1. 現在の株価の評価
- 株価: 2240円
- EPS（会社予想）: -229.47円（連結） → 予想は大幅な赤字を示している。
- BPS（実績）: 4746.59円（連結）
- PBR（実績）: 0.47倍（連結） → 純資産額に対して株価が低い水準にある。
EPSが大幅な赤字であるため、PERは算出できない。PBRは0.47倍と低く、株価が純資産額を大きく下回っていることを示している。ただし、この低いPBRは必ずしも割安を意味するものではなく、業績の悪化を反映している可能性が高い。
2. テクニカル分析
直近10日間の株価は2180円～2240円の範囲で推移しており、大きな変動は見られない。年初来高値2400円からは下落しているものの、年初来安値1153円からは上昇している。50日移動平均線（2149.76円）と200日移動平均線（1672.32円）を上回っており、短期的な上昇トレンドにある可能性も示唆されるが、トレンドの強さは限定的である。
3. 財務諸表分析
過去数年の損益計算書をみると、売上高は変動が大きく、2022年度にピークを迎え、その後は減少傾向にある。営業利益、経常利益、純利益も同様に減少傾向にあり、直近の決算では大幅な赤字となっている。ROE、ROAもマイナスとなっており、収益性・資産効率の悪化が顕著である。自己資本比率は80.5%と高く、財務の安定性は確保されていると考えられる。
| 指標 | 過去12か月 | 1/31/2024 | 1/31/2023 | 1/31/2022 | 1/31/2021 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,403,530.00 | 1,492,393.00 | 2,004,251.00 | 1,828,540.00 | 1,082,064.00 |
| 営業利益 | -114,433.00 | -27,734.00 | 143,550.00 | 128,131.00 | -129,700.00 |
| 純利益 | -116,675.00 | -33,594.00 | 95,444.00 | 106,723.00 | -97,912.00 |
| ROE（実績） | -0.90% | ||||
| ROA（実績） | -1.52% | ||||
| 自己資本比率（実績） | 80.5% |
4. 業界のポジションと市場シェア
提供された情報からは、トミタ電機の業界内でのポジションや市場シェアに関する具体的な情報は読み取れない。フェライトコアや電子部品市場は競争が激しく、価格競争圧力も強いと推測される。
5. 経営戦略と重点分野
決算短信からは、経営陣の具体的なビジョンや中期経営計画に関する情報は明示的に示されていない。中国への生産移管を進めていること、不動産賃貸事業も展開していることはわかるものの、今後の成長戦略については不明瞭である。
6. 事業モデルの持続可能性
主力製品であるフェライトコアや電子部品の市場は、技術革新が激しく、常に新しい製品や技術への対応が求められる。トミタ電機の事業モデルが、こうした変化にどれだけ柔軟に対応できるかは、今後の業績に大きく影響するだろう。
7. 技術革新と主力製品
フェライトコアやコイル、トランスといった電子部品が主力製品である。技術開発の動向や独自性に関する情報は提供資料からは読み取れない。
8. 株主還元と配当方針
予想配当利回りは0.00%、予想1株配当は0.00円と、現時点では株主還元策は実施されていない。
9. 株価モメンタムと投資家関心
直近の株価は横ばい傾向にある。出来高も少なく、投資家の関心は低いと推測される。信用買残は増加傾向にあるものの、信用倍率は0.00倍と低い。
10. 総評
トミタ電機は、フェライトコアなどの電子部品を製造・販売する企業であるが、直近の業績は大幅な赤字となっており、収益性・成長性に課題が見られる。財務の安定性は高いものの、現状では投資妙味を見出すのは難しい状況と言える。今後の業績回復に向けた具体的な経営戦略や技術革新の動向、市場シェアの拡大など、更なる情報収集が必要である。 低いPBRは業績悪化を反映している可能性が高く、現状の株価を評価する上で、業績の改善が見込めるかどうかが重要なポイントとなるだろう。
企業情報
| 銘柄コード | 6898 |
| 企業名 | トミタ電機 |
| URL | http://www.tomita-electric.com/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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