2026年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社予想の修正は無し。通期見通しに対する第1四半期の進捗は、売上高が通期予想に対して22.5%、事業利益が26.2%で概ね計画内(売上はやや遅れ、利益はやや順調)。市場予想との比較は提示資料に無く記載不可。
  • 業績の方向性:増収増益ではなく「減収(ほぼ横ばい)・増益」。売上高は前年同期比△0.4%(3,640億円→ほぼ前年並み)、事業利益は前年同期比+9.7%(472億円)と改善。親会社帰属四半期利益は+34.4%(322億円)。
  • 注目すべき変化:ヘルスケア等セグメントが売上・事業利益ともに拡大(売上789億円、事業利益154億円、事業利益+133.8%)で貢献。冷凍食品は売上・利益ともに減少(売上687億円、事業利益28億円、事業利益71.6%)。その他包括利益は前年同期の大幅な為替差益(+446.6億円)から今回は為替差損化し、四半期包括利益が大幅減(△65.7%)に。
  • 今後の見通し:会社は通期業績予想(売上1,618,000百万円、事業利益180,000百万円、親会社帰属当期利益120,000百万円)を据え置き。第1四半期の利益進捗(事業利益26.2%、親会社利益26.8%)は達成可能性を示唆。ただし為替や原材料、冷凍食品の回復が鍵。
  • 投資家への示唆:全体として利益体質は改善しているが、為替変動と冷凍食品セグメントの弱さが短期リスク。ヘルスケア等の成長が今期業績の牽引役となっている点が注目点。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:味の素株式会社
    • 主要事業分野:調味料・食品、冷凍食品、ヘルスケア(医薬用・食品用アミノ酸、CDMO、電子材料等)、その他(飼料用アミノ酸、スポーツニュートリション等)
    • 代表者名:代表執行役社長 中村 茂雄
    • URL:https://www.ajinomoto.co.jp/company/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年8月4日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(連結、2025年4月1日〜2025年6月30日)
    • 決算説明資料作成:有、決算説明会:有
  • セグメント(報告セグメント):
    • 調味料・食品:家庭用・業務用調味料、加工食品等
    • 冷凍食品:冷凍餃子、冷凍米飯・麺類、惣菜等
    • ヘルスケア等:医薬用・食品用アミノ酸、バイオファーマサービス(CDMO)、電子材料(ABF等)等
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):1,005,637,616株(2026年3月期1Q)
    • 期末自己株式数:25,888,558株
    • 期中平均株式数(四半期累計):987,719,450株
    • (注)2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を実施(資料は分割後想定で算定)
  • 時価総額:–(資料に株価情報なし)
  • 今後の予定:
    • 通期の決算発表・株主総会等の具体日程は資料に記載無し(IRページ参照)
    • 決算補足説明資料は2025年8月4日に掲載済み

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(会社予想に対する達成率)
    • 売上高:364,008百万円(前年同期比△0.4%)/通期予想1,618,000百万円 → 進捗率 22.5%(やや遅れ:均等配分なら25%程度が目安)
    • 事業利益:47,236百万円(前年同期比+9.7%)/通期予想180,000百万円 → 進捗率 26.2%(進捗良好)
    • 親会社の所有者に帰属する四半期利益:32,218百万円(前年同期比+34.4%)/通期予想120,000百万円 → 進捗率 26.8%
  • サプライズの要因:
    • 上振れ要因:ヘルスケア等セグメント(医薬用・食品用アミノ酸、CDMO、電子材料)が増収増益。単価上昇や製品ミックス改善が寄与。味の素アルテア社の株式譲渡に伴う換算差額の実現で四半期利益が押し上げられた点も影響。
    • 下振れ要因:為替のマイナス影響により海外売上が目減り。冷凍食品セグメントは家庭用販売の減少や戦略費用で大幅に利益悪化。
  • 通期への影響:現時点で通期予想は据え置き。第1四半期の利益進捗は通期達成に向けて概ね順調だが、為替変動、原材料コスト、冷凍食品の回復遅れが実現リスク。

財務指標(主要数値、単位は百万円)

  • 損益要点(第1四半期、2025/4/1–2025/6/30)
    • 売上高:364,008(前年同期365,508、前年比△0.4%)
    • 売上総利益:139,008(前年133,400)
    • 事業利益(段階利益):47,236(前年43,073、前年比+9.7%)
    • 営業利益:49,380(前年40,805、前年比+21.0%)
    • 税引前四半期利益:48,072(前年39,825、前年比+20.7%)
    • 親会社帰属四半期利益:32,218(前年23,967、前年比+34.4%)
    • 1株当たり四半期利益(EPS):32.62円(前年23.49円、+38.8%)
  • 利益率(目安)
    • 事業利益率:47,236 / 364,008 = 13.0%(改善。目安:高いほど良好)
    • 営業利益率:49,380 / 364,008 = 13.6%(良好)
    • 親会社利益率:32,218 / 364,008 = 8.9%
  • バランスシート(2025/6/30)
    • 資産合計:1,747,492(前期末1,721,131、増加)
    • 負債合計:979,013(前期末907,858、増加)
    • 資本合計:768,478(前期末813,273、減少)
    • 親会社所有者帰属持分:702,123→持分比率 40.2%(前期43.4%) → 自己資本比率40.2%(安定水準目安:40%以上 → 安定水準)
    • 有利子負債残高:約5,987億円(1,026億円増加。資金調達により増加)
  • キャッシュ・フロー(第1四半期)
    • 営業CF:30,419(前年38,111、減少)
    • 投資CF:△28,983(前年△14,633、支出増。固定資産・無形資産取得303億円等)
    • 財務CF:34,010(前年△8,818。コマーシャル・ペーパー発行等で収入増、自己株取得466億円等支出あり)
    • 現金及び現金同等物期末残高:197,921(前期191,267、増加)
  • 流動性・安全性
    • 流動資産:732,148 / 流動負債:459,525 → 流動比率 ≒ 159%(流動比率100%超で短期安全)
    • 負債比率(負債/資本):979,013 / 768,478 ≒ 1.27(レバレッジあり)
  • 効率性
    • 総資産回転率(売上/総資産):364,008 / 1,747,492 ≒ 0.21回(資産効率は業種比較が必要)
  • セグメント別要点(第1四半期、億円表記の資料ベース)
    • 調味料・食品:売上2,133億円(前年比99.5%)、事業利益363億円(同103.6%)
    • 冷凍食品:売上687億円(98.0%)、事業利益28億円(71.6%)
    • ヘルスケア等:売上789億円(101.1%)、事業利益154億円(133.8%)
    • その他:売上28億円(102.4%)、事業利益19億円(100.2%)
  • 財務の解説(背景)
    • 売上は為替影響で横ばいだが、単価上昇や製品ミックス改善で事業利益は拡大。冷凍食品の収益性低下が全体では課題。自己株式取得で資本は減少、短期調達(CP)で有利子負債は増加。

配当

  • 配当実績・予想(分割後想定)
    • 2026年3月期(予想):中間配当24円、期末配当24円、年間合計48円(修正無し)
  • 配当性向(通期想定):年間配当48円 / 通期EPS(会社予想123.55円) ≒ 38.9%(参考:配当性向40%前後は高めの還元)
  • 配当利回り:–(株価情報無し)
  • 特別配当の有無:無し(今回発表に特別配当無し)
  • 株主還元方針:自己株買い実施(第1四半期で自己株取得支出約466億円)により還元実行中

セグメント別情報(概況)

  • 調味料・食品:売上ほぼ前年並み。日本市場は単価上昇で増収、海外は為替で減収。事業利益は単価上昇・ミックス改善で増益(事業利益363億円)。進捗:売上進捗22.2%、事業利益進捗26.1%。
  • 冷凍食品:家庭用製品の販売減等で売上・利益とも減少(売上687億円、事業利益28億円)。事業利益進捗は18.7%と低い。
  • ヘルスケア等:医薬用・食品用アミノ酸、CDMO、電子材料が好調で大幅増益(売上789億円、事業利益154億円)。事業利益進捗24.6%。
  • コメント:ヘルスケア等が業績を牽引。冷凍食品の回復がなければ通期達成の重しとなる可能性あり。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画の詳細・KPIの開示は本資料に限定的(具体KPIの進捗記載なし) → 進捗状況は「事業利益の改善」「ヘルスケア等の成長」という観点で整合。ただし冷凍食品の構造改善が必要。
  • KPI達成状況:–(資料に明確な中期KPI進捗表無し)

競合状況や市場動向

  • 競合他社との比較:本資料に同業比較は無し → 業界全体では為替・原材料コスト・家庭消費の動向が共通の要因。味の素はヘルスケア(CDMO、電子材料)で差別化進展中。
  • 市場動向:為替変動が売上に影響。冷凍食品は国内家庭消費が弱く、海外は為替影響で販売減。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想(変更無し):売上高1,618,000百万円(+5.7%)、事業利益180,000百万円(+13.0%)、親会社帰属当期利益120,000百万円(+70.7%)、基本的1株当たり当期利益123.55円
    • 次期予想:–(資料に次期予想は無し)
    • 会社予想の前提:為替等の前提は補足資料P2参照との注記(本短信には詳細数値なし)
  • 予想の信頼性:第1四半期の利益進捗は良好だが、為替や冷凍食品の業績が通期実績を左右する。会社は保守的な想定で修正せず据え置き。
  • リスク要因:為替変動、原材料価格上昇、家庭消費の需要鈍化、戦略的投資・費用の増加、CDMO需給変動等。

重要な注記

  • 会計方針:当四半期における会計方針の変更及び見積り変更は無し。IFRS適用の中で「事業利益」という段階利益を導入(説明あり)。
  • 企業施策・その他:2025年4月1日に普通株式1株につき2株の株式分割を実施(数値は分割後想定で算定)。味の素アルテア社の株式譲渡に伴う換算差額の実現が親会社帰属利益に影響。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 2802
企業名 味の素
URL http://www.ajinomoto.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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