企業の一言説明
あんしん保証は家賃保証事業を全国展開する、事前立替型のビジネスモデルに特化した金融サービス業界の企業です。
総合判定
事業成長を続けるも財務基盤の強化が鍵となる企業
投資判断のための3つのキーポイント
- 家賃保証市場の堅調な拡大を背景に、売上高は継続的な成長を維持しています。
- 足元の第3四半期決算では、業務効率化や回収力強化により大幅な利益改善が見られました。
- 自己資本比率の低さやマイナスのフリーキャッシュフローは、財務健全性と資金繰りにおける課題を示唆します。
企業スコア
| 観点 | スコア | 判定理由 |
|---|---|---|
| 成長性 | A | 売上高が前年比で堅調に増加しており成長を継続 |
| 収益性 | D | ROEおよび営業利益率が業界平均を下回る水準 |
| 財務健全性 | C | 自己資本比率が低く財務基盤に懸念が残る水準 |
| バリュエーション | B | PERは割安感があるがPBRは適正水準に近い |
※スコア凡例: S=優良 / A=良好 / B=普通 / C=やや不安 / D=懸念
注目指標サマリー
| 指標 | 値 | 業界平均比 |
|---|---|---|
| 株価 | 181.0円 | – |
| PER | 10.8倍 | 業界平均14.1倍 |
| PBR | 1.21倍 | 業界平均1.0倍 |
| 配当利回り | 1.66% | – |
| ROE | 4.42% | – |
1. 企業概要
あんしん保証は、家賃保証事業を全国で展開する企業です。賃貸物件の入居者が家賃を滞納した場合に、家主に代わって家賃を立替払いするサービスを提供し、その後、入居者から回収するビジネスモデルです。「事前立替型」のビジネスモデルで特許を取得しており、これが独自の強みとなっています。親会社はアイフルです。
2. 業界ポジション
国内の家賃保証市場は、高齢者や外国人入居者の増加、保証人の確保が難しいケースの増加を背景に拡大傾向にあります。あんしん保証はその中で、「事前立替型」のビジネスモデルと全国展開で一定の市場地位を確立しています。競争環境は激しいものの、独自のサービスとアイフルグループのネットワークは強みです。
3. 経営戦略
あんしん保証は、保証事業の堅実な伸長を基盤とし、業務効率化、回収力強化、コスト削減を経営の重点課題と位置付けています。提携サービスの拡大とポートフォリオ改善により持続的成長を目指し、業務システム見直しや弁護士連携による回収体制強化を推進しています。2026年3月30日に期末配当の権利落ち日(Ex-Dividend Date)が予定されています。
【財務品質チェックリスト】Piotroski F-Score
| 項目 | スコア | 判定 |
|---|---|---|
| 総合スコア | 5/9 | A: 良好 |
| 収益性 | 2/3 | 純利益がプラス、ROAがプラスだが営業キャッシュフローがマイナス |
| 財務健全性 | 2/3 | D/Eレシオ、株式希薄化は良好だが流動比率が基準未満 |
| 効率性 | 1/3 | 四半期売上成長率はプラスだが、営業利益率とROEが低水準 |
Piotroski F-Scoreは5/9点と「良好」な水準にあり、企業全体の財務品質はある程度の安定性を示唆しています。しかし、その内訳を見ると、収益性では営業キャッシュフローがマイナスである点が、効率性では営業利益率とROEが基準より低い点が課題として挙げられます。これらの項目は、企業の事業運営における利益創出力や資金創出力、資本効率の改善余地を示しています。一方、財務健全性は、流動性の面で改善の余地はあるものの、負債比率や株式希薄化の観点から安定しており、短期的な資金繰りリスクは低いと考えられます。
【収益性】
過去12か月の営業利益率は2.60%と、一般的な目安とされる10%を下回っており、事業の収益力には課題があります。ROE(自己資本利益率)は4.42%で、ベンチマークである10%を大きく下回る低水準であり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出す力が弱い状態です。ROA(総資産利益率)は0.22%と、ベンチマークの5%に遠く及ばず、総資産に対する利益創出力も非常に低いことを示しています。これらの指標の低さは、利益を生み出す事業構造や費用構造に改善の余地があることを示唆しています。
【財務健全性】
直近四半期の自己資本比率は18.34%と20%を割り込む水準であり、業界平均と比較しても低い水準です。これは、財務基盤が脆弱である可能性を示しており、外部環境の変化や不測の事態に対する抵抗力が低いことを意味します。流動比率は1.09倍であり、短期的支払い能力の目安とされる1.5倍や2倍を下回っています。この数値は、短期的な負債をすべて現金化できる資産で賄いきれない可能性を示唆しており、流動性に関してやや懸念があります。一方で、負債比率(Total Debt/Equity)は26.82%と健全な水準であり、総体的な債務負担は重すぎないと言えます。
【キャッシュフロー】
| 指標 | 過去12か月 | 2025.03(単) | 2024.03(単) | 2023.03(単) |
|---|---|---|---|---|
| 営業CF | -270百万円 | -243百万円 | -30百万円 | 185百万円 |
| フリーCF | -316百万円 | -329百万円 | -82百万円 | 135百万円 |
過去12か月の営業キャッシュフローは-270百万円、フリーキャッシュフローは-316百万円と、ともにマイナスが続いています。これは、本業での現金の創出が滞っており、事業活動に必要な資金を外部からの借り入れや手元資金の取り崩しに依存している状況を示しています。特に事業規模が拡大している中で営業CFがマイナスであることは、回収サイトの長期化や保証債務の増加など、資金繰りに負担がかかっている可能性があります。なお、同社はキャッシュフロー計算書を作成しておらず、開示情報が限定的である点も留意が必要です。
【利益の質】
営業CF/純利益比率は-2.55であり、基準である1.0を大きく下回る「要注意」水準です。これは、会計上の利益と実際の現金の動きに大きな乖離があることを示しており、計上された利益が現金として手元に残っていない状況を意味します。この比率がマイナスであることは、売上債権の増加や棚卸資産の積み上がり、あるいはその他運転資金の増加などにより、利益以上に現金が流出している可能性を示唆しており、利益の持続性や質の面で懸念が生じます。
【四半期進捗】
2026年3月期第3四半期決算では、累計での売上高進捗率が通期予想に対して74.8%と順調な一方、営業利益進捗率は230.9%、純利益進捗率も167.4%と、通期予想を大幅に超過する好進捗を見せています。会社側は通期予想を修正していませんが、これは第4四半期に収益認識基準の影響により初回保証料が按分計上され、関連費用が一括計上されるため利益が出にくい構造になると説明しています。そのため、ここまでの好調な利益進捗は、期末に向けて大きく調整される可能性が高いことに注意が必要です。
【バリュエーション】
あんしん保証のPERは10.8倍であり、業界平均の14.1倍と比較すると割安感のある水準です。これは、市場が同社の利益に対して比較的低い評価を与えていることを示唆しており、成長性や収益性、あるいは財務リスクが影を落としている可能性があります。一方、PBRは1.21倍で、業界平均の1.0倍をやや上回っています。これは、純資産から見ても株価が割安であるとは言えず、適正水準かやや割高と判断できます。PERとPBRの両面から見ると、利益面では割安感があるものの、資産面では特に割安とは言えない状況です。
【テクニカルシグナル】
| 指標 | 状態 | 数値 | 解釈 |
|---|---|---|---|
| 5日線乖離率 | – | -0.98% | 直近のモメンタム |
| 25日線乖離率 | – | -2.79% | 短期トレンドからの乖離 |
| 75日線乖離率 | – | +2.48% | 中期トレンドからの乖離 |
| 200日線乖離率 | – | +9.02% | 長期トレンドからの乖離 |
MACDシグナルおよびRSI状況は現在「中立」を示しており、明確なトレンド転換シグナルや過熱感は見られません。株価は5日移動平均線と25日移動平均線を下回る位置にあり、短期的な下降圧力が示唆されますが、その乖離率は小さく、売りトレンドへの本格的な転換はまだ見られません。一方で、75日移動平均線と200日移動平均線は上回っており、中期・長期のトレンドは依然として上昇基調にあります。これは、短期的な調整の可能性がありつつも、長期的な上昇トレンドは維持されていることを示しています。
【テクニカル】
現在の株価181.0円は、52週高値231.00円と52週安値142.00円のレンジの中間(レンジ内位置43.8%)に位置しています。株価は短期的な移動平均線(5日線、25日線)を下回っていますが、長期的な移動平均線(75日線、200日線)は上回っており、底堅い値動きが期待されつつも、直近では上値の重さが感じられます。特に200日移動平均線を大きく上回っていることは、長期的な上昇トレンドが持続していることのサインと解釈できます。
【市場比較】
| 期間 | 当銘柄 | 日経平均 | 差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | +1.69% | +11.40% | -9.72%pt |
| 3ヶ月 | +10.37% | +11.23% | -0.86%pt |
| 6ヶ月 | +15.29% | +25.50% | -10.21%pt |
| 1年 | +19.87% | +75.73% | -55.86%pt |
あんしん保証の株価パフォーマンスは、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年の全ての期間で日経平均株価のパフォーマンスを下回っています。特に1年間では日経平均が大きく上昇する中で、大幅にアンダーパフォームしており、市場全体の活況を十分に享受できていない状況です。一方で、TOPIXとの比較では、3ヶ月間では+7.60%ptと上回るなど、異なる動きを見せる期間もあり、日経平均との連動性は高くないことが示唆されます。
基本リスク指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 年間ボラティリティ | 36.18% | △やや注意 | 1年間でどれくらい価格がブレるか |
| 最大ドローダウン | -86.75% | ▲注意 | 過去最悪の下落率。この程度は今後も起こりうる |
| シャープレシオ | 0.59 | ○普通 | リスクを取った分だけリターンが得られているか |
リスク効率指標
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| ソルティノレシオ | -0.03 | ▲注意 | 下落リスクだけで見たリターン効率 |
| カルマーレシオ | -0.01 | ▲注意 | 最大下落からの回復力 |
市場連動性
| 指標 | 値 | 判定 | ひとことメモ |
|---|---|---|---|
| 市場相関 | 0.37 | ◎良好 | 日経平均とどれだけ連動するか |
| R² | 0.14 | – | 値動きのうち市場要因で説明できる割合 |
ポイント解説として、あんしん保証の株価は年間ボラティリティが36.18%と「やや注意」水準であり、比較的値動きが大きい傾向があります。過去の最大ドローダウンは-86.75%と極めて大きく「注意」が必要な水準であり、この水準の下落は今後も発生しうるリスクとして認識すべきです。現在のボラティリティ水準は過去1年で「極めて高い」(上位91%)状況であり、短期間での株価変動が激しい時期に入っていることを示唆しています。また、シャープレシオやソルティノレシオが低いことは、リスクに見合う十分なリターンが得られにくいことを意味しており、投資効率は低いと判断されます。市場相関係数が0.37と良好であり、R²が0.14であることから、株価の値動きのうち市場要因で説明できる割合は小さく、独自の要因で変動する傾向が強い銘柄と言えます。
> 仮に100万円投資した場合: 年間で±45万円程度の変動が想定されます。
> 分散投資の目安: ポートフォリオの3%程度が目安です。
> ※これらは過去データに基づく参考値であり、将来の成果を保証するものではありません。投資助言ではありません。
事業リスク
- 貸倒リスク: 家賃保証の性質上、求償債権残高の増加(前年同期2,190百万円から2,639百万円へ増加)に伴う貸倒リスクが常に存在します。景気悪化や雇用環境の悪化は、家賃滞納率の悪化に直結し、収益を圧迫する可能性があります。
- 資金調達リスク: 収納代行立替金や短期借入等の流動負債増加は、事業拡大に伴う資金繰りニーズの増大を示唆しており、金利上昇局面においては調達コスト増加による利益圧迫のリスクがあります。
- 会計基準による利益変動リスク: 収益認識基準の適用により、第4四半期は初回保証料の按分計上に対して関連費用が一括計上されるため、利益が出にくい構造となることが説明されており、四半期ごとの利益変動が大きくなる可能性があります。
7. 市場センチメント
信用買残は898,300株と前週比で増加しており、信用売残も373,100株と増加傾向にあります。信用倍率は2.41倍と、将来的な株価の変動要因となる可能性がありますが、極端な高水準とは言えません。主要株主は、親会社であるアイフルが35.65%を保有し筆頭株主であり、安定株主としての存在感が大きいです。その他、個人大株主や楽天証券、SBI証券などの金融機関、自社株口が続いています。
- アイフル: 35.65% (6,408,000株)
- 雨坂甲: 10.41% (1,871,300株)
- 楽天証券: 3.64% (654,500株)
8. 株主還元
あんしん保証の配当利回りは1.66%であり、現在の株価水準では特別高い利回りではありません。しかし、2026年3月期の年間配当予想は3.00円であり、これに基づく配当性向は17.75%となる見込みです(予想純利益292百万円、発行済株式数17,371.36千株より算出)。提供情報にある2025年3月期の配当性向58.2%と比較して大きく改善しており、利益に余裕を持った健全な水準です。自社株買いに関する直近の開示情報はありません。
- 配当性向30-50%の範囲内: 現在の利益予想に基づく配当性向は健全な水準であり、配当の持続可能性は比較的高いと考えられます。
SWOT分析
| 分類 | 項目 | 投資への示唆 |
|---|---|---|
| 💪 強み | 「事前立替型」ビジネスモデル特許 アイフルグループによる安定した事業基盤 |
独自の参入障壁と販売チャネルで安定収益が見込める |
| ⚠️ 弱み | 自己資本比率の低さ マイナスのキャッシュフローと利益の質への懸念 |
財務基盤の脆弱化や外部資金依存のリスクが増大する |
| 🌱 機会 | 家賃保証市場の継続的な拡大 業務効率化・回収力強化による利益率改善 |
事業環境の変化に対応し利益率を改善できる可能性がある |
| ⛔ 脅威 | 景気後退や雇用環境の悪化による貸倒リスク増大 金利上昇や会計基準変更による財務・業績変動への影響 |
マクロ経済の悪化が収益を直接圧迫するリスクがある |
この銘柄が向いている投資家
| 投資家タイプ | 相性が良い理由 |
|---|---|
| 成長余地を評価する投資家 | 家賃保証市場の拡大と事業成長実績に期待できるため |
| 長期的な財務改善を待てる投資家 | 成長戦略の実現と財務基盤強化の成果を期待するため |
この銘柄を検討する際の注意点
- 財務基盤の脆弱性: 自己資本比率が低く、急な経済変動への耐性が低い点に注意が必要です。
- 利益の質とキャッシュフローの改善: 会計上の利益と実際の現金創出に乖離があるため、本業でのキャッシュ創出力の改善を注視すべきです。
- 第4四半期の特殊要因: 会計基準の影響により、第4四半期に利益が大きく落ち込む可能性があり、通期での着地を見極める必要があります。
今後ウォッチすべき指標
| 指標 | 現状 | トリガー条件 | 注目理由 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.60% | 5.0%以上への回復 | 収益改善の目安 |
| 営業CF/純利益比率 | -2.55 | 0.5以上への改善 | 利益の質向上 |
| 自己資本比率 | 18.34% | 25.0%以上への回復 | 財務安定性の指標 |
企業情報
| 銘柄コード | 7183 |
| 企業名 | あんしん保証 |
| URL | https://anshin-gs.co.jp |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 181円 |
| EPS(1株利益) | 6.15円 |
| 年間配当 | 3.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 12.4倍 | 76円 | -12.8% |
| 標準 | 0.0% | 10.8倍 | 66円 | -14.8% |
| 悲観 | 1.0% | 9.2倍 | 59円 | -16.2% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 181円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 40円 | △ 347%割高 |
| 10% | 51円 | △ 258%割高 |
| 5% | 64円 | △ 184%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
競合他社
| 企業名 | コード | 現在値(円) | 時価総額(億円) | PER(倍) | PBR(倍) | ROE(%) | 配当利回り(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| イントラスト | 7191 | 1,116 | 249 | 14.95 | 3.28 | 24.0 | 3.40 |
| ジェイリース | 7187 | 1,309 | 236 | 10.00 | 3.43 | 39.8 | 3.81 |
| Casa | 7196 | 738 | 85 | 44.72 | 1.01 | 2.8 | 2.71 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.53)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
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