企業の一言説明
トレンドマイクロは、法人および個人向けのセキュリティ関連ソフトウェア開発・サービス提供を行っています。サイバーセキュリティ分野で国内首位、世界でも高シェアを誇るリーディングカンパニーです。
投資判断のための3つのキーポイント
- 強固な市場地位と高収益性: 法人向けウイルス対策ソフトで国内トップシェアを維持し、「ウイルスバスター」などの製品で世界的な認知度を誇ります。高い売上総利益率と27%を超えるROE、18%を超える営業利益率を安定的にたたき出しており、極めて高い収益力を有しています。
- サイバーセキュリティ市場の拡大と戦略的対応: サイバー攻撃の高度化に伴い、セキュリティ対策の需要は世界的に高まっています。同社はクラウドセキュリティやXDR(Extended Detection and Response)、AIセキュリティなど、最新の脅威に対応するプラットフォームやサービスに注力しており、今後の市場成長を捉える戦略を推進しています。
- 株価への下落圧力と課題: 信用倍率が15倍を超える高水準で推移しており、将来的な売り圧力となるリスクを抱えています。また、競合他社によるAIを活用したセキュリティ機能の強化のニュースが株価急落につながるなど、AI技術の進化と競争激化が、同社の市場地位や収益性に与える影響には注意が必要です。
企業スコア早見表
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 成長性 | B | 堅実な成長 |
| 収益性 | S | 優良 |
| 財務健全性 | B | 普通 |
| バリュエーション | B | やや割安感 |
※スコア凡例: S=優良, A=良好, B=普通, C=やや不安, D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 5,270円 | – |
| PER | 18.82倍 | 業界平均23.2倍 |
| PBR | 5.40倍 | 業界平均2.3倍 |
| 配当利回り | 3.68% | – |
| ROE | 27.22% | – |
1. 企業概要
トレンドマイクロ (Trend Micro Incorporated) は、1989年に設立された日本のサイバーセキュリティ企業です。法人向け・個人向けに多岐にわたるセキュリティ関連ソフトウェアおよびサービスを開発・販売しており、特に法人向けウイルス対策ソフトでは国内で圧倒的なシェアを占め、世界市場でも高い存在感を示しています。主力製品である個人向け「ウイルスバスター」は広く認知されています。長年の研究開発で培われた脅威インテリジェンスと技術力が独自の参入障壁となり、継続的な収益を生み出すサブスクリプションモデルが収益基盤を支えています。
2. 業界ポジション
サイバーセキュリティ市場は、デジタル化の進展とサイバー攻撃の複雑化・高度化に伴い、世界的に拡大を続けています。トレンドマイクロはグローバル市場において高い市場シェアを確保しており、法人向けセキュリティ分野で特に強みを発揮し、国内では揺るぎない首位の地位を確立しています。競合には海外の巨大セキュリティベンダーや、近年台頭するAIセキュリティ企業が存在しますが、同社は長年にわたる実績と顧客基盤、製品ラインナップの広さで優位性を保っています。一方で、AI技術の進化に伴う新たな競争環境への適応が課題となっています。同社のPERは18.82倍と業界平均の23.2倍を下回る一方、PBRは5.40倍と業界平均の2.3倍を大きく上回っており、高い収益性への期待と、一方で純資産に対する企業価値の過大評価の可能性が混在しています。
3. 経営戦略
トレンドマイクロは、デジタル変革の進展と脅威環境の変化に対応し、多層防御と広範なカバレッジを提供するセキュリティプラットフォームの強化を経営戦略の柱としています。特に、Vision Oneプラットフォーム、XDR (Extended Detection and Response)、クラウドセキュリティ、AIセキュリティといった次世代テクノロジーへの投資と製品開発を加速させています。
2025年12月期は売上高2,759億8,400万円(前年比+1.2%)、営業利益577億7,700万円(前年比+20.1%)と堅調に推移しました。2026年12月期は売上高3,015億円(前年比+9.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益366億円(前年比+6.0%)を見込んでおり、特に日本市場や欧州などでの継続的な成長と、収益性の改善を目指しています。今後のイベントとしては、2026年5月7日に次回の決算発表が予定されており、その内容が市場から注目されます。また、直近では2026年2月19日から3月24日の期間で自己株式取得が決議されており、資本効率の向上と株主還元への意識を示しています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 7/9 | S: 財務優良(収益性・健全性・効率性すべて良好) |
| 収益性 | 3/3 | 純利益が黒字、営業CFがプラス、ROAもプラス |
| 財務健全性 | 1/3 | 流動比率が基準値を下回るなど改善余地あり |
| 効率性 | 3/3 | 営業利益率・ROEが高く、売上成長もプラス |
解説: トレンドマイクロのPiotroski F-Scoreは7/9点であり、「S: 財務優良」と判定されます。
収益性スコアが3/3と満点であることは、直近12ヶ月間の純利益、営業キャッシュフロー、ROA(総資産利益率)が全てプラスであり、基本的な収益獲得能力が極めて高いことを示しています。これは、安定した事業基盤と高い製品競争力を背景とした、健全な事業運営ができている証拠です。
財務健全性スコアは1/3と低い評価です。これは、直近四半期の流動比率(短期債務返済能力)が1.20と、一般的に健全とされる1.50を下回っている点が主な要因です。流動負債に対する流動資産の比率が低いため、短期的な支払い能力にはやや注意が必要と見られます。
効率性スコアは3/3と満点であり、営業利益率が18.17%、ROE(自己資本利益率)が27.22%と非常に高い水準を維持し、さらに四半期売上成長率も4.60%とプラス成長を続けていることから、効率的な経営と収益拡大の両立が図られています。
【収益性】
- 営業利益率: 過去12か月では18.17%、2025年12月期の実績では20.93%と、極めて高い水準を維持しています。これは、高付加価値のセキュリティソフトウェアという事業特性と、効率的なコスト管理が奏功していることを示します。
- ROE(自己資本利益率): 過去12か月で27.22%、2025年12月期の実績で28.24%と、ベンチマークの10%を大幅に上回る、非常に優れた水準です。これは、株主資本を効率的に活用して高水準の利益を生み出していることを示唆しており、資本効率の良さが際立っています。
- ROA(総資産利益率): 過去12か月で8.78%と、ベンチマークの5%を上回る良好な水準です。これは、総資産に対する利益創出能力が高いことを意味し、事業活動全体での効率性が評価できます。
【財務健全性】
- 自己資本比率: 2025年12月期実績で30.2%と、前年の29.22%から微増していますが、一般的に望ましいとされる40%以上と比較するとやや低い水準です。これは、負債に頼る部分が比較的大きいことを示唆しており、財務上の余裕は限定的と見ることができます。
- 流動比率: 直近四半期で1.20倍と、一般的に短期的な支払い能力の目安とされる1.5倍から2.0倍の範囲を下回っています。これは、短期の支払い能力に一定の注意を払う必要があることを示唆しています。
【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー (営業CF): 過去12か月で646億4,000万円、2025年12月期実績で646億3,700万円と、安定して潤沢なキャッシュフローを創出しています。セキュリティソフトウェア事業は、サブスクリプションモデルが主要であるため、安定した現金収入が期待できる構造です。
- フリーキャッシュフロー (FCF): 過去12か月で482億円と、多額の現金を自由に使える状態にあります。これは、本業での稼ぐ力が高く、事業投資や株主還元、負債返済に充てる豊富な原資があることを示しています。
【利益の質】
- 営業CF/純利益比率: 1.87と、1.0を大きく上回る極めて高い水準です。これは、純利益が会計上の操作ではなく、営業活動を通じて実質的な現金として力強く裏付けられていることを意味します。利益の質は「S (優良)」と評価され、会計上の利益と実際の現金の流れが非常に健全であることを示しています。
【四半期進捗】
提供データには直近3四半期の個別の売上高・営業利益推移は含まれていません。通期予想に対する進捗については、2025年12月期実績が発表されており、2026年12月期予想が示されています。
【バリュエーション】
- PER(株価収益率): 会社予想ベースで18.82倍です。業界平均PERが23.2倍であることと比較すると、約81%の水準であり、同業他社と比較してやや割安感があると言えます。
- PBR(株価純資産倍率): 実績ベースで5.40倍です。業界平均PBRが2.3倍であることと比較すると、約235%の水準と大幅に高く、純資産の面からはかなり割高に評価されていると見ることができます。PBRは株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標で、一般に1倍を下回ると解散価値よりも株価が低いとされます。トレンドマイクロのようにROEが極めて高い企業では、必ずしもPBRが高いことが割高とは言い切れませんが、投資家が高い収益力に対する将来の成長期待を織り込んでいると解釈できます。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| MACD | 中立 | -297.26 / -267.13 | トレンド方向の勢いが弱い |
| RSI | 中立 | 38.0% | 売られすぎでも買われすぎでもない |
| 5日線乖離率 | – | -1.40% | 直近のモメンタムはやや弱い |
| 25日線乖離率 | – | -9.14% | 短期トレンドから下向きに乖離 |
| 75日線乖離率 | – | -21.42% | 中期トレンドから大きく下向きに乖離 |
| 200日線乖離率 | – | -35.80% | 長期トレンドから大幅に下向きに乖離 |
解説: MACDは中立状態にあり、明確なトレンド発生シグナルは出ていませんが、MACD値がシグナルラインを下回っていることから、緩やかな下降トレンドの継続を示唆しています。RSIは38.0%であり、買われすぎでも売られすぎでもない中立圏にありますが、売られすぎ(30%以下)に近い水準です。移動平均線乖離率を見ると、5日線から200日線にかけて全ての期間で株価が移動平均線を下回っており、特に200日線からは-35.80%と大きく乖離しています。これは、短期から長期にわたる下降トレンドが継続していることを明確に示しています。
【テクニカル】
現在の株価5,270円は、52週高値11,410円から大きく下落し、52週安値5,104円に近い水準(52週レンジ内位置6.5%)にあります。これは、現在の株価が過去1年間の価格変動範囲の下限に位置していることを示しており、非常に割安感があるとも、あるいは下降トレンドが根強いとも解釈できます。全ての主要な移動平均線(5日、25日、75日、200日)を株価が下回って推移しており、株価は明確な下落トレンドの中にあります。
【市場比較】
トレンドマイクロの株価パフォーマンスは、日経平均株価およびTOPIXといった主要市場指数と比較して、大幅に劣後しています。
- 日経平均比: 過去1ヶ月で23.49%ポイント、3ヶ月で53.29%ポイント、6ヶ月で69.60%ポイント、1年で94.04%ポイントと、いずれの期間においても日経平均を大きく下回るパフォーマンスとなっています。
- TOPIX比: 過去1ヶ月で20.58%ポイントTOPIXを下回るなど、日経平均と同様に市場全体と比較して軟調な推移が続いています。
この劣後パフォーマンスは、個別企業固有の要因(例えば、AIセキュリティ競争激化への懸念など)が市場全体の上昇モメンタムを打ち消している可能性を示唆しています。
【注意事項】
- ⚠️ 信用倍率が15.31倍と高水準です。信用買い残が信用売り残を大幅に上回っており、将来的にこれらの買い残が決済される際に売り圧力となる可能性が高いため、株価の動向には注意が必要です。
【定量リスク】
- ベータ値 (5Y Monthly): 0.54
- ベータ値が1.0未満であることから、市場全体(S&P 500)の動きと比較して、株価の変動(ボラティリティ)が相対的に低いことを示します。市場が1%変動した場合、同社株価は約0.54%変動すると期待されます。
- 年間ボラティリティ: 36.73%
- 年間の株価の変動率が約36.73%と、比較的高い水準です。これは年間を通じて株価が大きく変動する可能性があることを意味し、短期的な投資においてはリスクを意識する必要があります。
- 仮に100万円投資した場合、年間で±36.73万円程度の変動が想定されるため、そのリスク許容度を確認することが重要です。
- シャープレシオ: 0.68
- シャープレシオは、リスク1単位あたりどれだけのリターンが得られたかを示す指標で、一般的に1.0以上が良好とされます。同社の0.68という数値は、リスクに見合うリターンが十分に得られていない可能性を示唆しています。
- 最大ドローダウン: -47.05%
- 過去のある期間において、株価がピークから最も大きく下落した割合が-47.05%でした。これは、投資元本が半分近くまで減少する可能性があることを示しており、今後も同様の下落が起こりうるリスクとして認識すべきです。
【事業リスク】
- AI技術による競争激化と技術革新リスク: 競合他社がAIを活用したセキュリティ機能を強化しているとのニュースが示す通り、AI技術の急速な進化はサイバーセキュリティ業界の競争環境を大きく変化させています。同社がこの技術革新に追随し、競争力を維持できるかどうかが重要なリスク要因です。
- 為替変動リスク: トレンドマイクロは日本を含むグローバルに事業を展開しているため、為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。特に円安は円建てでの収益を押し上げる効果がありますが、仕入れコスト増や海外子会社の円換算価値に影響を与え、利益を圧迫する可能性もあります。
- 顧客のIT投資抑制とチャネル変更のリスク: 世界経済の景気後退や不確実性が高まった場合、企業がITセキュリティへの投資を抑制する可能性があります。また、セキュリティ製品の販売チャネルや顧客ニーズの変化に適切に対応できない場合、市場シェアや収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 地政学リスクおよびサイバー攻撃の複雑化: 国際情勢の不安定化に伴う地政学リスクは、サプライチェーンや事業活動に影響を与える可能性があります。また、サイバー攻撃がますます巧妙化・大規模化する中で、常に最新の脅威に対応できる製品・サービスを提供し続けることが必要であり、その開発負荷が増大するリスクも存在します。
7. 市場センチメント
市場のセンチメントは、足元のトレンドマイクロ株に対してやや警戒感を伴うものと見られます。
- 信用取引状況: 信用買残が863,400株、信用売残が56,400株であり、信用倍率は15.31倍と非常に高い水準です。これは、将来的に信用取引の買い方が利益確定売りや損失確定売り(投げ売り)に転じることで、株価に下落圧力がかかる可能性を示唆しています。
- 主要株主構成:
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口): 22.61%
- 日本カストディ銀行(信託口): 9.53%
- 自社(自己株口): 6.42%
主要株主には信託銀行が上位を占めており、安定株主が多い構造です。自社株口も一定割合を保有していることは、株価安定や資本政策の柔軟性につながります。
8. 株主還元
トレンドマイクロは、株主還元に対して前向きな姿勢を示しています。
- 配当利回り: 過去12ヶ月の実績に基づくと3.68%であり、比較的高い配当利回りを提供しています。これはインカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な水準と言えます。
- 配当性向: 2025年12月期の実績は70.5%であり、連結配当性向も70.5%と高い水準です。これは、利益の大部分を株主への配当に回していることを意味します。ただし、2026年12月期の配当予想は現時点で「未定」とされており、今後の業績動向や資本政策によって変動する可能性があるため、今後の発表に注目が必要です。
- 自社株買いの状況: 最近の重要な後発事象として、2026年2月19日から3月24日の期間で、上限120万株、取得額上限50億円の自己株式取得決議が発表されています。これは、資本効率の向上と株主還元を強化する姿勢の表れであり、株価へのサポート要因となる可能性があります。
SWOT分析
強み
- 国内外での強固な市場地位と高いブランド認知度により、安定した顧客基盤とサブスクリプション型の収益モデルを確立しています。
- 非常に高いROE(27.22%)と営業利益率(18.17%)を誇り、効率的な経営と優れた収益獲得能力が強みです。
弱み
- 自己資本比率が30.2%と比較的低く、流動比率も1.20と短期債務返済能力にやや懸念があり、財務基盤の強化が課題です。
- 競合他社のAIセキュリティ強化や技術革新のスピードに対応しきれない場合、将来的な競争力低下のリスクを抱えています。
機会
- クラウド化の進展とサイバー攻撃の高度化により、セキュリティ関連市場は今後も継続的な成長が見込まれており、同社の高付加価値製品・サービスへの需要は拡大する機会があります。
- M&Aや戦略的パートナーシップを通じて、AI技術や新しいセキュリティ領域への事業拡大の機会を探ることができます。
脅威
- 競合他社によるAIを活用したセキュリティ製品の強化は、同社の市場シェアや価格競争に圧力をかける可能性があります。
- 高いPBR(5.40倍)は収益力への期待の表れですが、一方で株主からはさらなる資本効率改善や株価上昇への圧力がかかる可能性があります。
この銘柄が向いている投資家
- 安定した収益性と配当を重視する中長期投資家: 高い営業利益率とROE、そして安定したキャッシュフローと比較的高い配当利回りは、長期的な視点で安定したリターンを求める投資家にとって魅力的です。
- サイバーセキュリティ市場の成長に期待する投資家: デジタル化社会において不可欠なサイバーセキュリティ分野のパイオニアであり、市場自体の成長と共に企業価値の向上を期待できます。
この銘柄を検討する際の注意点
- AI技術への対応と競争環境: 競合各社のAIセキュリティ機能強化に対し、同社がどのように差別化を図り、市場での優位性を保っていくか、技術開発の動向を注視する必要があります。
- 株価のボラティリティと信用倍率: 年間ボラティリティが高く、直近は下降トレンドにあるため、短期的な株価変動リスクに注意が必要です。また、高水準の信用倍率も将来の売り圧力として認識しておくべきです。
今後ウォッチすべき指標
- AIセキュリティ関連製品の売上高成長率: 新規市場への適応度と競争力を測る上で重要な指標です。
- 自己資本比率の改善: 財務健全性の向上を示す明確な兆候として、この比率の推移を注視すべきです。
- 信用倍率の推移: 高水準が解消され、需給の改善が見られるかどうかが今後の株価に影響を与える可能性があります。
10. 企業スコア
- 成長性: B (堅実な成長)
- 根拠: 2026年12月期の売上高は前年比+9.2%の成長が予想されており、これは当社の評価基準である5-10%の範囲に収まります。過去数年間の売上高も堅実な増加傾向にありますが、S評価の15%以上、A評価の10-15%には届いていないため、堅実ながらも爆発的な成長には至っていないと評価できます。
- 収益性: S (優良)
- 根拠: ROEが27.22%(ベンチマーク15%以上でS)、営業利益率が18.17%(ベンチマーク15%以上でS)と、いずれの指標も当社のS評価基準を大きく上回る極めて高い水準です。これは、本業で非常に効率的に稼ぎ出す力があり、株主資本を最大限に活用できていることを明確に示しています。
- 財務健全性: B (普通)
- 根拠: 自己資本比率が30.2%と、当社のB評価基準(30-40%)の範囲にありますが、S評価(60%以上)やA評価(40-60%)には満たない水準です。また、流動比率も1.20と、一般的に推奨される1.50以上を下回っており、短期的な支払い能力にはやや注意が必要です。しかし、Piotroski F-Scoreは7/9点でS評価となっており、特に収益性と効率性の面で高く評価されていることから、総合的には「普通」の評価とします。
- バリュエーション: B (やや割安感)
- 根拠: PER18.82倍は業界平均23.2倍と比較して割安(約81%でA評価)ですが、PBR5.40倍は業界平均2.3倍と比較して大幅に割高(約235%でD評価)です。高ROE企業はPBRが高くなりがちですが、業界平均との乖離が大きい点には注意を要します。現在の株価が52週高値から大きく下落し、安値圏にあることを考慮すると、市場は将来の成長期待を既に織り込みつつも、直近の下落によってPER面での割安感が一部生じていると判断し、総合的に「やや割安感」のB評価とします。
企業情報
| 銘柄コード | 4704 |
| 企業名 | トレンドマイクロ |
| URL | http://www.trendmicro.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 5,270円 |
| EPS(1株利益) | 280.07円 |
| 年間配当 | 185.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.3% | 22.4倍 | 6,374円 | 6.8% |
| 標準 | 0.2% | 19.5倍 | 5,522円 | 4.1% |
| 悲観 | 1.0% | 16.6倍 | 4,873円 | 2.0% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 5,270円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 3,209円 | △ 64%割高 |
| 10% | 4,008円 | △ 32%割高 |
| 5% | 5,057円 | △ 4%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| デジタルアーツ | 2326 | 5,470 | 773 | 21.89 | 4.22 | 20.3 | 1.73 |
| FFRIセキュリティ | 3692 | 8,220 | 673 | 86.34 | 19.10 | 27.9 | 0.17 |
| 網屋 | 4258 | 2,864 | 252 | 29.74 | 8.61 | 30.0 | 0.59 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.26)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
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なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。
企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。