価は9,305円と高値圏に位置
- 50日移動平均：9,054.98円、200日移動平均：7,773.26円
- 直近の株価は移動平均線を上回る推移
- 直近10日間は高値圏での推移が続き、やや上値の重さも見られる
8. 財務諸表分析
- 売上高は過去数年で増加傾向（2021年726,424百万円→2024年1,011,390百万円）
- 営業利益・純利益も増加（2021年純利益27,156百万円→2024年30,978百万円）
- 営業利益率は4.0%前後で安定
- ROE：11.05%、ROA：不明
- 自己資本比率：約49%で財務基盤は比較的安定
- キャッシュフローや流動比率（0.65）はやや低めで、運転資金効率化が課題
9. 株主還元と配当方針
- 2025年5月期の年間配当：70円、2026年予想：75円
- 配当利回りは0.7%前後と低水準
- 配当性向は16.83%で内部留保を重視
- 自社株買いの実施状況は特に記載なし
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近1年で株価は約44%上昇と堅調
- 出来高も安定しており、流動性は十分
- 信用倍率0.87倍とやや売り長
- インサイダー保有比率が高く、安定株主が多い
- 直近の株価は高値圏で推移し、やや調整局面も見られる
11. 総評
コスモス薬品は、九州を地盤に全国展開を進めるドラッグストア大手であり、食品比率の高さや「毎日低価格」戦略を強みに安定した成長を続けています。売上・利益ともに増加傾向で、財務基盤も安定していますが、株価は業界平均と比較して割高な水準となっています。配当利回りは低く、内部留保を重視した経営姿勢です。今後は競争激化やコスト上昇への対応、効率的な店舗運営が課題となります。株価は高値圏で推移しており、今後の業績動向や市場環境の変化に注目が集まります。
企業情報
| 銘柄コード | 3349 |
| 企業名 | コスモス薬品 |
| URL | http://www.cosmospc.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 小売 – 小売業 |
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