2025年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社公表の通期予想からの修正は無し。四半期累計(第3四半期累計)は会社予想に対し概ね順調(市場予想は資料に無しのため不明)。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高16,572百万円:前年同期比+9.0%、営業利益1,001百万円:前年同期比+21.1%、親会社株主に帰属する四半期純利益790百万円:同+23.0%)。
  • 注目すべき変化:2025年6月30日に三丸化学株式会社を子会社化(議決権66%取得)。これにより連結範囲が拡大し、特別利益(負ののれん発生益108,162千円等)や非支配株主持分(168,070千円)が発生。塗料事業の寄与拡大(売上+13.9%、セグメント利益+29.1%)が業績押上げの主因。
  • 今後の見通し:通期予想(売上22,000百万円、営業利益1,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益980百万円)に変更無し。第3四半期累計進捗は売上75.3%、営業利益69.0%、純利益80.6%で概ね達成可能と見込まれるが、営業利益進捗は売上よりやや遅れ。
  • 投資家への示唆:M&A(子会社化)や特別利益の影響で純利益が押上げられている点と、為替差損(65,110千円)などの非経常的要素が混在している点に注意。引き続き中核の塗料事業の需要動向と、ファインケミカル(自動車向けの回復遅れ)や為替・原材料動向を注視すべき。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:ナトコ株式会社
    • 主要事業分野:塗料事業、ファインケミカル事業、蒸留事業(工業用塗料、コーティング剤、溶剤回収等)
    • 代表者名:代表取締役社長 粕谷太一
    • URL:https://www.natoco.co.jp/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年9月5日
    • 対象会計期間:2025年10月期 第3四半期連結累計(2024年11月1日~2025年7月31日)
  • セグメント:
    • 塗料事業:金属用・建材用・工作機械向け等の塗料
    • ファインケミカル事業:スマホアクセサリー・光学フィルム向けコーティング剤等
    • 蒸留事業:廃溶剤回収・再生等(蒸留)
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株含む):8,144,400株
    • 期中平均株式数(四半期累計):7,553,442株
    • 時価総額:–(資料に記載無し)
  • 今後の予定:
    • 決算説明会:無(補足説明資料作成も無)
    • 株主総会、IRイベント等:–(該当資料に記載無し)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社予想との比較、達成率=累計実績/通期予想)
    • 売上高:16,572百万円、通期予想22,000百万円に対する進捗75.3%(達成領域:高め)
    • 営業利益:1,001百万円、通期予想1,450百万円に対する進捗69.0%(やや遅れ)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:790百万円、通期予想980百万円に対する進捗80.6%(良好)
  • サプライズの要因:
    • ポジティブ:塗料事業の需要増、三丸化学の連結化(増収、セグメント利益寄与)、特別利益(負ののれん発生益108,162千円等)により純利益が押上げ。
    • ネガティブ:ファインケミカル(モビリティ向けコーティング剤)の需要減、為替差損(65,110千円)が発生。
  • 通期への影響:
    • 直近公表の業績予想に修正無し。累計進捗はおおむね順調だが、営業利益は進捗がやや鈍いため、原材料費や為替の影響、ファインケミカルの需要回復状況により通期達成の可否が左右される可能性あり。

財務指標

  • 財務諸表要点(単位:百万円、千円表記は概算換算)
    • 総資産:30,300百万円(前期末29,829百万円、 +470百万円)
    • 純資産:24,038百万円(前期末23,573百万円、 +465百万円)
    • 負債合計:6,262百万円(ほぼ横ばい)
    • 自己資本比率:78.8%(前期末79.0%、安定水準)
  • 収益性(第3四半期累計:2024/11/1–2025/7/31)
    • 売上高:16,572百万円(前年同期比+9.0%、 +1,362.9百万円)
    • 営業利益:1,001百万円(前年同期比+21.1%、 +174.5百万円)
    • 営業利益率:1,001 / 16,572 = 6.04%(改善)
    • 経常利益:1,018百万円(前年同期比+8.8%)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:790百万円(前年同期比+23.0%)
    • 1株当たり四半期純利益(EPS、累計):104.71円(前年同期85.15円)
  • 進捗率分析(通期予想に対する第3四半期累計進捗)
    • 売上高進捗率:75.3%(通常期で高め)
    • 営業利益進捗率:69.0%(やや遅れ)
    • 純利益進捗率:80.6%(高め、特別利益の寄与)
    • 過去同期間との比較:売上・営業利益とも前年同期比で改善しており、売上進捗は良好。
  • 財務安全性:
    • 自己資本比率78.8%(安定水準。目安:40%以上で安定)
    • 負債比率(負債/純資産):6,262/24,038 ≒ 26.0%(低い)
    • 流動比率:流動資産20,421 / 流動負債5,527 ≒ 369%(高水準の流動性)
  • 効率性:
    • 総資産回転率(年換算ベースの単純比較は困難)だが売上増で資産効率は向上傾向。
    • 売上高営業利益率は約6.0%へ改善。
  • セグメント別(第3四半期累計)
    • 塗料事業:売上10,711百万円(+13.9%)、セグメント利益819百万円(+29.1%)
    • ファインケミカル事業:売上1,850百万円(△3.6%)、セグメント利益399百万円(△10.1%)
    • 蒸留事業:売上4,010百万円(+3.2%)、セグメント利益349百万円(+38.1%)
  • 財務の解説:
    • 現預金は1,012億円→1,005億円(千円表記)、有価証券は減少(1,600→1,000百万円相当)。固定資産の増加は主に長期預金の増加と土地取得。連結子会社化に伴う投資その他の資産増加あり。為替換算調整勘定のマイナス影響で包括利益は前年から減少。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 2024年10月期:中間25円、期末26円、年間51円
    • 2025年10月期(予想):中間26円、期末26円、年間52円(前回予想から修正無し)
  • 配当利回り:–(株価情報が資料になし)
  • 配当性向:通期予想ベースで約40.1%(配当総額≈392.8百万円 / 当期純利益予想980百万円 ≒ 40.1%、目安:やや高めの株主還元)
  • 特別配当の有無:無
  • 株主還元方針:自社株買い等の記載は無し(特記事項無し)

セグメント別情報

  • 塗料事業:好調。金属用・建材用で需要増、新規案件の獲得とDICグループからの内装建材用塗料事業譲受(2024/7/1)が寄与。売上10,711百万円(+13.9%)、セグメント利益819百万円(+29.1%)。
  • ファインケミカル事業:スマホ関連・光学フィルム向けは回復兆しあるが、自動車向けが弱く全体として減収減益傾向。売上1,850百万円(△3.6%)、セグメント利益399百万円(△10.1%)。
  • 蒸留事業:車両関連需要の低迷はあるが新規顧客獲得・廃溶剤回収増で増収増益。売上4,010百万円(+3.2%)、セグメント利益349百万円(+38.1%)。
  • セグメント戦略:塗料事業を中核に成長投資(M&A、R&D、DX等)を実行。ファインケミカルはモビリティ回復状況に左右されるため顧客拡大・製品拡充が鍵。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:2025–2027年度の中期経営計画を策定し、サスティナビリティ方針(環境対応、人的資本、責任ある事業活動)を掲げる。成長投資(M&A、DX、R&D等)を実行予定。今回の三丸化学買収は中期計画に沿ったM&A戦略の一環。
  • KPI達成状況:具体的KPI値の開示は今回資料に無し(–)。

競合状況や市場動向

  • 競合比較:同業他社との詳細比較資料は無し(–)。ただし塗料分野での新規案件獲得は同社の強みを示唆。
  • 市場動向:世界経済の不透明感(地政学・中国経済懸念・原材料高等)や国内の原材料・エネルギー価格、為替変動がリスク要因。自動車関連の需要低迷がファインケミカルに影響。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想の修正:無し(2024年12月13日公表の予想から変わらず)
    • 次期予想:–(未提示)
    • 会社予想の前提条件:為替等の前提は明示なし(–)
  • 予想の信頼性:当期累計は特別利益(負ののれん等)で純利益が押上げられているため、コア(営業)利益ベースの動向を注視する必要あり。過去の予想達成傾向の記載は無し(–)。
  • リスク要因:為替変動、原材料・エネルギー価格上昇、自動車向け需要の回復遅延、M&Aの統合リスク等。

重要な注記

  • 会計方針:法人税等に関する会計基準の改正を適用(第1四半期から)。資料ではこの変更による財務数値への影響は無しと記載。
  • 連結範囲の変更:当四半期連結累計期間に新規連結1社(三丸化学株式会社)を追加。
  • 四半期連結キャッシュ・フロー計算書:当第3四半期累計期間の作成は無し(注記あり)。
  • その他:負ののれん発生益108,162千円等の特別利益が計上されているため、純利益には一時項目の寄与が含まれる点に留意。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 4627
企業名 ナトコ
URL http://www.natoco.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 素材・化学 – 化学

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。