1. 現在の株価の評価
- 株価: 788円
- PER（会社予想）: 10.04倍
- PBR（実績）: 0.62倍
- EPS（会社予想）: 78.51円
- BPS（実績）: 1,267.53円
PERは業界平均（12.6倍）を下回っており、株価は割安に評価されている可能性があります。PBRも業界平均（0.5倍）を上回っていますが、1を下回っているため、株価は純資産価値を下回って評価されていると見られます。ただし、これらの指標だけで株価の高低を判断することはできません。
2. テクニカル分析
直近10日間の株価は776円～825円の範囲で推移しており、大きな変動は見られません。年初来高値1,055円からは大きく下落していますが、年初来安値603円からは上昇しています。現在の株価は、年初来高値と安値の中間程度の位置にあります。明確なトレンドは読み取れません。
3. 財務諸表分析
過去数年の損益計算書をみると、売上高は横ばい傾向で、利益は変動が大きいです。2025年3月期第2四半期決算では、売上高、営業利益、経常利益、純利益が前年同期比で増加しており、好調な業績を示しています。しかし、過去数年と比較すると、利益水準は依然として低いと言えます。
* ROE（実績）: 5.84%
* ROA（実績）: 1.92%
* 自己資本比率（実績）: 36.2%
ROE、ROAは低く、収益性の改善余地があります。自己資本比率は比較的高い水準です。
4. 業界のポジションと市場シェア
川本産業は医家用衛生材料最大手として知られており、ガーゼや脱脂綿などの市場で高いシェアを有していると推測されます。しかし、具体的な市場シェアの数値は公開情報からは得られません。競合他社との競争は激しく、価格競争や技術革新への対応が課題となります。
5. 経営戦略と重点分野
決算短信によると、コンシューマ事業とメディカル事業の両方の売上高拡大と利益率改善を基本方針としています。宮崎地震の影響による消耗品需要拡大や口腔ケア製品の販売増加などが業績に寄与しています。中期経営計画などの具体的な情報は公開情報からは確認できません。
6. 事業モデルの持続可能性
医療用衛生材料とコンシューマ製品の2つの事業セグメントを有しており、ある程度の事業ポートフォリオの多様化を図っています。しかし、医療費適正化や人口動態の変化といったリスク要因も存在し、事業モデルの持続可能性については、今後の市場ニーズの変化への対応力が鍵となります。
7. 技術革新と主力製品
主力製品はガーゼ、脱脂綿などの医療用衛生材料です。技術開発の動向や独自性については、公開情報からは詳細な情報が得られません。
8. 株主還元と配当方針
- 配当利回り（会社予想）: 2.54%
- 1株配当（会社予想）: 20.00円
- 配当性向: 22.60%
配当利回りは比較的高い水準ですが、配当性向は低めです。
9. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は横ばい傾向で、大きな上昇・下降の勢いはありません。投資家関心については、信用買残が減少傾向にあることから、やや低調である可能性があります。
10. 総評
川本産業は医家用衛生材料市場で高いシェアを持つ企業ですが、利益率の低さや市場環境の変化への対応が課題です。現在の株価はPER、PBRともに割安に評価されている可能性がありますが、今後の業績の推移や経営戦略の成否が株価に大きく影響すると考えられます。 より詳細な分析には、決算短信や有価証券報告書などの詳細な資料を参照する必要があります。
企業情報
| 銘柄コード | 3604 |
| 企業名 | 川本産業 |
| URL | http://www.kawamoto-sangyo.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 繊維製品 |
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