企業の一言説明
全国保証は住宅ローン保証を主力事業として展開する独立系の信用保証最大手の企業です。
総合判定
堅実成長と安定配当を両立するが、バリュエーションは割高
投資判断のための3つのキーポイント
- 住宅ローン保証事業を基盤とした安定的な収益成長と非常に高い収益性を維持しています。
- Piotroski F-Scoreが8/9と優良で、極めて強固な財務体質と効率的な経営が特徴です。
- 業界平均と比較してPER、PBRともに割高感があり、市場全体との連動性も低いことに注意が必要です。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | C | 四半期売上高成長率は低い水準に留まる。 |
| 収益性 | A | 高い営業利益率を維持しROEも良好。 |
| 財務健全性 | S | F-Score高得点と高い流動性で優良。 |
| バリュエーション | D | 業界平均と比較し割高感が強い。 |
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 3,242.0円 | – |
| PER | 13.5倍 | 業界平均10.3倍 |
| PBR | 1.86倍 | 業界平均0.9倍 |
| 配当利回り | 3.7% | – |
| ROE | 13.93% | – |
1. 企業概要
全国保証は1981年に設立された独立系信用保証の最大手企業で、住宅ローン保証を主力事業としています。全国の金融機関と提携し、個人が住宅ローンを組む際の保証を提供することで、金融機関のリスク軽減と個人の資金調達を支援します。非生命保険代理店事業や債権回収なども手掛け、日本の金融インフラの一翼を担う存在です。
2. 業界ポジション
信用保証業界において、全国保証は住宅ローン保証分野で圧倒的な存在感を持つ最大手です。独立系であるため、特定の金融機関グループに属さず、幅広い金融機関と提携できる点が強みとなっています。安定的な収益体質を背景に、強固な市場地位を確立しており、信用保証事業における高い参入障壁を持つ優位性があります。
3. 経営戦略
全国保証は、主力である住宅ローン保証事業の安定的な成長を基盤としつつ、周辺事業の強化や新規領域への投資により収益源の多様化を図っています。直近では、屋根一体型太陽光パネルを手掛けるモノクロームへの出資を通じて、環境エネルギー分野への進出を図るなど、既存事業とのシナジーを模索しつつ、将来の成長ドライバーを育成する戦略を推進しています。2026年3月期は増収増益の通期予想を掲げ、総還元性向70%超を目標とする株主還元策も実施済みです。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
全国保証のPiotroski F-Scoreは8/9点と極めて優秀な結果を示しており、財務品質は非常に優良と評価できます。
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 8/9 | S: 優良 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益とROAがプラスであり、収益基盤が強固です。 |
| 財務健全性 | 3/3 | 流動比率が健全で、D/Eレシオも低く、株式希薄化もありません。 |
| 効率性 | 3/3 | 営業利益率とROEが高く、四半期売上成長率もプラスで効率的な経営です。 |
【収益性】
営業利益率は過去12か月で79.11%と非常に高く、本業での稼ぐ力が際立っています。ROE(自己資本利益率)は過去12か月で13.93%と、株主から預かった資本を効率的に活用し、良好な収益を上げていると言え、一般的な目安である10%を上回っています。ROA(総資産利益率)も過去12か月で6.25%と、総資産を有効活用して堅実に利益を創出できていると評価できます。
【財務健全性】
自己資本比率は2025年3月期で48.47%と安定しており、財務基盤の堅固さを示しています。流動比率は直近四半期で3.83倍と極めて高く、短期的な支払い能力に全く問題がない健全な水準です。
【キャッシュフロー】
全国保証のキャッシュフローは非常に安定しています。
| 決算期 | 営業CF(億円) | 投資CF(億円) | フリーCF(億円) | 現金等残高(億円) |
|---|---|---|---|---|
| 連2023.03 | 287.0 | -360.4 | -73.4 | 1,126.6 |
| 連2024.03 | 313.0 | -560.0 | -246.9 | 776.5 |
| 連2025.03 | 334.2 | 6.2 | 340.5 | 923.8 |
過去3年間の営業キャッシュフローは順調に増加しており、本業で安定して現金を稼ぎ出していることが分かります。2025年3月期には投資キャッシュフローがプラスに転じ、フリーキャッシュフローも大幅に増加しており、自己資金で事業を拡大できる能力が高いことを示唆しています。
【利益の質】
営業CF/純利益比率は、2025年3月期実績で約1.04倍と1.0倍を上回っており、会計上の利益が現金として伴っている健全な「利益の質」を保っています。
【四半期進捗】
2026年3月期の通期予想に対する第3四半期時点の進捗率は、売上高が58.7%、営業利益が55.3%、純利益が57.7%です。これは一般的な会計期間の進捗度合い(3Qで75%程度)と比較するとやや緩やかなペースに見えますが、事業特性や期末にかけての収益計上によって変動する可能性があります。直近3四半期累計の売上高は前年同期比+3.9%、営業利益は+0.2%と堅調に推移しています。
【バリュエーション】
全国保証のPERは13.5倍、PBRは1.86倍であり、業界平均PER (10.3倍) や業界平均PBR (0.9倍) と比較すると、PERで約1.3倍、PBRで約2.1倍と割高感が強い水準にあります。これは、同社の安定した収益基盤と高い財務健全性が市場から評価されているためと考えられますが、投資検討においては注意が必要です。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| 5日線乖離率 | – | -0.04% | 直近のモメンタムは中立的 |
| 25日線乖離率 | – | +1.23% | 短期トレンドからわずかに上振れ |
| 75日線乖離率 | – | +2.41% | 中期トレンドからの上振れ |
| 200日線乖離率 | – | +1.10% | 長期トレンドからのわずかな上振れ |
MACDシグナル、RSIともに「中立」と表示されており、直ちに売買を促す強いトレンドシグナルは発生していません。各移動平均線乖離率からは、中期的に株価が移動平均線をやや上回って推移しているものの、大きな乖離は見られず、概ね安定した値動きを示していると解釈できます。
【テクニカル】
現在の株価3,242.0円は、52週高値3,582.00円と安値3,020.00円の中間(52週レンジ内位置で39.5%)よりやや安値寄りの位置にあります。移動平均線では、5日移動平均線をわずかに下回っていますが、25日、75日、200日移動平均線は上回って推移しており、短期的な調整は見られるものの、中長期的には上昇トレンドを維持している可能性があります。3年間のレンジで見ると、現在の株価は安値寄りの19.2%の位置にあり、長期的な視点では割安感があるとも言えますが、高値から大きく下落している点も考慮が必要です。
【市場比較】
全国保証の株価は、日経平均に対しては低調なパフォーマンスに留まっていますが、TOPIXとの比較では直近3ヶ月でアウトパフォームしています。
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | +1.09% | +10.03% | -8.94%pt |
| 3ヶ月 | +4.68% | +12.06% | -7.38%pt |
| 6ヶ月 | +2.21% | +22.50% | -20.29%pt |
| 1年 | +9.77% | +76.09% | -66.32%pt |
全国保証は日経平均の大きな上昇トレンドに乗り切れておらず、日経平均比では劣後するパフォーマンスが続いています。しかし、TOPIXとの比較では過去3ヶ月で1.15%ポイント上回っており、大型株が中心の市場全体とは異なる独自の動きを見せている可能性があります。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ベータ値 | 0.17 | ◎良好 | 市場平均より値動きが非常に小さい |
| 年間ボラティリティ | 70.10% | ▲注意 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -55.34% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | 0.56 | ○普通 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | 0.69 | △やや注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | 0.44 | △やや注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.15 | ○普通 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.02 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
【ポイント解説】
全国保証のベータ値は0.17と市場平均に比べて非常に小さく、市場全体の値動きからは独立した特性を持つ銘柄です。一方で、年間ボラティリティは70.10%と非常に高く、株価の変動幅は大きい傾向にあります。過去の最大ドローダウンは-55.34%と大きな下落を経験しており、その下落から回復するまでに時間がかかっている点も考慮すべきリスクです。現在のボラティリティは過去1年で通常水準(上位74%)にあります。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±47万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
【事業リスク】
- 金利変動リスク: 住宅ローン金利の変動は、保証事業の新規契約や既存保証債務の健全性に影響を与える可能性があります。
- 不動産市況悪化リスク: 不動産価格の下落や取引数の減少は、住宅ローン保証事業の収益に直結するリスクです。
- 法規制・金融政策リスク: 信用保証事業に関する法規制の変更や金融政策の転換が、事業環境に大きな影響を及ぼす可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残が61,100株に対し、信用売残は116,400株となっており、信用倍率は0.52倍と売り残が買い残を大きく上回っています。これは将来的な買い戻し圧力につながる可能性がありますが、ボラティリティが高い銘柄であるため、急激な値動きに注意が必要です。
主要株主は以下の通りです。
- 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 11.57%
- 富国生命保険 9.00%
- 明治安田生命保険 9.00%
8. 株主還元
全国保証は、3.7%の配当利回りを誇り、2026年3月期の年間配当予想は120円です。予想配当性向は44.8%と、利益水準に対して健全な範囲内にあり、持続可能な株主還元策を実行していると言えます。過去には自社株買いも実施し、総還元性向70%超を見込むなど、積極的な株主還元姿勢を示しています。配当性向は健全な水準であり、現時点での減配リスクに関する特段の警告は不要です。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 独立系信用保証最大手としての地位 極めて高い収益性と財務健全性 |
安定的な業績基盤を評価でき長期保有に向く。 |
| ⚠️ 弱み | 業界平均に対し割高なバリュエーション 市場トレンドとの異なる値動き |
高値掴みを避けるため投資タイミングは慎重に。 |
| 🌱 機会 | 住宅市場の安定的な需要 太陽光パネル事業への新規参入 |
新規事業の成長で将来的な収益拡大が期待される。 |
| ⛔ 脅威 | 金融政策(金利)の変動リスク 不動産市況の悪化 |
金融政策会合や不動産関連指標を監視すべき。 |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 安定配当を求める長期投資家 | 堅実な収益と高い配当性向でインカムゲインを狙える。 |
| 財務健全性を重視する投資家 | 強固な財務基盤と事業モデルで安心感がある。 |
この銘柄を検討する際の注意点
- 割高なバリュエーション: 業界平均を大きく上回るPER・PBRは、今後の成長期待を織り込んでいる可能性があり、投資判断を慎重にする必要があります。
- 高ボラティリティと下落からの回復: 市場全体と異なる動きを示す一方で、年間ボラティリティが高く、過去の最大ドローダウンからの回復に時間がかかった実績は、リスク許容度を注意深く評価すべきです。
- 新規事業の進捗不透明性: 太陽光パネル事業への投資は成長機会ですが、現時点では収益への貢献度が不透明であり、その成否が今後の株価を左右する可能性があります。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 住宅ローン保証債務残高 | 21兆円(予想) | 前年比5%以上の成長 | 主力事業の成長性判断 |
| 太陽光パネル事業の進捗 | 出資実施 | 具体的な事業計画の発表 | 新たな収益源を評価 |
| 金利動向 | 低水準 | 政策金利0.5%以上への上昇 | 保証事業への影響を評価 |
企業情報
| 銘柄コード | 7164 |
| 企業名 | 全国保証 |
| URL | http://www.zenkoku.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 3,242円 |
| EPS(1株利益) | 233.82円 |
| 年間配当 | 120.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 4.6% | 15.5倍 | 4,549円 | 10.1% |
| 標準 | 3.6% | 13.5倍 | 3,758円 | 6.4% |
| 悲観 | 2.1% | 11.5倍 | 2,981円 | 2.2% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 3,242円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 2,200円 | △ 47%割高 |
| 10% | 2,748円 | △ 18%割高 |
| 5% | 3,467円 | ○ 6%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ジャックス | 8584 | 4,060 | 1,829 | 11.72 | 0.62 | 6.2 | 4.92 |
| オリエントコーポレーション | 8585 | 1,020 | 1,753 | 15.24 | 0.72 | 4.8 | 3.92 |
| イー・ギャランティ | 8771 | 1,742 | 789 | 22.24 | 3.97 | 14.6 | 2.18 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.49)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
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