企業の一言説明
テセックは半導体検査装置(テスタ、ハンドラ)の開発・製造・販売を展開する、個別半導体用テスターで世界首位級の企業です。
投資判断のための3つのキーポイント
- 極めて強固な財務体質と質の高いキャッシュフロー: 自己資本比率90%超、流動比率10倍超と圧倒的な財務健全性を誇り、営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回るなど、安定した事業運営と事業継続性にとって盤石な基盤を有しています。
- 成長するハンドラ事業と株主還元への積極性: 足元では堅調な需要に支えられハンドラ事業が大きく成長しており、中期経営計画でDOE4%を目標に掲げるなど、株主還元に対して非常に積極的な姿勢を示しており、高水準の配当利回りが魅力です。
- 主力テスタ事業の減速と割高な利益指標: パワー半導体市場の軟化に伴い、テセックの主力であるテスタ事業が減速傾向にあり、これに伴う業績下方修正が影響し、現状のPERは業界平均と比して大きく割高感があるため、株価には過熱感が見られます。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | D | 大幅減収減益見込み |
| 収益性 | C | 収益性改善は途上 |
| 財務健全性 | S | 極めて優良 |
| バリュエーション | D | 非常に割高 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 2220.0円 | – |
| PER | 52.36倍 | 業界平均10.7倍(非常に割高) |
| PBR | 0.84倍 | 業界平均0.7倍(ほぼ適正) |
| 配当利回り | 4.50% | – |
| ROE | 3.66% (実績) | – |
1. 企業概要
テセックは、半導体の製造工程で不可欠な検査装置の開発、製造、販売を手掛ける日本のメーカーです。主要製品は、半導体の良品・不良品を自動で選別する「ハンドラ」と、半導体の電気的特性を精密に測定する「テスタ」であり、特に個別半導体用テスター分野では世界的にトップクラスの技術と実績を有しています。多種多様な半導体に対応可能な汎用性や、高い検査精度を誇る技術的独自性が大きな強みであり、これが同社の安定した収益モデルの基盤となっています。
2. 業界ポジション
半導体製造装置業界において、テセックは特に個別半導体(ディスクリート半導体)の検査装置分野で世界的なリーダーの一角を占めています。同社のハンドラやテスタは、ロジック半導体やメモリとは異なるニッチで専門性の高い市場で強みを発揮し、高い技術力と長年の実績が新規参入を困難にする参入障壁となっています。競合他社には、特定の分野で強い企業が存在するものの、テセックは半導体選別・測定技術における包括的なノウハウで差別化を図っています。財務指標面では、PER52.36倍(業界平均10.7倍)と利益水準に対する株価は大きく割高感がある一方、PBR0.84倍(業界平均0.7倍)と純資産ベースでは比較的妥当な水準にあります。
3. 経営戦略
テセックは、2025年度から2027年度を対象期間とする中期経営計画「Enjoy2.1」を推進しており、ハンドラ事業のさらなる強化と、資本効率を重視した株主還元(DOE:株主資本配当率4%を目標)を重点戦略としています。直近の2026年3月期第2四半期決算では、為替の円安進行や部材コストの低下が利益を押し上げ、通期業績における利益予想を上方修正しました。しかし、テスタ事業の需要減速を受け、通期売上高は下方修正しています。今後は、主力であるテスタ事業の市場回復が中長期的な成長機会と捉えられます。また、J-ESOP向け自己株式の割当など、従業員エンゲージメント向上と資本政策を両立する施策も積極的に行っています。今後のイベントとして、2026年3月30日に予定されている配当落ち日があります。
4. 財務分析
テセックの財務状況を以下の表で整理します。
| 指標 | 値 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|
| 【財務品質スコア】Piotroski F-Score | 3/9点 (B: 普通) | 7点以上が財務優良とされる中で、「普通」判定。現状の収益性や効率性の低下が影響している可能性があり、注意深く分析する必要がある。 |
| 【収益性】営業利益率 | 13.12% (過去12か月) | 売上高に対する本業の利益率。一般的な製造業としては良好な水準であり、事業の採算性は確保できていると言えます。 |
| 【収益性】ROE(実績) | 3.66% (過去12か月) | 株主が出資したお金(自己資本)をどれだけ効率的に使って利益を上げたかを示す指標。一般的な投資目安である10%を大きく下回っており、資本効率性の改善が課題です。 |
| 【収益性】ROA(実績) | 1.92% (過去12か月) | 会社が保有する総資産をどれだけ効率的に使って利益を上げたかを示す指標。目安とされる5%を下回っており、総資産を十分に活用できていない状況がうかがえます。 |
| 【財務健全性】自己資本比率(実績) | 91.5% | 返済義務のない自己資金が総資産に占める割合。非常に高い水準であり、一般的に40%以上で安定と評価される中で、この比率は倒産リスクが極めて低い極上の財務体質を示しています。 |
| 【財務健全性】流動比率(直近四半期) | 1,083% (10.83倍) | 短期的な支払い能力を示す指標。200%以上が良好とされる中で、10倍を超える極めて高い比率は、流動資産が流動負債を大幅に上回っており、短期的な資金繰りに全く問題がないことを意味します。 |
| 【キャッシュフロー】営業CF | 2,460百万円 (過去12か月) | 企業の本業で稼ぎ出した現金の流れ。高い水準を維持しており、事業活動を通じて安定的に現金を創出できる実力を示しています。 |
| 【キャッシュフロー】フリーCF | 1,900百万円 (過去12か月) | 企業が事業活動で稼いだ現金から、事業の維持・拡大に必要な投資を差し引いた後に自由に使える現金。高水準のフリーキャッシュフローは、M&Aや株主還元、負債返済など、豊富な資金使途の柔軟性があることを示します。 |
| 【利益の質】営業CF/純利益比率 | 4.80 (S: 優良) | 会計上の「純利益」と、実際に手元に残る「営業キャッシュフロー」の比率。1.0以上が健全とされる中で、テセックは4.80と非常に高く、利益の質が極めて優良であることを示唆します。これは、会計上の利益が実際に現金として裏付けられている信頼性の高い利益であることを意味します。 |
| 【四半期進捗】通期予想に対する進捗率(2026年3月期 第2四半期) | 売上高: 約51.6%<br>営業利益: 約146.9%<br>純利益: 約93.0% | 中間期である第2四半期時点で、売上高は通期予想の半分程度、純利益も9割超と順調に進捗しています。特に営業利益はすでに通期予想の約1.5倍に達しており、通期での利益目標達成に高い確度が見込まれます。これは、為替の円安進行や部材コストの改善が寄与した結果とされています。 |
投資家向け解釈:
テセックは、自己資本比率91.5%と流動比率1,083%という、同業他社と比較しても圧倒的に高い水準の財務健全性を有しています。これにより、外部環境の急激な変化や大規模な設備投資、不測の事態にも十分に耐えうる盤石な事業基盤が構築されています。営業キャッシュフローも潤沢であり、本業で稼ぐ力が強いため、安定した経営が期待できます。さらに、営業CF/純利益比率が4.80と極めて高いことは、利益の質が非常に良く、会計上の利益操作のリスクが低いことを示唆しており、投資家にとって安心材料となります。
一方で、ROE 3.66%やROA 1.92%といった資本効率性を示す指標は、いずれも一般的な目安を下回っており、資本の有効活用という点で課題を抱えています。Piotroski F-Scoreが3点とやや低めなのも、低いROEや資産回転率などが影響している可能性が考えられます。しかし、これは高い自己資本比率の裏返しでもあり、レバレッジをかけていない分、利益率が相対的に低く見えている側面もあるため、単純な低評価とは言い切れません。
直近の四半期決算では、中間時点で既に通期営業利益予想を大幅に上回る進捗を見せており、会社の利益面での予測の底堅さ、または保守的な見通しを示している可能性があります。これは、投資家にとってポジティブなサプライズとなり得ますが、売上高は下方修正されているため、売上の回復トレンドについては引き続き注視が必要です。全体の利益改善は為替効果やコスト削減が大きく寄与しているため、その持続性にも注目が集まります。
5. 株価分析
テセックの株価動向と評価を以下に示します。
| 指標 | 値 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|
| 【バリュエーション】PER(会社予想) | 52.36倍 | 株価が1株当たり利益の何年分かを示す指標。業界平均の10.7倍と比較して非常に高く、利益水準から見ると現在の株価はかなり割高と評価されます。これは市場が今後の成長性や他の要素を強く織り込んでいることを示唆します。 |
| 【バリュエーション】PBR(実績) | 0.84倍 | 株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標。1倍未満は企業の解散価値を下回る可能性を示唆し、業界平均の0.7倍と比較してもほぼ適正またはやや割安な水準に位置しています。株価が純資産に対しては過度に評価されていないことを意味します。 |
| 【テクニカル】52週レンジ内位置 | 98.3% | 過去52週間の株価変動幅(安値1,096円~高値2,240円)の中で、現在の株価2,220円が最も高い水準に近い位置にあることを示します。これは株価が大きく上昇した後で、買われすぎの兆候や高値警戒感が生じる可能性を示唆しています。 |
| 【テクニカル】移動平均線との関係(現在株価2220.00円) | 5日MA: 2,197.40円(上回り 1.03%)<br>25日MA: 2,073.64円(上回り 7.06%)<br>75日MA: 2,037.24円(上回り 8.97%)<br>200日MA: 1,778.17円(上回り 24.64%) | 現在の株価が短期から長期の全ての移動平均線を上回って推移しており、テクニカル的には非常に強い上昇トレンドが継続していることを明確に示しています。これは、投資家の買い意欲が強く、株価が勢いを持って上昇している状況を反映しています。 |
| 【市場比較】日経平均との相対パフォーマンス | 1年: 株式+50.92% vs 日経+37.34% → 13.58%ポイント上回る<br>3ヶ月: 株式+11.33% vs 日経+13.84% → 2.51%ポイント下回る | 長期的に見るとテセックは日経平均を大きく上回るパフォーマンスを達成し、株価の上昇力を示しています。しかしながら、直近3ヶ月間では日経平均を下回る動きが見られ、短期的な勢いはやや緩やかになっている可能性もあります。 |
| 【市場比較】TOPIXとの相対パフォーマンス | 1ヶ月: 株式+8.93% vs TOPIX+7.53% → 1.40%ポイント上回る | 短期的にはTOPIXをわずかにアウトパフォームしており、市場全体の動きと比較して底堅い印象を与えます。 |
投資家向け解釈:
現在のテセックの株価2220.0円は、過去52週間の高値圏に位置しており、5日、25日、75日、200日の各移動平均線を全て上回って推移していることから、テクニカル分析上は明確な上昇トレンドが継続していると判断できます。特に長期的な移動平均線を大きく上回っている点は、株価の勢いが強いことを示唆しています。また、過去1年間では日経平均を大幅にアウトパフォームしており、市場から高い評価を得ていることがうかがえます。
しかし、バリュエーション指標を見ると、PERが52.36倍と現在の会社予想利益に対しては非常に割高な水準にあります。これは業界平均PERの10.7倍と比較しても顕著であり、市場が現在の低い利益水準ではなく、将来的な業績回復やキャッシュリッチな財務状況、高還元な株主還元策、あるいは独自の技術力を高く評価している可能性が考えられます。一方で、PBRは0.84倍と業界平均の0.7倍に近い水準であり、純資産の価値から見れば極端な割高感はありません。
PERの割高感とPBRの妥当感という二面性を持つため、投資判断には慎重な見極めが必要です。短期的な株価は好調なテクニカル指標に支えられていますが、利益水準に比して株価が高い状況は、将来の成長期待が実現しない場合や、外部環境の変化があった場合に調整リスクを抱えていることに注意すべきです。バリュエーション分析による目標株価(業種平均PER基準で999円、業種平均PBR基準で1841円)と比較しても、現在の株価はこれらを上回っており、割高な水準を示しています。
6. リスク評価
テセックの投資リスクを定量・定性の両面から分析します。
| リスク要因 | 内容 | 投資家向け解釈 |
|---|---|---|
| 【定量リスク】年間ボラティリティ | 37.49% | 株価の年間の変動の大きさを表す指標。市場平均よりも高い水準であり、比較的株価が大きく変動しやすい銘柄であることを意味します。投資元本に対する価格変動リスクが高いことを示唆しています。 |
| 【定量リスク】ベータ値(5Y Monthly) | 1.03 | 市場全体の動き(日経平均やTOPIXなど)に対するテセックの株価の感応度。ベータ値1.03は、市場が1%変動した時に、テセックの株価もほぼ同程度(1.03%)変動しやすい傾向にあることを示しており、市場リスクと概ね連動します。 |
| 【定量リスク】最大ドローダウン | -46.85% | 過去の特定の期間における株価のピークから底までの最大下落率。仮に100万円を投資していた場合、過去には最大で46.85万円程度の含み損が発生した経験があることを示します。これは今後も同程度の下落リスクが存在する可能性があり、投資家はこうした変動に対する心構えが必要です。 |
| 【定量リスク】シャープレシオ | 0.18 | 取ったリスク(ボラティリティ)に見合ったリターンが得られているかを示す指標。一般的に1.0以上が良好と評価される中で、0.18という低い水準は、現在の投資リターンが株価の変動リスクに対して十分に見合っていない可能性を示唆します。 |
【事業リスク】
- 半導体市場の需給変動と特定セグメントへの依存: テセックのテスタ事業は、特にパワー半導体市場からの設備投資動向に大きく左右されます。現在のパワー半導体市場は、EV需要の減速や中国メーカーとの競争激化によって設備投資が抑制される傾向にあり、これがテスタ需要の弱含みに直結しています。好調なハンドラ事業があるものの、主力であるテスタ事業の不振が続けば、会社全体の業績回復の足かせとなるリスクは高いです。特定の半導体分野の市況悪化は、業績に直接的な影響を与えるため、市場動向の継続的なモニタリングが必要です。
- 為替変動リスク: テセックの連結売上高における海外比率は66%(2025年3月期)と非常に高い水準にあります。このため、為替レートの変動が業績に与える影響は大きく、特に円高に転じた際には、海外での売上が円換算で減少し、利益率が悪化する可能性があります。足元では円安が利益を押し上げる追い風となっていますが、為替市場は予測が難しく、その変動は常にリスク要因として認識すべきです。会社は為替感応度として1円の円安で営業利益約7百万円増と開示しており、逆もまた真です。
- 地政学リスクと国際競争の激化: 半導体産業は、米中間の貿易摩擦やサプライチェーンの再編といった地政学的な要因に強く影響を受ける業界です。これにより、製品の輸出規制や特定の地域からの受注減少、あるいは部材調達の困難さなどが生じる可能性があります。また、特にテスタ市場では中国メーカーの台頭による価格競争の激化が懸念されており、テセックの競争力や収益性が圧迫されるリスクがあります。
投資家向け解釈:
テセックの株価は年間ボラティリティが37.49%と高く、過去には最大で約47%の下落(最大ドローダウン)を経験しています。これは、仮に100万円を投資した場合、市場環境によっては年間で約37万円程度の変動や、場合によっては約47万円の含み損が発生する可能性があることを意味します。この高い変動性は、投資元本に対するリスクが高いことを示唆します。また、リスク調整後のリターンを示すシャープレシオが0.18と低いことから、現時点では高いリスクを取っているにも関わらず、その見返りが十分に得られていない可能性があります。
事業面では、半導体市場全体の回復は期待されるものの、テセックの主要事業であるテスタ分野が依存するパワー半導体市場の停滞が大きな懸念材料です。売上高の下方修正もこの影響を強く受けており、今後のテスタ事業の回復時期と動向が業績を大きく左右します。また、海外売上高比率が高いため、為替レートの変動、特に円高への転換は収益性に直接的な悪影響を及ぼすリスクがあります。さらに、地政学的なリスクや国際的な競争激化は、半導体製造装置業界全体、そしてテセックの事業環境に継続的な不確実性をもたらす要因となり得ます。
7. 市場センチメント
- 信用取引状況: 信用買残が83,300株に対して、信用売残は0株であり、信用倍率も0.00倍となっています。これは、市場で買い圧力が優勢であり、売り方の建玉が全く積み上がっていない状況を示唆しています。ただし、1日の出来高が600株と少ないため、信用買残が消化されにくい可能性があります。需給面では、売り圧力が非常に低い一方で、潜在的な買い圧力が相応に存在すると解釈できますが、出来高の少なさから、需給がタイトに推移する可能性もあります。
- 主要株主構成: 上位株主には、自社(自己株式口)が7.99%と最も多く、次いで田中綏子氏(6.51%)、村井昭氏(3.39%)、日本生命保険(3.22%)が続きます。創業者またはその関係者と自社による保有比率が高く、安定した株主構成と考えられます。機関投資家の保有比率は9.71%と比較的低い水準にあります。特定の期間に集中して売買されるリスクは低いと見られますが、成長性への期待が先行している可能性があります。
8. 株主還元
- 配当利回り: 2026年3月期の会社予想1株配当100.00円に基づくと、現在の株価2220円に対する配当利回りは4.50%と、投資家にとって魅力的な高水準にあります。これは、テセックが株主還元に積極的な姿勢を持っていることの表れです。
- 配当性向: 2026年3月期の会社予想に基づく配当性向は90.6%と非常に高い水準です。これは、得られた利益の大部分を配当として株主に還元する方針を示しており、株主還元に対する強いコミットメントが感じられます。ただし、利益が変動すると配当性向も大きく変動する可能性があります。
- 自社株買いの状況: 決算短信や開示情報によると、テセックは持続的にJ-ESOP向け自己株式の割当や、自己株式の取得・消却を実施しています。これは、株主価値の向上に加え、資本の効率化を目指す積極的な資本政策の一環であり、単に配当だけでなく多様な形で株主還元を重視していることがうかがえます。
SWOT分析
| 強み | 弱み |
|---|---|
| – 卓越した財務健全性: 自己資本比率90%超、流動比率10倍超と、業界でも類を見ないほど強固な財務体質を誇り、経営の安定性が極めて高い。 | – 主力事業の低迷と資本効率の低さ: 主要なテスタ事業の需要減速により、ROEやROAといった資本効率性を示す指標が低い水準にとどまっている。 |
| – 個別半導体テスターの世界首位級技術力: 特定のニッチ市場において、長年の経験とノウハウに裏打ちされた高度な技術力を保有し、高品質な半導体検査装置を提供している。 | – 小規模な流動性と高い信用買残: 1日の出来高が少なく、信用買残が比較的多いことで、需給バランスの悪化時に株価が不安定になる可能性がある。 |
| 機会 | 脅威 |
| —————————————— | ——————————————– |
| – 半導体市場の長期的な需要増加: デジタル化やAI、IoTの進展に伴う半導体市場全体の成長傾向は、テセックの将来的な収益機会を拡大させる。 | – 世界的な景気減速と地政学リスク: 全世界の経済活動の停滞や米中貿易摩擦などの地政学的な要因は、半導体産業全体に深刻な影響を及ぼし、テセックの事業環境を悪化させるリスクがある。 |
| – 高成長するハンドラ事業と新市場開拓: データセンターやEV向けなど、高機能半導体の需要増加に伴い、ハンドラ事業が堅調な成長を続けることで、新たな収益源としての役割が期待される。 | – 為替変動リスク: 海外売上高比率が高いため、円高への急激な転換は、円換算での売上高減少や利益率低下に直結する。 |
この銘柄が向いている投資家
- 極めて安定した財務基盤を重視する長期投資家: 業界屈指の盤石な財務状況を評価し、不確実性の高い市場環境下でも安全性を最優先する方。
- 高配当利回りに関心を持つインカムゲイン志向の投資家: 会社予想で4.50%という高水準の配当利回りと、利益の大半を配当に回す積極的な株主還元方針を魅力と感じる方。
- 半導体市場の長期的な回復とニッチ技術を評価する投資家: 現在のテスタ事業の低迷を一時的なものと捉え、ハンドラ事業の成長性やテセックが持つ特定分野での世界的な技術力を評価し、長期的な視点で投資できる方。
この銘柄を検討する際の注意点
- 利益面での著しい割高なバリュエーション: PERが業界平均と比較して非常に高く、現在の利益水準で評価すると、株価には過熱感が強いと判断されます。株価が将来の成長期待を織り込みすぎている可能性があり、投資には慎重な価格判断が求められます。
- 主力テスタ事業の回復見通しの不透明さ: 業績の回復はハンドラ事業が牽引しているものの、会社の中核を占めるテスタ事業はパワー半導体市場の停滞により依然として不振が続いています。この事業の回復時期やその蓋然性については、十分な情報収集と見通しの精査が必要です。
今後ウォッチすべき指標
- テスタ事業の受注高と受注残高の推移: 特に減少傾向にあるテスタ事業の受注状況に注目し、回復の兆しが見られるか。具体的には、前年同期比でのプラス成長や受注残高の増加など、底打ち感を示す数値(目標値: テスタ売上・受注残のプラス成長、または市場全体の回復を示す指標)。
- ROEの継続的な改善: 資本効率性の低さが課題であるため、ROEが過去実績から改善し、中長期的にベンチマーク基準(8%以上、最終的には10%以上)へ向けて上昇していくか。改善の要因が一時的なコスト削減だけでなく、売上増加であることが望ましい。
- 為替レートの動向と業績への影響: 海外売上高比率が高いことから、今後の為替レートの推移(特に円高に転じるリスク)と、それが業績予想にどのような影響を与えるか、会社のコメントを含めて継続的に確認する必要があります。
10. 企業スコア(詳細)
テセックを以下の4つの観点から評価します。
- 成長性: D (大幅減収減益見込み)
- 根拠: 2026年3月期の会社予想では、売上高が対前年で13.4%減の5,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同46.2%減の230百万円と、大幅な減収減益を見込んでいます。特に主力であるテスタ事業の低迷が全体の業績を押し下げており、中期的な成長経路に対する懸念が残るため、成長性においては最も低い「D」評価としました。
- 収益性: C (収益性改善は途上)
- 根拠: 過去12ヶ月のROEは3.66%、ROAは1.92%と、投資判断の目安とされるROE10%やROA5%を大きく下回っています。この数値は、株主資本および総資産の運用効率が低いことを示しています。一方で、過去12ヶ月の営業利益率は13.12%と製造業としては良好な水準であり、直近の四半期では為替の円安や部材コストの低下により利益面が改善しています。しかし、ROEが5%未満であるため、総合的には「C」評価としました。今後の収益性改善の動向、特に資本効率の向上に注目が集まります。
- 財務健全性: S (極めて優良)
- 根拠: 自己資本比率が91.5%と日本の製造業の中でも極めて高い水準にあり、流動比率も1,083%(10.83倍)と圧倒的な短期支払い能力を有しています。Piotroski F-Scoreは3点と低いものの、これは直近の収益性の低さに起因するものであり、負債依存度が極端に低く、潤沢な現預金を保有しているなど、実質的な財務の盤石さから総合的に「S」評価と判断しました。外部環境の悪化や大規模な投資にも耐えうる、極めて安定した財政基盤が最大の強みです。
- バリュエーション: D (非常に割高)
- 根拠: 会社予想PERが52.36倍であり、業界平均PER10.7倍と比較して約5倍と非常に高い水準にあります。PBRは0.84倍と業界平均0.7倍に近いですが、PERの割高感が顕著であり、現在の利益水準で評価すると株価は著しく過大評価されていると判断せざるを得ません。したがって、バリュエーションにおいては最も低い「D」評価としました。市場は現在の業績ではなく、将来の回復や同社の強固な財務体質、高配当を織り込んでいる可能性が高いですが、利益に基づいた評価では割高感が強い状況です。
企業情報
| 銘柄コード | 6337 |
| 企業名 | テセック |
| URL | http://www.tesec.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 2,220円 |
| EPS(1株利益) | 42.40円 |
| 年間配当 | 4.50円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 36.3倍 | 1,537円 | -6.8% |
| 標準 | 0.0% | 31.5倍 | 1,337円 | -9.3% |
| 悲観 | 1.0% | 26.8倍 | 1,194円 | -11.3% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 2,220円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 676円 | △ 228%割高 |
| 10% | 844円 | △ 163%割高 |
| 5% | 1,065円 | △ 108%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.13)」によって自動生成されました。
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企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。