株式会社めぶきフィナンシャルグループ(7167)企業分析レポート
個人投資家の皆様へ、株式会社めぶきフィナンシャルグループ(証券コード:7167)の企業分析レポートをお届けします。
1. 企業情報
めぶきフィナンシャルグループは、2008年4月1日に設立された持株会社で、傘下に常陽銀行と足利銀行を持つ地域金融グループです。日本を中心に、銀行業務および多様な金融サービスを提供しています。具体的には、預金、貸出、有価証券投資のほか、リース、証券、信用保証、クレジットカード、不動産賃貸、投資、再生可能エネルギー関連事業、ソフトウェア開発、コンサルティングサービスなども手掛けています。本社は東京都中央区に位置し、従業員数は5,828人です。東京証券取引所プライム市場に上場しており、銀行業に分類されています。
2. 業界のポジションと市場シェア
同社は、常陽銀行と足利銀行を傘下に持ち、茨城県と栃木県において預貸金シェア首位の地位を確立しています。北関東地域を事業基盤とし、1都1府7県に展開する広域の地域金融グループとして強固な顧客基盤とネットワークが競争優位性と考えられます。地域密着型のサービス提供により、地元企業や住民との関係性を深めています。一方で、銀行業界全体としては、低金利環境の継続や人口減少に伴う地域経済の構造変化、デジタル化への対応などが課題として挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
決算短信からは、グループの報告セグメントは銀行業務のみとされており、具体的な中期経営計画の全体像は今回の情報のみでは確認できません。しかし、2026年3月期通期で経常利益100,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益70,000百万円を見込むなど、継続的な収益成長を目指していることが示されています。第1四半期の進捗も良好であり、資金運用収益の増加が収益を牽引していることから、貸出金利息収入や有価証券運用益の確保が重点分野の一つと考えられます。
4. 事業モデルの持続可能性
同社の事業モデルは、預金で資金を調達し、貸出金や有価証券への投資で収益を得る地域金融機関が根幹です。これに加え、リース、証券、信用保証、クレジットカードといった多様な金融サービスや、不動産賃貸、再生可能エネルギー関連事業、投資、さらにはソフトウェア開発・アウトソーシングといった周辺ビジネスにも展開しており、収益源の多角化を進めています。低金利環境から金利変動局面への移行は、預貸金利差の改善を通じて収益にプラスに寄与する可能性があります。地域経済の活性化への貢献も、事業の持続可能性を高める上で重要です。
5. 技術革新と主力製品
同社の主力製品は、預金、貸出金(中小企業向け、住宅・消費者向け)、有価証券投資など、銀行が提供する基本的な金融サービスです。技術革新の具体的な言及は少ないものの、ソフトウェア開発やアウトソーシング事業を行っていることから、ITやデジタルトランスフォーメーション (DX) を通じたサービスの向上や業務効率化への取り組みも行われていると推測されます。
6. 株価の評価
- PER(株価収益率): 12.67倍(会社予想)
- 業界平均PER 10.7倍と比較するとやや高い水準です。
- PBR(株価純資産倍率): 0.90倍(実績)
- 業界平均PBR 0.4倍と比較すると高い水準ですが、Book Value Per Share(BPS)1,028.15円に対し、現在の株価928.1円は1倍を下回っており、純資産価値から見ると割安感があるとも見られます。
- EPS(1株当たり利益): 73.24円(会社予想)
- BPS(1株当たり純資産): 1,028.15円(実績)
現在の株価は、PERでは業界平均をやや上回っていますが、PBRが1倍を下回っているという点で異なる側面も持ち合わせています。
7. テクニカル分析
現在の株価は928.1円です。
– 年初来高値: 938円
– 年初来安値: 518円
現在の株価は年初来高値に非常に近い水準にあります。
また、50日移動平均線(850.42円)と200日移動平均線(718.51円)を大きく上回っており、直近は強い上昇トレンドを形成していると見られます。過去10日間の株価推移も概ね上昇傾向で、高値圏で推移しています。
8. 財務諸表分析
- 売上(経常収益):
- 2022年3月期から2023年3月期にかけて一時的に増加後、2024年3月期は減少しましたが、2025年3月期(過去12ヶ月)では280,218百万円と回復し、直近の第1四半期では前年同期比で+21.0%と大きく増加しています。
- 利益(親会社株主に帰属する純利益):
- 2023年3月期に減少したものの、その後は順調に改善しており、2025年3月期(過去12ヶ月)では58,228百万円を計上。直近の第1四半期でも前年同期比+21.1%と利益成長が継続しています。
- ROE(自己資本利益率): 実績5.96%、過去12ヶ月では6.40%と、日本の銀行としては比較的高い収益性を示しています。
- ROA(総資産利益率): 過去12ヶ月0.29%と、銀行業としては一般的な水準です。
- 自己資本比率: 実績4.5%(決算短信注記では同社算出定義で4.4%)。銀行業において健全性を示す重要な指標です。
- キャッシュフロー: 第1四半期決算短信では連結キャッシュフロー計算書が作成されていないため、評価はできません。
全般的に、売上・利益ともに成長傾向にあり、利益率も比較的良好です。
9. 株主還元と配当方針
- 配当利回り(会社予想): 2.59%
- 1株配当(会社予想): 24.00円(前年の16.00円から大幅な増配を予想)
- 配当性向: 27.41%(Payout Ratio)
同社は、2025年8月18日に普通株式40,000,000株の自己株式消却を予定しており、積極的な株主還元策を実施しています。増配と自己株式消却は、株主への還元姿勢を示すものとなります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
過去52週間の株価変動率が65.60%と、S&P 500の17.09%を大きく上回っており、強い上昇モメンタムが見られます。直近の株価は年初来高値に迫る水準で推移しており、投資家の注目度が高いと推測されます。
信用取引においては、信用買残が増加し、信用売残が減少していることから、買い方が優勢な状況です。
配当の増額予想や自己株式消却といった株主還元策の発表は、株価上昇への要因の一つと考えられます。
11. 総評
めぶきフィナンシャルグループは、北関東エリアを中心に強固な地域金融インフラを構築している大手地域金融グループです。連結業績は、資金運用収益の増加を背景に、売上・利益ともに好調に推移しており、今期も増益が予想されています。
現在の株価は年初来高値に近づく高値圏で推移しており、強い上昇モメンタムが見られます。予想PERは業界平均をやや上回り、PBRも業界平均より高い水準にありますが、PBRは1倍を下回っています。
財務面では、ROEやROAといった収益性指標は比較的良好で、自己資本比率も健全性を維持しています。
株主還元にも積極的で、今期の増配予想に加え、自己株式の消却を予定している点は注目されます。
企業情報
銘柄コード | 7167 |
企業名 | めぶきフィナンシャルグループ |
URL | http://www.mebuki-fg.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.1)」によって自動生成されました。
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