2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:中間決算は会社予想(直近の通期修正は2025/7/31発表)との直接比較対象はないが、前年同期比で売上高・各利益が大幅減(下振れ)となった一方、通期見通しは2025/10/31に営業・経常・当期純利益を上方修正(営業利益↑15.7%、経常利益↑19.0%、当期純利益↑9.6%)。配当は中間で1株当たり24円(従来予想から+2円)に増額。
  • 業績の方向性:減収減益(中間:売上高△17.4%、営業利益△41.7%、経常利益△26.4%、中間純利益△22.4%)。ただし大型LPG・ドライ市況回復などを背景に通期利益は修正上振れ見込み。
  • 注目すべき変化:外航海運セグメントの売上・営業利益が大きく減少(売上△20.7%、営業利益△52.3%)した一方、不動産事業は増収増益(売上↑4.7%、営業利益↑35.5%)で収益を下支え。現金残高は前年同期末比で減少(92,36百万円)。
  • 今後の見通し:通期業績予想を修正(売上126,000百万円、営業利益11,800百万円、経常利益12,500百万円、当期純利益12,600百万円)。第3四半期以降の為替前提を140円→145円/US$に変更し、燃料価格前提はUS$520/MTのまま。通期利益目標は修正で引き上げられたため達成可能性は高まったと会社は説明。
  • 投資家への示唆:中間は船舶市況セグメントの悪化で利益が後退したが、LPGやドライの回復期待と円安前提で通期利益を上方修正。配当方針は通期配当性向40%を基準に明確化(通期予想48円)。短期的には市況・為替・燃料価格が業績変動要因。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:飯野海運株式会社
    • 主要事業分野:外航海運業(原油・ケミカル・LPG・ドライ等の船舶運航およびチャーター)、内航・近海海運業、及び不動産事業(オフィス賃貸、ホール運営、スタジオ等運営)。
    • 代表者名:代表取締役社長 社長執行役員 大谷 祐介
  • 報告概要:
    • 決算発表日:2025年10月31日(本決算短信提出日)
    • 対象会計期間:2025年4月1日~2025年9月30日(2026年3月期 第2四半期・中間期、連結・日本基準)
    • 決算補足説明資料:作成有、決算説明会:開催予定(有)
    • 半期報告書提出予定日:2025年11月14日
    • 配当支払開始予定日:2025年12月1日
  • セグメント:
    • 外航海運業:大型原油タンカー、ケミカルタンカー、大型LPG船、ドライバルク等の外航運航・チャーター
    • 内航・近海海運業:内航・近海ガス輸送等
    • 不動産業:東京都心・ロンドンのオフィス賃貸、イイノホール等、スタジオ事業
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株式含む):108,900,000株(2026年3月期中間期)
    • 期中平均株式数(中間期):105,803,011株
    • 期末自己株式数:3,097,051株
    • 時価総額:–(記載無し)
  • 今後の予定:
    • 半期報告書提出:2025/11/14
    • 配当支払開始:2025/12/01
    • 決算説明会:開催(詳細は別途)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(中間累計、単位:百万円)
    • 売上高:61,117(前年73,998、△12,880/△17.4%)
    • 営業利益:5,770(前年9,892、△4,122/△41.7%)
    • 経常利益:6,584(前年8,950、△2,366/△26.4%)
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:7,475(前年9,629、△2,153/△22.4%)
    • (注)市場コンセンサスは本文に無しのため比較不可。通期に関しては会社が7/31公表の予想から10/31に修正(売上↓4,000百万円/△3.1%、営業利益↑1,600百万円/+15.7%等)。
  • サプライズの要因:
    • マイナス要因:外航海運(特にケミカル・大型原油タンカーの市況軟化)および一部船舶の定期入渠で稼働減少。内航も修繕入渠で運航減。これらで中間は大幅減益。
    • プラス要因(通期修正の理由):大型LPG船の高水準市況とドライバルク市況の回復、円安(為替前提を引き下げ→145円/US$想定)が経常改善に寄与。
  • 通期への影響:
    • 通期見通し(10/31発表)では利益を上方修正。中間進捗率は売上約48.5%、営業利益約48.9%、当期純利益約59.3%(いずれも通期予想に対する進捗)で、営業・売上は概ね半期での標準的進捗だが、純利益はやや進捗良好。会社は為替・市況の前提で達成可能と説明。

財務指標(要点)

  • 財務諸表(要点、単位:百万円)
    • 総資産:306,915(前期末306,431、+483)
    • 純資産:149,757(前期末145,645、+4,112)
    • 流動資産:37,402、流動負債:56,326
    • 現金及び現金同等物:9,236(前年同期18,210、減少)
    • 有形固定資産(船舶等、純額):229,219
    • 負債合計:157,158(前期160,787、減少)
  • 収益性(中間、単位:百万円/円)
    • 売上高:61,117(前年同期73,998、△17.4% / △12,880百万円)
    • 営業利益:5,770(前年9,892、△41.7% / △4,122百万円)
    • 営業利益率:9.4%(前年約13.4%)→ 低下(収益性悪化)
    • 経常利益:6,584(前年8,950、△26.4%)
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:7,475(前年9,629、△22.4%)
    • 1株当たり中間純利益(EPS):70.65円(前年91.01円、△22.4%)
  • 進捗率分析(中間実績/通期予想(10/31修正後))
    • 売上高進捗率:61,117 / 126,000 = 約48.5%(概ね半期水準)
    • 営業利益進捗率:5,770 / 11,800 = 約48.9%
    • 純利益進捗率:7,475 / 12,600 = 約59.3%(進捗良)
    • 過去同期間との比較:前年中間に比べ売上・利益ともに低下(上記%差参照)。
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:48.8%(安定水準。目安40%以上は安定)
    • 流動比率(概算):37,402 / 56,326 = 約66.4%(低め、短期流動性は注意点)
    • 負債比率(負債/純資産):157,158 / 149,757 ≒ 105%(やや高め)
  • 効率性
    • 総資産回転率(概算):売上高/総資産 = 61,117 / 306,915 ≒ 0.20 回転(前年は73,998/306,431 ≒0.24)
    • 営業利益率は前年から低下(13.4%→9.4%)、収益性悪化が示唆される。
  • セグメント別(中間、単位:百万円、前年対比)
    • 外航海運業:売上 48,916(△20.7%)、営業利益 3,864(△52.3%)
    • 内航・近海海運業:売上 5,281(△7.5%)、営業損失 △209(前年は営業利益225)
    • 不動産業:売上 6,971(+4.7%)、営業利益 2,116(+35.5%)
  • 財務の解説:
    • 総資産は船舶の竣工等で増加。営業CFはプラス(143.77億円)だが、設備投資(船舶取得)で投資CFは大幅マイナス(△103.53億円)、結果として現金は大幅に減少(中間末9,236百万円)。流動比率は低め・短期資金管理に注意が必要。

配当

  • 中間配当:24円(2025/10/31取締役会決議、従来予想から+2円)
  • 期末配当(予想):24円(従来予想から+2円)
  • 通期配当予想:48円(2026年3月期、通期)
  • 配当性向:通期予想ベースで約40%を基準(会社方針)。(計算例:通期EPS 119.09円に対し配当48円→約40.3%)
  • 配当利回り:–(株価データが資料になしのため算出不可)
  • 特別配当:前期(2025年3月期)は特別配当5円を含むが、今回特別配当の記載は無し。通期方針は配当性向基準による通常配当重視。
  • 株主還元方針:通期配当性向40%を基準として利益還元の強化を明示。自社株買いの記載は無し。

セグメント別情報(詳細)

  • 外航海運業(主要課題)
    • 中間:売上48,916百万(△20.7%)、営業利益3,864百万(△52.3%)
    • 背景:大型原油タンカーは季節的軟化だが夏以降は需給逼迫で持ち直す場面。ケミカルは中国景気減速で軟化。LPGは米国の貿易動向で好調。稼働面では長期契約船中心の安定確保、ただし一部定期入渠で稼働減。
    • 今後見通し:LPG・ドライの好転が通期で利益押上げ要因。為替(円安)もプラス。
  • 内航・近海海運業
    • 中間:売上5,281百万(△7.5%)、営業損失△209百万(前年は営業利益225百万)
    • 背景:内航ガス輸送は荷動き低調・修繕入渠で運航減。一方で一部アジア域の近海は堅調。
    • 今後見通し:入渠回復と需給改善が鍵。
  • 不動産業
    • 中間:売上6,971百万(+4.7%)、営業利益2,116百万(+35.5%)
    • 背景:東京・ロンドンのオフィス市況改善、商業フロア回復、ホールやスタジオ事業も堅調。
    • 今後見通し:安定的に利益貢献が継続。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:2026年3月期は現中期経営計画の最終年度。会社は通期配当性向40%を基準とする方針を決定し、資本コスト・株価を意識した経営を強調。
  • KPI達成状況:具体KPI(船隊稼働率等)の数値進捗は資料に詳細記載無し→進捗評価は限定的。セグメント構成では不動産が安定貢献、海運セグメントの市況変動がプラン達成の鍵。

競合状況や市場動向

  • 市場動向(決算コメントより要約):
    • 原油タンカー:季節要因で一時軟化後、大西洋域の荷動きや供給面(OPEC+増産、ロシア制裁での需給変化)で夏以降回復。
    • ケミカルタンカー:中国経済減速・米国政策による需要低下で軟化。
    • LPG:米国の関税政策等でトンマイル増、好調。
    • ドライバルク:春先軟化も南米穀物輸出増で夏以降回復。
  • 競合比較:同業他社との比較データは資料に無し。海運市況の外部変動要因(為替・燃料価格・世界貿易量)が競合全体に影響するため、需給に伴う短期的な業績差が出やすい業界。

今後の見通し

  • 業績予想(通期・2025/4/1~2026/3/31、10/31発表)
    • 売上高:126,000百万円(前回130,000→修正△3.1%)
    • 営業利益:11,800百万円(前回10,200→修正+15.7%)
    • 経常利益:12,500百万円(前回10,500→修正+19.0%)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:12,600百万円(前回11,500→修正+9.6%)
    • 前提(第3Q以降):為替145円/US$、燃料油US$520/MT
  • 予想の信頼性:会社は第2四半期実績と市況・為替見通しを踏まえ上方修正しており、純利益進捗は良好。ただし市況変動・為替が利益に直結するため外的リスクは依然大きい。
  • リスク要因:
    • 為替(円高は収益悪化要因)・燃料油価格の変動
    • 世界貿易量・船腹供給(新造船竣工や運航停止)
    • 船舶入渠・事故・規制対応コスト(環境規制対応等)
    • 金利・資金調達環境(設備投資と短期流動性)

重要な注記

  • 会計方針の変更:無
  • 中間連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用:有(注記参照)
  • 開示上の注意点:本第2四半期決算短信は公認会計士・監査法人のレビュー対象外
  • その他:配当予想・業績予想は前提に基づく見通しであり、将来の業績を保証するものではない旨の記載あり。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 9119
企業名 飯野海運
URL http://www.iino.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 運輸・物流 – 海運業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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