2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社予想(通期・中間)に対する修正はなし。第1四半期の実績は売上高が増加した一方で営業損失を計上し、市場予想に対する上振れ/下振れの記載はなし(決算短信では「予想に変更なし」)。
- 業績の方向性:増収減益(売上高+6.7%、営業損失へ転落)。
- 注目すべき変化:受注高は49,714百万円(前年同期比+10.2%)と堅調だが、採算性の低い大型工事や原材料・人件費増で売上原価率が上昇し、営業損失(△217百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失(△101百万円)を計上。
- 今後の見通し:2026年3月期通期予想(売上高140,600百万円、営業利益16,500百万円)は未修正。下期・第4四半期に売上が集中する傾向があるため、通期達成は下期の実績次第。
- 投資家への示唆:受注・売上は増勢で中長期ビジョン(ステージⅢ)に向けた取り組みは継続しているが、短期的には採算性改善(低採算案件の管理、原価管理・労務費抑制)が鍵。自己資本比率は高水準で財務は良好。
基本情報
- 企業名:能美防災株式会社(証券コード 6744)
- 主要事業分野:火災報知設備、消火設備、保守点検等を中心とした防災システムの製造・販売・工事・保守
- 代表者:代表取締役社長 長谷川 雅弘
- 問合せ先:執行役員 総務部担当 小野 泰弘(TEL 03-3265-0214)
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月7日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(2025年4月1日~2025年6月30日)
- セグメント:
- 火災報知設備:設計・製造・販売・工事
- 消火設備:設計・施工・販売
- 保守点検等:設備の保守・点検サービス
- その他:駐車場管制システム等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式):60,832,771 株(自己株式含む)
- 期末自己株式数:1,978,500 株
- 期中平均株式数(第1四半期累計):58,854,279 株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 決算発表:本資料(第1四半期)発表済(2025/8/7)
- 株主総会/IRイベント:–(資料に記載なし)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社公表の通期予想に対する進捗は下記参照)
- 売上高:第1四半期売上高 25,678百万円(前年同期比+6.7%)。会社の通期予想 140,600百万円に対する進捗率 18.3%。
- 営業利益:第1四半期は営業損失△217百万円。通期予想 16,500百万円に対する進捗は未達(進捗率マイナス)。
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:△101百万円(前年同期は+371百万円)。通期予想 11,600百万円に対する進捗は未達。
- サプライズの要因:
- 売上は増加したが、採算性の低い大型案件が存在したことにより売上原価率上昇。
- 人件費を中心とした販売費及び一般管理費の増加により営業段階で損失発生。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想の修正を行っていない。ただし第4四半期偏重の事業特性のため、第2~第4四半期での採算改善が必須。第1四半期の損失が続く場合は通期見通し達成が困難となるリスクあり。
財務指標
- 財務諸表要点(第1四半期末:2025/6/30)
- 総資産:154,631百万円(前連結期末 166,877百万円、前年同期末比 -7.3%)
- 純資産:127,146百万円(前期末 130,030百万円、前年比 -2.2%)
- 自己資本(参考):126,041百万円
- 自己資本比率:81.5%(安定水準、目安40%以上で安定)
- 収益性(第1四半期)
- 売上高:25,678百万円(前年同期比 +6.7%、金額差 +1,611百万円)
- 売上総利益:7,437百万円(前年同期比 +2.0%、金額差 +146百万円)
- 売上総利益率:7,437 / 25,678 = 29.0%(前年:7,291/24,067 = 30.3% → 減少:▲1.3ポイント、悪化)
- 販管費:7,654百万円(前年同期 6,784百万円、増加)
- 営業利益:△217百万円(前年同期 +507百万円、前年同期比大幅悪化)
- 営業利益率:△0.85%(前年 2.11%)
- 経常利益:45百万円(前年同期 648百万円、前年同期比 △92.9%)
- 四半期純利益(親会社株主帰属):△101百万円(前年同期 +371百万円)
- 1株当たり四半期純利益(潜在株式調整後):1.73円(前年同期 6.24円、前年同期比 -72.3%)※注:親会社株主帰属が△101百万円である点とEPS表示に整合性の乏しい表記(資料上の記載)あり。
- 進捗率分析(通期予想に対する第1四半期進捗)
- 売上高進捗率:25,678 / 140,600 = 18.3%(年度通期に対して第1四半期としてはやや高め。ただし同社は下期偏重の傾向を明示)
- 営業利益進捗率:営業損失のため進捗なし(負の進捗)
- 純利益進捗率:同上
- 過去同期間との比較:前年同期比で売上は増加しているが、利益面で大きく悪化。
- 財務の安全性
- 流動資産:103,735百万円、流動負債:20,732百万円 → 流動比率 ≒ 103,735 / 20,732 ≒ 500%(非常に高く流動性は良好)
- 負債合計:27,485百万円(前期 36,846百万円、減少)
- 自己資本比率:81.5%(安定水準)
- 短期借入金:期末ゼロ(短期借入金150→0)
- 効率性
- 総資産回転率、ROAの詳細は限定情報のため精緻な算出は省略。ただし売上増に比べ利益率低下が見られるため資本効率は一時的に低下。
- セグメント別(第1四半期)
- 火災報知設備:売上 9,597百万円(+9.3%)、営業利益 804百万円(△29.0%)
- 消火設備:売上 8,649百万円(+1.1%)、営業利益 768百万円(△14.6%)
- 保守点検等:売上 6,181百万円(+9.0%)、営業利益 642百万円(+14.2%)
- その他:売上 1,249百万円(+17.4%)、営業利益 0百万円(前年は△5百万円)
- コメント:売上は全セグメントで増加。保守点検は増益だが、設備系(特に火災報知)の採算悪化が営業損失の主因。
- 財務の解説:
- 現金及び預金は増加(+7,766百万円)している一方で、受取手形・売掛金・契約資産が大幅に減少(△21,327百万円)しており、資産構成の変動で総資産は減少。
- 賞与引当金増加等により負債は減少(未払法人税等の減少が大きい)。
配当
- 実績(2025年3月期):年間 76.00円(中間 30.00円、期末 46.00円)
- 予想(2026年3月期):年間 100.00円(中間 50.00円、期末 50.00円)→ 増配見込み
- 配当性向(通期予想ベース):配当 100円 / 1株当たり当期純利益 197.10円 = 約50.7%(高めの配当性向)
- 配当利回り:–(株価情報なしのため算出不可)
- 特別配当:なし
- 株主還元方針:自社株買い等の記載なし(直近の方針は配当増額による還元志向がうかがえる)
セグメント別情報
- 概況:
- 火災報知設備:売上増だが採算悪化(大型・低採算案件の影響)
- 消火設備:売上横ばい〜微増、利益率低下
- 保守点検等:安定的に増収増益(サービス収益の安定性が寄与)
- その他:増収、黒字化
- 前年同期比較:各セグメントとも売上は増加(+1.1~+17.4%)だが、利益は設備系で低下、保守のみ増益
- セグメント戦略:資料では中長期ビジョン「ステージⅢ」に沿い付加価値創造と営業強化を掲げており、受注拡大・サービス拡充が目標(詳細計画は別途IR参照)。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:中長期ビジョン2028(2026~2029を「ステージⅢ」)を策定。第1四半期は「ステージⅢ」初年度として積極営業で受注高増(+10.2%)。
- KPI達成状況:受注高・売上は増加傾向だが、採算性改善が必要。KPIの具体数値は資料に詳細記載なし→進捗は部分的。
競合状況や市場動向
- 市場動向:建設業界の投資増で市場環境は堅調。ただし原材料価格、労務費上昇、時間外労働上限規制等のコスト上昇リスクあり。
- 競合比較:同業他社との相対的ポジションは資料に具体比較なし。防災機器・工事市場で受注確保は重要(受注増はポジティブ)。
今後の見通し
- 業績予想:
- 第2四半期累計予想:売上高 55,500百万円(+1.8%)、営業利益 3,640百万円(+1.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益 2,550百万円(+0.4%)
- 通期予想:売上高 140,600百万円(+5.2%)、営業利益 16,500百万円(+5.2%)、経常利益 16,900百万円(+4.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益 11,600百万円(+4.5%)
- 会社は第2四半期・通期予想について2025年5月9日公表の数値に変更なしと明記
- 会社予想の前提条件詳細は添付資料参照(為替等の明示は資料内該当箇所を参照)
- 予想の信頼性:第1四半期の採算悪化は留意点。下期偏重の業態であるため下期で採算回復できるかが鍵。
- リスク要因:
- 原材料・労務費の上昇、時間外労働規制による工程遅延コスト
- 低採算大型案件の発生
- 建設投資の減速リスク、金融市場・景気動向
- 為替・仕入れ価格変動(該当する場合)
重要な注記
- 会計方針:会計基準等の改正に伴う会計方針の変更に関する記載あり(詳細は注記参照)。四半期連結財務諸表は期中レビューを受けており、重要な点での修正事項はなかったと監査法人が結論。
- キャッシュ・フロー計算書:当第1四半期累計期間の四半期連結キャッシュ・フロー計算書は添付されていない(減価償却費等の注記はあり)。
- その他:EPS表記と親会社株主帰属損益の数値に整合性が乏しい点が資料上に見られる(資料の表記上の要因の可能性あり)。詳細は会社発表の注記・説明資料を参照のこと。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6744 |
| 企業名 | 能美防災 |
| URL | http://www.nohmi.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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